つみたてNISAで 毎月の設定金額は いくらがベスト?
(画像=MONEY TIMES編集部)

長期・積立・分散投資に適したつみたてNISAだが、毎月の投資額はいくらがベストなのだろうか。本稿では月額を決める3つの考え方を解説する。ボーナス設定のほか、少額でどれだけ貯まるのか等も紹介するので参考にしてほしい。

この記事で分かること
  • 毎月の妥当な投資金額は月1万円を基準として考える
  • 目標金額から毎月の積立金額を逆算する
  • リターンを考慮して積立額を算出するとよい
  • 積立金額はボーナス月だけ増額することも可能
  • 毎月3万3,333円を継続して投資すると年率3%なら20年後に1,094万2,306円になる

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積立NISAで毎月の投資金額を決める3つの考え方

毎月の妥当な投資金額を知るには、目標金額、投資期間、期待リターンを基に考えると良い。

月1万円を基準として考える

運用益を考えない場合、月々1万円に設定して20年間積み立てると240万円になる。ちょうど国立大学の入学金・授業料に匹敵する金額だ。これを1つの基準として考えていくと頭の中で試算しやすくなる。将来の積立金額をもっと増やしたい、もしくは投資期間を短くしたい場合は毎月の投資金額を上限の範囲内で増やせば良い。

目安として、毎月投資額に対する20年間の積立金額の概算は以下のようになる。
 

毎月の投資金額 積立金額
(運用益なし)
年率1%で運用した場合
5,000円 120万円 132万7,806円
1万円 240万円 265万5,612円
2万円 480万円 531万1,225円
3万円 720万円 796万6,837円

目標金額から毎月の積立金額を逆算する

例えば「20年後に500万円」というのを最終積立目標金額としよう。運用によるリターンはなしと仮定すると、目標額を達成するには毎月の投資額は2万833円となる。このように「目標額」と「期間」から毎月の投資額を算出するのが最も単純な方法だ。金融機関のシミュレーションやエクセルなどでも試算しやすい。

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>>つみたてNISAは「毎日」「毎週」「毎月」、どの積立頻度が一番リターンが良いのか

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リターンを考慮して積立額を算出

積立定期とつみたてNISAの違いは「運用差益(損)がある」ことだ。リターンを考慮したうえで投資額を算出するとまた違った数字が浮かび上がってくる。20年後に500万円貯めるために毎月2万833円必要だった投資額は、仮に年率1%の利回りを見込んだ場合、1万8,828円と少なくて済む。

逆にマイナス1%の場合は2万2,977円必要になってしまう。投資信託の過去10年間のリターンは年率0~2%が4割、2~4%が3割となっている。最低限確保したい金額が決まっていれば、運用差損も考慮して投資額を設定するのが良いだろう。

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取扱銘柄数 185本 183本 180本 157本 178本 22本 158本 3本 1本 7本
最低投資金額 100円 100円 100円 100円 100円 100円 1,000円 1,000円 100円 1,000円
積立コース 毎月
毎週
毎日
毎月
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毎月 毎月
毎日
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毎月/毎週/毎日/隔月/3ヵ月ごと/4ヵ月ごと/6ヵ月ごと 毎月 毎月 毎月 毎月
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クレジット
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ポイント還元率
三井住友カード
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※約定代金50万円の場合
0円 0円 0円 0円 0円 440円 0円 0円 524円 198円
米国株式手数料 約定代金の0.495%※1 約定代金の0.495%※1 約定代金の0.495%※1 約定代金の0.495%※1 約定代金の0.495%※1 約定代金の1,265%
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一律0円 - 5,405円
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※約定代金50万円の場合
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投資信託取扱本数 2,591本 1,248本 1,572本 2,562本 1,615本 1,048本 × 133本 1,161本 10本
IPO取扱数※3 122社 65社 42社 74社※4 56社 81社 5社 1社 64社 20社
単元未満株取引 ×買取請求のみ ×売却のみ ○※5 ×買取請求のみ ×売却・
買取請求のみ
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米国株式取扱銘柄数 5,937銘柄 4,949銘柄 1,057銘柄 5,002銘柄 496銘柄 700銘柄以上 1,983銘柄 - 895銘柄※6 -
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※1:海外ETF買付手数料は無料(全額キャッシュバックを含む)
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つみたてNISAの投資金額の上限は月3万3,000円程度

