NISAは投資で得た売却益や配当金などにかかる税金が非課税になる制度だ。20歳以上が対象のNISAには一般NISAとつみたてNISAがあるが、1人1口座しか開設できないため口座を開設する銀行や証券会社は後悔しないように選びたい。投資初心者にとってなじみのある金融機関といえば銀行だが、銀行でNISA口座を開設する際は注意しておくべきことがある。証券会社との比較も併せて見ていこう。

目次

  1. 1,そもそもNISAとは?NISA(一般NISA)とつみたてNISA(積立NISA)の違いを解説
  2. 2.NISA口座を開設できる銀行や証券会社は?
  3. 3,銀行でつみたてNISA(積立NISA)始めるメリット 
  4. 4,銀行でつみたてNISA(積立NISA)始めるデメリット
  5. 5.銀行でNISA(一般NISA)を始めるメリット
  6. 6.銀行でNISA(一般NISA)を始めるデメリット
  7. 7.NISA口座を銀行で開設すべき人は
  8. 8.NISA口座は一つしか作れないが変更はできる
  9. NISA口座を銀行で開設するときによくある5つのQ&A
  10. 実際にNISAを始めてみる

1,そもそもNISAとは?NISA(一般NISA)とつみたてNISA(積立NISA)の違いを解説

1.NISA口座を銀行で開設するメリットとデメリット
(画像=SB/stock.adobe.com)

NISAとは?NISAの概要

NISAとは?
NISAとは、毎年一定額までの投資で得られた利益を非課税とする税制優遇制度のこと。「貯蓄から投資へ」という、投資による資産形成の支援が主な目的だ。

NISAには、20歳以上を対象とした「NISA(一般NISA)」と「つみたてNISA」、未成年者を対象とした「ジュニアNISA」がある。

NISAの概要

一般NISA つみたてNISA ジュニアNISA
利用可能年齢
(口座開設年の
1月1日現在の年齢)
20歳以上 20歳以上 0歳〜19歳
非課税期間 最長5年間
※ロールオーバー
により最長10年間
最長20年間 最長5年間
非課税投資枠
(年間投資額)
120万円 40万円 80万円
非課税対象 株式・投資信託等から
得られる配当金・
分配金、譲渡益
一定の投資信託への
投資から得られる
分配金、譲渡益
株式・投資信託等から
得られる配当金・
分配金、譲渡益
投資対象商品 上場株式、ETF、
上場REIT、外国上場株式、
公募株式投資信託など
長期の積立・分散投資に
適した一定の
投資信託
上場株式、ETF、
上場REIT、外国上場株式、
公募株式投資信託など
投資(口座開設)
可能期間
2023年まで
※2028年まで
延長が決定
2037年まで
※2042年まで
延長が決定
2023年まで
※制度廃止が決定
管理・運用者 本人 本人 登録親権者
(原則)
買付方法 通常買付、
積立買付
積立買付のみ 通常買付、
積立買付
購入手数料 金融機関による なし 金融機関による
口座からの引き出し いつでも可能 いつでも可能 原則18歳まで不可
保有可能口座数 1人1口座
※一般NISAと
つみたてNISAの
いずれか一つを選択
1人1口座
金融機関変更 年単位での変更が可能 原則不可
出所:金融庁HPより筆者作成、2021年9月18日時点


NISA口座を開設する場合、一般NISAとつみたてNISAはどちらか1つしか選べず、併用はできない。

一般NISAとつみたてNISAの違いを詳しく見ていこう。

NISA(一般NISA)とつみたてNISA(積立NISA)の非課税投資枠の違い

一般NISAでは、毎年120万円の非課税投資枠を利用でき、購入した商品の運用益は売却するまで最長5年間にわたって非課税になる。

一般NISAで購入から5年目の年末まで保有した商品は、翌年の非課税枠に移行(ロールオーバー)することで、最長10年間非課税で保有できる。

つみたてNISAでは、毎年40万円の非課税枠を利用できる。購入した商品の運用益は、売却するまでの最長20年間非課税だ。

竹国 弘城

つみたてNISAには、一般NISAのようなロールオーバーの仕組みはありません。つみたてNISAは年間投資額は少ないものの、20年もの長期にわたって運用益が非課税になるというメリットは大きいでしょう。

