米国株に比べると情報量が少ない中国株でも、ETFならそれほど気にせず購入し、保有し続けることができる。ここでは、初心者でも気軽に買える中国ETFランキングTOP10を紹介する。高い成長率で脚光を浴びる中国市場のETFを購入する際のポイントや、注意点も含めて紹介していこう。
目次
1,中国ETFを始めるのにおすすめの証券会社

これらのネット証券は対象銘柄が多く、手数料が低い特徴がある。
3社の中国ETF銘柄数や取引手数料などを比較したい。
SBI証券 | IG証券 | 楽天証券 | マネックス証券 | |
---|---|---|---|---|
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
|
中国ETF銘柄数 | 29銘柄 | - | 21銘柄 | ETF28銘柄 |
取引市場 | 香港市場 | 香港市場 | 香港市場 | 香港市場 |
取引手数料 (税込) |
約定代金の0.286% ・最低手数料: 51.7香港ドル (約750円) ・上限手数料: 517香港ドル (約7,497円) |
変動(スプレッド) | 約定代金の0.55% ・最低手数料: 550円 (約定代金10万円まで) ・上限手数料: 5,500円 (約定代金100万円以上) |
約定代金の0.275% ・最低手数料: 49.5香港ドル (約718円) ・上限手数料: 495香港ドル (約7,178円) |
為替手数料 (1香港ドルあたり) |
0.15円 | 対円レートに対して0.5% | 0.15円 | 0.15円 |
注文時間 | ・9:30~10:20 ・10:22~19:30頃 ・19:30~翌9:30 (注1) |
・10:15~13:00 ・14:00~17:30 ・18:15~3:59 |
平日 ・6:00~10:22 ・10:30~17:10 ・20:00~翌3:00 土日 ・6:00~翌2:30 ・3:30~5:00 ・5:15~6:00 (注2) |
現地営業日 ・~9:29 ・9:30~10:13 ・10:30~12:58 ・13:00~17:00 ・17:01~17:07 ・19:00~ 現地非営業日 ・システムメンテナンス時間 (月~土曜日の3:30~5:30、 日曜日の3:30~7:30) を除き注文可能 |
注文方法 | ・指値注文 | ・指値注文 | ・指値注文 | ・成行注文 (売りのみ) ・指値注文 |
決済方法 | ・香港ドル決済 ・日本円決済 |
・日本円決済 | ・日本円決済 | ・香港ドル決済 ・日本円決済 |
外貨 入金・振替方法 |
・為替取引 (円→香港ドル) ・外貨入金 (住信SBIネット銀行から) |
日本円決済のみ のため外貨入金不要 |
日本円決済のみ のため外貨入金不要 |
・資金振替 (円→香港ドル) ・香港ドルの 外貨入金は未対応 |
おすすめ ポイント |
・銘柄が多い ・香港ドルの外貨入金可能 |
・CFD取引ならここ | ・最低手数料と 上限手数料が低い |
・手数料率が低い ・成行注文(売りのみ)に対応 |
詳細 |
IG証券では、米国株のCFD取引が可能だ。CFD取引とは現物をやり取りせず、売買の差額のみをやり取りする「差金決済取引」を指す。価格が下落すると予想した商品について売りからポジションを立てることができるほか、レバレッジ取引が可能という利点もある。
香港ドルの銀行からの入金か対象銘柄の豊富さなら「SBI証券」

対象銘柄の豊富さでは、29銘柄のSBI証券が3社で最多である。

多くの選択肢の中から投資する商品を選びたいならSBI証券が適しています。
約定代金が少額または高額なら「楽天証券」

取引手数料(税込)は、最低手数料と上限手数料ともに、楽天証券がそれぞれ550円と5,500円と3社で最も低い。

約定代金が少額で最低手数料が適用される場合と、約定代金が高額で上限手数料が適用される場合には、楽天証券の取引手数料がお得です。
約定代金が少額から高額の間か成行注文(売りのみ)なら「マネックス証券」

取引手数料は、最低手数料と上限手数料の間では、マネックス証券の0.275%(税込)が3社で最も低い。

最低手数料と上限手数料が適用されない約定代金なら、マネックス証券の取引手数料がお得です。
また、マネックス証券は成行注文(売りのみ)が可能であり、成行注文(売りのみ)を利用するならマネックス証券を選ぶことになる。
2,中国ETFを選ぶ3つのポイント――経費率、流動性、純資産額

