eMAXISとeMAXIS Slimの大きな違いは「手数料(信託報酬)」と「購入先(販売会社)」である。
手数料はeMAXIS Slimのほうが安い。購入先はeMAXIS Slimがインターネットのみであるのに対して、eMAXISは対面でも購入可能だ。
eMAXIS Slimを購入する証券会社のおすすめはSBI証券、楽天証券、マネックス証券だ。3社とも、新NISAのつみたて投資枠の対象商品であるeMAXIS Slimシリーズ9本をすべて取り扱っている。
新NISA口座は投資で得た利益に対して税金がかからない非課税制度のため、積極的に利用していくと良いだろう。
eMAXIS SlimとeMAXISの違いは?
eMAXIS SlimはeMAXISシリーズのうちの1つで、低コストを意識した商品として投資家たちから人気を得ている。
楽天証券が毎週更新している投資信託のうち、積立銘柄を対象とした2023年5月9日時点のランキングではeMAXIS Slimシリーズから次の4本がTOP10に入っている。
・米国株式(S&P500)
・先進国株式インデックス
・全世界株式(除く日本)
出典:楽天証券
さらにTOP20の中には、「バランス(8資産均等型)」、「新興国株式インデックス」を加えた計6件がランクインしている。
もともとeMAXISには「Slim」が付かない、「eMAXIS」というベーシックなプランもあるが、SlimはeMAXISシリーズの中でも特にコストにこだわったプランだ。ベーシックなeMAXISと、Slimのコスト(信託報酬)の違いを見てみよう(以下、SlimやNeo、プラスでない銘柄については、eMAXISシリーズの総称と区別して「ベーシックなeMAXIS」と呼称する)。
投資先 | eMAXIS Slim | eMAXIS無印 |
---|---|---|
全世界株式 (オールカントリー) |
eMAXIS Slim全世界株式 (オールカントリー) |
該当商品なし |
0.05775% | - | |
米国株式 (S&P500) |
eMAXIS Slim米国株式 (S&P500) |
eMAXIS S&P500クオリティ 高配当インデックス |
0.09372% | 0.330% | |
先進国株式 | eMAXIS Slim 先進国株式インデックス |
eMAXIS 先進国 株式インデックス |
0.09889% | 0.660% | |
全世界株式 (除く日本) |
eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本) |
eMAXIS 全世界株式 インデックス |
0.05775% | 0.660% | |
バランス (8資産均等型) |
eMAXIS Slimバランス (8資産均等型) |
eMAXIS バランス (8資産均等型) |
0.143% | 0.550% | |
新興国株式 | eMAXIS Slim新興国 株式インデックス |
eMAXIS 新興国 株式インデックス |
0.1518% | 0.660% |
(公式サイト) |
(公式サイト) |
(公式サイト) |
そもそも「eMAXIS」とは?
eMAXISとは、三菱UFJ国際投信が設定・運用する投資信託ラインアップの総称である。三菱UFJ国際投信は、三菱UFJフィナンシャルグループ・三菱UFJ信託銀行の子会社にあたり、同グループの資産運用の中核会社である。
三菱UFJ国際投信は投信専業の会社であり、代表的な商品は次のとおりだ。
・「eMAXIS Slim」シリーズ
・上場投資信託(ETF)の「MAXIS」シリーズ
・サイバーセキュリティ関連企業の株式に投資を行う「サイバーセキュリティ株式オープン」シリーズなど
eMAXIS関連シリーズ全体の商品は59本で、すべてノーロードのインデックスファンドである。投資対象地域は国内のみならず先進国・新興国あるいは全世界で、投資対象資産についても各ファンドによって株式・債券・REIT、複数の資産を組み合わせたバランス型と幅広い。
つまり、ノーロードのインデックスファンドとは、数ある投資信託の中で最も手数料が低い商品の種類と言える。
eMAXISは販売手数料がかからず特定の指数に連動する投資成果をめざすタイプの商品をラインアップしており、初心者にも運用方針や組み入れ銘柄が分かりやすいのが魅力です。また「業界最低水準」の運用コストを目指しており、たびたび信託報酬の引き下げを行っています。
金子賢司(ファイナンシャル・プランナー)
出典:三菱UFJ国際投信『月次レポート(2023年3月31日)』
eMAXISシリーズは2009年10月に設定開始し、順調に合計純資産残高を伸ばしている。2019年12月には5,000億円に到達し、2021年1月には1兆円を突破、2023年5月9日時点での純資産合計は4兆8,054億円に達している。
(公式サイト) |
(公式サイト) |
(公式サイト) |
eMAXIS SlimはeMAXISシリーズのうちの1つ
eMAXISは次のとおり4種に分けられる。
- ベーシックな「eMAXIS」
- より低コストを意識した「eMAXIS Slim」
- コモディティなどハイリスク商品を対象とした「eMAXISプラス」
- 宇宙開発・ロボット・自動運転などテーマ投資ができる「eMAXIS Neo」
eMAXIS Slimは14商品を展開しているシリーズだ。そのうち5本が「投信ブロガーが選ぶFund of the year 2023」の20位以内を占め、6年連続でeMAXIS Slimのファンドが1位に輝いている。
3位 eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
5位 eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)
6位 eMAXIS Slim 先進国株式インデックス(2018年1位)
9位 eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)
出典:投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2023
