SBI証券と楽天証券は、オンライン証券の2強と言っていいだろう。これから資産運用を始める投資初心者からすでに経験を積んだ投資家まで、取引する証券会社として絶対に外せない存在だ。多くの投資家がこの2つの証券会社のうちどちらを選択するかを迷う。今回はSBI証券と楽天証券を比較し、両社の特徴や口座開設のメリットについて考えてみたい。

SBI証券のメリット

SBI証券のメリット
(画像=編集部作成)
SBI証券は口座開設数がオンライン証券界トップクラスで、国内株式個人売買代金シェアで首位でもあります。(出典=手数料|SBI証券

また国内株式や投資信託だけではなく、債券、外国株式、ETF、FXなど幅広く金融商品を提供している。

SBI証券のメリット1, 業界屈指の格安な手数料

SBI証券の約定手数料は業界最安値水準です。
例)
国内株の取引(現物取引)では、1日の約定代金の合計が100万円以内なら約定手数料が不要だ。(アクティブプランの場合。出典=SBI証券)また若年層の資産形成をサポートするため、年齢が25歳以下なら国内株式現物手数料が実質無料になる。(出典=25歳以下現物手数料実質0円プログラム

個々のトレードにおいて、売買手数料はさほど気にならないかもしれないが、長期的に考えるとパフォーマンスに与える影響は大きい

長谷川保

コストを考慮したリターンを考える場合、低い売買手数料は大きな魅力です。

SBI証券のメリット2, 米国株の取扱い銘柄が多い

SBI証券は、米国株の取扱い数が多いことも魅力のひとつです。

日本の投資家の外国株に対する投資意欲はますます旺盛で、その中心になるのが米国株だ。

アメリカは世界最大の経済大国であり、ITセクターを中心に数々のイノベーションを起こし、米国株は2000年代後半からの上昇相場が続いている

長谷川保

SBI証券は、米国株を4000銘柄以網羅しており、大型株はもちろんのこと、中小型の銘柄やIPO銘柄も幅広く取扱うことで、投資家にできる限り多くの選択肢を提供しています。(出典=外国株式・海外ETF|SBI証券

SBI証券のメリット3, IPO銘柄の取扱数が多い

IPO株は、売出価格(公募価格)より高い初値がつくことが多く、投資家にとって魅力的な投資対象である。

SBI証券はIPOの取扱銘柄もトップクラスです。

投資家はIPO銘柄を購入するには幹事会社に証券口座を持つ必要がある。

SBI証券は2021年、IPO銘柄84社のうち83社を取り扱っている。

また主幹事数も12社と多く、SBI証券でIPOに申し込めば当選のチャンスが増える。(いずれも10月までの実績。出典=国内株式|SBI証券

またSBI証券は、「IPOチャレンジポイント」というIPO投資のための独自のポイント制度を採用している。

IPOチャレンジポイントとは?
IPOチャレンジポイントは、IPO銘柄の抽選に外れた回数に応じて加算されるポイントだ。次回以降のIPO申し込み時にIPOチャレンジポイントを使用すると、IPOに当選しやすくなる。(出典=IPOチャレンジポイントとはなんですか? : SBI証券
SBI証券 楽天証券
米国株取扱銘柄数 4,017銘柄 (2021/11/1現在) 3,792銘柄 (2021/11/1現在)
米国株取引手数料 約定代金の0.495%(税込) 上限22米ドル(税込) 約定代金の0.495%(税込) 上限22米ドル(税込)
米国為替手数料 適用為替レート±0.25円 適用為替レート±0.25円
米国ETF取扱銘柄数 129銘柄 131銘柄
米国以外の取引可能国数 8ヵ国 5ヵ国
詳細

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>>SBI証券のメリット・口コミ評判は?デメリットや手数料など業界最大手のネット証券の特徴をわかりやすく解説

楽天証券のメリット

楽天証券のメリット
(画像=編集部作成)
楽天証券と言えば、投資においても楽天ポイントが貯まる、使えるなどの独自性が特徴として挙げられますが、手数料の安さや幅広い商品ラインナップなどでも他のオンライン証券各社に引けを取らない人気証券会社の一つです。

「楽天グループ」が提供する様々なサービスを利用した時に得られる「楽天ポイント」を、楽天証券で国内株式(現物)や投資信託を購入する際に使用できるメリットは大きい。

楽天証券のメリット1,楽天ポイントをフルに活用できる

楽天証券の親会社である楽天グループは、インターネット関連サービスを基盤として、ショッピングサイトに加え、通信、金融、不動産など幅広く事業を行っています。(出典=楽天グループ株式会社コーポレートサイト