香港証券取引所に上場するETFは、米国ETFや国内ETFほど多くない。出来高が極端に少ない銘柄や、純資産総額が小さい銘柄もある。
安全で希望に沿った中国ETFを購入するために、以下の3点をしっかりチェックすることをおすすめしたい。
中国ETFを選ぶポイント1,同一指標に連動する銘柄は経費率が最も低いものを選ぶ

同じ指標に連動する中国ETFが複数あれば、迷わず経費率が最も安い銘柄を選びましょう。これによって、コストによる利益の圧迫を最小限に抑えられます。
中国ETFを選ぶポイント2,流動性の高い銘柄を選ぶ
ETFの流動性を確認するには、「出来高(売買高)」や「売買代金」を見るといいだろう。
出来高が極端に少ない銘柄は避けたほうがいい。

中国ETFの銘柄ごとの取引状況は、ネット証券サイトにログインして、個別銘柄ページで確認できます。
中国ETFを選ぶポイント3,純資産額が大きい中国ETFを選ぶ
純資産額が大きなファンドは効率的に分散投資を行うことができるため、リスク分散効果が高くなる。人気があり、継続的に取引が行われるため、保有期間中に上場廃止になるリスクも低い。

純資産額が小さなETFは出来高が少なく、上場廃止になるリスクもあります。上場廃止になると、預けた資産は時価評価額で返還されますが、値上がり益は期待できません。
3,初心者におすすめの中国ETFランキングTOP10!経費率0.10%のトラッカー・ファンド・オブ・ホンコンなど

ここからは、実際にETFを購入する際に参考になるランキングや銘柄の詳細を解説していく。
② 抽出された中国ETF31銘柄の個別情報を確認して、経費率が低い順に並べ替える(→上場廃止2銘柄を除外して29銘柄)
③ 将来の上場廃止を回避するために、「純資産総額3億香港ドル以下(2021年7月30日現在)」のファンドを除外する(→16銘柄)
④ 16銘柄のうち、経費率が低い順に上位10銘柄をおすすめの中国ETF TOP10とする
順位 | ETF銘柄名<コード> | 2021/11/19終値 最低投資金額※(売買単位) | 経費率 |
---|---|---|---|
1 | トラッカー ファンド オブ ホンコン<02800> |
25.18香港ドル | 0.10% |
18万6,900円(500口) | |||
2 | ハンセン指数ETF<02833> | 25.48香港ドル | 0.11% |
約3万6,946円(100口) | |||
3 | db xトラッカーズMSCI USA インデックス UCITS ETF<03020> |
1,065.0香港ドル | 0.15% |
約23万1,638円(15口) | |||
4 | Global X MSCI中国ETF <03040> |
37.68香港ドル | 0.18% |
約5万4,636円(100口) | |||
5 | iシェアーズ コアMSCI チャイナETF<02801> |
28.92香港ドル | 0.20% |
約8万3,868円(200口) | |||
6 | iシェアーズ FTSE 中国A50 ETF<02823> | 18.51香港ドル | 0.49% |
約2万6,840円(100口) | |||
7 | db x トラッカーズFTSE中国 50 UCITS ETF<03007> |
302.9香港ドル | 0.60% |
約4万3,921円(10口) | |||
8 (同率) |
ハンセンH株指数ETF<02828> | 90.96香港ドル | 0.65% |
約26万3,784円(200口) | |||
8 (同率) |
db x トラッカーズMSCI韓国 UCITS ETF<02848> |
718.2香港ドル | 0.65% |
約10万4,139円(10口) | |||
8 (同率) |
db x トラッカーズMSCI台湾 UCITS ETF<03036> |
451.6香港ドル | 0.65% |
約16万3,705円(25口) |
中国(香港)ETFは銘柄ごとに売買単位が異なるので、「価格×売買単位」が最低投資金額になる。
上記のランキング表を見るとわかるように、ETF価格が近い銘柄同士でも、売買単位の違いによって最低投資金額に大きな差が生じる。
以下に紹介する各ETFの参考指数やファンド概要にもとづいて興味のある銘柄を選ぶだけでなく、最低投資金額にも着目して、自分の手持ち資金に見合った銘柄を選択するとよいだろう。
第1位,トラッカー ファンド オブ ホンコン<02800>……中国ETF No.1の低経費率と好利回り

