SBI証券と楽天証券はいずれも口座開設数が1,000万を超える、日本を代表する大手ネット証券だ。NISAを始めたい投資初心者にとって、この2社は有力な候補となる存在だ。
SBI証券と楽天証券とでつみたてNISAを比較した時の違いは、クレカ積立のポイント還元率と画面の使いやすさだ。
三井住友カード ゴールド(NL)を年間100万円以上使って1.0%のポイント還元を狙うなら、SBI証券を選ぶべきだ。 一方で、楽天ポイントを貯めたい人や、Webサイトやアプリの使いやすさを重視する人には、楽天証券がおすすめだ。
また、IPO(新規公開株)投資に挑戦したい場合も、取扱銘柄数が最も多いSBI証券を選ぶほうが、抽選に参加できる回数が増えるため当選を狙いやすい。両社の違いについて具体的に解説する。
【結論】SBI証券と楽天証券がおすすめの人の特徴
SBI証券がおすすめの人は、これからつみたて投資枠(旧積立NISA)でクレカ積立をするにあたって三井住友カード ゴールド(NL)で年間100万円の決済ができる人だ。
楽天証券は楽天サービスをよく使う人のほか、Webサイトやスマホアプリの使いやすさを最優先したい人に適している。
なぜなら、NISAの基本機能は同じでも、お得になるクレジットカードの条件と、日々のストレスを左右するアプリの設計が全く異なるからだ。
- 三井住友カードゴールドNLを持っている人これから作る人
- 保有資産に対してもポイントが欲しい人(投信マイレージ)
- IPO(新規公開株)に挑戦して、抽選での当選機会を増やしたい人
- 楽天カードを持っている人、これから作る人
- 楽天市場をよく使う人
- 年間100万円分もカード利用をしない人
- スマホアプリの使いやすさ・画面の見やすさを最優先したい人
楽天証券を選ぶべきなのは、投資の手間やアプリ操作のストレスを避けたい人である。
楽天証券はクレジットカードの年間利用条件がなく、通常の楽天カードだけで積立額の0.5%(楽天ゴールドカードは0.75%)のポイント還元が必ず受けられる。アプリやWebサイトの操作画面」も直感的に操作できるため、設定変更や注文が迷わず行え、初心者でも続けやすい。
一方、SBI証券を選ぶべきなのは、条件達成を前提にポイント還元を最大化したい人である。
三井住友カード ゴールド(NL)で年間100万円の利用を達成できれば、積立額の1.0%が還元され、楽天証券より有利になる。カード利用をまとめられる人なら、長期運用で数万円〜十数万円の差が生まれ、実利面で最も得する選択になる。
SBI証券はIPO投資で初値売り益を狙いたい人にもおすすめだ。 なぜならSBI証券は国内トップクラスのIPO取扱数を持ち、主幹事・幹事の機会が多いため、抽選に参加できる回数が他社より圧倒的に多いからだ。
また、韓国株やロシア株など楽天証券で取り扱いのない外国株式に投資したい場合、選択肢はSBI証券のみだ。
SBI証券と楽天証券を比較!違いはNISAクレカ積立・画面の使いやすさ・IPO
SBI証券と楽天証券の違いは、NISAのクレカ積立、ツールの使いやすさ、IPO投資にある。
両社は売買手数料の無料化や新NISAへの対応など基本機能はほぼ同じだが、投資家が得られるメリットの方向性が明確に分かれているからである。 SBI証券は三井住友カードによる高い還元率や豊富なIPO取扱実績を強みとし、利益を積み上げやすい。
一方楽天証券は直感的に操作できるアプリと楽天経済圏のポイント連携が優れており、投資を継続しやすい。
つみたてNISA(新NISAつみたて投資枠)を比較!違いはクレカ積立のポイント還元率
SBI証券と楽天証券のつみたてNISA(新NISAつみたて投資枠)を比較した時の違いはクレカ積立でのポイント還元率だ。
三井住友カード ゴールド(NL)で年間100万円以上の決済ができるならSBI証券の方が楽天証券より還元率が高くなる。
一方で、年間のカード利用額が少ないなら、利用額に関わらず一定のポイントが貰える楽天証券の方が有利だ。
なぜなら、SBI証券はカードの年間利用額に応じて還元率が0.5%〜1.0%と変動するのに対し、楽天証券はカードの利用額に関わらず還元率が固定されているからだ。
具体的に、ゴールドカードで新NISAの上限額である月10万円を積み立てた場合で比較してみよう。
SBI証券は年間12,000ポイント貯まるが、楽天証券は9,000ポイントとなり、その差は3,000ポイントだ。
※SBI証券は三井住友カード ゴールド(NL)を年間100万円以上利用した場合
| カードランク | 証券会社 (カード正式名称) |
年間カード 利用額条件 |
還元率 | 月3万円積立 貯まるポイント数 (年間) |
月5万円積立 貯まるポイント数 (年間) |
月10万円積立 貯まるポイント数 (年間) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 一般 | 楽天証券 (楽天カード) |
なし | 0.5% | 1,800ポイント | 3,000ポイント | 6,000ポイント |
| SBI証券 (三井住友カード(NL)) |
10万円以上 | 0.5% | 1,800ポイント | 3,000ポイント | 6,000ポイント | |
| ゴールド | SBI証券 (三井住友カード ゴールド(NL)) |
100万円以上 | 1.0% | 3,600ポイント | 6,000ポイント | 12,000ポイント (楽天より+3,000pt) |
| 楽天証券 (楽天ゴールドカード) |
なし | 0.75% | 2,700ポイント | 4,500ポイント | 9,000ポイント | |
| SBI証券 (三井住友カード ゴールド(NL)) |
10万円以上 (100万円未満) |
0.75% | 2,700ポイント | 4,500ポイント | 9,000ポイント | |
| プラチナ プレミアム |
SBI証券 (三井住友カード プラチナプリファード) |
500万円以上 ※最大値 |
3.0% | 10,800ポイント | 18,000ポイント | 36,000ポイント |
| 楽天証券 (楽天プレミアムカード) |
なし | 1.0% | 3,600ポイント | 6,000ポイント | 12,000ポイント |
表の数値だけを見るとSBI証券が有利に見えるが、実際にカードを選ぶ際は「数字の裏にある条件」に注意が必要だ。
まず、SBI証券の「年間利用額(100万円など)」には、クレカ積立の金額が含まれない点だ。
つまり、還元率アップの判定や、一般カードで0.5%還元を受けるための「年間10万円利用」といった条件は、スーパーやコンビニなどの日常の買い物で達成する必要がある。投資の積立だけではクリアできないため、日常生活でそのカードをメインに使うかどうかが重要になる。
一方で、楽天証券には「代行手数料(運用コスト)」が高い商品ほどポイント還元率が上がる仕組みがあるが、これには惑わされないでほしい。
なぜなら、NISAで選ぶべき「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」などの優良商品は、どれも手数料が安く設定されているからだ。