eMAXIS Slimシリーズは9本が新NISAつみたて投資枠の対象商品です。新NISAは年間120万円まで、かつ投資で得た利益に恒久的に税金がかからない制度ですが、同シリーズは信託報酬が安いことから長期間運用しても低コストで済む点が評価され、人気を集めています。
金子賢司(ファイナンシャル・プランナー)
ちなみにベーシックなeMAXISは、前段で述べたとおりeMAXIS Slimよりも信託報酬が高めだが、その分商品の種類が豊富で、新興国債券インデックスなどにも投資できる。また対面証券会社でも購入でき、店頭で紙の資料を見ながら商品の説明を受けることができる。
近年、日本でも食品やエネルギー価格が高騰し、商品価格について意識する投資家も増えているだろう。こうした食品やエネルギー価格高騰を利益につなげる手段としても同商品は有効と言える。
具体的にはAI(人工知能)が企業の開示資料などを自動で学習させ、テーマに関連する言葉の有無を自動で判断して銘柄を選定する。どの商品も中小型株の組入割合が大きいため、S&P500などを対象とするインデックスファンドに比べると値動きが大きく、信託報酬も各ファンド最大で年率0.792%と高めだ。
ウェアラブル
フィンテック
ナノテクノロジー
バーチャルリアリティ
ドローン
宇宙開発
ロボット
遺伝子工学
クリーンテック
電気自動車
水素エコノミー
コミュニケーションDX
出典:投資のインフラに“革新”をプラス。ノーロード・インデックスファンドeMAXIS Neo(イーマクシス ネオ)
(公式サイト)
各銘柄の利回りは?分配金は?
eMAXIS各種の中でも、eMAXIS Slimシリーズは米国株式を中心に好調だ。とくに「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」は米国株式の好業績を受けて販売数を伸ばしており、設定来の利回り(トータルリターン)でもシリーズトップだ。
三菱UFJ国際投信が発表しているレポート(2023年3月31日)によると1年リターンは▲2.6%、設定来のリターンは+91.7%だ。米国では金融引き締めによる景気減速懸念からやや低調気味だが、設定来で見るとeMAXIS Slimシリーズの中でも最も大きなリターンとなっている。 出典:三菱UFJ国際投信『月次レポート(2023年3月31日)』
eMAXIS Slimシリーズのうち販売額が大きい5銘柄の設定来トータルリターンをチャート上で比較した。
またeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)に次いで、設定来のリターンが大きい「eMAXIS Slim 先進国株式インデックス」は1年で▲1.1%に落ち込んでいるものの、3年で+94.5%、「eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)」は1年で▲1.4%、3年で+72.1%のリターンという結果だ。
なおeMAXIS Slimシリーズはいずれも分配金の支払いを行わないファンドで、収益は全て再投資にまわされる方針だ。再投資することで複利の効果を得ることが長期的なパフォーマンス向上につながるという考えからだろう。
インデックス投信という性質上、短期間に大きな収益が得にくい事情があるのかもしれません。分配金の有無は基準価額水準、市況環境などを考慮した上で決定するので、将来的には分配金を支払う可能性もありえるでしょう。
金子賢司(ファイナンシャル・プランナー)
1つだけリターンが控えめなのは「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」だ。株式以外の資産が半分以上を占めるため、米国株式市場の好調に乗り切れなかった事情がある。
一方で「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」は、2022年に入ってからの株式市場の落ち込みの影響が限定的という側面もあります。
金子賢司(ファイナンシャル・プランナー)
(公式サイト)
続いてeMAXIS NeoとeMAXISプラスのリターンについても紹介する。
eMAXIS Neoの中で最も買い付け額が大きいeMAXIS Neo自動運転の過去1年のリターンは▲26.6%、設定来で+118.3%のリターン、eMAXIS Neo宇宙開発の過去1年のリターンは+5.5%、設定来で+60.9%である。
eMAXISプラスシリーズは、現状販売されているのはeMAXISプラスコモディティインデックスのみだ。同ファンドの過去1年のリターンは▲8.0%、設定来で+9.7%だ。
eMAXISに似た投資信託もある
eMAXISシリーズに似た投資信託は他社からも販売されている。例として、eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)と同じインデックスをターゲットにしている各社の商品について、信託報酬や過去のリターン、純資産総額を比較してみよう。
【全世界株式】 ファンド名 |
運用会社 | 純資産総額 (億円) |
信託報酬 | 過去1年の リターン |
設定来 リターン |
---|---|---|---|---|---|
eMAXIS Slim全世界株式 (オール・カントリー) |
三菱UFJ国際 投信株式会社 |
24075.72 | 0.05775% | +32.14% | +120.62% |
SBI・全世界株式 インデックス・ファンド |
SBIアセット マネジメント株式会社 |
1710.43 | 0.1102% | +30.67% | +106.99% |
たわらノーロード 全世界株式 |
アセットマネジメント One株式会社 |
185.86 | 0.1133% | +32.10% | +105.69% |
それぞれ設定日が異なるため設定来リターンには違いが見られるが、直近1年についてはいずれもほぼ同等だ。しかし純資産総額についてはeMAXIS Slimが圧倒的に大きく、市場が急変した際などにもよりターゲットの動きに沿った運用が行えると考えられる。信託報酬はeMAXIS Slimが0.05%台で最も低い。
(公式サイト) |
(公式サイト) |
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eMAXISとeMAXIS Slim、eMAXISプラスなどの違いは?