ハンセン(恒生)指数は香港証券取引所を代表する50銘柄の時価総額加重平均で構成されており、同取引所の時価総額の約7割をカバーすると言われている。
参考指数 | ハンセン指数 | ||||
経費率 | 0.10% | 分配金利回り | 2.63% | 設定日 | 1999年11月12日 |
直近1年 | 直近3年 | 直近5年 | 設定来 | ||
-1.53% | 4.85% | 32.61% | 258.12% |

トラッカー ファンド オブ ホンコンは、まさに長期投資向きのETFの代表格だといえます。
第2位,ハンセン指数ETF<02833>……売買単位が100口で買いやすく好利回り

なお、本ETFの運用・管理は、同じくハンセン銀行子会社のハンセン インベストメント マネジメントが行っている。
参考指数 | ハンセン指数 | ||||
経費率 | 0.11% | 分配金利回り | 2.63% | 設定日 | 2004年9月21日 |
直近1年 | 直近3年 | 直近5年 | 設定来 | ||
-2.76% | 3.45% | 30.48% | 222.91% |

手持ち資金が少ない人でも、購入できるハンセン指数連動型ETFです。
第3位,db xトラッカーズMSCI USAインデックス UCITS ETF<03020>……米国の大型・中型株に分散投資

MSCI米国トータルリターン ネット インデックスは米MSCI社が算出・公表する世界中の先進国や新興国などを対象としたインデックスシリーズの一つである。本指数は米国の大型・中型株で構成されており、米国株式市場の時価総額上位85%をカバーする。
参考指数 | MSCI米国トータルリターン ネット インデックス | ||||
経費率 | 0.15% | 分配金利回り | 0% | 設定日 | 2007年1月8日 |
直近1年 | 直近3年 | 直近5年 | 設定来 | ||
33.69% | 86.35% | 139.87% | 334.58% |

db xトラッカーズMSCI USAインデックス UCITS ETFは、課税後の分配金を再投資するタイプのファンドなので、インカムゲインではなく、キャピタルゲインを目的とする保有に適しています。
第4位,Global X MSCI中国ETF<03040>……MSCI中国指数に連動するETF

MSCI中国指数は米MSCI社が算出・公表する国別インデックスシリーズに属している。香港証券取引所上場の中国株、および上海証券取引所または深セン証券取引所上場の中国B株のパフォーマンスに連動する、中国株式市場を代表する株価指数。
参考指数 | MSCI中国指数 | ||||
経費率 | 0.18% | 分配金利回り | 0% | 設定日 | 2013年6月17日 |
直近1年 | 直近3年 | 直近5年 | 設定来 | ||
-11.38% | 29.51% | 66.59% | 96.82% |
第5位,iシェアーズ コアMSCIチャイナETF<02801>……元祖MSCI中国指数連動ETF

参考指数 | MSCI中国指数 | ||||
経費率 | 0.20% | 分配金利回り | 1.30% | 設定日 | 2001年11月23日 |
直近1年 | 直近3年 | 直近5年 | 設定来 | ||
-11.62% | 29.98% | 65.88% | 667.10% |

iシェアーズ コアMSCIチャイナETFの分配金利回りは1.30%ですが、経費率がGlobal X MSCI中国ETF より若干高いので、トータルリターンで考えると、ほとんど大差ないといってよいでしょう。
第6位,iシェアーズ FTSE中国A50 ETF<02823>……中国A株大型上位50銘柄が対象

FTSE中国A50指数はロンドンに拠点を置くFTSEラッセル社が算出・公表する株価指数。中国本土の上海証券取引所と深セン証券取引所のA株のうち、流動性の高い上位50銘柄を構成銘柄としている。
参考指数 | FTSE中国A50指数 | ||||
経費率 | 0.49% | 分配金利回り | 1.76% | 設定日 | 2004年11月15日 |
直近1年 | 直近3年 | 直近5年 | 設定来 | ||
-2.16% | 53.44% | 75.86% | 427.95% |

値動きは両者とも似ていますが、FTSE中国A50 ETFの出来高のほうがコアCSI 300 ETFの出来高の数十倍あり、希望する条件で取引しやすいでしょう。
第7位,db x トラッカーズFTSE中国 50 UCITS ETF<03007>……db xトラッカーズシリーズのFTSE中国A50指数連動型ETF