ポイント欲しさに手数料が高い商品を選んでしまっては本末転倒であるため、初心者は表に記載した「基本の還元率(0.5%〜1.0%)」だけを見て判断すれば問題ない。
結論として、これからクレカ積立のために新しいカードを作るなら、選び方は以下のようになる。
- 三井住友カード(NL):
日常の買い物でもカードを使い、年間10万円以上(できれば100万円)決済する予定がある人向け - 楽天カード:
投資以外でカードを使う予定がない、または無条件でポイントを貰いたい人向け
なお、ポイント還元以外の「つみたてNISAの基本スペック」に関しては、両社に差はない。
つみたて投資枠の取扱本数を比較すると、SBI証券は281本、楽天証券は279本(2025年11月時点)とほぼ同数であり、購入手数料もともに無料だ。したがって、ここまでの「ポイントとカードの相性」さえ決まってしまえば、NISA選びの9割は終わったと言っても過言ではない。
Webサイトの画面やアプリの使いやすさ
SBI証券と楽天証券のWebサイトの画面やアプリの使いやすさを比較すると、SBI証券より楽天証券の方が圧倒的に優れている。
結論として、積立設定などを簡単に済ませたい人や、使いにくい画面にイライラしたくない人は、迷わず楽天証券を選ぶべきだ。
実際に、SBI証券の利用者の評判には、「NISAの積立金額を変更したいだけなのに、メニューが多すぎて変更ボタンがどこにあるか分からない」「サイト全体の文字が小さく、必要な情報を探すだけで疲れる」といった、画面の使いづらさにストレスを感じる声がある。
一方で楽天証券の利用者からは、「アプリを開いた瞬間に資産の推移がグラフで見えるので、増えている実感が湧く」「説明書を読まなくても、楽天市場で買い物をするような感覚で直感的に注文できた」という、画面が分かりやすく使いやすい点を評価する声が多い。
| SBI証券株アプリ | 楽天証券株アプリiSPEED | |
|---|---|---|
| iOS版評価 | 2.5/5 | 4.5/5 |
| Android版評価 | 2.3/5 | 4.1/5 |
SBI証券と楽天証券で画面の使いやすさに差が生まれるのは、両社の事業背景の違いが理由の一つと言える。
楽天証券の強みは、楽天市場で培った「ユーザーが迷わず操作できる画面設計」のノウハウを持っている点だ。この技術がアプリやWebサイトにも活かされ、初心者でも扱いやすい。
一方、SBI証券は、もともと金融サービスを中心に発展してきた純粋な証券会社であり、商品数やシステム面に強みを持つ。その反面、一般ユーザー向けの分かりやすいUI設計では、ECノウハウを持つ楽天証券と比べると差がある。
NISA成長投資枠
SBI証券と楽天証券とで成長投資枠を比較すると売買手数料に差はない。両社ともNISA成長投資枠の売買手数料を完全無料にしている。
取扱銘柄数についても、日本株や米国株といった王道の投資をする分にはSBI証券でも楽天証券でもどっちでも同じだ。どちらも主要な投資信託や国内株式、米国株式のラインナップはほぼ網羅されており、初心者が「買いたいのに売っていない」と困ることはまずない。
ただし、NISA成長投資枠において、SBI証券には韓国株やベトナム株といった「その他の外国株」へ投資できる、という強みがある。
具体的な取扱商品や手数料の対応状況は、以下の表の通りだ。
| 項目 | SBI証券 | 楽天証券 |
|---|---|---|
| 投資信託 (本数) |
1,478本 | 1,441本 |
| 国内株式 (手数料) |
無料 | 無料 |
| 米国株式 (手数料) |
無料 | 無料 |
| その他 外国株式 |
中国、アセアンに加え 韓国、ベトナム、ロシア等 も取扱あり |
中国、アセアン主要国 に対応 |
表の通り、利用頻度が高い「国内株式」や「米国株式」の手数料は、両社とも0円だ。
そのため、結論としてはシンプルだ。「将来的に、韓国やベトナムといった新興国の個別株にもチャレンジしてみたい」という明確な意図があるならSBI証券を選んでおくべきだが、そうでなければ、この項目で差を気にする必要はない。
iDeCo
iDeCo(個人型確定拠出年金)に関しては、SBI証券と楽天証券、どちらを選んでも運営管理手数料は無料であり、決定的な差はない。
NISA口座を開設した証券会社でiDeCoもまとめて管理するのが最もシンプルで、日々の運用が楽になる。
ただし、SBI証券と楽天証券では、iDeCoで選べるファンドの「シリーズ」が異なる点に注意が必要だ。
具体的に、SBI証券は業界最低水準のコストで知られる「eMAXIS Slimシリーズ」を取り扱っている。一方楽天証券は「楽天・プラスシリーズ」や「たわらノーロード」など自社グループを含む低コストファンドを揃えている。
どちらの証券会社でも低コストのインデックス投資は可能だ。 「iDeCoでも最安コストのeMAXIS Slimシリーズを使いたい」という人は、SBI証券が選択肢となる。
ただ一点、注意すべきはSBI証券のiDeCoには、NISAで大人気の「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」がないことだ(※「除く日本」はある)。これに対し、楽天証券は「楽天・プラス・オールカントリー」を用意しているため、一本で世界中に投資したい人には楽天の方が分かりやすいかもしれない。
なお、iDeCoはNISA口座とは別に開設できるため、「NISAは使いやすい楽天証券、iDeCoはラインナップが好みのSBI証券」といった使い分けも可能だ。
<iDeCoにおけるインデックスファンドのラインナップの比較>
| SBI証券 | 楽天証券 | ||
|---|---|---|---|
| eMAXIS Slim 国内株式 (TOPIX) |
0.143%以内 | 三井住友・DCつみたてNISA・ 日本株インデックスファンド |
0.176% |
| ニッセイ日経平均インデックスファンド <購入・換金手数料なし> |
0.143%以内 | たわらノーロード 日経225 | 0.143% |
| SBI証券 | 楽天証券 | ||
|---|---|---|---|
| eMAXIS Slim 米国株式 (S&P500) |
0.0814%以内 | 楽天・プラス・S&P500 インデックスファンド |
0.077% |
| iFree NYダウ・インデックス | 0.2475% | - | - |
| - | - | 楽天・プラス・NASDAQ-100 インデックス・ファンド |
0.198% |
| - | - | 楽天・全米株式 インデックス・ファンド |
0.162% |
| eMAXIS Slim 先進国株式インデックス |
0.09889%以内 | たわらノーロード先進国株式 | 0.09889% |
| ニッセイ外国株式インデックスファンド <購入・換金手数料なし> |
0.09889%以内 | - | - |
| eMAXIS Slim 新興国株式インデックス |
0.1518%以内 | インデックスファンド 海外新興国(エマージング) |
0.275% |