楽天グループが提供する様々なサービスから得られる楽天ポイントを、投資で貯めることもできるし、投資に使うこともできるのが、楽天証券のメリットのひとつだ。

ポイントの貯め方の例
例えば国内株式手数料で「超割コース」を選択すると、取引手数料の1%が付与される。また取引基準に応じて「大口優遇」と判定されると、付与されるポイントが2%にアップする。

ポイント付与の対象とされる商品は以下の通りである。

ポイント付与の対象となる取引
  • ‐国内株式取引(現物・信用)
  • ‐外国株式取引(米国株式、中国株式、アセアン株式)
  • ‐先物オプション取引(株価指数先物・オプション、商品先物)
  • ‐海外先物
  • ‐金・プラチナ取引

※出典=楽天証券

その他、投資信託の保有残高(50万円以上)に応じてポイントが付与される

さらに楽天銀行との口座連携サービスや、家族や友達を紹介した時、楽天カードで投信積立を行う時、また期間限定のキャンペーンなどでもポイントが付与される。

楽天ポイントを投資に使う場合は、3つの方法がある。

楽天証券におけるポイントの使い道
  • 1, 国内株式(現物)を買う
  • 2, 投資信託を買う・積立する
  • 3, バイナリーオプションを買う

・1, 国内株式(現物)を買う

楽天証券では、「楽天ポイント」を使って国内株式の投資ができます。

国内株式(現物取引)に投資する際に、購入代金や手数料にポイントを利用できる。

また楽天ポイントを使って、NISA口座での取引やPTS夜間取引も行える。(出典=楽天証券

長谷川保

投資資金を増やしたい人や、手数料の支払いにポイントを使って投資コストを抑えたい人に便利なサービスです。

・2, 投資信託を買う・積立する

「楽天ポイント」は、投資信託の買付代金の一部、またはすべてに利用することができます。

また投資信託の積立でもポイントを利用できる。

長谷川保

株式購入でのポイント利用同様、投資コストを抑えたい人には重要なサービスです。

・3, バイナリーオプションを買う

楽天証券では、バイナリーオプションの購入にもポイントを利用することができます。
楽天証券のバイナリーオプションでは、FX取引において、ある通貨ペアの一定時間後のレートが指定したレートを上回るか、下回るかを予想する。このバイナリーオプションの購入代金にポイントを利用できる。(出典=楽天証券
長谷川保

バイナリーオプションは1,000円未満から購入できるので、気軽にポイント利用ができるでしょう。

バイナリーオプションとは?
通貨や株式の価格があらかじめ決められた判定時刻において、上がるか、下がるかを予想する取引。予想通りの結果になれば利益を得るが、予想通りの結果にならなければ購入時に支払った資金をすべて失う。

楽天証券のメリット2,日本株と米国株を同一のアプリで取引できる

楽天証券の株式取引アプリである「iSPEED」は、日本株式と同様に米国株式の取引をすることができます。(出典=iSPEED for iPhone/Android
長谷川保

1つのアプリで、株式投資の2大投資先である、日本株と米国株の両方を管理できるのは想像以上に便利です。

すでに米国株がポートフォリオに欠かせないものとなっている投資家は多い。

このような投資家にとって、「日本株」「米国株」を分けて管理するのではなく、「グローバル株」として管理できるツールはとても重要だ。

楽天証券のメリット3,高水準のトレーディングツール「MARKET SPEED Ⅱ」を利用できる

MARKET SPEED Ⅱ

「MARKET SPEED Ⅱ」は、初心者、トレーダー、長期投資家など、多くの投資家に最強のオンライン・トレーディングツールと評判の高かった「MARAKE SPEED」の後継にあたる。(出典=マーケットスピード II | 楽天証券のトレーディングツール

「MARAKET SPEED」で評判の高かったオーダー発注ツールである「武蔵」、直感的に操作が可能な「チャート」、登録をしておくことで銘柄を様々な形式で見ることができる「ザラバ情報」などがパワーアップされた。

