ネット証券大手6社を徹底比較 口座数、手数料、NISA、取引ツール、IPO実績etc.

2020.7.27
投資
(写真=Feylite/Shutterstock.com)
(写真=Feylite/Shutterstock.com)
投資初心者が証券口座を開設する時は、手数料はもちろん、NISAやつみたてNISAへの対応、取引ツールなど総合的にみて、もっとも自分にマッチしたものを選びたい。8項目でSBI証券、楽天証券、松井証券、マネックスau カブコム証券、DMM.com証券社を徹底比較してこう。
 
目次
1,口座開設数の比較
2,現物株式の取引手数料の比較
3,NISA口座数やNISA対象投信本数の比較
4,つみたてNISAの対象銘柄本数比較
6,主要取引ツールを比較
7,IPO実績を比較
8,ネット証券各社の独自サービスを紹介
9,ネット証券の外国株取扱状況の比較
10,ネット証券選びで重要なポイントは?

1,口座開設数の比較―圧倒的第1位はSBI証券、楽天証券の新規口座開設数も大幅に増加

ネット証券5社の口座数を見ると、第2位の楽天証券以下を大きく引き離して、SBI証券が第1位となっている。楽天証券もネット証券第2位ながら口座数を順調に伸ばしている。

以下、すべての一覧表は、ネット証券各社のホームページを参照して作成した。

ネット証券5社の口座数と増加率比較(決算期末現在)
  2019年3月末 2020年3月末 増加率
SBI証券 463万676口座 542万7,829口座 17.21%
楽天証券 301万7,334口座
(2018年12月末)
375万7,172口座
(2019年12月末)
24.52%
松井証券 118万4,102口座 123万7,989口座 4.55%
マネックス証券 181万7,926口座 185万6,376口座 2.12%
auカブコム証券 111万8,041口座 115万1,544口座 3.00%
DMM.com証券 未公表
2020年2月以降、新型コロナウイルス感染拡大と外出自粛などの影響が、ネット証券業界にも及んだ。この影響が、12月決算の楽天証券を除いたネット証券各社の口座数にも反映されている。

SBI証券では、同年3月の月間口座開設数は過去最高の12万口座を記録し、3月末現在の口座数が540万口座を超えた。この口座数は、証券業界最大手の野村證券の口座数(2020年3月末現在の口座数は531.9万口座)を上回る。

2019年12月決算後の楽天証券でも、2020年3月の月間口座開設数が16万口座以上にのぼり、楽天証券および歴代業界最多の月間口座開設数を打ち出した。この点も斟酌して、比較表を見るとよいだろう。

なお、DMM.com証券(DMM株)は、口座数などの詳細情報を公表していない。
 

2,現物株式の取引手数料の比較―安さでネット証券大手をしのぐDMM.com証券

ネット証券最大手のSBI証券と第2位の楽天証券はともに手数料改定を繰り返しながら、現物株式取引手数料において業界最安値水準をキープしている。約定代金が高額な取引についても、両社の手数料は1,000円程度なので、初心者から上級者まで、すべての投資家にとって割安なネット証券と言える。

現物取引 1注文ごと取引手数料比較(2020年6月10日現在)
  SBI証券 楽天証券 松井証券
※1
マネックス証券 auカブコム証券 DMM.com証券
約定代金
~5万円
55円 55円 0円 110円 99円 55円
~10万円 99円 99円 88円
~20万円 115円 115円 198円 198円 106円
~30万円 275円 275円 275円 275円 198円
~50万円 385円
~100万円 535円 535円 1,100円 (成行注文) 1,100円
(指値注文) 1,650円
約定代金×
0.09%+90円
(上限4,059円)
374円
~150万円 640円 640円 2,200円 (成行注文)
約定代金の0.11%
(指値注文)
約定代金の0.165%
440円
~200万円 1,013円 1,013円   660円
~300万円 約定代金
200万円超で、
100万円増える
ごとに手数料
1,100円が加算
~400万円   約定代金
300万円超で、
手数料880円
(上限)
~3,000万円  
3,000万円超 1,070円
(上限)
1,070円
(上限)
 
