つみたてNISA(積立NISA)の口座はどこで開設する?SBI、楽天などネット証券5社を比較

2019.8.5
INVESTMENT
(写真=SFIO CRACHO/Shutterstock.com)
(写真=SFIO CRACHO/Shutterstock.com)
NISAは、投資で得た利益に対する約20%の税金がかからない非課税制度。お得に積み立てできる「つみたてNISA」は多忙なビジネスパーソンに適しているが、NISAは1人1口座しか開設できないため、口座を持つ金融機関は慎重に選びたい。

つみたてNISAの口座と一般NISAの口座は併用できない

つみたてNISAに先行して開始した制度に、一般NISAがある。

どちらも一定期間内なら運用利益が非課税になる点は同じだが、一般NISAの非課税期間が5年間なのに対し、つみたてNISAは最長20年間だ。そのため、比較的短い期間での値上がり益を狙うなら一般NISA、長期の資産形成が目的ならつみたてNISAが適している。

また、一般NISAが年間120万円まで一括・分割を問わず投資できるのに対し、つみたてNISAは年間40万円を上限とした積立投資のみに限定されている。このことからも、両制度の目的が異なることがわかる。

お得な制度なので両方とも活用したいところだが、NISA口座はどちらか1つしか持つことができない。

一般NISAでも積立設定できるが……

つみたてNISAは少額を機械的に長期間積み立てるため、短期での売却は想定していない。毎月の継続投資によって購入価格の平準化もでき、投資タイミングを気にせず続けていきやすい。

一般NISAでも積立設定はできるが、5年以内に売却しなければ運用収益非課税の恩恵を受けられない。コツコツ投資をするなら、非課税期間の長いつみたてNISAが適しているだろう。

つみたてNISAの非課税期間について、政府・与党は2019年度税制改正で、2037年までの非課税期間を延長しない方針を固めている(2018年12月時点)。このため、つみたてNISAを開始する時期が遅いほど非課税期間が短くなっていく可能性がある点には注意したい。

つみたてNISAの金融機関選びは利便性とサービスで比較

つみたてNISAは、1つの金融機関でしか口座開設できないため慎重に選んでいきたい。比較するべき項目は商品ラインナップ、利便性、サービスだ。

つみたてNISAで購入できる商品は金融庁の採用基準を満たしたもののみ

つみたてNISAで投資できる商品は株式投資信託とETF(上場株式投資信託)のみだ。金融庁が基準を以下の通りに定めており、各社で違いが出にくい。
 
投資信託 インデックス アクティブ
投資対象 国内資産のみ 海外資産を含む 国内資産のみ 海外資産を含む
信託報酬(税抜) 0.5%以下 0.75%以下 1%以下 1.5%以下
共通要件 ノーロード(購入手数料なし)
信託期間が無期限または20年以上
毎月分配でないこと
デリバティブ取引による運用をしていないこと
その他 なし 純資産額50億円以上
運用期間5年以上経過
運用中3分の2以上の期間で資金流入超
 
※金融庁の平成29年6月『つみたてNISAについて』を基に筆者作成(2019年7月時点)

インデックスとアクティブというのは、投資信託の運用方法の違いを表している。日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)といった特定の指標に連動させる運用方法をインデックス、特定の指数を上回ることを目指す運用方法をアクティブと呼ぶ。インデックスのほうが信託報酬が低いのは、指数と連動させているので、積極的に運用する必要がないからだ。

どちらにしてもこれらの基準に当てはまる投資信託は長期投資に向いていると考えられ、長期の資産形成を後押ししたい金融庁の意図が反映されていると言える。なお、投資信託のほかに、ETF(上場投資信託)もつみたてNISAの対象商品であるが、扱っている金融機関が少ないため説明は割愛する。
 