NISA(一般NISA)とつみたてNISA(積立NISA)の対象商品の違い

一般NISAとつみたてNISAは、購入できる商品も異なる。

・NISA(一般NISA)の対象商品

一般NISAでは、国内外の上場株式・ETF(上場投資信託)・ETN(上場投資証券)・REIT(不動産投資信託)、株式投資信託、新株予約権付社債(ワラント債)を購入できる。

購入できる商品 購入できない商品(例)
・株式投資信託
・国内株式
・外国株式
・国内ETF
・海外ETF
・ETN(上場投資証券)
・国内REIT(J-REIT)
・海外REIT
・新株予約権付社債(ワラント債)
・非上場株式
・預貯金
・債券
・公社債投資信託
・MMF、MRF
・eワラント
・上場株価指数先物
・FX(外国為替証拠金取引)
・金・プラチナ など
金融庁『NISAの基礎知識』より筆者作成、2021年9月18日時点


・つみたてNISA(積立NISA)の対象商品

つみたてNISAは長期の積立・分散投資を支援する制度であり、購入できる商品はそれに適した株式投資信託とETF(上場株式投資信託)に限定されている。その基準は、金融庁によって以下のように定められている。

<金融庁による要件(共通)>
・投資信託の信託契約期間が無期限または20年以上であること
・毎月分配でないこと
・ヘッジ目的を除き、デリバティブ取引による運用を行っていないこと

<商品種類ごとの要件>

インデックスファンド <共通>
・告示指定のインデックスに連動していること
・主な投資対象に株式を含むこと
・販売手数料がゼロ(ノーロード)であること
・投資家ごとに信託報酬等の概算値が通知されること
・金融庁へ届出がされていること
<投資対象別>
(1)国内資産を対象とするもの:信託報酬0.50%以下(税抜)
(2)海外資産を対象とするもの:信託報酬0.75%以下(税抜)
アクティブファンド <共通>
・純資産額50億円以上あること
・信託設定から5年以上経過していること
・信託計算期間のうち、資金流入超の回数が3分の2以上であること
・投資対象資産が、(1)株式、(2)株式および公社債、
(3)株式およびREIT、(4)株式、公社債およびREITのいずれかであること
・販売手数料がゼロ(ノーロード)であること
・受益者(投資家)ごとに信託報酬等の概算値が通知されること
・金融庁へ届出がされていること
<投資対象別>
(1)国内資産を対象とするもの:信託報酬1.0%以下(税抜)
(2)海外資産を対象とするもの:信託報酬1.5%以下(税抜)
ETF <共通>
・告示指定のインデックスに連動していること
・投資対象資産が株式であること
・最低取引単位が1,000円以下
・販売手数料が1.25%以下であること
・受益者(投資家)ごとに信託報酬等の概算値が通知されること
・金融庁へ届出がされていること
<上場市場別>
(1)国内取引所に上場しているもの
・円滑な流通のための措置が講じられているとして
取引所が指定するもの
・信託報酬0.25%以下(税抜)
(2)外国取引所に上場しているもの
・資産残高が1兆円以上
・信託報酬0.25%以下(税抜)


上記の基準を満たし金融庁に届出がされている商品は、インデックスファンド173本、アクティブファンド19本、ETF7本の計199本だ(出典:金融庁『つみたてNISA対象商品届出一覧』、2021年6月18日時点)。

NISA口座の金融機関は1年単位で変更できる

一般NISA口座とつみたてNISA口座は同時に開設できないため、どちらか一方を選択する必要があります。

一般NISAからつみたてNISAへ、またはつみたてNISAから一般NISAへの変更、NISA口座を開設する金融機関の変更は、1年単位で変更できる。

竹国 弘城

ただし一度でも非課税枠を使ってしまうと、翌年までNISA口座の金融機関変更はできません。NISA口座変更の手続きは手間がかかるため、口座を開設する金融機関はよく考えて選びましょう。

2.NISA口座を開設できる銀行や証券会社は?

