中国株式投資におすすめのネット証券会社は? SBI、楽天、マネックスの特徴を紹介

2019.11.4
INVESTMENT
(写真=rzoze19/Shutterstock.com)
(写真=rzoze19/Shutterstock.com)
世界一の人口と、競争力のある中国企業の躍進で、中国株取引に興味のある人も多いはず。今回は、今注目の中国市場の特徴と主要ネット証券会社のうち、中国株を取り扱っているSBI証券、楽天証券、マネックス証券の中国株取扱状況を紹介する。

目次

1,中国マーケットの特徴
2,中国株式の3つの市場をチェック
3,中国株投資で覚えておきたいポイント
4,中国株を取り扱う主要ネット証券3社の特徴は?
5,ネット証券3社を比較
6,中国株投資の際に注意しておきたいポイント

1,中国マーケットの特徴 世界一の人口と高い経済成長性を秘めた巨大市場

中国株を実際に売買する前にしっておきたいのが、中国マーケットの特徴だ。2019年8月9日公表のIMF資料によれば、中国の人口はおよそ14憶人で日本の11倍以上、言わずと知れた人口世界第1位の国だ。

中国の2019年の経済成長率は6.2%となる見通し。同年に0.9%の成長率が見込まれる日本のおよそ6.9倍の伸びを示している。2020年の中国の成長率が6.0%と若干の景気減速が見られるものの、依然として高い成長率を維持している。

さらに、世界一の人口は豊富で安価な労働力の源であり、それが輸出産業の世界的競争力の優位性を支え、中国の堅調な経済成長を今後も牽引していくと考えられる。

2,中国株式の3つの市場をチェック 上海、深セン、香港の3取引所の特徴は?    

重厚長大産業からIT産業まで揃う多彩な中国株は、中国本土市場の上海証券取引所と深セン証券取引所、そして香港証券取引所の3取引所で取引されている。まとめると以下のようになる。
 
中国の株式市場と中国株の取引概要(2019年9月30日現在)
取引所名 分類 取引通貨 売買単位 上場銘柄数
※1
代表的な上場銘柄
中国本土市場 上海証券取引所 A株 人民元 (買付時)
100株
(売付時)
1株以上1株単位
1,484
B株 米ドル 50
深セン証券取引所 A株 人民元 2,174
B株 香港ドル 47
香港証券取引所 メインボード H株
レッドチップ
その他
香港ドル 銘柄によって異なるが、一般的には2,000株 2,013
GEM 382
※1.上場銘柄数は東洋証券ホームページより引用した。
※2.上記一覧は執筆者が作成した。
 

中国本土市場(上海、深セン)の特徴 ハイアールなども上場

上海証券取引所と深セン証券取引所から構成される中国本土の市場は
  • 原則中国人向けの「A株」
  • 外国人向けの「B株」
に分類される。中国人向けのA株は人民元、外国人向けのB株は外貨建て(上海市場は米ドル、深セン市場は香港ドル)で取引することができる。

以下は、各市場に上場する銘柄の一例である。

【上海証券取引所 A株】
  • ハイアール・スマート・ホーム <600690> ――冷蔵庫や洗濯機、エアコンなどの白物家電から小型家電製品、スマートホームソリューションまで幅広く提供するグルーバル企業
  • チャイナ・マーチャンツ・バンク <600036> ――卸売金融事業、投資銀行業務、インターバンク事業などを行う中国の商業銀行
【深セン証券取引所 A株】
  • カイコウイシA <002415> ――HIKVISION(ハイクビジョン)ブランドの防犯カメラやレコーダーの製造販売で世界シェアNo.1

香港市場の特徴 テンセント、レノボなどが上場

香港市場の上場株式は
  • 一般的な「メインボード」
  • ベンチャー企業などの中小型株向けの「GEM」
に分類される。

香港市場のメインボードとGEMの銘柄は更に
  • 「H株」銘柄……香港市場に上場している中国本土に登記されていて、H株には重厚長大型の中国国営企業が多い。
  • 「レッドチップ」銘柄……中国本土で事業を展開しながら、香港やタックスヘイブンなどで登記。通信やテクノロジー関連の有力企業が多い。
  • 「その他」……香港の地場企業や香港に上場する外国企業。
に3分類される。売買はすべて香港ドルで売買される。