1億円超 10万円
(上限)
※1.松井証券の手数料体系はボックスレート(1日定額手数料制)のみ
※2.手数料はすべて税込表示


株式取引を少額で行いたい投資初心者には、松井証券の1日の約定代金合計50万円以下の手数料無料は大きな魅力だ。コストを抑えて、株式取引の経験を積むことができる。

注目したいのは、DMM.com証券だ。少額取引から大口取引まで、どのレンジでも5社中最安値を付けている。とりわけ、大口取引手数料の安さが際立つ。上限である880円(税込)という手数料は、ネット証券大手のSBI証券や楽天証券より100円以上安い。

DMM.com証券はFX(外国為替証拠金取引)において10年以上の実績とFX業界最高の口座数を誇っており、これが株式取引手数料の最安値を支える基盤となっていると考えられる。手数料の安さが、DMM.com証券が注目を浴びる理由の一つであることは間違いないだろう。

3,NISA口座数やNISA対象投信本数の比較―各社でNISA対象投信本数に違い

NISAとは、日本在住の20歳以上の人が対象となる「少額投資非課税制度」のこと。最大600万円の投資枠から得られる配当金や譲渡益に対する税金が非課税になる制度だ。NISA口座では、国内ETFやREITを含む国内株式や、投資信託、外国株式を取引できる。

ネット証券では基本的に、NISA口座開設料、口座管理料、国内株式取引手数料はすべて無料だ。NISA口座で購入できる投資信託は、各ネット証券が取り扱う投資信託すべてが対象になる点も、各社で共通している。

NISA口座数とNISA対象投資信託本数の比較
  NISA口座数
※1
外国株式の
取り扱い
NISA取扱
投信本数※2
特徴
SBI証券 165万6,000口座 あり 2,569本 ・海外ETF
買付手数料無料
・9ヵ国の外国株式を
取引できる
楽天証券 100万1,716口座 あり 2,571本 ・海外ETF買付手数料
全額キャッシュバック
・楽天スーパーポイント
をNISA投資に使える
・IPOは対象外
松井証券 14万8,976口座 なし 573本
マネックス証券 未公表 あり 1,144本 ・米国株、中国株ともに、
買付手数料は全額
キャッシュバック
・ワン株購入可能
(取引手数料は約定代金の0.55%)
・投資信託保有で
マネックスポイントが貯まる
auカブコム証券 17万9,671口座 なし 560本 ・NISA割あり
・プチ株も購入できる
(手数料あり)
DMM.com証券 未公表 あり 未公表 米国株個別銘柄の
買付手数料も無料
※1.SBI、松井、auカブコムのNISA口座数は2020年3月末現在、楽天のNISA口座数は2019年12月末現在の数値である
※2.NISA口座で購入可能な投資信託本数は、SBI、楽天、松井、auカブコムは2020年6月9日現在、マネックスは2020年7月16日の数値である


ネット証券のNISA口座で違いがあるのは、投資信託の取扱本数や外国株式の取り扱いの有無、外国株の買付手数料などだ。

もともとSBI証券と楽天証券では投資信託の取扱本数が多く、NISA口座で購入できる投資信託の銘柄も豊富。投資方針や投資スタイルに合わせて自由に選択できるメリットがある。さらに、SBI証券のNISA口座で買える海外ETFは買付手数料が無料であり、楽天証券でも対象の海外ETF買付手数料がキャッシュバックされるため実質無料になっている。

マネックス証券のNISA口座の特徴は、米国ETFや中国ETFを含めた米国株と中国株の買付手数料が全額キャッシュバックになることだ。海外ETFの買付手数料だけが無料のSBI証券や楽天証券とは異なり、外国株の個別銘柄もすべて手数料が実質無料になるので、選択肢が増えるメリットは大きい。

マネックス証券では、ワン株(単元未満株)も、買付時の取引手数料こそ無料にならないが、NISA口座で購入できる。

松井証券が取り扱う投資信託は2020年6月9日時点で573本であり、NISA口座で投資信託の取り扱いがないDMM.com証券を除いた4社の中で決して多いほうではない。

