NISA(ニーサ)を始めるのにおすすめの金融機関は?おすすめの投資信託と株も紹介

2019.11.12
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(写真=William Potter/Shutterstock.com)
(写真=William Potter/Shutterstock.com)
NISA(ニーサ)は資産形成に役立つ少額投資非課税制度だ。NISAでの金融機関や金融商品の選び方、おすすめの金融機関や商品、注意点など、NISAを始めるなら知っておきたい基礎知識を解説しよう。
目次
1.NISAの概要、メリット、デメリット
2.NISA口座を開設する金融機関を選ぶポイント
3.NISAを始めるのにおすすめのネット証券6選
4.NISAでの投資信託の選び方
5.NISAでの株式の選び方
6.NISAで買えるおすすめの投資信託5選
7.NISAで買えるおすすめの株式5選
8.NISAの非課税期間(5年間)終了時に取るべき方法
9.NISAはiDeCo(イデコ)や課税口座等と組み合わせて資産形成を

1.NISA(ニーサ)は最長5年、年間120万円まで非課税で投資ができる制度

通常のNISAは2014年にスタート。後発のジュニアNISAやつみたてNISAと区別するために一般NISAとも呼ばれる。資産形成をサポートする制度であるNISAでは、2023年まで投資にかかる税金が免除される。NISAの年間の投資枠は120万円、非課税期間は最長5年、非課税投資の総額は最大600万円になる。

一般NISAの対象者は20歳以上の日本在住者で、利用するには金融機関にNISA口座の開設が必要だ。

NISAで対象となる金融商品は以下だ。多くの金融商品が対象になることが分かるだろう。
  • 国内・海外株式
  • 株式投資信託
  • 国内・海外ETF(上場投資信託)
  • ETN(上場投資証券)
  • 国内・海外REIT(リート、不動産投資信託)
  • 新株予約権付社債(ワラント債)

NISA(ニーサ)の3つのメリット

NISAのメリットは「非課税」、「対象商品が豊富」、「始めやすさ」の3つだ。

・運用益が非課税になる
通常、運用益の税率は20.315%だが、NISAではこれが非課税になる。NISAで非課税になる運用益には、金融商品の値上がりによる譲渡益や株式の配当、投資信託の分配金が含まれる。

・対象商品が多く投資の自由度が高い
2018年に開始されたつみたてNISAの対象商品は投資信託のみだが、一般NISAを選べば国内株式や海外株式などの個別株も買える。個別株への投資はリスクが高いがリターンも高くなり、短期での大きな値上がり益を狙うことも可能だ。

・少額からスタートでき、いつでも換金できる
投資信託であれば、ネット証券の多くは100円から購入することができ、誰でも気軽にスタートできる。換金(売却)の申込もいつでもできるため、急な出費にも対応できる。なお、金融商品の多くは換金申し込みをしてから出金できるまで数日を要することは知っておきたい。

NISA(ニーサ)の3つのデメリット

NISAのデメリットとして、「元本割れの可能性」、「損益通算できない」、「繰越控除できない」という3つを確認しよう。

・元本割れの可能性がある
NIASは預貯金と違い、“投資”であるため、投資額よりも評価額が減るという元本割れの可能性がある。投資はリスクを許容してリターン(利益)を狙うものであるという大前提を頭に入れ、リスクを理解した上で行いたい。

・NISA(ニーサ)の損失を損益通算(他の利益との相殺)できない
通常の証券口座(特定・一般口座)で損失が出た場合には、他の証券口座の利益と損益通算できる。しかし、NISAでは他の証券口座との損益通算はできない。

・繰越控除できない
通常の証券口座で損失が出たら、繰越控除により3年間損失を繰り越すことができ、翌年以降の利益と相殺できる。しかし、NISAでは繰越控除はできない。