eMAXISとeMAXIS Slimとは名前も類似し、同じような指標のインデックスファンドを扱っているため混同されがちだが、「手数料」「購入先」などの点が異なる。また、eMAXIS・eMAXIS SlimシリーズとeMAXIS Neo、eMAXIS プラスは、組み込まれている商品が大きく異なる。
eMAXISとeMAXIS Slimの違い
eMAXIS Slimシリーズは、NYダウやNASDAQなどポピュラーな指標に連動した運用成果を目指すファンドに絞っているが、eMAXISは、eMAXIS Slimに比べて全体的に商品ラインアップが幅広い。
また信託報酬という面でもeMAXISよりもeMAXIS Slimのほうが割安だ。さらに両者は販売チャネルが若干異なっており、eMAXIS Slimはインターネットのみでの販売である。
eMAXIS | eMAXIS Slim | |
---|---|---|
投資対象 | JPX日経400、新興国債券インデックスなど eMAXIS Slimより幅広い商品ラインアップ |
NYダウ、S&P500、 NASDAQなど人気分野に特化 |
ファンド数 | 39 | 14 |
信託報酬 | eMAXIS Slimに比べると高い 0.33~0.66% |
比較的安い 0.05775~0.22% |
eMAXIS・eMAXIS SlimシリーズとeMAXIS プラスの違い
eMAXIS・eMAXIS SlimシリーズとeMAXIS Neo、eMAXIS プラスは投資先に大きな違いがある。
eMAXISとeMAXIS Slimは企業や債券、不動産などに投資をするが、eMAXISプラスは、原油や貴金属、農業品といったコモディティを主な投資先としている。
eMAXIS Neoは宇宙開発・ロボット・自動運転など、今後成長が見込めそうな「テーマ」を切り口にAIが選定した銘柄で構成された指標に連動した運用成果を目指す点が従来のeMAXISシリーズと異なる。
eMAXIS | eMAXIS Slim | eMAXIS Slim Neo |
eMAXIS Slim プラス |
|
---|---|---|---|---|
投資対象 | NYダウ、日経225、 JPX日経400等 豊富な投資先 |
NYダウ、S&P500、 NASDAQなど人気 分野に特化 |
テーマを切り口に、 AIが選定した銘柄で 構成された指標 |
コモディティ (商品) |
ファンド数 | 39 | 14 | 13 | 1 |
信託報酬 | eMAXIS Slim に比べると高い 0.33~0.66% |
比較的安い 0.05775~0.22% |
従来のeMAXIS シリーズに比べる と高一律0.792% |
eMAXISシリーズ の中で最も高い 0.9% |
新NISAつみたて投資枠への対応状況
eMAXIS Slim、eMAXIS、eMAXIS Neo、eMAXISプラスのうち、新NISAつみたて投資枠に対応しているのはeMAXIS SlimとeMAXIS の一部銘柄のみで、プラスとNeoはいずれも対象外だ。eMAXIS SlimシリーズとeMAXISシリーズの新NISAつみたて投資枠対象商品を投資先ごとにマッピングした。
投資先 | eMAXIS Slim シリーズ |
eMAXIS シリーズ |
---|---|---|
先進国株式 | eMAXIS Slim 先進国株式インデックス |
eMAXIS 先進国 株式インデックス |
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) |
eMAXIS NYダウ インデックス |
|
全世界株式 | eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本) |
eMAXIS 全世界 株式インデックス |
eMAXIS Slim 全世界株式 (オール・カントリー) |
||
eMAXIS Slim 全世界株式 (3地域均等型) |
||
新興国株式 | eMAXIS Slim 新興国株式インデックス |
eMAXIS 新興国 株式インデックス |
国内株式 | eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX) eMAXIS Slim 国内株式(日経平均) |
eMAXIS TOPIX インデックス |
eMAXIS 日経225 インデックス |
||
eMAXIS JPX日経400 インデックス |
||
バランス型 | eMAXIS Slim バランス(8資産均等型) |
eMAXIS バランス (4資産均等型) |
eMAXIS バランス (8資産均等型) |
||
eMAXIS 最適化バランス (マイ ゴールキーパー) |
||
eMAXIS 最適化バランス (マイ ストライカー) |
||
eMAXIS 最適化バランス (マイ ディフェンダー) |
||