しかしもっとも注目すべき点は、「アルゴ注文」が導入されたことだろう。

アルゴ注文

「アルゴ注文」とは、事前に登録した条件に合致すると自動で注文が発注される機能のことだ。

登録した条件を楽天証券のサーバーで管理するので、「MARKET SPEED Ⅱ」にログインしていなくても注文は有効だ。

長谷川保

アルゴ注文は、日中忙しくマーケットにアクセスできない場合などに便利な機能です。

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SBI証券と楽天証券の比較表

SBI証券と楽天証券の比較表
(画像=編集部作成)

ここではSBI証券と楽天証券の特徴やサービスなどを徹底比較することで、どちらの証券会社を選択すべきかのヒントを提供する。

また、どのようなポイントに注目して口座を開設する証券会社を選ぶべきかについても示したい。

国内株の約定手数料

国内株の約定手数料
(画像=編集部作成)

国内投資家にとって、もっとも利用することが多いサービスが国内株式の取引だろう。

国内株式の約定手数料は、どの証券会社に口座を開設するかを決める際に重要な比較項目です。

特に取引頻度の高い運用スタイルの投資家には、優先度の高い項目ではないだろうか。

SBI証券と楽天証券における、約定ごとに手数料が決まるプランと、1日あたりの約定代金に応じて手数料が決まるプランについて比較してみよう。

・1回の取引金額に応じて手数料が決まるプラン(現物取引)

1注文の金額 SBI証券 楽天証券
スタンダードプラン 超割コース
~5万円 55円 55円
~10万円 99円 99円
~20万円 115円 115円
~50万円 275円 275円
~100万円 535円 535円
~150万円 640円 640円
~3,000万円 1,013円 1,013円
3,000万円~ 1,070円 1,070円
※税込みの手数料を表示
SBI証券楽天証券のホームページより筆者作成。2021年11月1日現在。

・1日あたりの約定代金に応じて手数料が決まるプラン(現物取引)
1日の約定金額(合計) SBI証券 楽天証券
アクティブプラン いちにち定額コース
~50万円 0円 0円
~100万円
~200万円 1,238円 2,200円
~300万円 1,691円 3,300円
以降100万円増加ごとに 295円追加 1,100円追加
※税込みの手数料を表示
SBI証券楽天証券のホームページより筆者作成。2021年11月1日現在。

SBI証券、楽天証券ともに業界最低水準の約定手数料を設定しています。

両社を比較すると、1回の取引金額に応じて手数料が決まるプランでは、両社とも同水準の約定手数料を設定している

しかし、1日あたりの約定代金に応じて手数料が決まるプランでは、200万円を越えるとSBI証券の方が低い手数料となっている

長谷川保

約定手数料については、SBI証券に優位性があると言えるでしょう。

米国株、その他外国株

米国株、その他外国株
(画像=編集部作成)

日本の個人投資家にとって米国株への投資は、ポートフォリオ構築においてもはや欠かすことはできないパーツだ。

長谷川保

世界をリードする経済力と次々とイノベーションを生み出す革新性を備えた市場は、米国株以外に見当たりません。米国株は、日本株では投資できないIT分野への投資を補完するためにもっとも適した市場ではないでしょうか。

米国株を低い手数料率で、より多くの取扱銘柄を提供できる証券会社が、投資家に選好されることは明らかだ。

SBI証券 楽天証券
米国株取扱銘柄数 4,017銘柄 (2021/11/1現在) 3,792銘柄 (2021/11/1現在)
米国株取引手数料 約定代金の0.495%(税込) 上限22米ドル(税込) 約定代金の0.495%(税込) 上限22米ドル(税込)
米国為替手数料 適用為替レート±0.25円 適用為替レート±0.25円
米国ETF取扱銘柄数 129銘柄 131銘柄
米国以外の取引可能国数 8ヵ国 5ヵ国
詳細
SBI証券楽天証券のホームページより筆者作成。2021年11月1日現在。
※米国ETF取扱銘柄数は、米国上場の米国株ETFの銘柄数を表示

長谷川保

取引コストである手数料や為替手数料は同水準ですが、米国株の取扱銘柄数や取引可能な国数を考慮すると、米国株およびその他外国株を取引するのに、SBI証券は外せない存在といえるでしょう。

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アプリ

アプリ
(画像=編集部作成)