2.NISA(ニーサ)口座を開設する金融機関を選ぶポイントは「取扱商品」と「取引手数料」

NISAを利用するにはNISA口座が必要になり、金融機関に口座開設を申し込む。NISA口座は1人1口座のため、どの金融機関を利用するか検討してから申し込みたい。

NISA(ニーサ)での取扱商品が豊富な金融機関であれば商品選択の自由度が高い

NISAは対象商品の種類が多い。取扱商品は金融機関により違いがあり、証券会社では株式やETF、REIT、株式投資信託などを取引でき、銀行では株式投資信託などを取引できる。

そのなかでも、株式投資信託の取り扱銘柄や海外株式の取り扱いの有無は金融機関によって異なる。海外株式や株式投資信託などへの投資を予定しているならば、それらの取り扱いが豊富な金融機関を選んでNISA口座を開設したい。

NISA(ニーサ)口座の取引手数料が低ければ資金の減少を抑えられる

NISAの取引手数料が低ければ、手数料による資金の減少を抑えられる。よって、取引手数料が低い金融機関を選ぶのが望ましい。

ネット証券ではNISA口座での国内株式の売買手数料が無料のところがある。また、国内株式以外の商品の取引手数料も金融機関により異なる。NISAで投資する予定の商品(国内株式、海外株式、株式投資信託など)が決まっていれば、その商品の売買手数料を比較しておくといいだろう。

3.NISA(ニーサ)を始めるのにおすすめのネット証券6選

金融機関選びのポイントが分かったところで、おすすめの金融機関を紹介しよう。今回は、株式への投資も考えて証券会社から選択する。さらに取引手数料を考慮した結果、おすすめの金融機関は全てネット証券になった。

おすすめの金融機関として紹介するのは、SBI証券、楽天証券、マネックス証券、松井証券、カブドットコム証券、岡三オンライン証券の6つである。

なお、NISAでの「株式投資信託」と「海外株式」の取扱数はネット証券により大きく異なるため、【取扱商品数】としてその2つをピックアップして紹介している。海外株式は米国株の銘柄数を主に紹介する。

SBI証券……口座開設数ネット証券No.1で取扱商品も豊富

【取扱商品数】
  • 株式投資信託……2565本
  • 海外株式(国別)……米国 1981銘柄、香港、韓国、ロシア、ベトナム、インドネシア、シンガポール、タイ、マレーシア
SBI証券は口座開設数ネット証券No.1のネット証券最大手であり、取扱商品も豊富だ。

取扱商品は、国内・海外株式、国内・海外ETF、国内REIT、株式投資信託など。株式投資信託の取扱数は2565本と多く、うち1279本がノーロード(購入手数料無料)である。海外株式は9カ国の取り扱いがあり、米国株は約1750銘柄と充実している。

SBI証券のNISA口座は、国内株式(現物株式・ETF・ETN・REITを含み、単元未満株取引(S株)は除く)の売買手数料が無料である。また、海外ETF(米国・中国・韓国)は買付手数料が無料だ。

投資信託を様々な条件で絞り込みできる「投資信託 パワーサーチ」など、便利なツールが揃う点も魅力だ。

楽天証券……ポイントプログラムが特徴で取扱商品も豊富

【取扱商品数】
  • 株式投資信託……2551本
  • 海外株式(国別)……米国 1929銘柄、中国 895銘柄、シンガポール、タイ、マレーシア、インドネシア
楽天証券もネット証券としては口座開設数が多く、取扱商品も豊富である。特徴のひとつがポイントプログラムだ。口座開設や各種取引で楽天ポイントが貯まるほか、投資信託を保有しているだけでも毎月ポイントが貯まる。

取扱商品は、国内・海外株式、国内・海外ETF、国内REIT、株式投資信託など。株式投資信託の取扱数は2550本以上と多い。海外株式は6カ国の取り扱いがあり、米国株は1900銘柄以上と充実。

NISA口座の売買手数料が無料の商品は、国内株式(現物株式・国内ETF・ETN・REITを含み、単元未満株は除く)である。また、海外ETF(米国ETF・中国ETF・シンガポールETF)の買付手数料全額キャッシュバックを行っている。