eMAXIS 最適化バランス (マイ フォワード) |
||
eMAXIS 最適化バランス (マイ ミッドフィルダー) |
||
eMAXIS マイマネージャー 1970s |
||
eMAXIS マイマネージャー 1980s |
||
eMAXIS マイマネージャー 1990s |
投資対象が債券のみあるいはREIT(不動産投資信託)のみの商品もありますが、それらは株式が含まれていないため新NISAつみたて投資枠の対象とはなっていません。
金子賢司(ファイナンシャル・プランナー)
上の表のように、eMAXIS Slimシリーズからは外国株式に投資する銘柄が多数採用されている。eMAXISシリーズからは株式や債券、REITなど複数の資産に投資するバランス型と呼ばれる銘柄が対象だ。中でも「マイマネージャー」を名前に含むシリーズのように、運用期間が進むごとに投資割合が変化する「ターゲットイヤー型」と呼ばれるバランス型ファンドの存在が目立つ。
(公式サイト) |
(公式サイト) |
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さて、2024年以降はNISA制度が拡充され、これまでのつみたてNISAは新制度における「つみたて投資枠」に置き換わった。
つみたて投資枠の上限が年間120万円となり、より積極的な投資が可能となることは注目すべきだろう。
ここで新NISAの概要について確認しておこう。
成長投資枠 | つみたて投資枠 | |
---|---|---|
利用可能年齢 (口座開設年の 1月1日現在の年齢) |
18歳以上 | |
非課税期間 | 無期限 | |
非課税投資枠 (年間投資額) |
240万円 | 120万円 |
非課税保有限度額 (総枠) |
1,800万円 ※買付残高(簿価残高方式)で管理、枠の再利用可 |
|
1,200万円(内数) | − | |
非課税対象 | 株式・投資信託などから 得られる配当金・分配金、譲渡益 |
一定の投資信託への投資から 得られる分配金、譲渡益 |
投資対象商品 | 上場株式、 公募株式投信など(※1) |
長期の積立・分散投資に 適した一定の投資信託 ※これまでのつみたてNISA対象商品と同様 |
投資(口座開設) 可能期間 |
無期限 | |
買付方法 | 通常買付、積立買付 | 積立買付のみ |
購入時手数料 | 金融機関による | なし |
口座からの引き出し | いつでも可能 |
手数料はeMAXISとeMAXIS slimのどっちが得?
試しに同じインデックス(指標)をベンチマークとする投資信託がeMAXIS SlimシリーズとeMAXISシリーズとではどう違うのか比較してみよう(2024年2月8日を基準日とする)。
いずれも日本を除く先進国の株価動向を示す「MSCIコクサイ・インデックス」と連動する投資成果をめざすファンドだが、信託報酬はeMAXIS Slimの方が低く、0.5%以上の開きがある。基準価額はeMAXISのほうが高いが、運用成績については大きな差はない。
(公式サイト)
いずれも日本を除く先進国、及び新興国の株価動向を示す「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス」と連動する投資成果を目指すファンドだ。やはり信託報酬はeMAXIS Slimの方が低く、推移に関してはeMAXIS、eMAXIS Slimともに好調だ。
いずれも各投資対象資産の指数を均等比率で組み合わせた合成ベンチマークと連動する投資成果を目指すファンドだ。eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)はバランスファンドである分、ここまでに紹介したSlimの2銘柄より信託報酬が高めだが、それでもeMAXIS バランス(8資産均等型)よりもかなり低く抑えられている。
これらのファンドは各資産に分散投資ができるメリットがあるものの、ここ1年、基準価格は横ばい傾向にある。なお、各投資対象資産が採用している指数は以下のとおりだ。
主要投資対象 | 主要投資対象 | |
---|---|---|
東証株価指数 (TOPIX) |
国内株式 | 12.5% |
MSCIコクサイ・ インデックス |
先進国株式 | 12.5% |
MSCIエマージング・ マーケット・インデックス |
新興国株式 | 12.5% |
NOMURA-BPI総合 | 国内債券 | 12.5% |
FTSE世界国債インデックス | 先進国債券 | 12.5% |
JPモルガンGBI-EMグローバル・ ダイバーシファイド |
新興国債券 | 12.5% |
東証REIT指数 | 国内不動産投資信託証券 | 12.5% |
S&P先進国REIT インデックス |
先進国不動産投資信託証券 | 12.5% |
投資金額100万円、運用期間5年でシミュレーションすると、信託報酬の年率の違いが支払うコストに与えるインパクトは大きい。
