株式投資を始めるには、いったいいくら必要なのか? 実は資金が10万円でも、東証一部上場の有名企業の株を買うことができる。ここでは5つの銘柄を紹介しつつ、東証一部上場銘柄の最小投資額や、投資初心者が投資金額を設定する目安などを解説する。

目次
1,株式投資はいくらから始められるのか?
2,初期投資額10万円から購入できる東証一部上場銘柄
3,10万円以下で単元株主になれる銘柄5選択
4,10万円で株式投資をする2つのメリット
5,10万円で株式投資をする2つのデメリット
6,売買ランキングTOP10企業の株式購入にはいくら必要?
7,投資の基本ルール

1.株式投資はいくらから始められるのか? 基本は株価×100株

株式売買の単位
(画像=MONEY TIMES編集部制作)

「いったいいくら資金があれば始められるのか?」ということを知る前に、投資初心者は証券取引所に上場する株式の売買単位を把握しておく必要がある。

売買単位の基本は「単元株」、つまり100株である。これ以外に、100株に満たない「単元未満株」という売買単位もある。まず、この2つの売買単位について説明しよう。

売買の基本単位「単元株」――100株単位での売買が基本

日本の株式市場では、「単元株制度」が採用されている。これは、商法で定められた上場株式の1単元(単元株)あるいはその整数倍を売買単位として、株式を売買する仕組みのことだ。

2020年4月現在、上場株式では1単元は100株に統一されている。つまり、株価が100円なら1万円必要になるということだ。

単元株に対して、「単元株未満株式」というものもある。これは、単元株制度における1単元に満たない株式のことだ。一部の証券会社では、「単元未満株式=1株単位」で上場株式を売買できるサービスを提供している。

単元未満株主には議決権の行使は認められていないが、1単元以上を保有する株主同様に配当を受け取る権利がある。

証券会社が提供する単元未満株サービスには、SBI証券「S株」やマネックス証券「ワン株」、auカブコム証券「プチ株」、野村證券「まめ株」などがある。

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「ミニ株」という制度も――単元株数の10分の1で取引できる

「ミニ株」とは単元株の10分の1、つまり10株とその整数倍を売買単位として取引できるサービスのこと。ミニ株も単元未満株なので、議決権を行使することはできない。

「ミニ株取引」と「単元未満株取引」の違いは、ミニ株の名義が「(証券会社名)ミニ投資口」であるのに対して、単元未満株の名義は単元株同様に「証券保管振替機構」であり、実質的な株主であることだ。

現在ミニ株サービスを利用できるのは、SMBC日興証券「株式ミニ投資」のみである。

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単元株取引で実際に必要な金額はいくら? 数百円から数百万円までと幅広い

実際に株式投資を始める場合は、「投資金額=購入株数×株価」で算出される投資金額が必要になる。単元株と単元未満株それぞれの最大投資金額と最小投資金額を見てみよう。

最高/最安株価銘柄別 投資金額比較表

コード 会社名 市場 株価 単元株
(100株)
単元未満株
(1株)
最高株価 9983 ファーストリテイリング 東証一部 8万5,940円 859万4,000円 8万5,940円
最安株価 9318 アジア開発
キャピタル
東証二部 7円 700円 7円
※基準株価は2020年11月30日終値
(※筆者作成)

単元株(100株)を購入する際は、株価が最安のアジア開発キャピタルなら700円、最高のファーストリテイリングなら859万4,000円の投資金額が必要になる。単元未満株(1株)で購入する際は、アジア開発キャピタルで7円、ファーストリテイリングでも8万5,940円で済む。

株価が高い銘柄だと、単元株で株式を購入するには数百万円もの資金が必要になるが、単元未満株サービスを利用すれば、8万円前後で株主になれるのだ。

株価の安い銘柄なら、単元株で購入しても数百円程度で購入できる。ただし株価の安い銘柄は、業績や財務状況などをしっかりチェックして、倒産リスクや上場廃止リスクが低いことを確認してから購入してほしい。