投資家はスマートフォンで簡単に株式取引ができるようになった。

長谷川保

多くのニュースや株式情報にアクセスでき、ストレスなく株取引ができるアプリを使うことができれば、投資にプラスの効果をもたらすでしょう。

オンライン証券各社は、それぞれ特色のあるスマホアプリを開発しているが、自分の投資スタイルにあったアプリを提供する証券会社に取引口座を持ちたいものだ。

SBI証券と楽天証券のアプリを比較してみよう。

SBI証券 楽天証券
アプリ名称 SBI証券 株アプリ iSPEED
AppStoreの評価 2.4 4.2
ニュース・投資情報 「分析の匠」 決算速報、決算カレンダー 財務分析、アナリスト予想 適時情報開示 銘柄サマリー、市況情報、銘柄関連ニュース、チャート、板情報、四季報、株主優待情報、ロイター、フィスコ、株式新聞、日経テレコン、楽天トウシル、会社四季報
登録銘柄リスト 登録銘柄リストを200作成可能。各リストに50銘柄登録が可能なので、合計1000銘柄 1ページに国内株式100銘柄、米国株式100銘柄の合計200銘柄できる。10ページで最大2,000銘柄
米国株式の可否 米国株式は別アプリで取引 米国株式も取引可能
表示できるランキング 値上がり率/値下がり率 値上がり幅/値下がり幅 出来高上位 出来高急増 売買代金上位 売買代金急増 株価往復数 ティック回数 株価急騰率/急落率 寄前気配上昇率/下落率 ギャップアップ/ダウン率 ストップ高/ストップ安 年初来高値/安値 特別買気配/売気配 日本株式値上がり率/値下がり率 値上がり幅/値下がり幅 前場寄前値上昇率/下落率 後場寄前値上昇率/下落率 出来高 売買代金 売買代金急増 高PER/低PER 高PBR/低PBR 配当利回り 信用高倍率/低倍率 信用買残増/減 信用売残増/減 出来高乖離率 ティック数米国株式値上がり率/値下がり率 出来高 売買代金
通知設定できる項目 約定通知 企業情報通知 約定アラート 株アラート ニュースアラート
SBI証券楽天証券のホームページより筆者作成。2021年11月1日現在。

トレーディングツールとしてのスマホアプリの評価は難しい。

使い勝手の良さなどはとても大事だが、極めて主観的になるからだ。

大半のスマートフォンアプリは、証券口座を開設する前でも一部機能を除いて使えるため、

いくつかのアプリを試してみて、フィーリングが合うものを選ぶのがいいだろう。

長谷川保

どのような情報が必要なのか、自分の投資スタイルに合っているのか、情報画面から取引画面に速やかに移動ができ、ストレスなくトレードができるかなどを、口座開設前に確認しておきましょう。

つみたてNISA,iDeCo

つみたてNISA,iDeCo
(画像=編集部作成)

SBI証券や楽天証券では、つみたてNISAやiDeCoといった長期積立投資を行うことができる。

つみたてNISAやiDeCoといった金融商品は、資産運用の基本である

「少しずつ、長期的に」を実践できる最適な機会
を提供する。

また長期投資をする場合、最終的なリターンに大きな影響を及ぼすのが手数料などのコストだ

SBI証券や楽天証券といったネット証券は、低コストで投資家にこれらのサービスを提供している。

SBI証券や楽天証券でNISAやiDeCoを利用すれば、「少しずつ、長期的に」かつ「低コスト」で行う資産運用の基本を実践することができます。
つみたてNISAとは?
積み立て型の少額投資非課税制度のこと。毎年40万円を上限に積み立て投資ができ、20年間で最大800万円の非課税投資枠を利用できる。
iDeCoとは?
加入者が自分で毎月一定額の資金を出して、積み立てた資金を自己の裁量で運用する年金制度。「個人型確定拠出年金」ともいう。60歳から年金または一時金として受け取ることができる。
つみたてNISA SBI証券 楽天証券
投資対象商品数 176本 179本
最小積立金額 100円 100円
積立頻度 毎日、毎週、毎月 毎日、毎月
iDeCo SBI証券 楽天証券
投資対象商品数 37本 32本
※いずれもSBI証券楽天証券のホームページより筆者作成。2021年11月1日現在。
SBI証券と楽天証券における、つみたてNISA、iDeCo概要を見てみると、大きな違いは見当たりません。