参考指数 | FTSE中国A50指数 | ||||
経費率 | 0.60% | 分配金利回り | 0% | 設定日 | 2007年6月19日 |
直近1年 | 直近3年 | 直近5年 | 設定来 | ||
-10.45% | 5.82% | 30.01% | 34.05% |

db x トラッカーズFTSE中国 50 UCITS ETFは、参考指数が同一のiシェアーズFTSE中国A50 ETFより出来高がはるかに少なく、経費率や分配金利回り、トータルリターンの条件も劣ります。そのため、あえてdb x トラッカーズFTSE中国 50 UCITS ETFを選ぶメリットはないかもしれません。
第8位(同率),ハンセンH株指数ETF<02828>……香港H株の主要40銘柄に分散投資

ハンセンH株指数は香港証券取引所に上場している銘柄のうち、登記地が中国本土であり香港市場に上場している企業の中から、流動性が高く規模が大きな上位40銘柄で構成される指数。
参考指数 | ハンセンH株指数 | ||||
経費率 | 0.65% | 分配金利回り | 1.97% | 設定日 | 2003年12月10日 |
直近1年 | 直近3年 | 直近5年 | 設定来 | ||
-13.52% | -9.23% | 9.20% | 204.61% |

ハンセン指数には世界的に有名な大企業が、ハンセンH株指数にはより中国色が強い中国本土企業が含まれると捉えておくとわかりやすいです。全体としては、ハンセン指数のパフォーマンスのほうがハンセンH株指数を若干上回る傾向が見られます。
第8位(同率),db x トラッカーズ MSCI韓国インデックス UCITS ETF<02848>……韓国の大型・中型株に分散投資

MSCI韓国20-35カスタム指数は米MSCI社が算出・公表する本指数は韓国の大型・中型株で構成されており、韓国株式市場の約85%をカバーする。
iシェアーズS&P BSE SENSEXインディア インデックスETFは香港籍のETFであるが、2018年1月1日付で、基準通貨が香港ドルから米ドルに変更された。
出典:Xtrackers MSCI Korea UCITS ETF
参考指数 | MSCI韓国20-35カスタム指数 | ||||
経費率 | 0.65% | 分配金利回り | 0% | 設定日 | 2007年7月5日 |
直近1年 | 直近3年 | 直近5年 | 設定来 | ||
7.62% | 40.01% | 72.66% | 53.19% |
韓国株を投資対象にする他国上場ETFの経費率と比較すると、国内ETFではサムスンKODEX200証券上場指数投資信託<1313>(経費率0.15%)など、韓国市場上場ETFではSBI証券で取引できるKODEX200ETF<069500>(経費率0.16%)などがある。

db xトラッカーズMSCI韓国インデックス UCITS ETFの経費率0.65%は、それらのETFの経費率0.15%程度と比べると高めです。経費率に加えて、取引手数料や為替手数料、参考指数、運用成績の違いを考慮してETFを選びましょう。
第8位, (同率),db x トラッカーズ MSCI台湾インデックス UCITS ETF<03036>……台湾の大型・中型株に分散投資

出典:Xtrackers MSCI Taiwan UCITS ETF
MSCI台湾20-35カスタム指数インデックスは、米MSCI社が算出・公表する本指数は台湾の大型・中型株で構成されており、台湾株式市場の約85%をカバーする。
出典:Xtrackers MSCI Taiwan UCITS ETF
参考指数 | MSCI台湾20-35カスタム指数 | ||||
経費率 | 0.65% | 分配金利回り | 0% | 設定日 | 2007年6月19日 |
直近1年 | 直近3年 | 直近5年 | 設定来 | ||
35.93% | 127.36% | 168.30% | 239.44% |
SBI証券、楽天証券、マネックス証券で取引可能な他国上場の台湾株のETFには、米国ETFの「iシェアーズ MSCI 台湾ETF
出典:BlackRock iシェアーズ MSCI 台湾ETF

「db xトラッカーズMSCI台湾インデックス UCITS ETF」の経費率は0.65%であり、どちらの経費率もおよそ0.6%です。台湾株を投資対象にするETFなら、そのどちらかを選ぶことになるでしょう。
4,中国ETFの買い方は?