つみたてNISAの商品ラインナップは各社で異なる

つみたてNISAの取扱商品数は金融機関によって異なり、選びやすさを重視して数を絞る金融機関と、選択肢の多さを重視して豊富に取りそろえる金融機関に分かれる。前者は対面型金融機関に、後者はネット証券に多い。代表的なネット証券2社、対面型証券2社の本数は以下の通りだ(2019年7月26日時点)。
  • SBI証券……152本
  • 楽天証券……152本
  • 野村證券……6本
  • 大和證券……15本
取扱商品数の違いからネット証券では幅広い世代を、対面型金融機関では投資経験のあまりない若年層を取り込みたいという意向が読み取れる。いずれにせよ、どの金融機関でも基準に合致した長期投資に向く商品を採用していることに変わりはない。

豊富な選択肢がほしい人はネット証券を選びたいが、商品数だけでなく各社で異なる利便性やサービスもしっかり比較したい。

ネット証券は利便性が高く手軽に利用しやすい

つみたてNISAの商品採用基準は同じであるため、商品ラインナップの差は取扱本数以外には出にくい。そのため、金融機関を比較検討するときに重視したいのは利便性とサービスだ。

対面型金融機関とネット証券でもそれぞれ違いがある。対面型の一番の特徴は商品選びなどを営業員に直接相談できることだろう。特に投資初心者がつみたてNISAを利用する場合、営業員に相談しながら商品を決められるのは心強いはずだ。手数料の高い商品を勧められるのではと心配する人でも、つみたてNISAなら購入手数料もかからず信託報酬も一定以下であるため安心して相談できるのではないだろうか。

一方、ネット証券では引き落とし銀行を指定できたり、クレジットカード決済ができたりと柔軟性が高い。仮に引き落としに指定した銀行を利用しなくなったとしても、ネットで簡単に変更できる。また、ネット証券はオンラインで商品選びのサポートサービスを提供するところもあり、対面型と比べて手軽に利用できる場面が多いのも特徴だ。

つみたてNISAは長年にわたって利用する制度であることを考えると、ネット証券の利便性は重視したいポイントだと言えるだろう。

つみたてNISAのサービスをネット証券5社で比較

大手ネット証券はいずれも、手数料は割安、取引ツールが充実しており、マーケット情報の配信も盛んだ。しかしつみたてNISAでは売買を前提としないため、それらにあまりメリットはない。今回は代表的なネット証券5社のサービスと利便性を比較してみよう。

SBI証券——投資初心者から経験者まで利用しやすい

SBI証券の特徴は、選択肢の豊富さとオンラインサポートが充実していることにある。

投資信託の取扱本数が業界最多であるだけでなく、積立頻度も「毎日・毎週・毎月」の中から選べる。細かい時間分散にこだわりのある経験者向けの設定だろう。スマホの「かんたん積立アプリ」では、損益や残高状況が簡単に確認できるほか、自分に合ったポートフォリオや具体的な商品まで提案してくれる機能もある。投資初心者から経験者まで利用しやすい環境を整えているのがSBI証券と言えるだろう。

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楽天証券——楽天グループでさまざまな特典がある

楽天証券もSBI証券と同じく投資信託の取扱本数が業界最多である。最大の魅力は「楽天スーパーポイント」を貯められることだろう。 
 
ポイント以外にも楽天グループのサービスを利用することでさまざまな特典を受けられる。たとえば楽天銀行口座と証券口座を連携すれば、普通預金金利が大手銀行の100倍である0.1%になる(2019年7月時点)。ほかにも楽天証券口座を開設するだけで、日経新聞や日経MJなどの日経の各種記事が無料閲覧可能になるのも大きな特徴だ。楽天証券を利用するなら、グループ内のサービスも使ってさまざまな恩恵を受けたい。

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松井証券——サポート体制が第三者機関からも高評価

松井証券はサポート体制に力を入れている。つみたてNISA専用の電話サポートを用意するだけでなく、チャットでも気軽に質問できる。忙しい人にとってはうれしいサービスだろう。

第三者機関が評価する証券会社の問い合わせ窓口の格付けでは、8年連続で三つ星を獲得するほど高い評価も得ている。オンラインだけでなく、しっかりとしたサポートを求める人に適したネット証券かもしれない。