両社ともに十分な投資対象商品数があるし、商品ラインナップも、株、債券に加えて金やリートなども用意し分散投資に必要な投資商品を網羅している

長谷川保

長期的にどの程度のリターンを狙い、それに伴うリスクをどの程度負うかをまず考え、そのために必要な投資商品を揃えている証券会社を選択するのが良いでしょう。

IPO抽選

IPO抽選
(画像=編集部作成)
IPOとは?
IPOとはInitial Public Offeringの略で、日本語で「新規上場」のことだ。まだ株式を証券取引所に上場していない会社が、自社の株式を新たに証券取引所に上場させることをいう。
IPO株は売出価格より高い初値になることも多く、投資家にとって魅力的な投資機会です。

SBI証券と楽天証券は、ネット証券の中でも優れたIPOの実績を誇っている。

両社のIPO実績を比較してみよう。

SBI証券 楽天証券
IPO実績/主幹事実績(銘柄数) 2021 83/12 54/0
2020 85/15 38/0
2019 84/7 26/0
配分方法 60% 平等抽選 30% IPOチャレンジポイント 10% 独自に配分 100% 平等抽選
SBI証券楽天証券のホームページより筆者作成
※2021年は10月までの実績
SBI証券のIPO実績は楽天証券を上回っています。
長谷川保

投資家はSBI証券に口座を持つことで、より多くのIPOに申し込みができるでしょう。

またSBI証券は積極的に主幹事の役割を担っている。

IPOでは主幹事に配分される株数が多いので、主幹事実績の豊富な証券会社に口座を持つことは重要だ。

IPO主幹事とは?
IPO主幹事は、株式の新規公開時に引受・販売に加え、各種事務手続きや審査、売出株価の設定などを会社に助言する役割を担う。株式の引受数量が多く、売出しに際し中心的な役割を果たす。

配分方法について、SBI証券と楽天証券では対応が分かれている。

楽天証券は100%平等に抽選で配分が決まるが、SBI証券は、

「IPOチャレンジポイント」というIPO投資のための独自のポイント制度を採用
している。

「IPOチャレンジポイント」は、IPO銘柄の抽選に外れた回数に応じてポイントが加算され、次回以降のIPO申し込み時にポイントを使用するとIPOに当選しやすくなる制度だ。

長谷川保

IPOは人気があるので、抽選で当たる確率は高くありません。「IPOチャレンジポイント」は抽選で外れた投資家に配慮した制度で、好感を持つ方は多いのではないでしょうか。

夜間取引

夜間取引
(画像=編集部作成)

SBI証券と楽天証券は、PTS取引に顧客からの注文をつなぐことにより、証券取引所がクローズした後でも投資家に取引機会を提供している。

PTS取引とは?
PTSとは、Proprietary Trading Systemの略称。証券取引所を通さずに株式などを売買できる電子取引システムのことであり、私設取引システムとも呼ばれる。
日本が夜間でも海外で取引が行われている場合、予想外のイベントで日本株が影響を受けることがある。PTS取引はこのような場合に、投資家に取引機会を与えるので、投資家は不測の事態に対応することができる。

SBI証券と楽天証券は、PTS取引を利用して夜間も投資家に取引会を提供している。

取引時間と手数料を比較してみよう。

SBI証券 楽天証券
取引時間 ナイトタイム 16:30~23:59 17:00~23:59
手数料 ~5万円 51円 55円
~10万円 94円 99円
~20万円 110円 115円
~50万円 261円 275円
~100万円 508円 535円
~150万円 608円 640円
~200万円 963円 1013円
~3,000万円
3,000万円超 1016円 1070円
1億円超
SBI証券楽天証券のホームページより筆者作成。2021年11月1日現在。
※1約定ごとの手数料、手数料は税込み表示

SBI証券の方が楽天証券より30分早く取引が始まるので、必要であれば早めに欧州時間での対応が可能です。

また手数料に関しても、SBI証券のほうが楽天証券より低い料率を設定しており、SBI証券に優位性があると言えるだろう。

ポイントサービス

ポイントサービス
(画像=編集部作成)
SBI証券と楽天証券には、株式の売買や投資信託を保有することでポイントが貯まるサービスがあります。

貯まったポイントは、投資に使えるだけではなく、指定の飲食店で使ったり、マイレージサービスに移換したり、さまざまなモノやサービスに交換できる

SBI証券と楽天証券はいずれもポイントサービスに力を入れているので、両社ポイントサービスを比較してみよう。

・付与されるポイントの比較

対象取引 SBI証券 楽天証券
SBI証券Tポイントサービス 楽天スーパーポイントコース
楽天証券ポイントコース
国内株式現物取引 手数料の1.1% 手数料の1.0%
国内株式信用取引 - 手数料の1.0%
投資信託購入 -
投資信託保有 月間平均保有額 1,000万円未満:0.1% 1,000万円以上:0.2% 50万円以上の投資信託保有残高に応じてポイントを付与
金・銀・プラチナ取引 スポット取引手数料、積立買付手数料の月間合計手数料の1.0% 手数料の1.0% (除く銀取引)
新規口座開設 一律100ポイント -
国内株式移換入庫 1回に移換入庫につき100ポイント -
株価指数先物・オプション 手数料の1.0%
商品先物 手数料の1.0%
海外先物 手数料の1.0%
SBI証券楽天証券のホームページより筆者作成。2021年11月1日現在。