以下は香港市場における上場銘柄の一例だ。

【香港証券取引所 メインボード】
テンセント・ホールディングス <00700> ――付加価値サービスやオンライン広告サービスを提供する巨大IT企業グループ 
レノボ・グループ <00992> ――商用向けの「ThinkPad」ブランドや一般消費者向けの「IdeaPad」ブランドパソコンの研究や開発、販売などを手掛けるグルーバル企業
キングソフト <03888> ――オンラインゲーム事業、モバイル広告事業、クラウドサービスやオフィスソフトウェア等事業を世界規模で展開

【香港証券取引所 GEM】
シノ・ビジョン・ワールドワイド・ホールディングス <08086> ――電子商取引事業やオンライン販売プラットフォームを提供する香港の企業

3,中国株投資で覚えておきたいポイント 日本との時差や値幅制限は?

中国市場は日本市場と異なる点もいくつかある。実際に中国株に投資したいと考えた時に、チェックしておきたいポイントを紹介しよう。

ポイント1,中国は日本との時差が1時間――リアルタイムで取引ができる

中国と日本の時差は1時間。日本時間にすると、上海市場と深セン市場の立会時間は前場が10:30~12:30、後場が14:00~15:57、香港市場の立会時間は10:30~13:00と14:00~17:00である。

中国市場では、立会時間前に「プレオープニング・セッション」という、日本市場の「板寄せ」機能をもつ、ザラ場寄付値を形成するための時間帯が設けられている。立会時間終了後には、香港証券取引所に上場する全銘柄と、H株とA株重複上場銘柄などの銘柄を対象にした、当日の終値を算出するための「クロージング・オークション・セッション」もある。

いずれの時間帯もリアルタイムに取引できるので、株価に大きな影響を及ぼすニュースが入った際でも、即座に対応できる。

さらに、日本で平日が祝祭日にあたるときは、中国株なら日中に落ち着いて取引することもできる。

ポイント2,香港市場には原則値幅制限なし、中国本土市場には値幅制限あり

香港証券取引所では原則的に値幅制限が設けられていないので、株価の高騰によって現物取引でありながら大幅な利益を得ることもできる。

ただし、香港市場上場銘柄には、クロージング・オークション・セッションと、ボラティリティ抑制メカニズム(価格の急激な変動を抑止する規制措置)発動時には値幅制限が設けられる。加えて指値注文の注文値には制限があり、範囲を超えた注文値で発注すると、注文が「エラー」になることを覚えておきたい。

一方、中国本土の2市場では前日の終値の上下10%の値幅制限が設けられている。上場廃止リスクのあるST銘柄と*ST銘柄については、値幅制限が上下5%となる。

4,中国株を取り扱う主要ネット証券3社の特徴は?SBI、楽天、マネックス

中国市場や株取引について紹介してきたが、ここからは主要なネット証券の中でも中国株を取り扱うSBI証券、楽天証券、マネックス証券の特徴をそれぞれ紹介しよう。

SBI証券の特徴は外国株の取扱国数No.1の実績

SBI証券の一番のメリット中国株投資以外にも外国株の取り扱い国数が多いことだ。中国以外にもアジア株を考えてる人には向いていると言える。

特徴1,外国株取扱国数が主要ネット証券No.1
SBI証券が取り扱う外国株は中国株をはじめ、米国株、韓国株、ロシア株、ベトナム株、インドネシア株、シンガポール株、タイ株、マレーシア株の9カ国で、ネット証券第1位の
国数である。

特徴2,IPO取扱銘柄件数が業界No.1
2018年4月~2019年3月の新規上場企業は95社。同期間における、SBI証券のIPO取扱銘柄件数は90件であり、証券業界でダントツの第1位だ。

特徴3,WEBサイト上で入手できる各種情報が豊富
SBI証券のWEBサイト上だけで、マーケットや指数、為替、経済カレンダー、各種レポート、商品別マーケット展望など、多種多様な情報を豊富に入手することができる。

