NISAでおすすめの銘柄は?投資初心者が購入を検討したい株の高配当銘柄と投資信託10選

2020.3.16
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(写真=pickingpok/Shutterstock.com)
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一般NISAは年間120万円までの非課税投資枠、5年の非課税投資期間という条件が設けられており、つみたてNISAとは異なる銘柄選びの基準が必要となる。投資初心者が一般NISAで銘柄を選ぶ際のポイントと、おすすめ銘柄を紹介しよう。

一般NISAとつみたてNISA(積立NISA)は投資スタイルが異なる

一般NISAとつみたてNISAでは制度設計が異なるため、必然的に投資スタイルも異なる。一般NISAは年間120万円の非課税投資枠で5年間の非課税投資期間、つみたてNISAは年間40万円の非課税投資枠で20年間の非課税投資期間になる。一般NISAは比較的短期でのまとまった投資に、つみたてNISAは長期の資産形成に向いている。

一般NISAとつみたてNISAは投資対象にも違いがある。つみたてNISAは金融庁のお墨付きを得た投資信託のみが対象となるが、一般NISAは投資信託だけでなく、国内株式やETF、海外株式も対象になる。

一般NISAはつみたてNISAよりも銘柄選びの自由度が高く、投資初心者はしっかりとした基準を持って運用を考える必要がある。

一般NISAの銘柄選びで投資初心者はインカムゲインを意識

株式投資には2つの利益がある。買値と売値の差にあたる売却益(キャピタルゲイン)と配当益(インカムゲイン)である。一般NISAではどちらの利益でも非課税となる。

確実に利益を出すためにインカムゲインを積み上げる

一般NISAはつみたてNISAと比べると、まとまった金額を投資できる反面、投資期間は比較的短期になる。短期間で利益を出さないといけないと考えると、どうしてもキャピタルゲインに目を向けがちだろう。しかし投資初心者が一般NISAにおいて意識すべきは、インカムゲインである。

一般NISAにおいて重要な点は、非課税期間中に確実に利益を出すことである。NISAの非課税メリットは利益が出ていなければ生まれない。5年間で確実に利益を出すために、インカムゲインを積み上げるという考え方が重要だ。

投資初心者が一般NISAでキャピタルゲインを狙うのは難しい

株式投資で最も難しいのは、売却のタイミングである。一般NISAでは、ただでさえ難しい売却に、5年以内という制限が設けられている。投資初心者は5年以内に利益を出さないといけないというプレッシャーに駆られ、薄利で売却してしまうというケースが起こり得る。

インカムゲインを積み上げる投資には、売却タイミングに神経を尖らせるプレッシャーを和らげる効果がある。年間配当利回りが3%の銘柄を購入した場合、5年間で合計15%の配当金を非課税で受け取れる。5年後に株価が購入時と同額だった場合、配当金の15%がそのまま利益になる。万が一、購入時より株価が下がっていた場合でも、15%以内の下落であれば、トータルではプラスになる。

投資初心者はインカムゲインを軸に銘柄選びを進めることで、売却のタイミングが分からないといった悩みや株価に一喜一憂することから解放されるのである。

一般NISAでインカムゲインを狙うなら高配当株式がおすすめ

投資初心者が一般NISAでインカムゲインを軸に銘柄選びを進める場合、国内株式の高配当銘柄をおすすめしたい。

国内株式は多くの銘柄が通常、年2回の配当を行っている。株式の配当金に係る税金もNISAによって非課税になるため、年2回の配当の度にNISAの非課税メリットを享受できる。

投資信託への投資の場合、配当金に代わり決算ごとに分配金が支払われるが、年1回の決算であるファンドが大半だ。インデックスファンドなどを中心に、大きく値上がりしない限り、分配金を支払わないというファンドも多い。なかには分配金に主眼を置き、小まめに分配金を支払うファンドもあるが、そうした商品は運用管理に係るコストが高くなる傾向にある。

高配当銘柄は、定期的なインカムゲインで小まめに非課税メリットを享受でき、なおかつ低コストで運用できる。インカムゲインを軸に一般NISAで投資を行う場合、高配当銘柄は非常に相性のよい組み合わせと言えるだろう。

一般NISAで投資初心者が高配当銘柄を選ぶための3つのポイント

一般NISAを始める投資初心者は、インカムゲインを意識して高配当銘柄への投資を検討したい。では具体的にどのような銘柄を選べばよいだろうか。銘柄選びのポイントを3つ紹介しよう。