松井証券の取扱投信本数の少なさは、「商品の仕組みが複雑な投資信託を取り扱わない」という「投資信託の販売に係る基本方針」によるものだ。その意味で、松井証券の投資信託はどれも仕組みがわかりやすくて、投資初心者が初めて投資信託を購入するのに適していると言える。

au カブコム証券では、NISA口座のオリジナル特典として「NISA割」サービスを提供している。これは、NISA口座を開設、またはNISA口座を持つ顧客に対して、現物株式の取引手数料を自動的に最大5%割引するものだ。現物株式取引を頻繁に行うau カブコムユーザーにとっては、NISA口座を開設するメリットは大きいだろう。 

DMM.com証券はNISA口座で投資信託を取り扱っていないが、NISA口座で米国株を購入できる上に、米国株の買付手数料が無料だ。この点は、海外ETFの買付手数料だけが実質無料になるSBI証券や楽天証券と決定的に異なり、DMM.com証券にアドバンテージがある。

4,つみたてNISAの対象銘柄本数比較

NISAに続いて、少額・積立・長期で資産を形成できる制度として誕生したのが「つみたてNISA」である。

つみたてNISA対象銘柄は大きく分けて、「指定インデックス投資信託」と「アクティブ運用投資信託等(指定インデックス投資信託以外の投資信託)」がある。ネット証券各社は、金融庁が指定する要件を満たす投資信託を選定して、顧客に提供している。

つみたてNISA対象銘柄本数とその内訳の比較(2020年6月9日現在)
  つみたて
NISA対象
銘柄本数
インデックス
型投信
アクティブ
運用型投信
特徴
SBI証券 160本 146本 14本
楽天証券 156本 142本 14本 ・楽天カード決済で
ポイントが貯まる
・ポイントで積立ができる
松井証券 152本 139本 13本
マネックス証券 150本 130本 20本 ・2020年秋から、
NISA/つみたてNISA口座でも
投信の毎日つみたてサービス開始
・つみたてNISAでも
マネックスポイントが貯まる
auカブコム証券 150本 137本 13本 ・投資信託を直感で
選べるツール
「FUND DRESS」
を利用できる
DMM.com証券 つみたてNISAの取り扱いなし
資金の少ない若年層の購入を促すために、金融庁はどちらのタイプの投資信託にも、低コストと運用の安全性の観点から、さまざまな要件を設けている。

つみたてNISAにラインアップされる銘柄の要件は、両タイプに共通する要件と、それぞれに設けられた要件の2段構えになっている。

つみたてNISA銘柄すべてに共通する要件は、以下のとおりだ。
  • 20年間のつみたてNISA期間中に投資運用を継続できる信託契約期間があること
  • 毎月の分配や過度のデリバティブ取引によって、ファンドの純資産が減少するリスクの少ない投資信託であること
  • つみたてNISA対象銘柄の手数料を無料にし(販売手数料、解約手数料、管理手数料)、さらに信託報酬が低く設定された銘柄を提供することで、徹底的に低コスト運用ができるようにすること
上記の表からわかるように、ネット証券によって取扱本数に若干違いがあるものの、各社とも金融庁が設定した要件を満たす銘柄を選定しているため、取扱銘柄に大きな違いはない。

つみたてNISAを提供しているどのネット証券のどの銘柄も、安全性やコストに関しては最低基準をクリアしたものばかりだ。

つみたてNISAの銘柄を選ぶ際には、安全性重視・資産成長型のインデックス投資信託か、多少のリスクをとって大きな利益を狙うアクティブ運用型投資信託、あるいは投資対象資産や地域で銘柄を選ぶことになる。

5,現物株式の売買代金ランキング比較―日経レバレッジETFの売買が活発

現物株式の売買代金ランキングは、SBI証券、楽天証券、au カブコム証券については各社ホームページの買い注文・売り注文別ランキング、松井証券は店内「デイトレ人気ランキング」を参照して作成した。

