これから株式投資を始める人の中には、長期的かつ本格的な投資に取り組みたいと考えている人も多いと思う。だとしたら、直感やイメージに頼った投資ではなくしっかりとした知識や情報、分析に基づいた投資を行えるように、関連する資格や検定を取得してみてはいかがだろう。
目次
1,『外務員資格試験(二種・一種)』――証券営業員の基本資格取得を目指せる
金融商品取引業務を行う人には必須の資格で、証券外務員の資質を確保するために日本証券業協会が実施している。
証券営業に携わる銀行や証券関係者だけでなく、一般の人でも受験できます。
外務員試験は、一種外務員資格試験と二種外務員資格試験の2種類ある。
二種であれば、独学で学習して合格を目指すこともできる。
一種は難易度が高いため、日頃から業務に関わる人でないと独学での合格は難しい。
まずは二種に合格してから、じっくり一種の学習に取り組むのがベターだ。
出典:日本証券業協会『外務員資格』
2,『日商簿記検定2級』――財務諸表を作成する知識を学べる
日商簿記検定は他の簿記検定主催団体に比べて知名度や評価が高く、個人事業主を想定した「商業簿記」だけを扱う3級は比較的勉強しやすい。
ただし、「商業簿記」と「工業簿記」の両方が含まれる2級のほうが中小以上の企業、全業種に対応するため、株式投資に活かしやすい。
株式投資の企業分析に必要なPER(株価収益率)、PBR(株価純資産倍率)をはじめとする指標や連結財務諸表については別途、知識を補う必要があるでしょう。
出典:日本商工会議所『簿記』
3,『ビジネス会計検定2級』――財務諸表を分析する力を身に付ける
公式テキストを学習したり、各教育機関が公表・配付する模擬試験問題や模範解答集などを利用した勉強が可能。
3級では財務諸表の基礎知識と、財務諸表を使ってできる基本的な分析が出題範囲となっている。
2級は連結財務諸表について学ぶとともに、より多くの分析指標や企業の採算性を見積もる損益分岐点分析など高度な領域についても学べる。
簿記の知識がある人や、業務上財務諸表に接している人は、実践的でより高度な分析手法を学ぶためにも2級取得を目指して勉強するとよいでしょう。
4,『ファイナンシャルプランナー(FP技能士)検定』――個人の資産管理方法を幅広く学ぶ
日本FP協会が認定する資格には、「CFP資格」(上級資格)、「AFP資格」、「FP技能士(1~3級)」がある。
FP関連の資格取得によって、広範な金融知識や経済状況を分析する力が身に付きます。金融データの分析方法や株式投資について掘り下げた知識を学ぶために、まずはFP技能士3級または2級の取得を目指すのがよいでしょう。
5,経済や会計の知識を学んで株式投資や資産運用に活かす
資格や検定を取得するということは、株式投資や資産運用に大いに役立てることができる。
学習の過程で経済や会計の基礎知識を体系的に学べ、マーケット分析や企業分析に役立つデータ分析技術が身に付く資格や検定ならば、受験のための学習にも意味があります。その上で、資格試験や検定に合格できれば一石二鳥です。
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