ここではNISAで老後資産を築くことを想定し、値動きが比較的安定している大型株を選定するものと考える。

過去の5年の配当推移をチェックする

高配当銘柄を選ぶ際には、少なくとも過去5年間の配当推移は調べておいたほうがいい。銘柄によっては、業績に連動して配当金額を大きく変動させているケースもある。こうした銘柄は、株主還元という観点では優良企業と言えるが、NISAで安定的に配当を得たいという投資スタイルにはマッチしない。

中には記念配当や特別配当によって、配当金額がある1年だけ大きくなっている銘柄もある。単年の配当金額だけでは、その企業の配当政策を判断することは難しい。毎年安定した水準で配当を出している銘柄を見極めるため、最低5年、できればさらに長期の配当推移を把握しておきたい。

業績・株価チェックは大原則

高配当銘柄をスクリーニングする際は、指標として配当利回りを用いるだろう。ただし、配当利回りが高いからといって、すぐに飛びついてはいけない。業績が好調であるか、株価が安定しているかを必ず調べる必要がある。

中には業績悪化によって株価が下落し、一時的に配当利回りが高くなっているケースもある。そうした銘柄は、業績悪化を受けた減配のニュースが出る可能性も高い。

業績が良くないにも関わらず、配当を維持して株価をキープしようとする銘柄もある。利益水準は下がってきているが、配当額が変わらない銘柄にも注意が必要だ。

安定した利益のもとに払われている配当であるかどうかを確認しておきたい。

「配当が少ない銘柄=悪い銘柄」ではない

企業は株主のものであり、配当金は企業の所有者である株主に利益を還元する行為である。近年は海外投資家の圧力もあり、株主還元を強化する企業が多くなり、利益の中から配当に回す割合である配当性向を高く設定する企業も増えている。

しかし、配当をあまり出さない銘柄が、必ずしも悪い銘柄というわけではないことは覚えておきたい。配当が少ない企業には、利益を配当に回すほどの体力がないというケースがある。一方で利益が期待できる事業や投資案件が多く、経営者が配当に回すよりもそうした投資に充てるべきだと考えているケースもある。

高配当銘柄は成長著しい業界には少なく、成熟市場の企業に多い。成長市場の企業はあえて配当を少なくしていることもある。高配当銘柄を購入する際は、市場の伸びに伴う株価の大幅な伸びに期待するのではなく、成熟市場の中で安定した利益を取りにいくことを考え、市場と銘柄の選別を行うべきだろう。
 

一般NISAでおすすめの株の高配当銘柄5選

投資初心者が一般NISAで購入することを前提に、おすすめの高配当銘柄を5つピックアップした。株式の中でも値動きが安定している大型株ではあるが、リターンが高くなるほどリスクも大きくなることを忘れてはならない。なお、予想配当利回りは、2020年3月2日の終値と会社発表の配当予想を基に計算しているが、通期の配当予想を公表していない銘柄に関しては、便宜的に前年度の実績配当金額を基準とした。また、配当性向とは当期純利益の中で配当に充てる割合を指す。

KDDI <9433> ……予想配当利回り3.76%

通信大手は配当性向の高い銘柄が多いが、「au」ブランドでお馴染みのKDDI <9433> もその一つであり、配当利回りは3.76%だ。

同社は配当性向40%超を目標とするなど、株主還元に力を入れており、2018年度まで17期連続の増配を行っている。また近年は通信事業だけでなく、金融などの事業分野でも積極的な拡大を行っている。通信事業という安定した事業基盤を背景とした株主還元と、事業領域の拡大による利益追求という2つの面を持つ同社は一般NISAとの相性も良い銘柄であろう。

東京海上ホールディングス <8766> ……予想配当利回り3.95%

国内損害保険の雄である東京海上ホールディングス <8766>の、2020年3月期の予想配当利回りは3.95%だ。

同社は配当性向の目標を35%以上とし、利益剰余金での一時配当や自己株式の取得など、積極的な株主還元に取り組んでいる。2020年3月期の年間配当予想は225円と前期より25円低くなるが、これは利益剰余金を原資とした一時配当の金額が前期から半減したことに伴うものであり、普通配当金においては増配となっている。