ネット証券別 現物株式売買代金ランキング(2020年6月10日現在)
  買い 売り
第1位 第2位 第3位 第1位 第2位 第3位
SBI証券 日経
レバレッジ
ETF
ソフトバンク
グループ
ファースト
リテイリング
日経
レバレッジ
ETF
ソフトバンク
グループ
ファースト
リテイリング
楽天証券 日経
レバレッジ
ETF
ソフトバンク
グループ
アンジェス 日経
レバレッジ
ETF
ソフトバンク
グループ
アンジェス
松井証券 売買代金ランキング
第1位
ソフトバンクグループ
第2位
アンジェス
第3位
日経レバレッジETF
マネックス証券
※1
取引口座数ランキング
第1位
アンジェス
第2位
ソフトバンクグループ
第3位
テラ
auカブコム証券 タカラバイオ アンジェス 日経
レバレッジ
ETF
日経
レバレッジ
ETF
アンジェス タカラバイオ
DMM.com証券※2
※1,2020年7月16日現在
※2,DMM.com証券のランキングなどの投資情報は、一般向けには公表されていない


証券会社によってランキングに違いはあるものの、全体的に見て、NEXT FUNDS日経レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>、ソフトバンクグループ<9984>、アンジェス<4563>の3銘柄が活発に売買取引されていることがわかる。

定番人気銘柄である日経レバレッジETFとソフトバンクグループとともに、ネット証券社内の売買代金上位にランクインしているアンジェスは、投資家に注目されている旬な銘柄だ。

アンジェスは、東証マザーズに上場する大阪大学医学部発の創薬ベンチャーである。新型コロナウイルス感染症向けDNAワクチンの臨床試験開始が報じられており、ワクチン実用化に対する期待感から、2020年3月以降出来高が増えており、株価も高騰している。

2020年6月10日の東証一部上場銘柄売買代金ランキングでは、第1位は日経レバレッジETF、第2位がソフトバンクグループ、第3位は売買代金ランキング上位常連のファーストリテイリング<9983>であった。

東証一部の売買代金ランキングでは、定番の大型株や値がさ株が上位を占める。

一方で、個人投資家が多いネット証券では、前述のアンジェスやテラ<2191>、タカラバイオ<4974>(処理能力の高い新型コロナウイルス感染症PCR検査手法の開発で話題)のように、時流に乗った銘柄の売買も活発になっていることがわかる。

6,主要取引ツールを比較―情報量が豊富な楽天証券「マーケットスピード」に注目

ネット証券各社のPC用高機能取引ツールに共通する機能は、チャートや板情報からワンタップで発注できるスピード発注機能と、発注画面やチャート画面などを複数同時に表示できる多画面表示機能だ。これによって、デイトレードでもストレスなく注文を入れることができる。スピード発注機能と多画面表示機能の他にも、各社独自のさまざまな機能がツールに搭載されている。

国内株式の主要取引ツール比較(2020年6月10日現在)
主要取引ツール
(PC DL版)
特長 アプリ
(スマートフォン)
特長
SBI証券 HYPER SBI ・スピード注文機能
・豊富な投資情報
SBI証券 株 ・アラートサービスあり
・「テーマキラー!」
取引が可能
楽天証券 MARKET SPEED ・利用料無料
・日経テレコン
無料閲覧など、
情報量が膨大
iSPEED ・各種投資情報を閲覧可能
・Apple watchと連携可能
松井証券 ネットストック・
ハイスピード
・利用料無料
・プロディーラーと
同等の環境
株touch ・NISA口座の取引可能
・各種ボードは最短0秒で更新
マネックス証券 マネックス
トレーダー
・利用料無料
・使いやすい
「Trading One」
・スピード発注
マネックストレーダー
株式スマートフォン
・スピードと使いやすさを追求
・一目均衡表など、
充実のテクニカルチャート
auカブコム証券 Kabu
ステーション
・月額利用料990
(税込)、無料条件
あり
・投資情報ツール
と発注機能
 Kabu
ステーション
・フリック操作で発注可能
・PC版Kabuステーションと
2000件の銘柄リストを同期
DMM.com証券 DMM株PRO ・スムーズな取引
に特化
・東証FLEX Full
板情報あり
スマホアプリDMM株 ・「かんたんモード」と
「ノーマルモード」あり
・国内株と米国株取引可能
SBI証券のHYPER SBIは豊富な投資情報を閲覧でき、20銘柄の相場状況を一度に表示できる。銘柄は1万件まで登録できる。株アプリでは、Push通知機能を使った約定通知と企業情報通知サービスを導入して利便性を高めている。