2,初期投資資金10万円から購入できる東証一部上場銘柄

投資初心者が株式を購入する際は、大きな損失を回避するために、一度に多額の資金を投入するべきではない。許容できる損失額を鑑みて、単元株購入資金として10万円程度を目安に銘柄を選択するのがおすすめだ。株式投資に慣れてきたら、投資金額を徐々に増やしていくといいだろう。

10万~50万円の初期投資額で購入できる東証一部上場銘柄数と代表的な銘柄を紹介しよう。

少額で購入できる東証一部上場銘柄数一覧(2020年11月30日終値)

初期投資額 対象銘柄数 代表的な銘柄
10万円以下 737件 旭化成<3407>、
関西電力<9503>、
タカラトミー<7867>、日医工<4541>、
エディオン<2730>
20万円以下 669件 日本航空<9201>、キャンドゥ<2698>、
アシックス<7936>、住友林業<1911>、
山崎製パン<2212>
30万円以下 337社 西日本鉄道<9031>、日清オイリオグループ<2602>、
WOWOW<4839>、ニチレイ< 2871>、
ヤマトホールディングス< 9064>
40万円以下 165件 日立製作所<6501>、カゴメ< 2811>、
ブリヂストン<5108>
50万円以下 86件 東宝<9602>、江崎グリコ<2206>、
日本ハム<2282>
(※楽天証券スーパースクリーナーを使い、2020年11月30日の株価から投資額の価格帯ごとに対象銘柄数を数えて一覧表を筆者作成)

 

初期投資資金が10万円以下でも、対象銘柄数は737件もある。株式投資は、資金的ハードルがそこまで高くないことが分かるだろう。ここからは、資金10万円から株式投資を始めるメリット・デメリットを詳しく見ていこう。

3,初心者でもチャンレジしやすい!10万円以下で単元株主になれる銘柄10選

ここからは、具体的に単元株でも10万円以下の資金で購入できて、配当利回りが3%以上の銘柄を紹介していこう。

エディオン<2730>――グループ店舗数1,184店舗の大手家電量販店

大阪に本社を構える家電量販店大手。家電販売事業以外にもモバイル事業やエディスマ・エネルギー管理システム事業、リフォーム事業も手掛ける。

【2020年11月30日終値】975円
【最低投資額】9万7,500円
【2021年3月期の1株配当(予想)】34円
【予想配当利回り】3.49%

旭化成<3407>――グローバルに活躍する大手総合化学メーカー

「マテリアル」「ヘルスケア」「住宅」の3領域で事業展開をしている大手総合化学メーカー。サステナビリティにも注力しており、日本政策投資銀行の「DBJ環境格付」融資で2020年最高ランクを獲得。

【2020年11月30日終値】957.1円
【最低投資額】9万5,710円
【2021年3月期の1株配当(予想)】34円
【予想配当利回り】3.4%

双日<2768> ―高い配当利回りの総合商社

双日は日商岩井とニチメンが統合した総合商社。国内外約400の連結対象会社を持つ、総合商社らしいグローバルな事業展開が特徴。

【2020年11月30日終値】229円
【最低投資額】2万2,900円
【2021年3月期の1株配当(予想)】10円
【予想配当利回り】4.37%

コニカミノルタ<4902>――高配当利回りを記録する電気機器メーカー

情報機器や医療用画像診断システム、産業用光学システムなどを手掛ける電気機器メーカー。2003年にカメラ・フィルム事業を撤廃し、現在はオフィス関連事業が売上の半分以上を占める。