| インデックスファンド 海外株式ヘッジあり(DC専用) |
0.176% | - | - |
| SBI証券 | 楽天証券 | ||
|---|---|---|---|
| eMAXIS Slim 全世界株式 (除く日本) |
0.05775%以内 | 楽天・プラス・オールカントリー 株式インデックス |
0.0561% |
| SBI・全世界株式インデックス・ファンド (愛称:雪だるま(全世界株式)) |
0.1022%程度 | 楽天・全世界株式 インデックス・ファンド |
0.179% |
| SBI証券 | 楽天証券 | ||
|---|---|---|---|
| eMAXIS Slim 国内債券 インデックス |
0.132%以内 | たわらノーロード国内債券 | 0.154% |
| eMAXIS Slim 先進国債券インデックス |
0.154%以内 | たわらノーロード先進国債券 | 0.187% |
| インデックスファンド 海外債券ヘッジあり(DC専用) |
0.176% | たわらノーロード先進国債券 (為替ヘッジあり) |
0.22% |
| iFree 新興国債券 インデックス |
0.242% | インデックスファンド海外新興国 (エマージング)債券1年決済型 |
0.275% |
| SBI証券 | 楽天証券 | ||
|---|---|---|---|
| ニッセイJリートインデックスファンド <購入・換金手数料なし> |
0.143%以内 | 三井住友・DC日本リート インデックスファンド |
0.275% |
| 三井住友・DC外国リート インデックスファンド |
0.297%以内 | 三井住友・DC外国リート インデックスファンド |
0.297% |
商品ラインナップの豊富さ
SBI証券と楽天証券は、ともにネット証券最大手のため、取扱商品のラインナップは非常に近い。外国株式にやや差はあるが、どちらもほとんどの商品に投資ができる。
| 取扱商品 | SBI証券 | 楽天証券 |
|---|---|---|
| 国内株式 | 現物取引、信用取引、国内ETF、 REIT、IPO/PO、単元未満株など |
現物取引、信用取引、国内ETF、 REIT、IPO/PO、単元未満株など |
| 外国株式 | 米国株式、中国株式、他7ヵ国株式、 海外ETF、米国株式信用取引 |
米国株式、中国株式、アセアン株式、 海外ETF、米国株式信用取引 |
| 投資信託 | 投資信託、外貨建MMF | 投資信託、外貨建MMF |
| 債券 | 円貨建債券、外貨建債券 | 国内債券、外国債券 |
| ファンドラップ | SBIラップ | 楽ラップ |
| FX | ○ | ○ |
| 先物・オプション | ○ | ○ |
| 商品先物 | ○ | ○ |
| CFD | ○ | ○ |
| 金・銀・プラチナ | ○ | ○ |
ラインナップは同程度だが、商品ごとに細かい違いがある。以下の項目では、それぞれの商品について比較する。
国内株式取引
国内株式の取引手数料については、現在はSBI証券と楽天証券の間に大きな差はない。両社とも手数料の完全無料化を実現しており、どちらを選んでも取引コストはゼロだからである。
以前は「1日定額コース」の上限額で比較されることもあったが、いまは両社とも条件を満たせば取引金額や回数に関係なく手数料が無料になる。SBI証券は「ゼロ革命」、楽天証券は「ゼロコース」としてサービスを展開し、国内の現物取引だけでなく信用取引まで無料化の範囲を広げている点も共通している。
ただし、これらの「完全無料」を適用するには事前設定が必要だ。SBI証券では、報告書などの郵送を停止する「電子交付サービス」への切り替えが必須となり、楽天証券では手数料コースを「ゼロコース」に設定したうえで、SOR(スマート・オーダー・ルーティング)注文を利用することが条件となる。
いずれも最初に設定を済ませてしまえば追加のコストは発生しないため、国内株の手数料については両社とも「引き分け」といえる。したがって、証券会社を選ぶ際は手数料以外のアプリ操作性や情報ツールなど、その他の使い勝手を優先して比較するべきである。
| SBI証券 | 楽天証券 | |
|---|---|---|
| コース名 | ゼロ革命 | ゼロコース |
| 条件 | ・インターネットコースまたはインターネットコース(プランC) ・電子交付サービス申し込み済みでSBI証券指定の電子交付設定を行っている |
・RクロスとSOR利用 |
SBI証券の条件が電子交付サービスの申し込みと設定だけなのに対し、楽天証券では楽天証券が運営するRクロスとSORが手数料無料コースの条件になっている。SORとは注文方法の一種で、Rクロスは楽天証券が運営している注文のマッチングシステムだ。
手数料無料コースを選択しない場合、どちらの証券会社も「1注文ごとに手数料がかかるコース」と「1日の約定金額に対して手数料がかかるコース」の2つがある。
| SBI証券 | 楽天証券 | |
|---|---|---|
| 1注文の約定代金 | スタンダードプラン | 超割コース |
| ~5万円 | 55円 | 55円 |
| ~10万円 | 99円 | 99円 |
| ~20万円 | 115円 | 115円 |
| ~50万円 | 275円 | 275円 |
| ~100万円 | 535円 | 535円 |
| ~150万円 | 640円 | 640円 |
| ~3,000万円 | 1,013円 | 1,013円 |
| 3,000万円超 | 1,070円 | 1,070円 |
| ポイント還元 | 手数料の月間合計金額1.1%相当 | 手数料の1.0%分 |
| SBI証券 | 楽天証券 | |
|---|---|---|
| 1日の約定代金合計 | アクティブプラン | いちにち定額コース |
| ~100万円 | 0円 | 0円 |
| ~200万円 | 1,238円 | 2,200円 |
| ~300万円 | 1,691円 | 3,300円 |
| 以降100万円増加ごとに | 295円ずつ増加 | 1,100円ずつ増加 |
1注文ごとの手数料コースは、どちらの手数料も同じだが、ポイント還元率ではわずかにSBI証券が有利だ。
また1日定額コースでも、SBI証券のほうが低コストである。したがって、1日に100万円以上取引を行うならSBI証券のほうがいいだろう。
ただし楽天証券の1日定額コースには「デイトレード割引」がある。これは、1日で取引を手仕舞うデイトレードの際、売却・返済手数料が無料となる割引プランだ。
したがって、デイトレードをメインに考えている場合、楽天証券のほうが手数料を抑えられる可能性がある。
米国株・中国株・その他外国株取引
外国株の選択肢で比較するなら、米国株の銘柄数と対応国の幅が広いSBI証券が有利だ。SBI証券は米国株の取扱銘柄が多く、さらに楽天証券では投資できない韓国株やベトナム株などの新興国市場にも対応している。
具体的に、主要な外国株の取扱状況と対応国を比較する。
| SBI証券 | 楽天証券 | ||
|---|---|---|---|
| 米国株 | 現物取扱本数 | 5,318本 | 5,088本 |