中国ETFの買い方の流れを確認しておきたい。
楽天証券とSBI証券にて、証券口座開設から中国ETF購入までを紹介したい。
楽天証券での証券口座開設から中国ETF買い方までの流れ
-
STEP1……証券口座を開設する
-
STEP2……証券口座に日本円を入金する
-
STEP3……中国ETFの銘柄を決めて買い注文を出す
出典:楽天証券『中国株式の取引をはじめるには』
・STEP1……証券口座を開設する
楽天証券ホームページから「口座開設」を選択する。

口座開設手続きは「スマホで本人確認」と「書類アップロードで本人確認」の2つから選択可能だ。


画面に従って、メール登録、本人確認、個人情報を入力するとログインIDが送られる。

ログインIDとパスワードを入力してログインし、暗証番号や勤務先情報などの初期設定をすれば口座開設が完了です。
・STEP2……証券口座に日本円を入金する
中国ETFを買うための資金を証券口座に用意する。
楽天証券での中国ETFの決済通貨は日本円のみのため、証券口座に入金するのは日本円だ。
出典:楽天証券『中国株式の基本ルール/ご注意事項』

入金方法は、マネーブリッジらくらく入金、リアルタイム入金、通常の振込入金を選べる。

・STEP3……中国ETFの銘柄を決めて買い注文を出す
中国ETFのネット取引は、楽天証券ではPCサイトのみ(2021年11月23日時点)対応している。
楽天証券ウェブサイトにログインし、楽天証券ウェブサイトの「中国株式株価検索」などで、中国ETFの銘柄を決める。
買う銘柄が決まったら銘柄の画面に移り、「買い」を選択する。

中国株式取引(買い注文 / 受付)画面が表示される。
数量と価格を入力し、口座(NISA口座があればNISAも表示される)を選択し、「確認」を選択する。
出典:楽天証券『ウェブ 買い注文』

中国株式取引(買い注文 / 確認)画面が表示される。
注文内容を確認し、取引暗証番号を入力し、「注文」を選択する。

注文完了後、受付完了画面が表示される。
SBI証券での証券口座開設から中国ETF買い方までの流れ
-
STEP1……証券口座を開設する
-
STEP2……外国株式取引口座を開設する
-
STEP3……証券口座に日本円または香港ドルを入金する
-
STEP4……中国ETFの銘柄を決めて買い注文を出す
・STEP1……証券口座を開設する
SBI証券ホームページから「はじめての方へ」を選択する。

「はじめての方へ」のページが表示される。
「口座開設はこちら(無料)」を選択する。

証券口座開設の手続きは4つのステップで行う。

本人確認書類の提出は「ネットで口座開設」と「郵送で口座開設」の2つから選択できる。

初期設定を行い、口座開設完了通知を受け取れば証券口座開設は完了です。
・STEP2……外国株式取引口座を開設する
SBI証券ホームページにログインし、画面右の外国株式の「開設」を選択する。

画面に従って外国株式取引口座の開設を申し込む。
最短で、申し込み完了と同時に開設が完了する。
出典:SBI証券『外国株式取引の口座開設・お取引までの流れ』
・STEP3……証券口座に日本円または香港ドルを入金する
SBI証券の中国ETF取引は、日本円決済または香港ドル決済を選べる。
証券口座に準備する通貨は「日本円」または「香港ドル」である。

香港ドルを準備するには日本円を為替取引で香港ドルにするか、住信SBIネット銀行から香港ドルを入金する方法があります。
日本円または香港ドルを準備する方法の3つが次だ。
番号 | 準備する通貨 | 資金の準備方法 | 入金可能な金融機関 |
---|---|---|---|
(1) | 日本円 | 日本円を入金する | 入金方法による |
(2) | 香港ドル | 日本円を入金して為替取引で香港ドルを準備する | 入金方法による |
(3) | 香港ドルを入金する | 住信SBIネット銀行 |
(1) 日本円を入金する
SBI証券の日本円の入金方法は6通りある。
利用しやすい方法を選んで入金する。

日本円を入金するにはSBI証券ホームページにログインして、「入出金・振替」を選ぶ。

入金方法を選び、画面に従って入金する。
(2)日本円を入金して為替取引で香港ドルを準備する
日本円を入金して為替取引で香港ドルを準備する場合、為替スプレッド0.15円の負担で、約定タイミングは毎営業日1日1回(10:00)である。
出典:SBI証券『為替取引』
為替取引をするにはSBI証券ホームページにログインして、「取引」→「為替取引」を選ぶ。