楽天証券ではツールが充実しているのも特徴だ。スマートフォンやタブレットなど、デバイスに合わせて、「iSPEED」や「マーケットスピード」といったトレーディングツールを提供しており、その中には指数や情報を使い慣れたMicrosoft Excelに取り込める「RSS(リアルタイム・スプレッドシート)」といった機能もある。

マネックス証券……米国株と中国株の取り扱いが豊富で買付手数料キャッシュバックあり

【取扱商品数】
  • 株式投資信託……1153本
  • 海外株式(国別)……米国 3266銘柄、中国 ほぼ全銘柄(2000銘柄以上)
マネックス証券は、特に米国株と中国株への投資で注目したいネット証券である。

取扱商品は、国内・海外株式、国内・海外ETF、国内REIT、株式投資信託などだ。海外株式は、米国株は3000銘柄以上、中国株はほぼ全銘柄とネット証券としては圧倒的な取扱数である。

マネックス証券においても、NISA口座では、国内株式(単元未満株は除く)の売買手数料が無料である。さらに、米国株と中国株の買付時の国内取引手数料は全額キャッシュバックされる。

大人気の銘柄分析ツール「銘柄スカウター」や米国株投資に特化したスマートフォン用アプリ「トレードステーション米国株スマートフォン」などを利用できるのも魅力だ。

松井証券……安心のサポート体制で投資信託の購入時手数料は全額ポイント還元

【取扱商品数】
  • 株式投資信託……1136本
  • 海外株式(国別)……なし
松井証券の特徴は安心のサポート体制だ。平日日中のフリーダイヤルでの電話サポートや24時間受付の会員画面からの問い合わせ機能などを提供している。

取扱商品は、国内株式、国内ETF、国内REIT、株式投資信託などであり、海外株式や海外ETFには非対応だ。

NISA口座の売買手数料は、インターネット経由の場合に株式売買手数料が無料になる。また、投資信託の買付手数料は全額ポイント還元されることにより実質無料になる。ただし、ポイント還元は消費税分を除き、ブル・ベア型投資信託は対象外になる。

ツールとしては、銘柄スクリーニング可能で様々な情報を提供する「QUICK情報」やロボアドバイザーが資産運用をトータルサポートする「投信工房」などを利用できる。

カブドットコム証券……NISA口座開設により通常の現物株式取引がお得になる

【取扱商品数】
  • 株式投資信託……1131本
  • 海外株式(国別)……なし
カブドットコム証券の特徴は、NISA口座開設により通常の口座(特定・一般口座)での現物株式の取引手数料が最大5%割引になることだ(プチ株(単元未満株)は除く)。これは他の割引と併用可能で、お得に取引できる。

取扱商品は、国内株式、国内ETF、国内REIT、株式投資信託などであり、海外株式や海外ETFには非対応である。

NISA口座の売買手数料は、国内株式(現物株式、ETF・ETN・REITなどが対象、プチ株(単元未満株)は除く)がインターネット注文でも電話注文でも無料になる。

ツールは、高機能スクリーニングにより銘柄探しを簡単にできる「カブナビ®︎」や高機能チャートツール「ウルトラチャート」など充実している。

岡三オンライン証券……投資信託の買付手数料キャッシュバックあり

【取扱商品数】
  • 株式投資信託……526本
  • 海外株式(国別)……なし
岡三オンライン証券の特徴は、オリジナル情報に加えて岡三証券のリサーチ部門の情報も無料で入手できることだ。

取扱商品は、国内株式、国内ETF、国内REIT、株式投資信託など。一般口座での海外株式は、現在、中国株の売却のみに対応しているため、NISAでの海外株式売買には非対応だ。

国内株式の売買手数料は、NISA口座に限らず、定額プランで1日の約定代金の合計が20万円までは無料になる。ノーロード以外の投資信託(ブル・ベア型と上場投信を除く)の買付手数料は「ZEROファンドプログラム」によりキャッシュバックされ、実質無料になる。