1.NISA口座を銀行で開設するときに注意すべき2つのポイント
(画像=jjoja/stock.adobe.com)

NISA口座は、どの銀行・証券会社でも開設できるわけではない。

主な銀行や証券会社におけるNISA口座開設の可否は、以下のとおりだ。

銀行名 NISA つみたてNISA
みずほ銀行
三井住友銀行
三菱UFJ銀行
りそな銀行
ゆうちょ銀行
横浜銀行
イオン銀行
PayPay銀行
ソニー銀行 ×
楽天銀行 × ×
住信SBIネット銀行 × ×
SBI証券
楽天証券
松井証券
野村證券
大和証券

竹国 弘城

NISA口座を開設する前に、銀行であれば投資信託専用口座、証券会社なら証券口座を開設しておく必要があります。どちらも、NISA口座と同時に申し込みができるところがほとんどです。

一般NISA口座やつみたてNISA口座は多くの銀行や証券会社で開設できますが、一般NISAは利用できても、つみたてNISAは利用できないところもあるため、注意しましょう。

楽天銀行や住信SBIネット銀行など、NISA口座を開設できない銀行もある。

これらの銀行では、NISAを取り扱う楽天証券やSBI証券など、同じグループ内の証券会社で口座を開設することになる。

銀行や証券会社のNISA口座で購入できる商品の違い

NISAで非課税になる商品は、上場株式や株式投資信託、公社債投資信託、ETFなど多岐にわたる。一方でつみたてNISAでは、金融庁が定めた条件に適した株式投資信託のみだ。

しかし、NISA口座を開設した金融機関で取り扱っていない商品には投資できません。例えば、銀行の一般NISAで買える金融商品は、株式投資信託に限られています。基本的に、株式の個別銘柄は売買できません。

例えばみずほ・三菱UFJ・三井住友の3大メガバンクは、いずれも株式投資信託のみを取り扱っている。

竹国 弘城

複数の金融機関でNISA口座を持つことはできないため、せっかく口座を開設しても投資したい商品を購入できないおそれがあります。

出典:みずほ銀行三菱UFJ銀行三井住友銀行

銀行の窓口で株式売買の取次ぎを行うことは法律で認められているが、あくまでも「仲介」であり、その銀行の口座で株式を保有するわけではない。証券会社であれば株式をはじめ、一般NISA対象商品のほとんどを購入できる。ただし、取扱商品は証券会社によって異なる。

3,銀行でつみたてNISA(積立NISA)始めるメリット 

銀行でつみたてNISAを始めるメリットは、普段利用している銀行ですぐに始められることだ。

銀行と証券会社のつみたてNISA(積立NISA)の手数料の違い

2.NISA口座を銀行で開設するメリットとデメリット
(画像=編集部作成)
つみたてNISAの運用にかかる手数料は、銀行と証券会社で違いはほとんどありません。

個人型確定拠出年金(iDeCo)の口座管理手数料は金融機関によって差があるが、つみたてNISAでは口座管理手数料がかからないため、投資信託の売買や保有にかかる手数料の差のみだ。

つみたてNISAの対象となる投資信託は、販売手数料がかからない「ノーロード」商品に限定されている。

投資信託の運用中にかかるコストである「信託報酬」の水準(税抜)は、金融庁から以下のように厳しく規制されている。

・インデックス型投信(国内):0.5%以下
・インデックス型投信(海外および国内外):0.75%以下
・アクティブ型投信(国内):1.0%以下
・アクティブ型投信(海外および国内外):1.5%以下
出典:金融庁『つみたてNISAについて』
竹国 弘城

これらよりも信託報酬が高い商品は、つみたてNISAでは購入できません。つまり、どの金融機関を選んでもコストはあまり変わらないということです。

つみたてNISAを運用するにあたって、銀行を選ぶメリットは何だろうか。

銀行でつみたてNISA(積立NISA)を始めるメリット

3.NISA口座を銀行で開設するメリットとデメリット
(画像=編集部作成)
銀行でつみたてNISAを始めるメリット
  • なじみのある銀行の窓口で相談できる
  • わざわざ証券会社に口座を開設しなくて済む

銀行には、ネット証券にはない「顧客との近さ」がある。

自分で煩雑な手続きをしたり、わかりにくい仕組みを調べたりするのが面倒な人は、なじみのある銀行の窓口で説明を受けながらNISA口座の開設を進めたいだろう。

証券会社に口座がなく、つみたてNISA以外の投資をするつもりがない場合、つみたてNISAのためだけに証券口座を開設するのは抵抗があるかもしれない。

竹国 弘城

一般NISAで投資信託に投資する場合は、銀行のアドバイスを過信しないほうがよいでしょう。効率良く手数料を稼げる商品を積極的にすすめられて、問題になったことがあるからです。