為替取引する通貨「香港ドル」を選び、画面に従って香港ドルを準備する。
(3)香港ドルを入金する
香港ドルを入金するにはSBI証券ホームページにログインして、「入出金・振替」→「外貨入金」を選ぶ。
通貨「香港ドル」を選び、画面に従って入金する。

・STEP4……中国ETFの銘柄を決めて買い注文を出す
SBI証券で取引できる中国ETFの銘柄を探すには、海外ETF検索ツール「Eサーチ」を利用できる。
Eサーチにアクセスするには、SBI証券ホームページにログインして、「海外株式 海外ETF」→「海外ETF」を選択する。

画面中央あたりの「Eサーチ」を選択する。

Eサーチの画面になる。
上場の「中国」のみを選択すると中国ETF一覧が表示される。

取引する中国ETFのリンクを選択すると、選択した銘柄の画面になる。
「買付」を選択する。

「注文入力(買付)」画面になる。
株数、価格、預り区分、決済方法を入力/選択して、取引パスワードを入力し、「注文確認画面へ」を選択する。

「注文確認(買付)」画面になる。
注文内容を確認する。

注文内容が正しければ画面下部の「注文発注」を選択する。

「注文受付(買付)」画面が表示されれば、注文完了だ。
5,中国株に投資する方法は3つ

中国株に投資する方法は3つだ。
- ETF
- 個別銘柄
- 投資信託
それぞれの特徴や代表的な銘柄を確認したい。
中国株に投資する方法1,ETF……手軽に分散投資できるため中国株初心者におすすめ

ETFは1銘柄で手軽に複数の企業へ分散投資でき、リアルタイムで取引できるのが特徴だ。

ETFは中国企業に詳しくなくても投資しやすく、中国株の初心者におすすめです。
中国株に投資できるETFには、香港市場に上場する中国ETFの他に、日本や米国などに上場するETFもある。
国内ETF、米国ETFともに、中国株のETFの経費率(信託報酬などの管理費用)は0.5~1.0%程度のものが多い傾向だ。
中国株に投資できる代表的なETFは次だ。
- トラッカー ファンド オブ ホンコン<02800>
- ハンセン指数ETF<02833>

トラッカー ファンド オブ ホンコンとハンセン指数ETFは、前述のおすすめ中国ETF 1位と2位の銘柄です。どちらもハンセン指数をベンチマークにし、経費率は0.1%程度と低い運用コストを実現しています。
個別銘柄……中国企業情報を調べるのに抵抗がない人におすすめ
中国株式の個別銘柄は、成長を見込める企業に集中して投資すればハイリスク・ハイリターンの投資が可能である。

成長が見込める企業を調べるには、企業情報などを収集するのが一般的です。中国企業の情報は中国語または英語での発信がほとんどであり、それらの言語での情報収集に抵抗がない人に個別銘柄をおすすめできます。
中国株式で代表的な個別銘柄は次だ。
- テンセント・ホールディングス(騰訊控股)<00700>
- アリババ・グループ・ホールディングス(阿里巴巴集団控股)<09988>
・テンセント・ホールディングス(騰訊控股)<00700>

テンセントの株式は、ハンセン指数とMSCI中国指数の両方の株価指数に組み込まれている。
MSCI中国指数の構成比率1位の銘柄であり、全体の約13%を占めている(2021年10月29日時点)。
・アリババ・グループ・ホールディングス(阿里巴巴集団控股)<09988>

アリババ・グループの株式も、ハンセン指数とMSCI中国指数の構成銘柄だ。
MSCI中国指数インデックスの構成比率2位の銘柄であり、全体の11%超を占めている(出典:MSCI MSCI China Index (USD)、2021年10月29日時点)。
投資信託……アクティブファンド投資経験者で運用を任せたい人におすすめ
中国株を投資対象にする投資信託は多くがアクティブ型で、そのほとんどは経費率が1%を超えている。
ただし、SBI・中国A株インデックス・ファンドのように経費率が0.5%を下回る投資信託もわずかにある。
出典:SBI証券『SBI・中国A株インデックス・ファンド』