| 信用取引 | ○ | ○ | |
| 米株積立 | ○ | ○ | |
| 米国貸株 | ○ | ○ | |
| 中国株 | 取扱本数 | 1,281本 | 1,714本 |
| その他の外国株 | 取扱国 | 韓国、ロシア、ベトナム、インドネシア、 シンガポール、タイ、マレーシア |
インドネシア、シンガポール、 タイ、マレーシア |
| 海外ETF | 取扱証券取引所 | 米国ETF、中国ETF、 韓国ETF、シンガポールETF |
米国ETF、中国ETF、 シンガポールETF |
人気の米国株と中国株の取扱本数は、前者がSBI証券、後者は楽天証券が多い傾向だ。ただし信用取引・米国積立などの提供サービスにおいては、どちらも充実しておりほとんど差がないといってもいいだろう。
米国株、中国株以外の商品の豊富さという点においては、SBI証券のみ韓国株、ベトナム株、そしてシンガポールのメインボード上場のETFに投資できるのが優位な点といえる。
| SBI証券 | 楽天証券 | |
|---|---|---|
| 米国株式 | 約定代金の0.495% ・最低手数料:0米ドル ・上限手数料:22米ドル |
約定代金の0.495% ・最低手数料:0米ドル ・上限手数料:22米ドル |
| 米国株式信用取引 | 約定代金の0.33% ・最低手数料:0米ドル ・上限手数料:16.5米ドル |
約定代金の0.33% ・最低手数料:0米ドル ・上限手数料:16.5米ドル |
| 中国株式 | 約定代金の0.286% ・最低手数料:51.7香港ドル ・上限手数料517香港ドル |
約定代金の0.275% ・最低手数料:550円 ・上限手数料:5,500円 |
| 韓国株式 | 約定代金の0.99% ・最低手数料:9,900韓国ウォン |
- |
| ロシア株式 | 約定代金の1.320% ・最低手数料:550ロシアルーブル |
- |
| ベトナム株式 | 約定代金の2.2% ・最低手数料:132万ベトナムドン |
- |
| インドネシア株式 | 約定代金の1.1% ・最低手数料:26万1,800インドネシアルピア |
約定代金の1.1% ・最低手数料:550円 |
| シンガポール株式 | 約定代金の1.1% ・最低手数料:30.8シンガポールドル |
約定代金の1.1% ・最低手数料:550円 |
| タイ株式 | 約定代金の1.1% ・最低手数料:837.1タイバーツ |
約定代金の1.1% ・最低手数料:550円 |
| マレーシア株式 | 約定代金の1.1% ・最低手数料:83.6マレーシアリンギット |
約定代金の1.1% ・最低手数料:550円 |
手数料を比較すると、日本円で払うか現地通貨で払うかといった細かい違いはあるが、明確に差があるのは中国株式の手数料だ。楽天証券のほうが中国株にかかる手数料は低い。
ただしネット証券の取引手数料は競争が激しく、今後も変更になる可能性がある点は留意しておくべきだろう。
投資信託
投資信託は、オルカンやS&P500といった主要インデックスファンドを購入するのであれば、SBI証券と楽天証券のどちらを選んでも大きな差はない。取扱本数はいずれも2,600本超で、購入時手数料も無料であり、NISAで積立投資を行ううえでのスペック差はほぼ誤差の範囲である。
ただし違いを挙げるとすれば、ポイント還元率が高くなる商品だ。SBI証券は「SBI・Vシリーズ」でポイントが貯まりやすく、楽天証券は「楽天・プラスシリーズ」で還元率が高くなる。
SBI・Vシリーズは、バンガード社のETF(VOO・VTI・VXUS など)に連動するインデックスファンドで、低コスト・高品質を特徴とする人気シリーズである。
S&P500・全米株式・全世界株式など、王道の指数に投資できる。この投資信託は、オルカン(全世界株式)やS&P500などの王道インデックスを低コストで買いたい人におすすめだ。
楽天・プラスシリーズは、楽天投信投資顧問が提供するインデックスファンドで、楽天カード積立で購入した場合に”ポイント還元率が高くなる。楽天カードでクレカ積立をして、ポイントを貯めたい人におすすめだ。
| ランキング (販売額) |
SBI証券 | 楽天証券 |
|---|---|---|
| 1位 | eMAXIS Slim 全世界株式 (オールカントリー) |
eMAXIS Slim 全世界株式 (オールカントリー) |
| 2位 | eMAXIS Slim 米国株式 (S&P500) |
eMAXIS Slim 米国株式 (S&P500) |
| 3位 | SBI・iシェアーズ・ゴールドファンド (為替ヘッジなし) |
楽天 日本株4.3倍ブル |
| 4位 | ピクテ・ゴールド | iFreeNEXT FANG+インデックス |
| 5位 | iFreeNEXT FANG+インデックス | WCM 世界成長株厳選ファンド (予想分配金提示型) |
| 6位 | SBI 日本株4.3ブル | 三菱UFJ 純金ファンド |
| 7位 | Tracers NASDAQ100ゴールドプラス | インベスコ 世界厳選株式オープン (為替ヘッジなし)(毎月決算型) |
| 8位 | WCM 世界成長株厳選ファンド (予想分配金提示型) |
楽天・プラス・S&P500 インデックス・ファンド |
| 9位 | SBI・V・S&P500 インデックス・ファンド |
Tracers NASDAQ100 ゴールドプラス |
| 10位 | 三菱UFJ 純金ファンド | 楽天・プラス・オールカントリー株式 インデックス・ファンド |
楽天証券は、楽天・プラスシリーズが2つランクインしているが、これは楽天ポイントが還元されることが要因の一つだと考えられる。
口座連携サービス
銀行口座との連携は、預金金利を最優先するなら「SBI証券×SBI新生銀行」、300万円以内の資金で使い勝手も重視するなら「楽天証券×楽天銀行」が適している。
SBI新生銀行は連携するだけで最高ランクの金利(年0.42%)が自動的に適用されるのに対し、楽天銀行は300万円までの残高に年0.28%の高金利がつき、さらに残高確認や入出金のアプリ連携が非常にスムーズで扱いやすいからである。
SBI証券は「SBI新生銀行・住信SBIネット銀行」と提携しており、楽天証券は「楽天銀行」と提携サービスを提供している。
どちらも銀行口座と連携することで、自動入出金(スイープ)の設定が可能となり、優遇金利が適用される。
| SBI証券 | 楽天証券 | ||
|---|---|---|---|
| 連携している銀行口座 | SBI新生銀行 | 住信SBIネット銀行 | 楽天銀行 |
| 自動入出金 (スイープ) |
SBIハイパー預金 | SBIハイブリッド預金 | 普通預金 |
| 優遇金利 (11月13日時点) |
0.42% | 0.21% | 300万円以下の分:0.28% 300万円を超えた分:0.22% |
| 残高表示サービス | - | ○ | ○ |
特に注目すべきは、SBI新生銀行の年0.42%という高金利である。メガバンクの普通預金金利(約0.001〜0.02%)と比べても桁違いに高く、投資に回さない待機資金を置くだけで十分な利息を得られる水準だ。