近年はさらなる成長のための海外戦略にも積極的だが、安定した国内事業をベースとした株主還元にも十分期待できる銘柄だ。

トヨタ自動車 <7203> ……予想配当利回り3.07% ※2020年3月期の予想配当金は非公表

日本を代表する銘柄であるトヨタ自動車 <7203> は、配当においても非常に優れた銘柄だ。

2020年3月期の配当金については、会社予想を出していないが、前期の配当額は220円であり、この水準を元に計算した配当利回りは2.85%となる。同社は配当性向の目安を30%に設定しており、株主還元にも積極的だ。2020年3月期の業績予想は純利益が前年同期を上回る見込みであり、市況の大幅な変動がなければ同水準の配当を期待できるだろう。

東証一部全銘柄の配当利回りの平均が2%程度であることを考えれば、国内株式市場におけるプレゼンスが極めて高いトヨタ自動車で、平均以上の配当利回りを得られることは非常に魅力的である。

三菱商事 <8058> ……予想配当利回り4.95%

商社株も配当利回りの高い銘柄が多い。三菱商事 <8058> は、言わずと知れた総合商社の代表格だ。

同社の予想配当利回りは4.5%を超す。株主還元に積極的であり、2018年に発表された中期経営計画では、配当性向は35%を目標とし、減益決算であっても、減配は行わず、配当の維持または増配に努める「累進配当」の方針を掲げた。

商社株は景気敏感株という見方も多いが、事業ポートフォリオの改善にも取り組んでいる。「累進配当」の方針を掲げる三菱商事は、その中でも安定的な配当が期待でき、一般NISAにおすすめの銘柄だ。

日本プロロジスリート投資法人 <3283> ……予想分配金利回り3.17%

最後にREITから1銘柄紹介しよう。物流施設に特化したJ-REITである日本プロロジスリート投資法人 <3283> だ。

米国の不動産大手プロロジス・グループがスポンサーであり、物流施設に特化したポートフォリオを保有する。物流施設はインターネット通販の拡大などにより、需要が高まっており、近年注目される不動産セクターだ。

REITは分配金利回りの高さが魅力である。REITは不動産を所有しており、定期的な賃料収入というインカムゲインを原資に安定した分配金の支払いができる。同投資法人は半年決算を行っているが、2020年5月期に4,572円、2020年11月期に4,760円の分配金を予定しており、これに基づく予想分配金利回りは3.17%になる。

一般NISAの銘柄を選ぶ場合、REITはポートフォリオの分散やアクセントの役割を果たすだろう。注意すべきは、不動産市況が悪化した場合、資産価格の下落がREITの価格下落に直結する点だ。不動産市況に悪化の兆しが見えた場合には、早めに売却を検討する必要がある。

一般NISAで投資信託を買うならおすすめの銘柄5選

投資初心者の場合、個別株銘柄を選ぶのが難しいという人もいるだろう。最後に一般NISAでおすすめの投資信託を5本紹介しよう。一般NISAで投資信託を購入する場合、どういった基準で選べばよいか悩んだときの参考にしてほしい。

NEXT FUNDS 野村日本株高配当70連動型上場投信 <1577>

ETF(上場投資信託)であるが、同銘柄は国内上場株式のうち、配当利回りが高い70銘柄に投資する商品だ。配当の高い銘柄をまとめてパッケージとして購入できる。ETFであり、インデックス運用を行うため、信託報酬が年率0.32%(税抜)と低い点も魅力だ。

楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド

米国の高配当株式へ投資を行うインデックスファンドである。信託報酬などのコストも年率0.18%(税抜)と非常に低い。運用は米バンガード社が行っており、投資初心者でも手軽に米国の高配当株へ投資ができる。

ニッセイJリートインデックスファンド

国内のREITに投資を行うインデックスファンドである。国内リート市場にまとめて投資ができ、賃料収入のインカムゲインを手軽に享受できる。インデックス型のため、信託報酬が年率0.25%(税抜)と低コストであり、一般NISAとの相性も良い。

たわらノーロード 先進国リート

日本を除いた先進国のREITへ投資を行うインデックスファンドであり、資産の7割は米国REITになる。海外の不動産市場の収益をポートフォリオに組み込むことができる。こちらもインデックス型であり、信託報酬も年率0.27%(税抜)に抑えられている。

ニッセイ外国債券インデックスファンド

日本を除いた主要国の国債へ投資するインデックスファンドで、組入銘柄の上位は米国債である。インカムゲインを意識する場合は債券投資が基本であるが、NISAの債券は投資対象でなく、また国内債券は低金利環境にあり、利益を追うことが難しい。

外国債券のインデックスファンドを活用すれば、国内外の金利差による利益を期待でき、NISAによる恩恵を受けられる。

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文・樋口壮一(金融ライター)
 

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