下表は、投資金額100万円・運用期間5年で、eMAXISおよびeMAXIS Slimの各銘柄に投資した場合の信託報酬の比較表である。
投資先 | eMAXIS Slim | eMAXIS |
---|---|---|
先進国株式 | 0.09889% | 0.66% |
4,945円 | 3万3,000円 | |
全世界株式(除く日本) | 0.05775%(0.1133%) | 0.66% |
2,888円 | 3万3,000円 | |
バランス(8資産均等型) | 0.143% | 0.55% |
7,150円 | 2万7,500円 |
上記のようにeMAXISのほうがeMAXIS Slimよりもコストが約2~3万円弱高い。
インデックス投資は個別株投資ほどのハイリターンが見込める投資法ではないため、ひかえめな収益を目減りさせる手数料はできる限り少ないほうが良いでしょう。コストを重視するならeMAXIS Slimを選ぶのが賢明です。
金子賢司(ファイナンシャル・プランナー)
同じ指標に連動するような投資成果を目指すファンドなのに、これだけ信託報酬に差がある理由は、昨今のインデックスファンドの信託報酬の引き下げにある。
そもそもインデックスファンドは目標とする指標「インデックス」に連動した運用を目指すので、同じ指標を目標とする場合、ファンドごとにリターンの差が出にくいのである。リターンに差が出ないのならば、投資家としては少しでも信託報酬の低いファンドを買いたくなるだろう。
しかし、昔から販売しているeMAXISシリーズの信託報酬をいきなり下げるのは、販売コストなどの面から難しい。
そこで登場したのがeMAXIS Slimという新シリーズである。この商品は後述するように販売チャネルを限定し、信託報酬を非常に低く抑えている。結果、高い競争力を持つのだ。
eMAXIS NeoやeMAXISプラスは他のシリーズとは異なり、テーマ別の株式やコモディティに投資するファンドだ。
Neoやプラスのようなタイプの商品はeMAXISやeMAXIS Slimのようなインデックスファンドと比べると、相対的に信託報酬が高額な傾向にある。
eMAXIS Neoの信託報酬は各ファンド最大で年率0.792%、現在eMAXISプラスシリーズ唯一の商品であるeMAXIS プラス コモディティインデックスの場合は0.8998%だ。
(公式サイト) |
(公式サイト) |
(公式サイト) |
eMAXIS Slimを取り扱う金融機関は31社、eMAXISは107社
eMAXIS Slimがここまで低コストを実現できるのは販売チャネルを絞っているからだろう。
eMAXIS Slimシリーズを扱うのはいずれもネット証券または銀行のインターネット専用販売に限られる。
信託報酬は販売会社にも支払われるので、信託報酬が低いファンドを扱うことに同意が得られる金融機関が少ないことも一因にあるでしょう。
金子賢司(ファイナンシャル・プランナー)
(公式サイト) |
(公式サイト) |
(公式サイト) |
なお、ファンドの種類が異なるため単純な上のようにコストと関連付けた比較を行うことは難しいが、eMAXIS Slimシリーズを取り扱う販売会社は22社、eMAXISプラスを取り扱うのは32社だ。
eMAXIS Slimシリーズの取り扱い銀行・証券会社と新NISAの対象銘柄
eMAXIS Slimシリーズは楽天証券、SBI証券などを中心に31社で購入可能だ。該当する金融機関と、新NISAつみたて投資枠の対象銘柄の取扱状況について見ていこう。
eMAXIS Slimの取り扱いがある金融機関
eMAXIS Slimシリーズの取り扱いがある31社は以下だ。ただし販売会社によっては、取り扱わないファンドがある。
全種取り扱いのある金融機関 | 一部のみ取り扱いのある金融機関 |
---|---|
楽天証券 | |
SBI証券 | |
松井証券 | LINE証券 |
マネックス証券 | 千葉銀行 |
SMBC日興証券 | 岩井コスモ証券 |
岡三オンライン証券 | あおぞら銀行 |
三菱UFJ銀行 | 大和コネクト証券 (旧CONNECT) |
三菱UFJ国際投信 | フィデリティ証券 |
三菱UFJ信託銀行 | ほくほくTT証券 |
東京スター銀行 | 水戸証券 |
PayPay銀行 | FFG証券 |
北國銀行 | 熊本銀行 |
三十三銀行 | |
静岡銀行 | |
七十七銀行 | |
十八親和銀行 | |
CHEER銀行 | |
福岡銀行 | |
PayPay証券 |
eMAXIS Slimシリーズを一部取り扱っている11機関における各商品の取扱状況を以下にまとめた。
金子賢司(ファイナンシャル・プランナー)
つみたて投資枠の 取扱銘柄数 |
217本 | 218本 | 213本 | 217本 | 221本 |
成長投資枠の 投資信託の 取扱銘柄数 |
1,101本 | 1,155本 | 1,114本 | 968本 | 1,035本 |
クレカ積立の ポイント還元率 |