ツールはMicrosoft Excel上で利用できるアドオンツール「岡三RSS」などを提供している。 

4.NISA(ニーサ)での投資信託の選び方——資産配分を考えてから、それに適合する商品を選ぶ

投資信託は、投資家から集めた資金をまとめ、専門家であるファンドマネージャーが投資・運用する金融商品である。投資信託の投資先はリスクが高い資産から低い資産まで様々であり、銘柄により異なる。

NISA(ニーサ)での資産配分の考え方

銘柄を選ぶ前におおまかで構わないので資産配分を考え、その資産配分に適合する銘柄を選ぶのがポイントだ。資産配分により投資リスクが変わるからだ。

例えば、リスクが低い債券は50%、リスクが高い株式は50%と決め、債券へ投資する銘柄と株式へ投資する銘柄を半々で購入すれば、投資リスクは債券と株式の間になる。

安定運用を望むならリスクが低い債券を主体に資産配分すると良い。例えば、債券70%:株式30%としてもいいだろう。

逆に安定より利益を望むならリスクが高い株式を主体に資産配分する。資産配分を債券30%:株式70%としたり、リスクをとるならば株式100%としたりすることもできる。

また、投資する地域は分散したほうが地域リスクの分散になる。例えば、地域比率を先進国70%:新興国30%とすると、債券50%:株式50%の場合の全体の資産配分は、先進国債券35%:新興国債券15%:先進国株式35%:新興国株式15%となる。

NISA(ニーサ)で運用する投資信託は無分配のほうが投資効率がいい

投資信託には分配金が出るものがあるが、NISAで投資効率を重視するなら無分配(分配金ゼロ)の投資信託を選ぶほうが良いという考え方がある。

分配金を再投資すると複利効果により利益が大きくなる可能性があるが、NISAの場合、その再投資分のNISAの投資枠を使ってしまう。無分配の投資信託であれば、分配金として払われなかった資金が投資信託内部で活用されることで、投資枠を新たに使うことなく、再投資のような効果を期待できるからだ。

分配金を得ることを重視するか、無分配で投資効率を重視するかは自分の投資スタイルで選択したい。

NISA(ニーサ)で投資信託を比較する場合は、手数料や純資産総額、運用実績を確認

投資信託の手数料には、購入時手数料と解約時の信託財産留保額、保有している間にかかる信託報酬がある。

特に信託報酬は投資信託を保有している間にかかり続けるため、なるべく低い銘柄を選びたい。

投資信託の規模を表す純資産総額は、安定した運用のためにはある程度の規模(30億円など)が望ましく、増加傾向であると良い。

運用実績は、その投資信託が指標とするインデックス(日経平均株価やダウ平均株価など)と比べた成績を確認しよう。運用実績は投資信託の月次レポートなどで確認できる。

5.NISA(ニーサ)での株式の選び方——値上がり益、配当、株主優待を狙う

株式(ETFやREITなどを除き)を選ぶなら個々の企業へ直接投資することになる。複数の資産へ分散投資する投資信託よりも投資リスクが高い傾向になることをまずは理解しておこう。

NISAで株式投資をする場合は投資企業の業績や将来性を必ず確認

株式で得られる利益としては、値上がり益、配当、株主優待がある。このうちの2つ、もしくは欲張って3つ全てを狙っても構わない。

値上がり益とは、購入後の株価上昇による売却益である。値上がり益を狙うには、企業の業績や将来性などから現在の株価が割安かを判断し、銘柄を選別する。

配当を狙うなら、まず高配当銘柄を選別するが、実際に投資する際には、その中から企業の業績や将来性などをさらに考慮して選ぶ必要がある。業績が低迷していたり将来性が見込めなかったりする企業では、株価下落や減配(配当の減少)に繋がることがあり、配当で得る利益よりも大きな損失を出すことがあるためだ。

株主優待を目的としてNISAで株を保有してもいいだろう。その場合、好みの株主優待を出している企業の中から銘柄を選ぶことになる。株主優待狙いであっても、株価が大きく下落した場合には、得た優待よりも損失が大きくなることがあるため、企業の業績や将来性は確認しておきたい。