一方で楽天銀行も年0.28%(300万円まで)と高金利であり、楽天証券のアプリ内で銀行残高をリアルタイムに確認できるなど、日常の使いやすさでは楽天の連携(マネーブリッジ)が優れている。
ポイントサービス
ポイントを重視する場合、投資信託やSBIラップ、FXの取引が中心なら「SBI証券」、外国株式取引や先物・オプション取引を重視するなら「楽天証券」が選択肢となる。
SBI証券は「Vポイントサービス」、楽天証券は「楽天ポイントプログラム」にそれぞれ対応している。
ポイントは、上述のクレカ積立でも貯まるが、それ以外の商品の取引でもポイントが貯まるものがある。それぞれの証券会社でポイントが貯まる取引は次のとおりだ。
| SBI証券 | 楽天証券 | |
|---|---|---|
| 国内株式現物取引 | スタンダードプラン及びPTS取引の 月間合計手数料の1.1%または3.0% |
超割コースでの手数料の 1.0%または2.0% |
| 外国株式取引 | - | 手数料の1.0%または2.0% |
| 投資信託の保有額 | 投資信託の月間平均保有額が、 1,000万円未満:0.1%または0.15% 1,000万円以上:0.2%または0.25% |
対象となる投資信託の 月間平均保有金額に対して0.017~0.053% |
| 投資信託資産形成 | - | 投資信託の保有額が一定額に 到達した場合に10~500ポイント |
| おまかせ運用 | SBIラップの月間平均運用資産が、 1,000万円未満:0.1% 1,000万円以上:0.2% |
- |
| 先物・オプション取引 | - | 手数料の1.0%または2.0% |
| 金・プラチナ・銀取引 | 月間合計手数料の1.0% | 手数料の1.0%または2.0% |
| FX取引 | 10万通貨につき1ポイント | - |
| その他 | 新規仲介口座開設*友達紹介 | SPUアップ 家族・友達紹介 キャンペーン多数 |
SBI証券の場合、外国株式取引や先物・オプション取引ではポイントが貯まらない。一方、楽天証券は楽ラップやFXがポイント対象外である。
また楽天証券では、ポイントが貯まる投資信託取引の対象銘柄が次の6つに絞られているうえ、ポイント還元率も低いため、投資信託でのポイントはあまり期待できない。
・ 楽天・プラス・S&P500インデックス・ファンド
・ 楽天・プラス・先進国株式(除く日本)インデックス・ファンド
・ 楽天・プラス・日経225インデックス・ファンド
・ 楽天・プラス・NASDAQ-100インデックス・ファンド
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ポイントを重視する場合、どの取引でどれだけ還元されるかだけでなく、普段どのポイントをよく利用するかで決める方法もある。いわゆるポイント経済圏だ。
楽天市場や楽天グループのサービスをよく利用するのであれば、楽天ポイントの付与やSPUなどの特典は非常にプラスになる。一方、Vポイントは資産運用や投資、また買い物ではコンビニ決済でポイントを効率よく貯めることができる。
ポイント投資
ポイントを使って投資ができる取引の種類は、楽天証券のほうがやや充実している。ポイントを普段使いではなく投資に回したい場合、どの取引に使えるかは押さえておこう。
ポイント投資の対象となる取引は、それぞれ次のとおりだ。
| SBI証券 | 楽天証券 | |
|---|---|---|
| 対象ポイント | Vポイント | 楽天ポイント |
| ポイント金額換算 | 1ポイント1円分 | 1ポイント1円 |
| NISA口座対応 | ○ | ○ |
| 国内株式(現物・単元未満株)のスポット買付 国内株式積立 投資信託のスポット買付 投信積立 |
国内株式(現物・単元未満株)のスポット買付 国内株式積立 米国株式(円貨決済)のスポット買付 米国株式積立 投資信託のスポット買付 投信積立 バイナリーオプション買付 |
どちらの証券会社も国内株式と投資信託のスポット購入と積み立てに対応している。人気の米国株式にもポイント投資が行えるのは楽天証券の強みだ。
IPO
IPOを重視する人であれば、SBI証券か楽天証券かで迷うのではなく、どちらも併用するのがベストである。複数の証券会社で抽選に参加したほうが当選する確率が上がるからだ。
ただし「資金が少ない」「複数の証券口座を管理するのがどうしても面倒」といった人は、IPOに関していえばSBI証券がおすすめだ。
まずSBI証券は、楽天証券に比べて、そもそものIPO取扱件数が多い。取扱件数が多いということは、抽選に参加する機会が多いことを意味する。
| 2024年 | 2023年 | |
|---|---|---|
| SBI証券 | 76件 | 91件 |
| 楽天証券 | 54件 | 61件 |
またSBI証券には、IPOチャレンジポイントという独自のポイントプログラムサービスがある。
これは、IPOのブックビルディング後の抽選・配分に外れた回数に応じて加算されるポイントだ。次回以降のIPO申込時、このIPOチャレンジポイントを利用することでIPOが当選しやすくなる。
FX
FX取引では、SBI証券の取扱通貨ペアがわずかに多くなっている。韓国ウォンやブラジルレアルなどの通貨を取引したい人はSBI証券を選ぶことになるが、そこにこだわりがなければどちらでも大差ないだろう。
| SBI証券 | 楽天証券 |
|---|---|
| 米ドル/円、ユーロ/円、ポンド/円、豪ドル/円、トルコリラ/円、メキシコペソ/円、南アフリカランド/円、NZドル/円、カナダドル/円、スイスフラン/円、人民元/円、シンガポールドル/円、香港ドル/円、ノルウェークローネ/円、スウェーデンクローナ/円、韓国ウォン/円、ポーランドズロチ/円、ブラジルレアル/円、ロシアルーブル/円 ※、 ユーロ/米ドル、ポンド/米ドル、豪ドル/米ドル、NZドル/米ドル、 ユーロ/ポンド、 ユーロ/豪ドル、ポンド/豪ドル、 ユーロ/NZドル、豪ドル/NZドル、 米ドル/スイスフラン、ユーロ/スイスフラン、ポンド/スイスフラン、豪ドル/スイスフラン、 米ドル/人民元、 米ドル/カナダドル |
米ドル/円、ユーロ/円、ポンド/円、豪ドル/円、トルコリラ/円、メキシコペソ/円、南アフリカランド/円、NZドル/円、カナダドル/円、スイスフラン/円、人民元/円、シンガポールドル/円、香港ドル/円、ノルウェークローネ/円、 ユーロ/米ドル、ポンド/米ドル、豪ドル/米ドル、NZドル/米ドル、 ユーロ/ポンド ユーロ/豪ドル、ポンド/豪ドル、 豪ドル/NZドル、 米ドル/スイスフラン、ユーロ/スイスフラン、ポンド/スイスフラン、豪ドル/スイスフラン、NZドル/スイスフラン、 米ドル/カナダドル |
FXの取引手数料は、どちらの証券会社も無料だ。
各通貨ペア取引には、スプレッドという手数料が別途かかるが、2025年9月29日よりSBI証券ではすべての通貨ペアが「スプレッド広告表示適用対象外」となっており、固定スプレッドを表示していない。
ファンドラップ