つみたてNISAの対象商品は「手数料が一定以下」「分配金が支払われない」「長期の分散投資に向く」ものに限られているので、そのような心配はないだろう。

4,銀行でつみたてNISA(積立NISA)始めるデメリット

4.NISA口座を銀行で開設するメリットとデメリット
(画像=滎水/stock.adobe.com)

銀行のつみたてNISAのデメリットは、対象商品がかなり絞り込まれていることだ。

竹国 弘城

つみたてNISAの取扱商品が少ないことは、初心者にとっては「わかりやすく選びやすい」という点でメリットといえますが、選択肢は限られます。

銀行のつみたてNISA(積立NISA)は取扱商品数が証券会社よりも少ない

つみたてNISAにおける銀行と証券会社の大きな違いは、対象商品の取り扱い数にあります。

金融機関のつみたてNISAに対する姿勢は、二極化している。

ネット証券会社のつみたてNISAでは多くの商品を取り扱っていますが、銀行は対面・ネット問わず商品数が非常に少ないです。

つみたてNISA向け投資信託の取り扱い数は、以下のとおりだ。

<ネット証券>

証券会社 取り扱い数
楽天証券 177本
SBI証券 175本
マネックス証券 151本
auカブコム証券 157本
松井証券 170本
楽天証券SBI証券auカブコム証券松井証券のホームページをもとに筆者作成、2021年9月時点)

竹国 弘城

ネット証券の取り扱い数は、いずれも150を超えます。金融庁が許可している商品が199本(ETF含む)であることを考えると、かなりの数といえるでしょう。
出典:金融庁『つみたてNISA対象届出一覧』

一方、銀行はどうだろうか。

<都市銀行>

銀行 取り扱い数
三菱UFJ銀行 12本
みずほ銀行 3本
三井住友銀行 3本
りそな銀行 4本
三菱UFJ銀行みずほ銀行三井住友銀行りそな銀行のホームページをもとに筆者作成、2021年9月18日時点)

竹国 弘城

都市銀行のつみたてNISAの取扱商品数は軒並み1桁、最も多い三菱UFJ銀行でも12本です。よって国内株式、海外株式、バランス型といった投資対象を決めたら、購入する投資信託はほぼ決まります。

インターネット専業銀行はどうだろうか。

<インターネット専業銀行>

銀行 取り扱い数
イオン銀行 20本
新生銀行 11本
PayPay銀行 64本
イオン銀行新生銀行PayPay銀行のホームページをもとに筆者作成、2021年9月18日時点)

竹国 弘城

ネット銀行のつみたてNISAの取扱商品数は都市銀行よりは多めですが、こちらも数が限られます。

対面の大手証券会社は、どちらかというと銀行寄りだ。

<総合証券会社>

銀行 取り扱い数
大和証券 22本
野村證券 7本
大和証券野村證券のホームページをもとに筆者作成、2021年9月18日時点)

竹国 弘城

つみたてNISAを「取扱商品の豊富さ」で選ぶなら、ネット証券がベストということになります。

5.銀行でNISA(一般NISA)を始めるメリット

2.NISA口座を銀行で開設するときに注意すべき2つのポイント
(画像=Antonio/stock.adobe.com)

銀行で一般NISAを始めるメリットは、基本的につみたてNISAの場合と同じだ。

銀行でNISA(一般NISA)を始めるメリット
  • なじみのある銀行の窓口で相談できる
  • わざわざ証券会社に口座を開設しなくて済む
一般NISAで投資信託にしか投資するつもりがなく、証券会社にわざわざ口座を開設するのは面倒な人は、普段利用している銀行でNISA口座を開設するのもよいでしょう。

6.銀行でNISA(一般NISA)を始めるデメリット

5.NISA口座を銀行で開設するメリットとデメリット
(画像=編集部作成)