株式でも分散投資をするなら株式の取り扱いが豊富な証券会社のNISA口座を

分散投資は株式への投資においても有効であり、リスクの軽減を期待できる。株式においては、業種、地域(国)、購入時期を分けて購入することがリスク分散になる。複数の国の株式を購入するなら、海外株式の取り扱いが豊富な証券会社にNISA口座を開設したい。

6.NISA(ニーサ)で買えるおすすめの投資信託5選

NISAで買えるおすすめの投資信託(ファンド)を5つ紹介しよう。条件として、ノーロード(購入手数料無料)で換金時の手数料(信託財産留保額)が無料、信託報酬が低いファンドの中から選んでいる。

今回紹介するファンドは全てインデックス型になった。紹介の中の「資産クラス」とは、そのファンドの投資先を意味する。投資リスクが低いファンドから紹介しよう。

eMAXIS Slim 先進国債券インデックス

資産クラス……海外債券(先進国)
信託報酬……年0.154%(税込)以内

eMAXIS Slim 先進国債券インデックスは、日本を除く先進国の債券に投資するファンドである。株式よりもリスクが低い金融商品である債券を資産配分に含めるなら検討したい銘柄だ。国内債券のファンドと組み合わせて購入するとリスク分散になる。

2019年9月30日時点の組入上位3通貨は米ドル47.7%、ユーロ38.1%、英ポンド6.4%である。純資産総額は約57億円で伸び続けている。

投資リスクは国内債券より高く、海外株式よりは低い。海外債券に投資するファンドとしては最低レベルの信託報酬を実現しており、運用開始から無分配である。

eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)

資産クラス……国内株式、海外株式(先進国・新興国)、国内債券、海外債券(先進国・新興国)、国内リート、海外リート(先進国)(各12.5%)
信託報酬……年0.154%(税込)以内

eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)は、世界の株式、債券、リート(不動産投資信託)の8つの資産クラスへ均等に分散投資する。簡単に分散投資したい人や分散投資の銘柄を追加したい人におすすめできるファンドだ。

2019年9月30日時点の組入上位通貨は、日本円が37.7%、米ドル26.2%、ユーロ6.9%と続く。純資産総額は約333億円で右肩上がりである。

投資リスクは先進国債券と同レベルである。複数の資産クラスに分散投資するバランスファンドの中では信託報酬が最低レベルである点もポイントだ。運用開始から無分配が続いている。

<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド

資産クラス……海外株式(先進国)
信託報酬……年0.10989%(税込)

<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドは、日本を除く主要先進国の株式に投資するファンドだ。先進国株式を資産に組み込むなら検討したい。

2019年9月末時点での純資産総額は1332億円で伸び続けている人気のファンドである。国別組入比率は、アメリカ68.7%、イギリス6.0%、フランス4.1%と続き、アメリカの比率が高い。組入銘柄数は1316であり、組入上位3銘柄はマイクロソフト2.7%、アップル2.7%、アマゾン・ドット・コム1.9%である。

先進国株式への投資は、株式へ投資するファンドの中では比較的リスクが低めだ。信託報酬も最低レベルを実現し、運用開始から無分配である。

<購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンド

資産クラス……国内株式
信託報酬……年0.154%(税込)

<購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンドは、日本を代表する225の銘柄に投資し、日経平均株価への連動を目指すファンドだ。日本株を資産配分に含めるなら検討したい。

2019年10月末時点の組入上位3業種は電気機器19.3%、小売業14.1%、情報・通信業10.2%であり、この3業種で43.6%を占める。組入上位3銘柄は、ファーストリテイリング10.6%、ソフトバンクグループ4.2%、東京エレクトロン3.4%である。純資産総額は66億円であり、増加傾向である。

過去5年間の投資リスクは先進国株式より高く、新興国株式に近い。信託報酬は国内株式へ投資するファンドでは最低レベルであり、運用開始から無分配である。

eMAXIS Slim 新興国株式インデックス

資産クラス……海外株式(新興国)
信託報酬……年0.2079%(税込)以内

eMAXIS Slim 新興国株式インデックスは、新興国の株式に投資するファンドである。ポートフォリオに組み込む海外株式の一部として、先進国株式のファンドとの組み合わせをおすすめしたい。