資産運用を証券会社に任せるファンドラップを考える場合、AIに運用を任せたいならSBI証券、自分のリスク許容度に合った運用方針を指定したいなら楽天証券がいいだろう。
SBI証券は「SBIラップ」、楽天証券は「楽ラップ」というファンドラップサービスを提供している。それぞれの運用コースと手数料は次のとおりだ。
| AI投資コース | 匠の運用コース | レバレッジ運用 | |
|---|---|---|---|
| 特徴 | 人が介在しないAI予測に基づく運用 | 野村アセットマネジメントが 独自に開発した運用戦略で運用 |
レバレッジを活用し、 高いリターンを目指す運用 |
| 手数料 | 投資一任手数料:0.660% 信託報酬:0.298%程度 |
投資一任手数料:0.770% 信託報酬:0.692%程度 信託財産留保額:最大0.3% |
投資一任手数料:0.770% 信託報酬:0.615%程度 |
SBIラップは、それぞれの運用コースで投資助言を行っているのが異なる点が特徴だ。匠の運用コースでは野村アセットマネジメント、レバレッジ運用では大和アセットマネジメントがそれぞれ投資助言業となっている。
| 保守型 | やや保守型 | やや積極型 | 積極型 | かなり積極型 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 下落ショック軽減機能 (DRC機能) |
なし | なし or あり |
なし or あり |
なし or あり |
なし or あり |
| 手数料 | 固定報酬型:最大年率0.715%、or 成功報酬併用型:最大年率0.605%+運用益の5.5% |
||||
楽ラップの運用コースは、すべてマーサー・インベストメンツという受託資産世界No.1の会社が行っている。株式や債券の比率を増減させることにより、「保守型」から「かなり積極型」まで5つに分けられ、またDRC機能の有無によって9つのコースから運用コースを選べる。
DRC機能とは、株式市場の値動きが大きくなった際、一時的に株式比率を下げることで資産の大きな損失を緩和する機能だ。
SBI証券と楽天証券の口座開設スピードを比較
SBI証券と楽天証券は、ともに口座開設の申込から最短で翌営業日に取引を始められます。
| 申込方法 | SBI証券 | 楽天証券 |
|---|---|---|
| ネット申込+スマホ本人確認 (WEB完結) |
最短翌営業日 | 最短翌営業日 |
| ネット申込 +画像アップロードによる本人確認 (書類郵送あり) |
1〜3営業日程度 | 約5営業日 |
| 郵送申込 | 申込書類返送から 10日程度 |
- |

最短で取引を始めるには、ネットで口座開設を申し込み、本人確認までオンラインで完了させることがポイントです。
松岡紀史(ファイナンシャル・プランナー)
SBI証券はNISAクレカ積立で高還元を狙う人やIPO投資に挑戦したい人におすすめ
SBI証券は、NISAのクレカ積立で「1.0%以上の高還元」を確実に狙いたい人や、IPO(新規公開株)投資に挑戦したい人におすすめの証券会社だ。
SBI証券は、三井住友カード ゴールド(NL)などを利用することで、クレカ積立の還元率が1.0%以上になる。これは楽天証券のゴールドカード(0.75%)を上回る水準だ。 さらに、投資信託を持っているだけで毎月ポイントが貯まる「投信マイレージ」もあるため、長期で保有すればするほどお得になる。
また、IPO(新規公開株)投資においてもSBI証券は圧倒的に有利だ。
SBI証券は、国内で上場するIPO銘柄の9割以上を取り扱っており、株式の割り当て数が多い「主幹事」を務める回数が証券会社の中でトップクラスだ。楽天証券など他社と比較しても、抽選に参加できる回数(くじを引ける回数)が多いため、当選する確率が高いといえる。
楽天証券は画面の見やすさや操作性を最優先する人におすすめ
楽天証券は、アプリやWeb画面の見やすさ・使いやすさを最優先する人に適している。
その理由は、スマホアプリ「iSPEED」やWebサイトのUIが直感的で、投資初心者でも迷いづらく、日々の資産管理や注文操作がスムーズに行えるからだ。
具体的には、SBI証券では、ログイン後に複数のメニューを経由したり、文字の小さな表を探したりする必要があるが、楽天証券のアプリ(iSPEED)なら、起動した瞬間のトップ画面に「現在の資産総額」と「前日比」が大きく表示される。
そして、SBI証券は設定変更までの階層が深く、目的の画面にたどり着きにくい。一方、楽天証券は各積立設定の横に「変更」ボタンがあり、買い物かごを編集する感覚でスムーズに金額を修正できる。
このようなSBI証券と楽天証券の使いやすさの差は、金融システムを基盤とするSBIと、ECサイトの操作性を磨いてきた楽天という成り立ちの違いによるところが大きい。楽天証券は、楽天市場で培ったECサイトのノウハウを活かし、投資を難しい金融操作”ではなくショッピング感覚で扱えるように、UI(画面設計)を丁寧に作り込んでいる。
楽天証券は、クレジットカードの年間利用額を気にせずポイント還元を受けたい人にも向いている。
SBI証券のように「年間○○万円以上利用で還元率UP」といった条件がなく、通常の楽天カードを持っているだけで積立額の0.5%(楽天ゴールドカードは0.75%)が確実に還元されるため、カード利用額が少ない人でも不利にならない。
さらに、中国株へ幅広く投資したい人にとっても楽天証券は有力な選択肢となる。
楽天証券はSBI証券よりも中国株の取り扱いが多く、上海A株市場への直接投資も可能なため、中国本土の成長企業まで含めた銘柄選択ができる点が大きな強みだ。
SBI証券と楽天証券の口コミ・評判を徹底比較
実際にSBI証券や楽天証券を利用している人はどんなところにメリットやデメリットを感じているだろうか。両者の口コミを比較してみましょう。
SBI証券の良い口コミ・評判
SBI証券は手数料が安いところやツールの使いやすさが評価されていた。
30代男性
ポイント利用で投資できる
よかった点は、取引手数料が安い点でIPO取扱銘柄が多く、米国株やiDeCoが充実していることです。クレジットカード積み立てがお得なので、Tポイントでも投資ができることだと思います。何よりこれまで投資をしたことがない人でもポイントを使って実際に投資を始めてみることで、自然と経済ニュースや株の知識にも興味を持ちやすくなります。
20代男性
業界大手の抜群の安心感
楽天証券と並んで、ネット証券界の大手なので、安心して投資ができます。取扱銘柄数も多く、ほとんど個別株も含めて投資が行えます。自分は米国株を専門に投資を行っていますが、スマホアプリ(米国株)もあり、直感的にスムーズに投資ができ、助かっています。
50代男性
手数料無料のものが多い
投資商品を購入させていただく際に手数料が無料の場合が多いことです。オンラインで好きな時間帯に手続きできますし、手数料が無料なのはとてもありがたいです。サイトも使いやすく分かりやすいので、初心者でも気軽にできるのではないでしょうか。Tポイントで投資ができるようになっていますので、Tポイントをためている人にはいいのではないでしょうか。
30代男性
初心者でも使いやすい!