1.1%(※1) | 0.5~5.0% | 0.5~1.0% | 1.0% | - |
クレカ積立で貯まる ポイント |
マネックス ポイント |
Vポイント | 楽天ポイント | Pontaポイント | - |
積立頻度 | 毎月 毎日 |
毎月 毎週 毎日 |
毎月 毎日 |
毎月 | 毎月 毎日 |
最低投資金額・ 投資単位 |
100円以上 1円単位 |
100円以上 1円単位 |
100円以上 1円単位 |
100円以上 1円単位 |
100円以上 1円単位 |
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新NISAつみたて投資枠対象のeMAXIS Slimは米国株式(S&P500)や全世界株式(オールカントリー)など9銘柄
新NISAつみたて投資枠(旧つみたてNISA)の対象商品になるには、金融庁から長期安定的な積立投資に適していると認める条件をクリアする必要がある。
○例えば公募株式投資信託の場合、以下の要件をすべて満たすもの
・販売手数料はゼロ(ノーロード)
・信託報酬は一定水準以下(例:国内株のインデックス投信の場合0.5%以下)に限定
・顧客一人ひとりに対して、その顧客が過去1年間に負担した信託報酬の概算金額を通知すること
・信託契約期間が無期限または20年以上であること
・分配頻度が毎月でないこと
・ヘッジ目的の場合等を除き、デリバティブ取引による運用を行っていないこと
もともとeMAXIS SlimシリーズはつみたてNISA(新NISAにおけるつみたて投資枠に相当)向きの評価の高さで業績を伸ばしてきた背景もあり、商品のほとんどが長期積立向きである。実際にeMAXIS Slimシリーズは14銘柄中9銘柄が新NISAにおけるつみたて投資枠の対象商品だ。
ちなみに、eMAXIS Slimのうち以下5つは新NISAつみたて投資枠の対象には入っていない。
・eMAXIS Slim 先進国リートインデックス
・eMAXIS Slim 国内債券インデックス
・eMAXIS Slim 先進国債券インデックス
・eMAXIS Slim 全米株式
eMAXISとeMAXIS Slim、eMAXISプラスはどれが良い?
先の例で紹介した通りeMAXISとeMAXIS Slimの商品を比較すると、5年で約2~3万円のコスト差(信託報酬)が生じる。運用期間が20~30年となればさらにその差は大きくなるため、基本的にはeMAXIS Slimを選ぶほうが効率よく投資を行える。
また投資初心者であれば、投資のリスクを抑えて安定したリターンを出すために、長期・積立・分散投資を目指すべきだ。そのため、始めのうちは投資先が限定されているeMAXIS NeoやeMAXISプラスは避けたほうが無難だろう。
eMAXIS Slim(イーマクシススリム)はどこで買う?おすすめの証券会社
eMAXIS Slimはどの証券会社の新NISA口座で始めるのが良いかまとめた。
新NISAのつみたて投資枠対象となっているeMAXIS Slimシリーズの商品は、全部で9本ある(2024年2月8日時点)。
その他、大手証券会社ならeMAXIS、eMAXIS Neo、eMAXIS プラスいずれも取り扱っており、品ぞろえが豊富だ。
新NISAつみたて投資枠対象の全227本のうち、4社とも160本以上の取り扱いがあります。対象商品は各社随時変更されて、トップがいつ入れ替わるか分からない状態です。
金子賢司(ファイナンシャル・プランナー)
積立頻度や引落方法の種類の多さならSBI証券か楽天証券
毎日コースは土日祝を除く毎営業日に買付をおこなうため、究極の時間分散と言えるでしょう。頻度が高くなっても手数料はかかりません。
金子賢司(ファイナンシャル・プランナー)
SBI証券は、投資信託の積立金の支払い方法も多彩だ。証券口座、銀行口座だけでなく、クレジットカード決済で支払うこともでき、原則証券口座からの引き落としにしか対応していない松井証券、マネックス証券とは対照的だ。投資信託を選択して購入金額(100円~5万円)を設定すれば、自動的に積立が始まる。口座の残高不足や入金漏れの心配がなく、クレジットカード決済によるポイントも獲得可能だ。
楽天カードを持っていれば積立でポイントが貯まり、ポイントを積立資金に使うこともできる。
(公式サイト)
使い勝手のいいアプリで投資をしたいなら松井証券
松井証券の「投信アプリ」は、取引や資産管理はもちろん、ロボアドバイザーによる投資信託の提案やシミュレーションがおこなえる。スマホアプリでここまでできるのは珍しい。口座を持っている人なら無料で使える。
ユーザーからの評価も高く、たとえばSBI証券の株取引アプリはApp Store評価が2.4であるのに対し、松井証券の日本株アプリは4.4の評価を得ている(いずれも2024年2月現在)。
普段パソコンをあまり利用せず、スマートフォンだけで取引を完結させたい人にとっては、松井証券がおすすめだ。