対象インデックスでの国別割合はケイマン諸島15.6%、韓国11.5%、中国11%、台湾10.9%、インド8.6%、ブラジル7.3%、南アフリカ4.5%、ロシア3.7%と続く。2019年9月30日時点での組入上位3銘柄は、テンセント4.3%、アリババグループ4.2%、台湾セミコンダクター3.9%である。純資産総額は約195億円であり、増加傾向が続いている。

新興国株式は先進国株式や日本株式よりもややリスクが低い傾向になる。信託報酬は新興国株式へ投資するファンドでは最低レベルであり、運用開始から無分配である。

7.NISA(ニーサ)で買えるおすすめの株式5選

比較的値動きが安定している東証1部の株式より、NISAで買えるおすすめの株式を選んだ。今回紹介する5つの銘柄はあくまで一例だ。株式は投資信託に比べリスクが高いため、購入の際は値動きや企業の業績、将来性などを総合的に判断し、自身で納得するものをセレクトしてほしい。

NISAの年間投資枠120万円の範囲で買いやすい株価を考え、2019年10月29日の終値で購入価格が50万円以下の銘柄を条件にした。配当利回りは2019年10月29日終値にて計算された結果である。

伊藤忠商事<8001>……大手総合商社のなかでは好調な業績が目立つ

配当利回り……3.72%
株主優待……なし

伊藤忠商事<8001>は総合商社大手で、繊維や食料、中国に強みをもつ。傘下には、ファミリーマートなどの企業がある。

伊藤忠商事のその他の事業には、エネルギーや化学品、大型プラント・航空機・船舶・自動車などの機械、鉱物資源や鉄鋼製品の金属、ICTやBPOなどの情報・金融、生活資材や建設などの住生活がある。

2019年度に入ってからのセグメント別の業績では、国内リースを展開する東京センチュリーなどの機械や金属などが順調である。大手総合商社のなかでは好調な業績である。

積水ハウス<1928>……住宅メーカー首位で米国での事業が順調

配当利回り……3.44%
株主優待……権利確定月1月

積水ハウス<1928>は住宅メーカー首位の企業であり、EGG経営のリーディングカンパニーを目指している。再生可能エネルギー利用拡大を目標にし、積水ハウスのオーナーから太陽光発電の余剰電力の買い取りなどを進める。

2019年度に入ってからの事業別の業績では、戸建住宅事業やリフォーム事業、都市再開発事業などが好調だ。国際ビジネスでは米国での賃貸住宅開発事業が順調であり、2019年5月には英国住宅市場に参入するなど世界への事業展開を進めている。

株主優待は1000株以上保有の株主を対象に「魚沼産コシヒカリ」が送られる。

アマノ<6436>……働き方改革で注目、パーキングシステムなどでの世界展開

配当利回り……1.89%
株主優待……なし

アマノ<6436>は就業時間管理システムの国内最大手である。製品はタイムレコーダー・タイムカードの他に、労務管理システム、駐車場や駐輪場などのパーキングシステム、ドアセキュリティのセキュリティソリューションなどがある。働き方改革で注目される企業だ。

近年は良好な業績が継続している。事業別の売上について、時間管理機器は減少傾向であるが、情報システムやパーキングシステムは増加傾向だ。配当金は2014年3月期から2019年3月期まで増配が続いている。戦略のひとつとして、日本・北米・欧州・アジアにてそれぞれの成長を推進する。

イオン<8267>……イオングループ利用者に人気の株主優待に加えて配当もあり

配当利回り……1.64%
株主優待……権利確定月 2月、8月

イオン<8267>は、総合スーパーを中心とした国内流通トップクラスの企業。上場子会社には金融や不動産もある。イオングループ利用者に人気の株主優待がある。

業績は2015年2月期から2019年2月期まで営業収益と営業利益ともに順調である。セグメント別では、ヘルス&ウェルネス事業や総合金融事業、ディベロッパー事業が好調であり、国際事業の利益率改善が進んでいる。