楽天証券のマーケットスピードの最大の特長は、国内株式のほか、米国株式、為替、日経225先物など、多くの金融商品を取引できることだ。加えて、上級者に必要とされる高度な投資情報を表示するオリジナル機能も搭載している。スマートフォン用取引アプリであるiSPEEDは、PC並みの豊富な情報量が強みだ。

マネックス証券のマネックストレーダーは株式・先物・オプション向けの高機能ツール。おすすめ機能「Trading One」では、1つの銘柄の板情報やチャート、ニュースなどを1画面に配置できるので見やすくて便利。画面のどこからでも注文できるので、スピーディーな注文にも適している。

松井証券のネットストック・ハイスピードには、株価ボード、チャート、複数気配、注文発注、照会画面が一体となったTrading Centerが用意されており、初心者でも高機能取引ツールを簡単に使いこなすことができる。スマホアプリ「株touch」では、NISA口座の取引も可能。

au カブコム証券のkabuステーションは、自社開発の高度な投資情報やニュース配信機能、発注機能を備えたツール。注文方法は多彩で、フル板注文、クイック注文、プリセット注文、リスト注文、バスケット注文から使い勝手の良いものを選べる。

DMM.com証券のDMM株PROは取引のしやすさを追求しており、発注方法のバリエーションや、右クリックで各種画面を呼び出せる直感的な操作が特長。スマホアプリにはモードの切り替え機能が実装されており、初心者から上級者まで使いこなすことができる。

ネット証券の高機能取引ツールやスマートフォンアプリには、いずれも高度な取引に必要とされるスピーディーな発注機能や投資情報提供機能が搭載されている。各社のツールによっては、初心者でも扱いやすい操作性を重視したツールやアプリもあるので、自分に合う取引ツールを持つネット証券を選ぶといいだろう。

7,IPO実績を比較―業界トップクラスの実績を誇るSBI証券

競争率の高いIPOの当選確率を上げるには、できるだけ多くの抽選に参加することがポイントになる。なお、IPOの抽選は証券会社ごとに実施されるので、IPO抽選への参加者が少ない場合も理論的には当選確率は高くなる。

IPO抽選への参加を考えている人は、証券会社を選ぶにあたって、どのようなアプローチで当選確率を上げるかを考えておきたい。

IPO取扱実績の比較(2019年4月1日~2020年3月31日)
  IPO取扱銘柄数 関与率 ※1
SBI証券 86件 93.5%
楽天証券 28件 30.4%
松井証券 19件 20.7%
マネックス証券 54件 58.7%
auカブコム証券 22件 23.9%
DMM.com証券 2件 2.2%
※同期間の新規上場銘柄の総数は92件

IPO取扱実績で群を抜いているのがSBI証券だ。IPO取扱銘柄数が86件、関与率93.5%は、総合証券のIPO取扱実績を含めても、証券業界トップの実績である。また、落選するたびに貯まるIPOチャレンジポイントを使うと、次回以降の当選確率が上がるプログラムも用意されている。

楽天証券では、休止していたIPOの取り扱いを2018年7月に再開し、2019年4月1日から2020年3月31日の期間のIPO取扱銘柄数を大幅に増やした。

楽天証券のIPOは、資金拘束はないものの預かり資産の範囲内の株数でブックビルディング(需要申告)を行う。その後の購入申込で買付必要額が拘束されて、購入申込を行った人を対象に、申込単位株数につき1つの抽選番号が付与されて抽選が行われる。

マネックス証券のIPOの特徴は、同社配分株数の100%が抽選となり、抽選参加者は1人につき1票の完全平等制であることだ。当選確率が預り金残高や取引頻度に左右されないので、資産の少ない人や口座を開設したばかりの人にも平等に当選チャンスがある。

年間取扱銘柄数も、マネックス証券はSBI証券に次いで多く主幹事案件もある。NISAも利用できるので、IPOではぜひとも抑えておきたい証券会社だ。

au カブコム証券は、同じ金融グループの三菱UFJモルガン・スタンレー証券が引き受けるIPO銘柄を優先的に取り扱うことができるため、比較的IPO取扱銘柄数が多い。IPO狙いなら、選んでおいて損はないネット証券だ。