【2020年11月30日終値】334円
【最低投資額】3万3,400円
【2021年3月期の1株配当(予想)】25円
【予想配当利回り】6.42%

住友ゴム工業<5110>――日本の老舗総合ゴム製品メーカー

1909年創業のタイヤ事業や産業品事業、スポーツ事業を世界中に展開する総合ゴム製品メーカー。ファルケンブランドを主軸とした販売拡大を推進中。

【2020年11月30日終値】923円
【最低投資額】9万2,130円
【2020年12月期の1株配当(予想)】25円
【予想配当利回り】3.01%

日本郵政<6178>――郵便・保険・銀行が主軸のトータル生活サポート企業グループ

日本郵便・かんぽ生命保険・ゆうちょ銀行などからなる日本郵政グループの持株会社。公共企業体の日本郵政公社が前身。配当利回りが高いのが特徴だ。

【2020年11月30日終値】772.7円
【最低投資額】7万7,270円
【2021年3月期の1株配当(予想)】50円
【予想配当利回り】6.47%

リコー<7752>――ITサービスにも注力する国内最大級事務機器メーカー

事務機器や光学機器などを製造する精密機器メーカー。国内のみならず世界でも高いシェアを誇る。大規模な構造改革を実施しており、ITサービスも伸長している。

【2020年11月30日終値】697円
【最低投資額】6万9,700円
【2021年3月期の1株配当(予想)】15.0円
【予想配当利回り】3.27%

オンワードホールディングス<8016>―国内外で展開するアパレル事業が主軸

アパレル関連事業やライフスタイル関連事業を手掛ける純粋持株会社。事業の大部分はアパレル関連事業で占められており、「23区」や「組曲」などの有名オリジナルブランドを有する。

【2020年11月30日終値】185円
【最低投資額】1万8,750円
【2021年2月期の1株配当(予想)】12円
【予想配当利回り】6.49%

エイベックス<7860>――有名歌手を多数生み出してきたエンターテインメント企業

音楽やアニメ、映像事業を手掛けるエンターテインメント企業。2020年10月にエイベックス・アジアとサンリオが合弁会社の設立を発表。サンリオキャラクターを活用したライセンスビジネスを展開する予定だ。

【2020年11月30日終値】942円
【最低投資額】9万4,200円
【2020年3月期の1株配当】50円
【予想配当利回り】5.31%

シチズン時計<7762>――腕時計だけでなく産業機械も取り扱う

時計をはじめとした日本の精密・電子機器の製造会社。2016年にスイスの高級腕時計メーカー「フレデリック・コンスタント」を買収。宝飾やレジャー事業からは撤退し、製造拠点も集約するなど経営資源の選択と集中を進める。

【2020年11月30日終値】275円
【最低投資額】2万7,500円
【2021年3月期の1株配当(予想)】5円
【予想配当利回り】3.71%

 

4,10万円で株式投資をする2つのメリット――始めやすさ、リスクの低減

10万円以下株式売買するメリット
(画像=MONEY TIMES編集部制作)

初めて株式投資にチャレンジする初心者にとって、10万円程度を目安に初期投資額を設定することは、心理面と資金面において2つのメリットがある。

メリット1,株式投資に対する抵抗感を軽減できる

投資初心者が実際に自己資金を使って株式を購入する際、元本が保証されないということに対して恐怖心を感じるかもしれない。この恐怖心に苛まれて、なかなか株式の購入に踏み切れないことも多い。

投資可能金額が10万円と100万円の場合を比べると、100万円すべてを投資に充てる場合より、10万円だけを投資するほうが、もちろん心理的な負担は軽い。あらかじめ「初期投資額は10万円まで」と決めてしまえば、株式投資に対する抵抗感も和らいで、初めての株式投資にチャレンジしやすくなるはずだ。

メリット2,損失額を限定できる

株式投資には、株価変動リスクがある。そのため、損失が発生した場合を想定して、どこまでの損失額なら許容できるかを考えた上で、初期投資額を設定する必要がある。

A社株式を、株価1,000円で①1単元購入、②10単元購入した場合を考えてみよう。初期投資額は、①は10万円、②は100万円だ。購入後に株価が下落し、700円まで下がった時点で損切りするとする。その場合の評価額は、①は7万円、②は70万円である。

つまり、損切した時点で確定する損失額は①が3万円、②は30万円であり、①と②の損失額の差額は27万円だ。株式取引に慣れていない投資初心者の場合、保有資産額の変動を限定的にしておくほうが安心だ。