株主優待は持ち株数に応じてキャッシュバックなどの恩恵が受けられる優待カードで、イオンやダイエー、マックスバリュなどの利用者に人気である。

オリックス<8591>……高配当に加えて株主カードなど人気の株主優待

配当利回り……4.42%
株主優待……権利確定月3月、9月

オリックス<8591>は、リースを始めとして、生保や不動産など多角化した事業を展開する。エネルギーや空港運営などの事業投資も行う。高い配当利回りに加えて、株主優待も人気だ。

54年間黒字を続け、リーマンショックによる落ち込みはあったものの持続的な成長を継続している。海外事業も積極的に行い、グローバルネットワークとして世界37カ国(日本除く)に730拠点(2019年9月末時点)を展開する。

株主優待は、半期ごとに送られる株主カードにより、オリックスグループ各種サービスの割引を受けることができる。権利確定月3月のみ「ふるさと優待」としてカタログギフトが届けられる。

8.NISA(ニーサ)の非課税期間(5年間)終了時に取るべき方法

NISAの非課税期間は最大5年間であるが、非課税期間が満了する際に保有している投資信託や株式等はどうすれば良いのだろうか。

NISA(ニーサ)の非課税期間終了時の選択肢は3つある

NISAの非課税期間満了時には、NISAで投資した金融商品に対して次の3つの方法を選ぶことができる。

(1)    非課税期間が満了するタイミングかその前に換金(売却)
(2)    非課税期間満了の翌年のNISA非課税枠に移管(ロールオーバー)
(3)    非課税期間満了後に課税口座へ移管

この中で特に対応を考えたいのが(2)だ。これを「ロールオーバー」と呼び、NISAの非課税期間が5年間延長され、計10年間になる。

NISA(ニーサ)のロールオーバーには手続きが必要で2018年までの購入分が対象

NISAの非課税期間が満了すると、通常は課税口座(特定・一般口座)へ移管される。ロールオーバーするにはNISA口座がある金融機関で手続きが必要になるが、NISAの購入時と同じ金融機関にNISA口座があるなどの条件があるため気をつけたい。

ところでNISAの投資可能期間は2014年~2023年である。2019年にNISAで投資した金融商品の非課税期間は5年後の2023年までになり、NISAの投資可能期間が終了する2024年にはロールオーバーできない。つまり、ロールオーバーが可能なのは2018年までにNISAで購入した金融商品になる。

NISA(ニーサ)口座から課税口座へ移管された場合には損をしているのに課税されることがある

NISAの非課税期間満了後に金融商品が課税口座へ移管された場合には、損失が出ているのに課税されることがある。NISA口座で評価額が下落し、課税口座移管後に評価額が上昇した場合だ。

例えば、NISAで2015年に100万円分の株式を購入したが、非課税期間満了となる2019年末時点での価値が50万円になっていたとする。これを課税口座へ移管した後、80万円まで値上がりして売却した場合、値上がりした30万円が課税対象となってしまう。NISAでは元々100万円で購入したため、実際は20万円の損をしているのだが、移管時の50万円という価格が基準になってしまうためだ。

このケースで、ロールオーバーであればNISAの非課税期間が継続し、ロールオーバー後に値上がりした30万円に対しては非課税になる。

NISAで購入した金融商品の価値が下落して非課税期間が満了する場合には、将来の価値が上昇する見込みに応じて、ロールオーバーするか、課税口座へ移管するか、換金するかを考えたい。

9.NISA(ニーサ)はiDeCo(イデコ)や課税口座と組み合わせるなどして資産形成に役立てたい

NISAは投資による利益が非課税になり、資産形成に役立つ。

NISA以外にも利益が非課税になる制度としてiDeCo(個人型確定拠出年金)がある。また、損益通算が可能な課税口座も活用すれば、より大きな資金形成も可能だ。

NISA、iDeCo、課税口座のそれぞれのメリットとデメリットを把握し、自分に合った資産形成に役立てたい。

文・松本雄一(ビジネス・金融アドバイザー)
 

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