DMM.com証券は、2019年2月にIPO取り扱いを開始した。その後、年間を通して安定的にIPO銘柄を取り扱うには至っておらず、対象期間の1年間のIPO実績は2件であった。

DMM.com証券 株ではIPO抽選の前金制をとっておらず、当選後の購入注文時に購入金額を用意すればよい。本来であれば、余裕資金の少ないIPO投資家にはありがたい証券会社だが、現状ではDMM.com証券 株でIPOの当選機会増大を狙うのは難しいかもしれない。

8,ユーザーの利便性を向上させるネット証券各社の独自サービスを紹介

ネット証券は、新規顧客獲得や顧客の利便性向上のために、特色あるさまざまなサービスや唯一無二のサービスを提供している。他社との差別化を図る、各社の独自サービスにも注目してほしい。

SBI証券―将来の先物・オプション取引に役立つJ-NETクロス取引

将来先物・オプション取引をやってみたい人におすすめしたいのが、SBI証券の独自サービス「J-NETクロス取引」だ。

J-NETクロス取引は、もともとSBIプライム証券のシステムを使って、機関投資家向けに提供していたサービスである。機関投資家の注文条件と、立会外取引のJ-NET市場とのマッチングの可否をシステムで判断し、大阪取引所立会市場より有利な価格で約定できる場合は、J-NETで約定する仕組みだ。

SBI証券は、このサービスを先物・オプション取引をする個人投資家向けに、2014年に日本で初めて導入した。

日経225先物やミニ日経225先物、日経225オプションなどの対象銘柄を取引する際に、より有利な価格での約定を希望する場合は、J-NETクロス指定を選択して注文を出すことができる。

このように、先進的な役立つサービスを他社に先駆けて次々と提供できるSBI証券の商品開発力も、ネット証券業界のトップリーダーであり続ける理由の一つだろう。

>>SBI証券の口座開設はこちらSBI証券

楽天証券―充実したポイントプログラムが魅力

楽天証券のポイントプラグラムは2種類。楽天グループ内での支払いや買い物に使用できる「楽天スーパーポイントコース」と、マイルに交換できる「楽天証券ポイントコース」だ。

いずれかをあらかじめ選択しておけば、株式投資の手数料や楽天カード決済による投信積立、投信残高、また楽天銀行との口座連携によるハッピープログラムなどで、ポイントをどんどん貯めることができる。

貯まった楽天スーパーポイントを投資信託または国内株式の購入に充当できるのが「ポイント投資」である。楽天ポイントを貯めているユーザーなら、現金を使わずに気楽に投資を始められるうれしいサービスだ。

1回500円以上の投資信託にポイント投資すると、楽天市場の商品購入でポイントアップとなるサービスにもお得感がある。

ポイントプログラムは、楽天グループならではの唯一無二のサービスだと言えるだろう。日頃から楽天スーパーポイントを貯めている人にとって、楽天証券は有力候補になるはずだ。

楽天証券>>楽天証券の口座開設はこちら

松井証券―50歳以上の顧客に支持されるネット証券

松井証券の顧客は、50歳以上が4割超を占める。ユーザーアンケートでは、「サイトの文字が大きくて読みやすい」、「安心感がある」、「わかりやすい」などの回答が多く寄せられていることからもわかるように、松井証券のサイトはすべての人が快適で便利に取引できるように作られている。

オペレーターが、ユーザーのパソコンと同じ画面を見ながら操作方法などを説明する「リモートサポート」や、会員画面から24時間問い合わせを受け付けるなど、顧客の年齢層やリテラシーを問わない充実した顧客サポートも松井証券の魅力の一つだ。

インターネット取引、ボックスレートの採用、夜間先物取引、無期限信用取引など、業界初のサービスを提供してきた実績や安心の財務内容に加え、アナログ対応を重視していることも、幅広い年代の顧客からの支持につながっている。