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カブドットコム証券——NISA割で株式売買手数料が安くなる

普段から株式投資をしている人はカブドットコム証券を検討したい。つみたてNISA口座を開設すると現物株式の売買手数料が最大5%割引される「NISA割」を受けられるからだ。

カブドットコム証券ではほかにもさまざまな割引制度を用意しており、NISA割と併用してさらに現物株式の取引手数料を下げられる。積立と合わせて株式投資もお得にしたいならカブドットコム証券のつみたてNISAはチェックしておきたい。

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マネックス証券——資産管理ツールが充実

マネックス証券は投資初心者から上級者までが利用できる多数の投資ツールを提供している。 
 
中でも「MONEX VISION β」は長期の資産運用をサポートしてくれるツールだ。ポートフォリオの提案だけでなく保有資産の細かい分析や診断を行ってくれ、目標に合わせたアドバイスも確認できる。さらに一括口座管理サービスの「MONEX ONE」を使うと、他の金融機関の保有資産も「MONEX VISION β」に取り込めるのだ。 
 
保有資産をまとめて管理・運用したい人は、マネックス証券を候補に入れてもいいだろう。 

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SBI証券と楽天証券の「ポイント付与」を比較

ネット証券の中でよく比較されるのがSBI証券と楽天証券の2大ネット証券会社だ。この2社に共通したサービスの1つに「ポイント付与」がある。他の大手ネット証券でもポイント付与を行っているが、つみたてNISAの対象となるような手数料の低い投資信託は除外されているものも多い。ポイント付与も視野に入れるなら、大手ネット証券の中ではSBI証券と楽天証券が検討候補になるだろう(2019年7月時点)。

SBI証券は預かり残高に応じてポイントが貯まる

SBI証券には、購入額ではなく年間の投資信託残高に対してSBIポイントが貯まる、投信マイレージサービスがある。

SBIポイントとは、現金・他社ポイント・商品のいずれかに交換できる独自のポイントだ。うまく活用すればさまざまな恩恵が受けられるが、0%、0.03%、0.05%、0.1%、0.2%のように購入商品や保有残高によってポイント付与率が変わり、分かりにくさを感じるかもしれない。

楽天証券は楽天クレジットカード決済で1%ポイント還元

楽天証券では、楽天クレジットカード決済で投資信託の積立をした場合、カード決済額の1%分の楽天スーパーポイントが付与される。つみたてNISAも取引対象であり、楽天市場や楽天カードをよく利用する人ならぜひ活用したい。

注意したいのは、楽天カード決済ではなく楽天カードの支払口座から直接引き落としをする積立方法だとポイント還元されない点だ。よく似ているため間違えないように気をつけたい。

SBI証券と楽天証券のどちらが得かは言い切れない

決済額に対してよりも、投資信託残高に対するポイント還元のほうが長期的には還元額は大きくなりそうだが、そうとも言えない。SBIポイントの付与率0.1%の商品に3万円積み立てると、単純計算で360万円貯まる10年後には、楽天証券より有利になる。一方、付与率0.03%の商品では、1,200万円以上の残高がなければ楽天証券に勝てない。

そのため、どちらが得かは断定できない。すでに通常口座に投資信託残高のある人なら付与率が低くてもSBI証券がお得かもしれない。楽天市場をよく利用する人なら還元額が劣るとしても楽天証券を利用するほうがメリットは大きいだろう。

つみたてNISAの口座開設は利用価値の高い金融機関を比較検討

有利な金融機関で口座開設することは大切だが、日常生活の中でそのメリットを享受できなれば意味がない。つみたてNISAは長期の資産形成に使うものだからこそ、本当に自分にとって利用価値の高い金融機関はどこなのかを考えて選びたい。

実際につみたてNISAを始めてみる

積立コースは毎日・毎週・毎月の3種類、NISA枠ぎりぎり注文で投資可能枠を使い切れる
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投資信託の保有だけで楽天ポイントが貯まる、貯まったポイントで積立投資も可能
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文・國村功志(資産形成FP)
 

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