5,10万円で株式投資をする2つのデメリット――利益が少ない、緊張感がなくなってしまうなど

10万以下で株式売買するデメリット
(画像=MONEY TIMES編集部制作)

初心者にとってはメリットの大きい10万円投資だが、デメリットもあるので確認しておこう。

デメリット1 大きな利益は望めない

投資金額が10万円と少額であれば、損失も少ない分、株価が値上がりしたとしても大きな利益は望めない。しかし初心者にとって大事なのは、利益を上げることよりも株式投資の経験を積むことだと心得たい。

デメリット2 緊張感が緩みがち

10万円という少額投資は、株式投資に対する心理的ハードルを低くする効果があるが、その反面気が緩んでしまうというデメリットもある。せっかく株式投資を始めても、買いっぱなしで緊張感なく放置してしまうこともあるだろう。

初期投資額が少額でも、株式を購入したなら、株式相場や株価の値動きに敏感になるべきだ。日々の経済状況の変化などに注意を払いながら、相場観を養うトレーニングを積むことが、勝てる投資家への第一歩だ。

 

6,売買ランキングTOP10企業の株購入にはいくら必要?三菱UFJは最低4万円程度

初めて株取引をする場合は資金を10万円に限定するのがおすすめだが、慣れてきたら売買ランキングの上位銘柄を検討してみるといいだろう。売買ランキング上位の企業は、取引が活発で流通量も多く、企業の経営状態も安定しているところが多い。

参考までに、2020年11月30日の終値ベースで、東証一部上場銘柄売買ランキングTOP10銘柄の株価と単元株購入時の必要資金を見てみよう。

売買ランキングTOP10 株価と必要資金一覧(2020年11月30日終値)

順位 コード 会社名 株価 必要資金
1 9984 ソフトバンクグループ 7,272円 72万7,200円
2 7974 任天堂 5万9,260円 592万6,000円
3 6758 ソニー 9,704円 97万400円
4 9434 ソフトバンク 1,284.5円 12万8,450円
5 7203 トヨタ自動車 6,999円 69万9,900円
6 6594 日本電産 1万3,305円 133万500円
7 9983 ファーストリテイリング 8万5,940円 859万4,000円
8 2413 エムスリー 9,622円 96万2,200円
9 6861 キーエンス 5万3,290円 532万9,000円
10 9697 カプコン 5,880円 58万8,000円
(※2020年11月30日のYahoo!ファイナンス「マーケット関連ランキング/売買代金上位」を参照し、ETFを除いた上位10銘柄でランキング表を筆者作成)

7,投資の基本ルール――「余裕資金の3割まで」を目安に

株式投資には株価下落リスクがあるため、「余裕資金で投資する」という大原則がある。投資初心者のうちは、この大原則をもう少し厳しく設定して、「余裕資金の3割まで」を目安にしたい。残りの余裕資金を元本割れの心配がない定期預金や債券などに割り当てて資産のポートフォリオを組むことも、リスク分散の観点では大切だ。

株式投資に慣れていないと、損切り自体に対する心理的負担も大きい。余裕資金の一部を投資に回すことで、負担を軽減することもできる。投資初心者の段階では、投資に回す金額を限定して資産減少に対する不安を和らげ、経験値を高めることに集中したい。

投資の初心者が必ず覚えておきたいのは、「余裕資金の中から少額の資金を株式投資に充てる」と「卵は一つのカゴに盛るな」だ。

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近藤真理
執筆・近藤真理
証券会社の引受業務やビジネス系翻訳携わったのち、個人投資家として活動。現在は総合証券、ネット証券の両方を使いこなし、経済、金融、HR領域で多数の媒体で執筆中。2019年にフィナンシャルプランナーの資格取得。
証券会社の引受業務やビジネス系翻訳携わったのち、個人投資家として活動。現在は総合証券、ネット証券の両方を使いこなし、経済、金融、HR領域で多数の媒体で執筆中。2019年にフィナンシャルプランナーの資格取得。

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