>>松井証券の口座開設はこちら松井証券

マネックス証券―米国株の取扱銘柄数はネット証券業界NO.1

ネット証券業界では、米国株ならマネックス証券といわれるほど、米国株取引に強みがある。

2020年7月16日現在で米国株の個別銘柄は3,378件、米国ETFは302件である。SBI証券も急速に取扱銘柄数を増やして(後述の「9,ネット証券の外国株取扱状況の比較」を参照のこと)猛追しているが、マネックス証券の米国株優位はいまだ変わっていない。

マネックス証券では米国株関連情報や個別銘柄情報も豊富で、米国株投資を行うのに十分な環境が整っている。米国株買付時の為替手数料無料(定期的に見直しあり)も魅力。

外国株の対象国は米国と中国の2カ国であるが、中国株の取扱銘柄数が多いのも特徴だ。2020年7月16日現在で、個別銘柄数は2,494件、ETFとREITは30件である。

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au カブコム証券―自動売買によるリスク管理の先駆け

au カブコム証券を象徴するのが、「リスク管理追求型サービス」だ。

このサービスの究極の形が「自動売買」、すなわち逆指値、リレー注文、Uターン注文、トレーリングストップ注文、時間指定注文など、設定した条件が成立した時に発注する(または発注を取り消す)機能だ。

自動売買によるリスク管理を他に先駆けて追求してきた結果、自動売買発注方式の数がネット証券で最多になっている。現在、自動売買は現物株式だけでなく、信用取引や先物・オプション取引でも利用できる。

リスク管理に関心のある人や、投資成績にこだわりたい人は、au カブコム証券の自動売買を選択肢に入れるといいだろう。

>>au カブコム証券の口座開設はこちら au カブコム証券

DMM.com証券―初心者にも上級者にもわかりやすくて使いやすいスマホアプリ

DMM.com証券が株式の取り扱いを開始したのは2018年4月。ネット証券で最も参入が遅いものの、DMM.com証券らしい、初心者に寄り添ったサービスを追求する姿勢に好感が持てる。

業界最安レベルの手数料や、初心者にもわかりやすい画面デザインの採用、操作のシンプルさを極めたツールやスマホアプリを提供している点は見逃せない。

中でも秀逸なのが、スマホアプリの「DMM株」だ。他者のスマホアプリと決定的に違うのは、1つのアプリに初心者向けの「かんたんモード」と、中上級者向けの「ノーマルモード」が搭載されている点だ。