つみたてNISAは運用益が最大20年間非課税になる税制優遇制度だ。一般NISAよりも初心者になじみやすく、長期投資向きの仕組みになっている。無制限に非課税で投資できるわけではなく、毎年1月1日から12月31日までの1年間の投資額は上限40万円と決められている。
出典:金融庁『つみたてNISAの概要』

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月額に換算すると40万円÷12ヶ月で3万3,333円になるが、実際の限度額は金融機関ごとに設定できる積立金額の単位によって変わる。SBI証券と楽天証券は100円以上1円単位で積立設定できるので、月々の設定金額の上限は3万3,333円だ。みずほ銀行やゆうちょ銀行は1,000円以上1,000円単位の設定なので、上限は月3万3,000円になっている。

一見控えめな金額に見えるが、年間40万円の投資を20年間続ければ投資額の合計は800万円になる。非課税投資枠が120万円×5年=600万円となる一般NISAよりも大きいのだ。毎月満額つぎ込みたいところだが、生活費や他の運用のことも考えて最適な積立金額設定にしたい。

積立NISAの投資枠をフルに活用するなら上限額まで投資したい

投資経験がある人なら、せっかく運用益や配当金を得られても税金で20%目減りすることに不満を持つ人も多いだろう。家計が許すのなら月々の上限額いっぱいまで投資額を設定し、20年間の非課税の恩恵をフルに活用したいところだ。

毎月3万3,333円を20年間継続して投資すると、リターンを考慮しない積立総額は799万9,920円だ。年率1%のリターンがあれば885万1,953円、年率3%ならなんと1,094万2,306円と大台を超えてくる。私立理系大学に2人行かせられる金額だ。

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積立NISAの積立金額はボーナス月だけ増額することも可能

つみたてNISAでは、金融機関によっては1年に2回だけ投資額を一時的に増額する設定ができる。ボーナスの出る月だけ投資額を増やせるということだ。例えば、通常は月々3万円に設定し、6月と12月だけ5万円に設定すると年間投資額はちょうど40万円になる。

もう少し月々の負担を減らしてボーナス月の割合を多くしたい場合は、通常月は1万円、ボーナス月は15万円にすると年40万円だ。1回あたりの設定額が3万3,000円となっている金融機関の場合は上限いっぱいで設定しても年間投資額が39万6,000円と中途半端になる。増額設定することによって非課税枠を完全に使い切ることができるというメリットもあるのだ。

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積立NISAで流行の100円投信は20年でどれだけ貯まるか

上限額の話ばかりをしてきたが、最少額についてはどうだろう。つみたてNISAに関しては「100円から投資可能!」という文言をよく目にする。毎月100円を年率1%で20年間積立投資した場合、最終積立金額は2万6,556円になる。銀行の定期預金よりは高利息だが、20年かけて投資した結果としては物足りなく感じるだろう。

100円投資は投資初心者の体験コースとしての位置づけなのかもしれない。ある程度経験のある個人投資家には大量の投資信託を100円ずつ購入するという遊び心のある使い方をしている人もいるようだ。少額投資はハイリスク商品を試すのにも向いているが、つみたてNISAは対象商品が長期安定投資向きに限られるため、この手は使えなさそうだ。

積立NISAの投資金額は長期的な視点から考える

つみたてNISAはリターンを追う投資というよりは、投資によるリターンも期待できる貯蓄という側面が大きいと言える。できるだけ多くの節税効果、できるだけ多くの運用益と求めるよりは、長い時間をかけて継続して資産運用を行うことが何より重要なことだと思われる。

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篠田わかな
執筆・篠田わかな
外資系経営コンサルティング会社で製造・物流・小売部門のコンサルタント業務/システム改革プロジェクトに参画。退職後独学でFP技能士の資格を取得。開業して個人事業主となり、マネー・ビジネス分野の執筆、企業からの請負業務を手がける。
外資系経営コンサルティング会社で製造・物流・小売部門のコンサルタント業務/システム改革プロジェクトに参画。退職後独学でFP技能士の資格を取得。開業して個人事業主となり、マネー・ビジネス分野の執筆、企業からの請負業務を手がける。

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