SBI証券のメリットはいろいろあると思いますが、やりやすいところであるというのが一番よいのではないかと思いました。アプリがとてもやりやすいところだと思っていて、こちらが一番やりやすくなければやっていてもしょうがないところなんじゃないかなと思っていますので、こちらをまず見てこれが一番やりやすいかどうかということを最初に見ておいたほうがいいです。
20代女性
手数料が安い
手数料が安いことです。 購入時手数料無料の投資信託のファンドが他社と比べて多い気がします。さすが、ネット証券です。サイトのマーケット情報が見やすいことです。これに関しては銀行員時代お客様に説明する資料に用いるほど見やすく、そして分かりやすくまとめてありました。
30代女性
外国株取引がやりやすい
外国株取引をメインに実施していますが、手数料が安いのはありがたいです。SBIネット銀行と連携しているので入出力金もしやすく、取引がスムーズにできる点も非常に助かっています。外国株のサイトに飛べば、表で保有株の状況も分かりやすい点もよいと思います。
SBI証券の良くない口コミ・評判
SBI証券の改善点としてはスマホアプリの使いづらさや管理の手間ひま、専門家のアドバイスが欲しいなどの意見が挙がった。
30代男性
管理に手間がかかる
悪かった点は、米国株アプリと日本株アプリが分かれている点で一つの画面で一度に情報が取り入れられず、管理に手間がかかるので米国株と日本株を分けて管理したい人にはあまりおすすめはできないと思います。また、基本的に口座開設から買付・売却まで全てネット上で完結させる必要があるため、自分一人で投資判断したい人にはおすすめかもしれませんが、アドバイスをいただきながら投資をしたい人にはあまりおすすめはできないかもしれません。
50代男性
専門家のアドバイスが欲しい
専属の担当者がいるわけではないので、投資商品の今後の見通しなど、専門家的な意見を聞ける機会がないのが少し不満です。オンラインで簡単に投資ができて手数料がかからない分、専門家からの意見を聞けずに投資商品が今後どうなるのかなどの見解も自分で判断し、その商品を売却するのか持ち続けるかどうかを見分けなければなりません。
40代男性
手数料最安じゃない
今となっては一番手数料が安いところではないということ。でもそこまで大きい差ではないですね。ネット証券としてはIPO枠が結構あるのだけれど、その分利用者も多い関係で当たりにくいということです。これは他のネット証券か、昔からある証券会社も併用すればいいと思います。
30代男性
チュートリアルが欲しい
初めて使ったとき、買い方がよく分からずに悩みました。外国株の注文入力画面で円買いするときに日本円換算額が分かりづらいです。概算シミュレートを表示すればよいが、最近まで知らなかったので、チュートリアルみたいなのが欲しいと思いました。
20代女性
操作方法が分かりにくい
ホームページが見にくいです。入金方法がすごく分かりづらいです。セキュリティ強化のためか、制限が多いです(出金のときの二要素認証、出金先変更がウェブサイトからできなくなり書類のみの受付となっています)。 初心者の人がどうやって操作したらよいのかのガイドがすごく分かりづらい位置にあります。
30代女性
サイトへのアクセスが複雑
外国株を取り扱うサイトにいくまでが複雑で分かりにくい点がデメリットだと思います。慣れてくるとサイトの飛び方が分かってきますが、最初はメインサイトから外国株取引のサイトにいくまでが何度やっても分からなくなってしまい大変でした。その点サイトを分かりやすくしてもらえたらよいなと思います。
楽天証券の良い口コミ・評判
楽天証券は楽天銀行との連携や楽天カードとの組み合わせなど、”楽天経済圏”によるメリットが多かった。
30代男性
銀行口座連携が便利
楽天銀行の口座を作っていれば、投資信託やETFなどの購入が簡単にできます。楽天銀行にお金が入っていればわざわざ楽天証券の口座にお金を移さなくても、自動で楽天銀行の口座からお金を引っ張ってくれるので購入が非常に楽です。使い方も初心者向けなのかなと感じます。私自身つみたてNISAのために楽天証券では、初めて証券口座を利用しましたが、非常に分かりやすく使いやすいです。
20代男性
積立投資でのポイント付与
メリットはやはり積み立て投資でのポイント付与だと思います。楽天銀行と楽天証券でマネーブリッジを組むとポイントがかなり付与されるので、積み立て投資をしている自分からするとかなりありがたいと思います。楽天銀行での金利が上がるので、かなりいいと思います。楽天銀行は大手なので、安心して使えます。
30代女性
初めて投資するなら楽天!
楽天証券のメリットは、サイトが非常に見やすく取扱商品の数も多いところだと思います。積み立てNISAの場合は金額や保有商品の変更などがとても分かりやすいので手軽にできます。初めて証券会社を開く人は、特におすすめなのではないかと思います。
20代男性
楽天経済圏なら最強です
楽天銀行や楽天カードと組み合わせて使用するとポイントがたまりやすくなります。楽天ポイントを使って実際の投資信託の購入も行えるため、投資信託の購入のハードルは低く感じます。投資信託の積み立てもクレジットカードで行えるため、継続しやすいと思います。
30代女性
サイトが見やすく使いやすい
楽天証券のサイトが見やすく操作性にも優れているところです。初めて投資をするときは分からないことばかりなので、「分かりやすい」のはありがたいです。楽天経済圏生活している人はSPUも上がるので、普段の楽天市場での買い物でさらにポイントがたまる点もよいです。
50代男性
楽天銀行とひも付けるべき
楽天証券のメリットは楽天銀行とひも付けることによって、投資金額に応じてポイントが付与されることが一番のメリットだと思います。付与されたポイントはもちろん投資にも使えますが、楽天市場での商品購入にも使用できるので非常に便利です。預金金利も0.1%で普通の銀行よりもお得です。手数料も格安なので、初心者向きだと思います。
楽天証券の良くない口コミ・評判
楽天証券ではポイント還元が改悪している、IPOの当選確立が低い、単元未満株に対応していない点などが改善点として挙がった。
30代男性
最近はSBIに負けている
ポイントの還元率が改悪されて、下がってしまったのがとても残念です。競合他社である、SBI証券と比べるとあらゆる面で最近は負けているので今後の巻き返しに期待したいと思います。投信マイレージのポイント制度がないのは非常に残念なので、復活を希望します。
20代男性
ポイント還元が改悪
楽天証券のコラムが好きなので、もっと大勢の方が書いたものが読みたいです。初心者は右も左も分からないのでとにかく情報を集めるのが先決。証券会社からそこのところのフォローをしてもらえると、預金ばかりしてきた初心者投資家も安心して運用することができると思うので。
40代男性
土日のメンテナンスが多い
スマホで取引するには、「ispeed」という別のアプリをインストール必要があり、そこからは投資信託の売買ができません。名古屋証券取引所も売買できません。土日に入るとサイトのメンテナンスが非常に多いです。 休日に銘柄を調べたい人には不向きかもしれません。問い合わせもつながりにくい印象ですね。
30代女性
単元未満株に投資できない