かんたんモードには、難しい専門用語や複雑な操作が一切なく、直感的にすべての操作を実行できる。わかりやすさにフォーカスした操作画面だ。

ノーマルモードは、中上級者が必要とする四季報、ロイター、みんかぶなどの投資情報が満載で、PC取引ツールと連動する高機能株取引アプリとして機能する。

2つのモードをアプリ内で簡単に切り替えることができるので、かんたんモードから始めて、取引に十分慣れてきたらノーマルモードに切り替えるといった使い方ができる。

>>DMM.com証券の口座開設はこちら DMM.com証券

9,ネット証券の外国株取扱状況の比較

対象ネット証券5社の外国株の取扱状況についても比較しておこう。

ネット証券5社の外国株取扱状況(2020年6月10日現在)
  取扱国数 内訳
(個別銘柄数)
税込取引手数料
(最低~最高手数料)
為替スプレッド
SBI証券 9ヵ国 米国
(3,290件)
約定代金の0.495%
(0~22米ドル)
0.25円
円貨決済可
中国
(香港証券取引所)
(1,391件)
約定代金の0.286%
(51.7~517香港ドル)
0.15円
円貨決済可
韓国
(65件)
約定代金の0.99%
(9,900韓国ウォン以上)
0.20円
円貨決済可
ロシア
(30件)
約定代金の1.320%
(550ロシアルーブル以上)
0.08円
円貨決済可
ベトナム
(314件)
約定代金の2.2%
(132万ベトナムドン以上)
2.00円
ベトナム
ドン決済
インドネシア
(73件)
約定代金の1.1%
(26万1,800
インドネシアルピア以上)
0.03円
インドネシア
ルピア決済
シンガポール
(44件)
約定代金の1.1%
(30.8シンガポールドル以上)
0.83円
円貨決済可
タイ
(76件)
約定代金の1.1%
(837.1タイバーツ以上)
0.08円
円貨決済可
マレーシア
(44件)
約定代金の1.1%
(83.6マレーシアリンギッド以上)
0.43円
円貨決済可
楽天証券 6ヵ国 米国
(2,941件)
約定代金の0.495%
(0~22米ドル)
0.25円
中国
(香港、上海A)
(929件)
約定代金の0.55%
(適用為替レート
換算で550~5,500円)
円貨決済
アセアン
(シンガポール、
インドネシア、
タイ、
マレーシア)
(258件)
約定代金の1.1%
(適用為替レート
換算で550円以上)
円貨決済
マネックス証券 2ヵ国 米国
(3,378件)
約定代金の0.495%
(0~20米ドル)
【買い】0円
【売り】0.25円
円貨決済
中国
(香港証券取引所)
(2,494件)
約定代金の0.275%
(49.5~495香港ドル)
0.15円
入金は日本円のみ
松井証券
auカブコム証券
DMM.com証券 1ヵ国 米国
(846件)
0円 円貨決済
本稿対象のネット証券5社のうち、外国株を取り扱っているのはSBI証券、楽天証券、DMM.com証券の3社だ。取扱国数が最も多いのはSBI証券の9ヵ国、次に多いのは楽天証券の6ヵ国である。

SBI証券は、外国株の取扱銘柄数も他社に比べて格段に多い。ベトナム株とインドネシア株は外貨決済のみだが、それ以外の7ヵ国の株は自由に決済通貨を選べるのも魅力だ。

楽天証券の中国株は、香港証券取引所上場銘柄だけでなく、上海証券取引所A株市場の株式も取引できる。上海Aには、テンセント・ホールディングス<00700>やピンアン・インシュアランス<601318>など、中国本土の有名企業が上場している。

DMM.com証券は、外国株の取扱国は米国の1ヵ国だけであり、取扱銘柄数もSBI証券や楽天証券に比べるとはるかに少ない。DMM.com証券の米国株取引で目を引くのは、取引の際に国内でかかる取引手数料が無料であることだ。少しでもコストを抑えて米国株を始めたい人は検討すべきネット証券と言えるだろう。

10,自分にとって重要なスペックを備えたネット証券を選択する

これから投資を始める人や投資初心者の人は、まずはネット証券各社のサービス内容を徹底比較し、各社が得意とする分野や特徴をしっかり洗い出すことをおすすめしたい。

ネット証券選びのポイントは、ユーザーの多さ、手数料の安さ、IPO取扱実績、初心者でも使いやすいツール、高度な投資情報、多くの情報を同時に利用できる環境、世界各国への投資環境など、実にさまざまだ。この中から、自身が重視するポイントをピックアップする必要がある。

自分がネット証券に求めるものを明確にした上で、必要なスペックを備えたネット証券を見つけて、快適な環境で取引をしてほしい。

実際に株式投資を始めてみる

口座開設数1位、IPO取り扱い数1位、投信本数1位、外国株取り扱い国数1位
>>SBI証券の口座開設はこちら

口座開設数2位、外国株や投資信託に強く、マーケットスピードも使える
>>楽天証券の口座開設はこちら

株主優待名人の桐谷さんも開設、少額取引の手数料が0円
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三菱UFJフィナンシャル・グループで安心、ミニ株も取引できる
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IPO当選確率を上げるならおすすめ、ツールも魅力的
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手数料が業界最安値水準な上に取引でポイントがたまるDMM.com証券
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近藤真理
執筆・近藤真理
証券会社の引受業務やビジネス系翻訳携わったのち、個人投資家として活動。現在は総合証券、ネット証券の両方を使いこなし、経済、金融、HR領域で多数の媒体で執筆中。2019年にフィナンシャルプランナーの資格取得。
証券会社の引受業務やビジネス系翻訳携わったのち、個人投資家として活動。現在は総合証券、ネット証券の両方を使いこなし、経済、金融、HR領域で多数の媒体で執筆中。2019年にフィナンシャルプランナーの資格取得。
 
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