SBI証券、楽天証券ともに多くの証券取引でポイントが貯まる。

長谷川保

もっとも取引をする金融商品がポイントの対象になるか確認して、有利な会社に口座を開くといいでしょう。

ポイントを投資に使う方法について説明すると、まずSBI証券は、投資信託の購入に使うことができる。そして楽天証券は、投資信託の購入・積立て、現物株の購入、バイナリーオプションの購入に使うことができる。

証券口座を複数開設するメリット

証券口座を複数開設するメリット
(画像=編集部作成)
すべての面で満足度が高いネット証券はありません。SBI証券と楽天証券の双方がメリット、デメリットを併せ持っています。

一方のデメリットを補うために、他の証券会社に証券口座を持つ必要がある。

また複数口座を持つことで、メリットがより強化されることもある。

たとえばIPOの申し込みは複数の証券会社から可能なので、複数の証券会社に口座を開設してIPOを申し込むと当選確率が上がる。IPOの面ではSBI証券が優位だと書いたが、加えて楽天証券に口座を持てば、IPOに投資する際にさらに有利になることは明らかだ。

また不測の事態に備えるという意味でも、複数口座の開設は重要だ。

1つの証券口座だけでは、その会社のシステムがダウンしてしまえばトレードを行う術がなくなる。複数口座を持つことでこのようなリスクは回避できる。

すでに多くの投資家が複数の証券口座を開設しているのでないだろうか。

長谷川保

まだひとつしか証券口座を開設していない投資家には、複数の証券口座開設を強くおすすめします。

SBI証券と楽天証券についてよくあるQ&A

米国株取引に適しているのはどちらか?
米国株取引に適しているのはSBI証券だ。取引コストである手数料や為替手数料は両社とも同水準だが、米国株の取扱銘柄数は、SBI証券が楽天証券を上回る。

手数料が安いのはどちらか?
手数料についてはSBI証券に優位性があると言えるだろう。1日あたりの約定代金に応じて手数料が決まるプランでは、200万円を越えるとSBI証券の方が低い手数料だ。

IPO投資に適しているのはどちらか?
SBI証券のIPO実績は楽天証券を上回っている。投資家はSBI証券に口座を持つことで、より多くのIPOに申し込みができる。
つみたてNISAやiDeCoの口座開設に適しているのはどちらか?
SBI証券、楽天証券ともに分散投資に必要な投資対象商品数を揃えている。長期的にどの程度のリターンを狙い、それに伴うリスクをどの程度負うかを考え、そのために必要な投資商品を揃えている証券会社を選択するのが良いだろう。
初心者が最初に開設すべきなのはどちらか?
SBI証券に最初に口座を開設すべきだ。SBI証券は、幅広い商品ラインナップ持ち、多くのサービスで低コストを実現している。ただし、複数口座を開設すればさらに投資環境を強化できるので、楽天証券にも口座を開設することをすすめる。


長谷川保
執筆・長谷川 保
中央大学卒業後、英国を本拠とするバークレイズの投資銀行部門に入社しロンドンにて勤務。債券や先物・オプションなどのデリバティブを担当。帰国後、外資系資産運用会社に転じ、ブラックロック・ジャパンなどでファンドマネージャーやプロダクトマネージャーとして様々な金融商品に携わる。現在はライターとして資産運用を中心に執筆。自己資金トレーダーとしても活動中。

中央大学卒業後、英国を本拠とするバークレイズの投資銀行部門に入社しロンドンにて勤務。債券や先物・オプションなどのデリバティブを担当。帰国後、外資系資産運用会社に転じ、ブラックロック・ジャパンなどでファンドマネージャーやプロダクトマネージャーとして様々な金融商品に携わる。現在はライターとして資産運用を中心に執筆。自己資金トレーダーとしても活動中。

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