銀行でNISAを始めるデメリットは、以下の2つだ。

銀行で一般NISAを始めるデメリット
  • 投資信託しか購入できない
  • 同じ投資信託でも証券会社に比べて販売手数料が割高な商品がある

銀行のNISA(一般NISA)では投資信託しか購入できない

銀行の一般NISAでは、株式投資信託しか購入できません。株式を売買できないことは、リスクを取って利益を得たいと考える人にとってはデメリットといえるでしょう。

値動きの激しい株式はときに莫大な利益を生む。その際、高い節税効果を得られるのがNISAのメリットの一つだからだ。

例えば、株式が5年間で10倍になることは十分あり得るが、投資信託で同等のパフォーマンスを得られる可能性は低い。税率を20%としたとき、一般NISA口座において100万円で買った株式が1,100万円になったら、200万円の節税効果を得ることになる。
竹国 弘城

一般NISAでは、株式のように価格変動が大きい商品に投資することで、非課税メリットが大きくなります。

・銀行のNISA(一般NISA)で取り扱う投資信託の数を対面型銀行・ネット銀行と比較

銀行の一般NISAは証券会社に比べて、投資信託の取扱銘柄数自体も少ない。

参考にメガバンクとゆうちょ銀行、ネット銀行3社が取り扱う投資信託の数を見てみよう。

  • みずほ銀行……175銘柄
  • 三井住友銀行……193銘柄
  • 三菱UFJ銀行……493銘柄
  • ゆうちょ銀行……126銘柄
  • イオン銀行……335銘柄
  • PayPay銀行……577銘柄
  • ソニー銀行……223銘柄

みずほ銀行三井住友銀行三菱UFJ銀行ゆうちょ銀行イオン銀行PayPay銀行ソニー銀行のホームページをもとに筆者作成(2021年9月18日時点)・販売中のファンドのみ

銀行の一般NISAで取り扱う投資信託の数は、みずほ銀行が175銘柄、三井住友銀行が193銘柄、三菱UFJ銀行が493銘柄、ゆうちょ銀行が126銘柄。ネット銀行では、イオン銀行が335銘柄、PayPay銀行が577銘柄、ソニー銀行が233銘柄となっている。

証券会社のNISA(一般NISA)で取り扱う投資信託の数

一方、証券会社の一般NISAでは取り扱う商品の種類や銘柄数が多い。

参考に、大手対面証券とネット証券におけるNISA対象商品や投資信託の銘柄数をみてみよう。

証券会社名 投資信託 日本株式 外国株式
野村證券 615銘柄
IPO銘柄も対象
×
大和証券 375銘柄
IPO銘柄も対象

20ヵ国
SMBC日興証券 1,041銘柄
IPO銘柄も対象
×
SBI証券 2,588銘柄
IPO銘柄も対象

9ヵ国
楽天証券 2,605銘柄
6ヵ国
松井証券 1,540銘柄
IPO銘柄も対象
×
野村證券大和証券SMBC日興証券SBI証券楽天証券松井証券のホームページをもとに筆者作成(2021年9月時点)

投資信託の取扱銘柄数は、対面販売主体の野村證券が615銘柄(※投信積立対象商品)、大和証券は375銘柄、SMBC日興証券は1,041銘柄だ。

ネット証券はさらに取扱数が多く、SBI証券では2,588銘柄、楽天証券で2,605銘柄と、みずほ銀行や三井住友銀行の10倍以上だ。

・NISA(一般NISA)の商品数は銀行よりも証券会社のほうが圧倒的に多い

証券会社では上場株式と投資信託、場合によっては外国株式もNISA扱いで売買できる。

それに対して銀行では基本的に投資信託しか取り扱っておらず、取扱銘柄数も少ない。

竹国 弘城

特別な理由がなければ一般NISA口座を開設する際にあえて銀行を選ぶ必要はないでしょう。

銀行のNISA(一般NISA)で投資信託を購入すると販売手数料が高くつきやすい

3.NISA口座を銀行で開設するときに注意すべき2つのポイント
(画像=Monster Ztudio/stock.adobe.com)

・投資信託へ投資する際にかかる手数料

投資信託への投資では、以下のようなコストがかかる。

<購入時にかかるコスト>
・販売手数料……購入時に販売会社(証券会社、銀行等)に支払う手数料。
<運用中にかかるコスト>
・信託報酬(運用管理費用)……資産の運用や管理にかかる費用。運用会社、販売会社、信託銀行の三者に分配される。
・監査報酬……投資信託の計理が公正に行われているか監査するための費用。
・売買委託手数料……投資信託で資産の売買を行う際に発生する手数料。
<解約(換金)時にかかるコスト>
・信託財産留保額……投資信託を解約(換金)する際にかかる費用を負担するもの。かからない商品もある