ポイントプログラムが充実しているのはマネックス証券か楽天証券
マネックス証券は投資信託を保有しているだけで保有残高に対し年率最大0.08%のポイントが付与されます。
金子賢司(ファイナンシャル・プランナー)
対象となる商品は取扱銘柄のおよそ8割で、例えば付与率最大の商品をある月中に平均200万円保有していた場合、それだけで134ポイントを獲得できる。新NISAのつみたて投資枠は長期保有が前提の制度なので、保有期間中ずっとポイントが得られるのはメリットが大きい。貯めたポイントは手数料や暗号資産にあてられるほか、dポイントやTポイント、Amazonギフト券、航空機マイルなどに交換できる。
楽天証券は保有しているだけでつくポイントこそないが、先ほども紹介した通り、投信積立の購入金をクレジットカードで支払うことによって楽天ポイントが得られる。
100円に対して1ポイントなので、たとえば新NISAつみたて投資枠の年間投資枠である120万円の投資枠すべて使った場合1万2,000ポイント、つまり1万2,000円分の買い物ができます。
金子賢司(ファイナンシャル・プランナー)
(公式サイト)
eMAXIS Slimシリーズはどんな人におすすめ?
eMAXIS Slimシリーズはオールマイティなファンドで、特定の層をターゲットとしているわけではないが、特に堅実にローコストで投資を始めたい初心者におすすめだ。
(公式サイト)
できるだけコストをかけたくない人
投資信託の信託報酬(コスト)をなるべく抑えたい人はeMAXIS Slimがおすすめだ。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の信託報酬は0.0968%であったが、2023年4月25日から0.09372%に引き下げられた。これは低コストで有名なiシェアーズ 米国株式(S&P500)インデックス・ファンドの信託報酬0.0938%を明らかに意識したものと言えるだろう。
たとえばeMAXIS Slim先進国株式の手数料も2023年5月11日に0.9889%まで引き下げられ、競合のたわらノーロード 先進国株式と同等に揃えられている。
eMAXIS Slimシリーズは業界最低水準の運用コストを目指しており、自社よりもコストが低い他社類似ファンドがあると可能な限り引き下げる方針を示しています。それだけ同シリーズは投資信託のコストにこだわっているのです。
金子賢司(ファイナンシャル・プランナー)
eMAXIS Slimと同じインデックスをターゲットにした他社の投信について、信託報酬を比較してみよう。
ファンド名 | 運用会社 | 純資産総額 (億円) |
信託報酬 |
---|---|---|---|
eMAXIS Slim 米国株式 (S&P500) |
三菱UFJ国際投信 株式会社 |
35665.85 | 0.09372% |
iシェアーズ 米国株式(S&P500) インデックス・ファンド |
ブラックロック・ファンド・ アドバイザーズ |
338.34 | 0.0938% |
TracersS&P500配当貴族 インデックス(米国株式) |
日興アセットマネジメント 株式会社 |
94.03 | 0.1155% |
つみたて米国株式(S&P500) | 三菱UFJ国際投信 株式会社 |
292.61 | 0.22% |
NZAM・ベータ S&P500 | 農林中金全共連アセット マネジメント株式会社 |
20.67 | 0.22% |
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は2023年5月に信託報酬の引き下げが行われ、これによりiシェアーズ 米国株式(S&P500)インデックス・ファンドをわずかに下回っている。
(公式サイト)
初心者でどんな投資信託を選んだらいいか分からない人
投資でリスクを抑えて安定したリターンを得るためには、長期・積立・分散投資が有効というのは先に述べた通りだ。
自分自身で個別株式の選定や、債券、REITなど様々な資産クラスの商品を選択することも可能だが、各商品のリスクやリターン値動きの特徴等を把握するのはかなり骨が折れる作業になるだろう。初心者であればなおさらである。
しかし「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」、いわゆる「オルカン」は日本を含む先進国および新興国すべての中大型株を対象とする投資信託だ。また「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」は、先進国や新興国の株式・債券・REITと、地域だけでなく資産カテゴリーの分散もできる。
こうした投資信託が、全投資信託を見渡してもトップクラスの信託報酬で購入できる点は、eMAXIS Slimの大きなメリットと言えるでしょう。
金子賢司(ファイナンシャル・プランナー)
知名度が高く投資家からの支持が厚いファンドを選びたい人