中国株の投資信託は、アクティブファンドの投資経験者でファンドに運用を任せたい人におすすめです。
中国株の投資信託をひとつ紹介したい。
楽天証券のファンドスコア(3年)が五つ星で、純資産総額30億円以上の投資信託は次だ。
・深セン・イノベーション株式ファンド(1年決算型)

出典:楽天証券『深セン・イノベーション株式ファンド(1年決算型)』
なお、ここの紹介銘柄は推奨ではないことに気を付けてほしい。
取引の際は自己で投資判断をお願いしたい。
6,中国ETFの4つの特徴――香港ドル資産でリスク分散、リターンにも期待

香港証券取引所に上場する中国籍のETFを選んで投資する理由は、中国ETFが持つ特徴にある。まずは、中国ETFの特徴とメリットをしっかり確認しておこう。
中国ETFの特徴1,香港ドル資産なので、円資産とのリスク分散ができる

香港市場に上場するETFを保有することは、香港ドル建ての資産を保有することでもある。
中国ETFの特徴2,立会時間中なら、いつでもリアルタイムで売買できる

同じようなファンドでありながら、投資信託よりETFのほうが優れている点は、取引所の立会時間中なら、いつでも売買できることだろう。まずは、中国市場で取引ができる時間を確認しておこう。
日本時間 | 現地時間 | |
---|---|---|
プレオープニング・セッション | 10:00~10:30 | 9:00~9:30 |
前場 | 10:30~13:00 | 9:30~12:00 |
昼休み | 13:00~14:00 | 12:00~13:00 |
後場 | 14:00~17:00 | 13:00~16:00 |
クロージング・オークション・ セッション |
17:00~17:10 | 16:00~16:10 |
中国と日本の時差は、1時間しかない。そのため中国株や中国ETFの取引は、日本の日中の時間帯に行うことができる。

日本の昼休みの時間帯でも取引ができ、日本が祝日でも、中国市場が開いていれば取引ができます。米国市場と違って中国市場は、日本の日中にリアルタイムで取引できることが強みです。
中国ETFの特徴3,情報収集の難易度を下げてくれる

中国ETFも他国のETFと同様に、対象指標の値動きに連動するように設計されている。そのため、テレビで報道されるマーケット情報の株価指数を見れば、わざわざ個別のETFの値動きを確認する必要がない。
特に中国市場は日本や米国のマーケットと違って情報収集が難しいため、個別銘柄よりもETFのほうが初心者には安心だろう。

保有している間は運用会社がすべて管理してくれるので、対象指標の株価指数をチェックするだけで済むので簡単です。
中国ETFの特徴4,少額投資でもリスクを分散できる

中国ETFを含むETFがベンチマークとする株価指標は、さまざまな国または地域、業種の多くの銘柄で構成されている。

中国通ならいざ知らず、中国企業についてあまり詳しくない人は、まずは中国ETFの購入を検討するといいでしょう。
ネット証券会社名 | 国内取引手数料(税込) | 中国ETF銘柄数 |
---|---|---|
中国株の取引手数料率 最安水準 ![]() 公式サイト |
約定代金の0.275% (最低手数料 49.5香港ドル~ 上限手数料 495香港ドル)※1 |
27銘柄 中国株 「銘柄スカウター中国株/ 10年スクリーナー」 が使いやすい |
中国株以外にも 8カ国の株式を取扱 ![]() 公式サイト |
約定代金の0.286% (最低手数料 51.7香港ドル~ 上限手数料 517香港ドル)※2 |
29銘柄 中国投資情報が 充実・無料 |
ネット証券で唯一 上海A株が取引可能 ![]() 公式サイト |
・約定代金10万円 まで550円 ・約定代金 10万円超~ 100万円未満→ 約定代金の0.55% ・約定代金 100万円以上は 5,500円 |
21銘柄 最低手数料と 上限手数料が 安く定額投資と 高額投資がお得 |
7,中国ETFを購入するときの7つの注意点――香港ドル以外の基準通貨と節税対策

中国ETF投資に際しては、以下の7点について十分注意してほしい。
- 上場廃止リスクの高い銘柄を選択肢から排除する
- 価格変動リスクを理解する
- 信用リスクを理解する
- 流動性リスクを理解する
- 為替変動リスクを理解する
- カントリーリスクを理解する
- 2023年までにNISA口座を新規開設し、節税効果で運用益を最大化する
中国ETF購入時の注意点1,上場廃止リスクの高い銘柄を選択肢から排除する