ミニ株や単元未満株に楽天証券を使って投資はできません。IPOの取扱数もかなり少ない印象を受けています。このあたりを増強してもらえると、より使い勝手がよくなるのに、と思うときがあります。あと、外国株の取引した場合、かえって手数料が高くつくところも気になります。
30代男性
IPOの当選確率が低い
新規公開株(IPO)はいまいちです。取扱件数はそれほど少なすぎるわけではないのですが、そもそも楽天証券ユーザーが多いため当選確率が低くなってしまい、なかなか当選しません。トレード運用額やIPO申込回数などに応じた特別な優遇制度があるわけでもないので、IPO狙いの人には物足りないと思います。
20代女性
還元のハードルが高い
「らくらく投資」で始めた投資では、基本的にプラスになることがありませんでした。ロボットの診断結果にもよります。私の場合は、「ローリスクローリターン」だからかもしれませんが、自分で別で買っている投資のほうが還元率は比にならないほどよいです。楽天市場での還元率は、毎月3万円以上利用しないと適用にならないので、そのハードルは高いです。しかもそのうえで「0.5倍」は少なすぎると思います。
SBI証券で口座開設をする方法
SBI証券の口座開設は、「ネット」で開設を申し込むか、「郵送」で開設を申し込むかで手続きの流れが変わる。
SBI証券の口座開設をネットで申し込む場合
ネット申込を選択した場合の口座開設手続きの流れは、以下のとおりだ。
STEP1……SBI証券WEBサイトから口座開設を申し込む
SBI証券のWEBサイトにある「口座開設にすすむ」から、メールアドレスを登録して氏名・住所などの情報を入力する。口座開設方法には「ネットで口座開設」を選択する。
口座開設の申し込みが完了すると、マイページへのログインに必要なユーザーネームとログインパスワードが発行される。
STEP2……マイナンバー確認書類と本人確認書類を提出する
口座開設状況画面よりログインし、マイナンバー確認書類と本人確認書類をアップロードにより提出する。

スマートフォンでマイナンバーカードと自分の顔写真を撮影して申請するほうが、提出書類が少なくて済むのでおすすめです。
松岡紀史(ファイナンシャル・プランナー)
住信SBIネット銀行または三菱UFJ銀行のネットバンキングを利用している場合、顔写真の撮影ではなく銀行との連動(情報の照会)により本人確認をする方法も選べる。
スマートフォンで書類を撮影できる場合は、以下のいずれかの組み合わせで撮影し、アップロードすれば提出完了だ。
- マイナンバーカード
- マイナンバー通知カード+運転免許証
STEP3……口座開設の完了通知を受け取る
必要書類を提出し、SBI証券の審査が完了すると、「メール」または「郵送」のうち選択した方法で、「口座開設完了通知」が届く。
メール受取を選択した場合は、メールで届く取引パスワード設定ページのURLにアクセスし、任意の取引パスワードを設定する。
郵送受取を選択した場合は、取引パスワードが記載された郵便物が簡易書留郵便(転送不要)で届く。
STEP4……初期設定を行う
本人確認書類の審査が完了すると、初期設定が可能になる。ここでは、連絡先、職業、勤務先などの本人情報、インサイダー情報、振込先金融機関口座、手数料プラン、投資に関する質問事項などを登録する。

初期設定が完了し、投資資金を入金すればすぐに取引可能です。
松岡紀史(ファイナンシャル・プランナー)
SBI証券の口座開設を郵送で申し込む場合
郵送で口座開設を申し込んだ場合の手続きの流れは、以下のとおりだ。
STEP1……SBI証券WEBサイトから口座開設を申し込む
SBI証券のWEBサイトの「口座開設にすすむ」から、メールアドレスを登録して氏名・住所などの情報を入力する。口座開設方法には「郵送で口座開設」を選択する。
STEP2……マイナンバー確認書類と本人確認書類を提出する
「郵送で口座開設」を選択すると、SBI証券から口座開設の手続きに必要な書類が普通郵便で郵送される。書類を受け取ったら必要事項を記入し、SBI証券へ返送する。その際、以下のいずれかの組み合わせで、マイナンバー確認書類と本人確認書類を添付する。
- マイナンバーカード+本人確認書類1種類(運転免許証や各種健康保険証など)
- 通知カード+本人確認書類2種類(運転免許証や各種健康保険証など)
STEP3……口座開設完了通知を受け取る
提出書類の審査が完了すると、SBI証券より登録住所宛てに簡易書留(転送不要)が郵送される。郵便物でユーザーネーム、ログインパスワード、取引パスワードを確認できる。
STEP4……初期設定を行う
SBI証券サイト右上の「お客様サイトへログイン」に、STEP3で受け取ったユーザーネームとログインパスワードを入力してログインする。

初期設定の案内画面に従い、勤務先や出金先の金融機関などの必要事項を登録後、取引ができます。
松岡紀史(ファイナンシャル・プランナー)
楽天証券の口座開設方法
楽天証券の口座開設の流れも基本的にSBI証券と同じだ。スマートフォンと運転免許証またはマイナンバーカードを持っている人は、「スマホで本人確認」を利用でき、最短翌営業日に口座開設が完了する。
STEP1……楽天証券WEBサイトから口座開設を申し込む
楽天証券WEBサイトの「口座開設」ボタンから、口座の開設を申し込む。
STEP2……本人確認書類を提出する
本人確認書類としては、マイナンバーカードや運転免許証、各種健康保険証などが利用できる。
スマートフォンと運転免許証またはマイナンバーカードを持っている人は、「スマホで本人確認」、それ以外の人は「書類のアップロードで本人確認」を行う。
「スマホで本人確認」を選択した場合、本人確認書類と申込者の顔写真をスマートフォンで撮影し、その場で本人確認が完了する。
「書類のアップロードで本人確認」を選択した場合、本人確認書類をスマートフォンやデジタルカメラ、スキャナーなどでデータ化し、画面の案内に従いスマートフォンまたはパソコンでアップロードして提出する。提出後、郵送で届くログインIDと初期パスワードを受け取ることで本人確認が完了する。
STEP3……本人情報を入力する
氏名や住所などの本人情報を入力する。「スマホで本人確認」を選択した場合、ここでログインパスワードの登録が必要だ。
STEP4……「ログインID」を受け取る
本人確認と楽天証券での審査が完了すると、ログインIDが送付される。
「スマホで本人確認」を選択した場合、翌営業日以降にログインIDがメールで届く。
「書類のアップロードで本人確認」を選択した場合、約5営業日で登録の住所へ「ログインID」と「初期パスワード」が郵送で送付される。
STEP5……初期設定を行う
ログインIDを受け取ったら、楽天証券のWEBサイトまたはスマホサイトの「ログイン」ボタンからログインして、暗証番号や勤務先情報、マイナンバーなどの初期設定を行う。口座開設時にマイナンバーカードをスマートフォンで撮影して提出している場合、ここでのマイナンバーの登録は不要だ。

初期設定が完了し、投資資金を入金すれば取引を始められます。
松岡紀史(ファイナンシャル・プランナー)
楽天証券とSBI証券の両方の口座の使い分け方でよくある7つのQ&A
■保有資格:日本FP協会認定AFP
■保有資格:日本FP協会認定AFP