信託報酬、監査報酬、売買委託手数料は、投資信託の信託財産から支払われるため、投資家が間接的に負担することになる。

投資信託の販売手数料は、一定の範囲内で販売会社が自由に設定できます。そのため、どの金融機関で購入するかによって差が生じるコストといえます。

・銀行のNISA(一般NISA)で投資信託を買うと販売手数料が高くなりがち

銀行で投資信託を買うと、手数料が高くなりがちです。銀行の投資信託販売手数料は平均2.04%。一方、ネット証券では販売手数料のかからない「ノーロードファンド」も多く取り扱っています。

出典:金融庁『家計の安定的な資産形成に関する有識者会議(第2回)資料』

竹国 弘城

一般的に、インターネット専業の証券会社はコストが低いといえます。店舗の維持費がかからず、人件費なども銀行に比べて少ないからです。

同じ商品を購入するとしても、どの金融機関で購入するかによって販売手数料は以下のように変わる。

<フィデリティ投信/フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド>

販売会社 販売手数料(税込)
※購入代金100万円の場合
三菱UFJ銀行 購入金額の2.75%
三井住友銀行 購入金額の3.30%
イオン銀行 購入金額の2.20%
ソニー銀行 なし
野村證券 購入金額の3.30%
大和証券 購入金額の3.30%
SBI証券 なし
楽天証券 なし
三菱UFJ銀行三井住友銀行イオン銀行ソニー銀行野村證券大和証券SBI証券楽天証券の公式ホームページより筆者作成(2021年9月時点)


<ピクテ投信/ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(1年決算型)>

販売会社 販売手数料(税込)
※購入代金100万円の場合
みずほ銀行 購入金額の3.30%
イオン銀行 購入金額の3.30%
ソニー銀行 なし
野村證券 購入金額の3.30%
SBI証券 なし
楽天証券 なし
みずほ銀行イオン銀行ソニー銀行野村證券大和証券SBI証券楽天証券の公式ホームページより筆者作成(2021年9月時点)


投資信託をどこで購入するかによって、販売手数料に3%以上差がつくこともある。

NISA口座の窓口を変えるだけで、購入金額が100万円なら3万円も得するのだ。

販売手数料は一般NISAの収益に影響するため、安いに越したことはない。

竹国 弘城

窓口で顧客と対面して販売する方法は、一部の人にとって安心感があるのは事実であり、そのためにコストがかかるのはやむを得ないでしょう。銀行の手数料が暴利だと批判しているわけではありません。しかし、求めるものが販売員との会話や安心感ではなく、「投資信託を買うこと」だけであれば、余計な販売手数料を支払う必要はありません。

松井証券のように、販売手数料が発生する商品でもポイントを還元することによって、実質的に手数料が無料になるネット証券もある。

出典:松井証券『ここがすごい!松井証券ポイントプログラム』

投資信託の平均販売手数料は、証券会社のほうが高いという調査結果もある。

その理由として、銀行における業績評価の方法が変わり、長期投資向けの商品が販売されることが多くなったことが考えられる。

竹国 弘城

非課税期間が長いつみたてNISAは別として、一般NISAはどちらかというと短期・中期の売買に向く制度です。自分が投資したい商品の販売手数料が、銀行ではどれくらいのがかかるのか見てみるのもよいでしょう。

7.NISA口座を銀行で開設すべき人は

4.NISA口座を銀行で開設するときに注意すべき2つのポイント
(画像=編集部作成)
購入できる商品の種類や手数料などの点では、あえて銀行でNISA口座を開設するメリットは少ないと言えます。

銀行でNISA口座を開設するメリットが期待できるのは、次のような人だ。

NISA口座を銀行で開設すべき人
・つみたてNISAを利用する人
・対面で相談したい人
・住宅ローンの優遇金利を受けたい人

銀行で取り扱っている商品で「つみたてNISA」を利用する人

つみたてNISAの対象となる商品は、すべて販売手数料無料のノーロードファンドであり、株式にはそもそも投資できないため、銀行と証券会社でそれほど差はありません。

つみたてNISAを利用するのであれば銀行で口座を開設するデメリットは少ない。普段利用している銀行を利用したいといった希望があれば、銀行で口座を開設してもよいだろう。