万が一、保有していたETFが上場廃止によって強制的に償還されると、資金計画に狂いが生じることもあるので、このような事態は極力回避したい。
純資産総額が小さなETFを購入した場合、保有期間中に上場廃止となることがあります。事実、ネット証券で取引できる中国ETFのうち2銘柄は、すでに上場廃止が予定されています(2021年8月現在)。
さらに、長期間にわたって日々の出来高が極端に少ない状態が続く銘柄も、流動性の低さから上場廃止リスクが高いと考えられる。
このような不人気銘柄も、銘柄選択の段階で除外しておくと安心だ。
上記の「おすすめの中国ETF TOP10」銘柄は、いずれも純資産総額が3億香港ドル以上のファンドばかりであり、将来的に上場廃止になるリスクは低い。
そのため、中国ETF銘柄選びの第一関門はクリアできていると考えてもらってよいだろう。
中国ETF購入時の注意点2,価格変動リスクを理解する
ETFは株式などを資産として組み入れており、株式などは様々な要因で価格が変動する。
株式は、国内や国外の政治や経済情勢、企業の業績、市場の需給などの影響を受けやすい。
中国ETF購入時の注意点3,信用リスクを理解する
ETFが組み入れている株式などは、それを発行している企業などの信用を元に取引される。
もし企業などが経営不振や財政難により利息や元本を支払えなくなると、信用が低下して株式などの価格が下落する。
場合によっては価値がゼロになることもある。
中国ETF購入時の注意点4,流動性リスクを理解する
ETFが組み入れている株式などは市場で取引される。
市場に買い注文や売り注文が多ければ希望の価格で取引しやすいが、市場の注文が少ないと希望の価格での取引が難しくなる。
市場での注文が多い状態を流動性が高い、少ない状態を流動性が低いという。
中国ETF購入時の注意点5,為替変動リスクを理解する
ETFが外国の株式などを組み入れている場合に、通貨ペア(香港ドル/円など)の為替レートが変動すると、外国株式などの自国通貨での価格が変動する。
中国ETF購入時の注意点6,カントリーリスクを理解する
ETFに組み入れてある株式などの投資対象国において、政治や経済などの状況の変化が市場に影響を与えることがある。
場合によっては市場の混乱などが発生し、株式などの価格の変動要因になる。
中国ETF購入時の注意点7,中国ETFの利益を最大化するなら2023年までにNISA口座を新規開設し活用

出典:金融庁『NISAとは?』

今後、中長期的に中国経済が成長すると考える人には、2023年までにNISA口座を新規開設し、中国ETFを購入することをおすすめします。
2023年までにNISA口座を開設すれば、5年後のロールオーバーが可能になるので、最長10年間、NISA口座を利用できるようになる。
ETF価格が右肩上がりに上昇すれば、10年以内に売却することで、売却益を最大化できる。
なお、制度の見直しによって、2024年から新NISA制度が適用される。
8,香港市場から、中国ETFで気軽に世界中の企業に投資する

成長力のある中国株式市場に、簡単・低リスクに分散投資できるのが中国(香港籍)ETFだ。
中国ETFが連動する株価指数のポートフォリオによっては、世界各国の株式市場や特定の業界に分散投資することも可能だ。
日本在住の個人投資家が中国ETFに投資する場合、二国間租税条約によって、香港では原則非課税である(※JETROの公式ホームページより)。

国内でも非課税口座のNISAを利用すれば、1往復分の為替手数料の負担だけで、価格上昇によって得られる値上がり益を無駄なく獲得できます。中国経済の成長力を、中国ETF投資からも大いに実感してみてください。
中国ETFについてよくある5つのQ&A
実際に中国ETF投資を始めてみる
中国ETFの取引手数料国内最安
>>マネックス証券の口座開設はこちら
中国以外にも6ヶ国の取り扱い
>>SBI証券の口座開設はこちら
NISA口座なら中国ETF買付手数料無料
>>楽天証券の口座開設はこちら

【関連記事】
・中国ETFおすすめランキングTOP10!初心者におすすめの銘柄は?
・中国株を買うにはどうしたらよいか、3ステップで解説
・米国株(アメリカ株)を買うにはどうしたらよいか、3ステップで解説
・中国株式投資に強いネット証券会社は? SBI、楽天、マネックスの特徴