eMAXIS Slimを含めたeMAXISシリーズはインデックスファンドシリーズの中で群を抜いて純資産残高が大きい。
たとえば、新NISAつみたて投資枠の対象となっている投資信託を純資産残高で並べると、上位5ファンドの中にeMAXIS Slimが2つランクインしている。かつ1位はeMAXIS Slim米国株式(S&P500)、3位がeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)だ。
純資産残高が小さいファンドは、リバランスの際に売る必要が無い銘柄まで売却しなければならないケースがあり、思い切った売却がしにくく運用成績にも影響が出る。
また運用成果が出せないまま純資産総額が減少すると、繰上げ償還となり、運用が途中で終わってしまう可能性がある。たとえば2023年3月に繰上償還が行われた日興のグローバルCoCo債ファンド 先進国高金利通貨コースは、償還時点での純資産残高が1億8,100万円で、効率的な運用が極めて難しい状態だった。
純資産残高が大きいファンドのほうがリバランスを柔軟に行えて、運用が途中で終わるリスクが比較的少ないため安心です。
金子賢司(ファイナンシャル・プランナー)
ただしファンドの善し悪しは、純資産残高だけで決まるわけではない。あくまでも目安の一つとして考えておくと良いだろう。
(公式サイト)
eMAXIS Slimシリーズを初心者が買うメリット・デメリット
eMAXIS Slimシリーズはコストが低く用意に分散投資が行えるのがメリットだが、販売チャネルが少ない点は気になる人もいるだろう。
eMAXIS Slimシリーズのメリット
eMAXIS Slimシリーズはいずれもインデックスファンドであり、日本株全体や全世界の株式、特定の条件を満たした500銘柄など、一つの銘柄に投資するだけで多くの商品に分散投資を行うことができる。
それだけなら他のインデックスファンドと同様だが、eMAXIS Slimはそうした競合の中でもコストを低く抑えやすいのがメリットだといえる。
そもそもeMAXIS Slimシリーズは、前述のように販売チャネルをネット証券や銀行のインターネット専用販売に絞ることで、信託報酬を低く抑えている。幅広い金融機関で販売する商品に比べ、主に人件費がかからないことが手数料を低く抑えられる要因だ。
さらに「業界最低水準の運用コストを、将来にわたって目指し続けるファンド」を運用の目標として掲げている。これは、他社の類似ファンドの信託報酬がeMAXIS Slimシリーズを下回る場合、ファンドが継続できる範囲で信託報酬率を引き下げることを基本とする方針である。
これはあくまで目標であって業界最低水準の信託報酬を保証するものではないが、実際に本シリーズの信託報酬は発売開始以降たびたび下げられている。
しかし他社も黙ってはいない。各社の主力ファンドの信託報酬競争は熾烈だ。
またeMAXIS Slim先進国株式インデックスの信託報酬も2023年5月11日に0.9889%まで引き下げられているが、競合のたわらノーロード先進国株式も0.09889%だ。
明らかにお互いを意識した信託報酬設定となっているのが、お分かりいただけるだろう。今後も信託報酬の引き下げ競争は続くと考えられる。
新NISAにおけるつみたて投資枠の対象商品となるには、一定水準以下の信託報酬、信託契約期間が無期限または20年以上、分配頻度が毎月でないことなど細かな条件をクリアする必要がある。いずれも長期安定的な運用に不可欠な要素だ。
初心者にとって難易度が高い「銘柄選び」と「売買のタイミング」が、eMAXIS Slimシリーズに積立投資をすることによって容易になるでしょう。
金子賢司(ファイナンシャル・プランナー)
eMAXIS Slimシリーズのデメリット
徐々に増えてきているとはいえ販売会社はインターネット専用の31社のみだ。対面で投資信託を販売している金融機関では店頭でeMAXIS Slimシリーズは購入できない。
eMAXIS Slimは投資の中でも比較的リスクが低い商品であるが、元本割れリスクはある。ネット証券では自分自身で商品を選ばなければならないため、投資初心者の中には不安に感じる人もいるだろう。対面販売であれば、投資は最終的には自己責任ではあるが、納得いくまで担当者のアドバイスを仰ぐこともできる。
またeMAXIS Slimシリーズを取り扱うすべての会社が、全14商品のラインアップをそろえているわけではない点にも注意が必要だ。
よくあるQ&A
■保有資格
CFP®資格
住宅ローンアドバイザー(住宅金融普及協会&金融検定協会)
損保マスター Twitter:@NICE4611
HP:ファイナンシャルプランナー(FP)金子賢司
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HP:ファイナンシャルプランナー(FP)金子賢司
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