竹国 弘城

投資信託のラインナップは証券会社のほうが充実しているものの、投資したい商品やそれに類似した商品を銀行で扱っているなら問題ないでしょう。

近くに銀行の店舗があり対面で相談できる安心感が欲しい人

地方では近くに証券会社の店舗がないこともあります。近くに店舗があり、すぐに対面で相談できる安心感を求める人には、銀行でNISA口座を開設するメリットがある。
竹国 弘城

逆に対面でのサービスを求めないのであれば、全国どこでも利用でき、商品ラインナップやコスト面で優れたネット証券を利用したほうがよいでしょう。

銀行の住宅ローンの金利優遇を受けられる人

銀行によっては、NISA口座を開設することで住宅ローンの借入金利が優遇されます。住宅ローン借入先の銀行で金利の優遇を受けられるなら、その銀行でNISA口座を開設することを検討してみるのも良いでしょう。
例えば三井住友信託銀行の場合、NISA口座1口座あたり年0.01%、夫婦で2口座開設すれば年0.02%金利が引き下げられる。借入金額4,000万円、借入期間35年、元利均等返済という条件の場合、借入金利が0.02%下がれば、総返済額は15万円減る。出典:三井住友信託銀行『住宅ローン 家計応援プラン』
竹国 弘城

相対的に見れば大きな金額とまでは言えませんが、同じような商品に投資するのであればこの違いは大きいでしょう。

8.NISA口座は一つしか作れないが変更はできる

NISA口座をどこの金融機関に開設するかという点は重要だ。開設するとその年は使い続けなければならないからだ。しかし、年単位であれば変更は可能だ。上記のように銀行と証券会社に大別するだけでも特徴が見えてくるのではないだろうか。NISA口座を開設する際は、金融機関をよく比較して決める必要がある。

NISA口座を銀行で開設するときによくある5つのQ&A

NISA口座を開設できない銀行は?
NISA口座を開設できない銀行は、楽天銀行や住信SBIネット銀行などだ。これらの銀行では、NISAを取り扱う同じグループ内の証券会社の楽天証券やSBI証券などで、NISA口座の開設が必要になる。
NISA口座を銀行で開設するデメリットは?
銀行は証券会社に比べて、NISAで購入できる商品の種類や数が少ない点がデメリットだ。銀行のNISAで買える金融商品は株式投資信託に限られているため、株式の個別銘柄は基本的に売買できない。投資信託の取扱銘柄数自体も少ない。
NISAを銀行から購入する際とネット証券から購入する際の手数料の違いは?
ネット証券よりも銀行で投資信託を購入すると販売手数料が高くつきやすい。ネット証券は店舗の維持費がかからないため、総人件費なども銀行に比べて低く済むからだ。ネット証券では販売手数料のかからない「ノーロードファンド」も数多く取り扱っている。
NISA口座を銀行で開設するメリットは?
銀行でNISA口座を開設するメリットは、近くに店舗があり、すぐに対面で相談できる点だ。NISA口座の開設により住宅ローンの借入金利が優遇されるメリットもある。銀行が取り扱っている商品で「つみたてNISA」を利用したい人であれば、銀行でNISA口座を開設してもデメリットは少ない。
NISA口座を銀行で開設すべき人は?
つみたてNISAを利用する人、対面で相談したい人、住宅ローンの優遇金利を受けたい人。購入できる商品の種類や手数料などの点で、証券会社でのNISA口座開設が望ましい。しかし、投資したい商品やそれに類似した商品を銀行で扱っているなら問題ない。普段利用している銀行を利用したいとの希望があれば、銀行で口座を開設してもよいだろう。

実際にNISAを始めてみる

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竹国弘城
竹国弘城
証券会社、保険代理店での勤務を経て、ファイナンシャルプランナーとして独立。より多くの方がお金について自ら考え行動できるよう、お金に関するコンサルティング業務や執筆業務などを行う。RAPPORT Consulting Office 代表。1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP®︎
HP : https://www.rapportco.com
証券会社、保険代理店での勤務を経て、ファイナンシャルプランナーとして独立。より多くの方がお金について自ら考え行動できるよう、お金に関するコンサルティング業務や執筆業務などを行う。RAPPORT Consulting Office 代表。1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP®︎
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