楽天証券の特徴は中国株の選択の幅が広いこと

楽天証券が他のネット証券よりも売買できる中国市場が多いことが特徴として挙げられる。

・主要ネット証券で唯一、上海市場A株も取引できる
楽天証券が取り扱う中国株は、香港証券取引所のメインボードとGEM、さらにもとは中国人向け銘柄であった上海証券取引所A株の主要銘柄を、上海・香港ストックコネクトを経由して取引することができる。

・人気のマーケットスピードを無料で利用できる
口座開設者なら誰でも、情報量の多さと、スピーディーな発注で人気の高機能高性能トレーディングツール「マーケットスピード」シリーズを無料で利用できる。

・中国株の取引でも、楽天スーパーポイントが貯まって便利
国内株式や投資信託だけでなく、中国株や米国株の取引手数料でも、事前に選択しておくことで取引手数料の1%~2%の楽天スーパーポイントがポイントバックされる。

最低コストで中国株投資ができる――マネックス証券

SBI、楽天のネット証券大手2社以外にはマネックス証券でも中国株の取引が可能だ。中国株の取扱銘柄は上記2社を抜き、マネックス証券が第一位。

・中国株も米国株も取扱銘柄数がネット証券No.1
外国株を取り扱うインターネット専業証券会社の中で、マネックス証券は中国株の個別銘柄の取扱数が2,058銘柄、米国株の取扱銘柄数は3,500銘柄超で、ともに主要ネット証券で圧倒的第1位だ。(2019年10月15日現在)

・中国株の取引手数料が業界最安水準
2019年10月15日現在で、マネックス証券の中国株取引手数料は約定代金(香港ドル)の0.25%(税抜)で業界最安値水準となっている。最低手数料は45香港ドル、最大手数料は450香港ドルだ。

・外国株をスマートフォンで取引できる
主要ネット証券のうち、中国株をスマートフォンから取引できるのはマネックス証券だけ。マネックス証券の証券総合口座を開設すれば、スマートフォンに「マネックス証券アプリ」をダウンロードしてからログインするだけで、パソコンのWEBサイトと同様に中国株の取引ができる。

さらに、ネット証券で唯一、無料の米国株専用スマートフォンアプリ「トレードステーション米国株スマートフォン」も提供している。

5,ネット証券3社を比較 中国株取扱銘柄数No.1は?

SBI証券、楽天証券、そしてマネックス証券のいずれにおいても、特定口座とNISA口座で中国株を取引できる点は共通している。それ以外の、3社の中国株取扱状況は以下のとおりだ。
 
中国株取扱状況比較表
証券会社名 取引できる市場 取扱個別銘柄数 取引手数料
(税抜)
注文受付時間
(日本時間)
注文方法 入金方法
SBI証券 香港
(メインボード、GEM)
1,385 約定代金の0.26%
※手数料は、最低47香港ドル、最大470香港ドル
9:30~10:00、17:06~19:30
を除いて、注文受付可能
指値注文のみ 香港ドル、または日本円
楽天証券 香港
(メインボード、GEM)
上海
(A株)
894 約定代金と取引手数料 10万円以下 メンテナンス時間帯を除き、注文受付可能
※取消注文のみ不可の時間帯
(香港株)
17:06~17:10
(上海A株)
10:20~10:25
15:57~16:00
指値注文のみ 日本円
500円
10万円超~100万円未満
約定代金の0.5%
100万円超
5,000円
マネックス証券 香港
(メインボード、GEM)
2,058 約定代金の0.25%
※手数料は、最低45香港ドル、最大450香港ドル
随時受付
※以下の時間帯を除く
(月~土)
3:30~5:30
(日)
3:30~7:30
(香港営業日)
10:13~10:30、12:58~13:00、17:07~19:00
原則、指値注文
プレオープニング・セッションでは、
売りのみ、成行注文も可能
香港ドル、または日本円
※上記比較表は、各社ホームページを参照して執筆者が作成した

6,中国株投資の際に注意しておきたいポイントは?

近年では、インターネット取引で手数料も以前より安く、多くの香港証券取引所上場銘柄や上海証券取引所A株に投資できる環境が整ってきた。一方で国内株や米国株に比べて、入手できる中国株投資情報やマーケット情報は限定的だ。

そのため中国株投資を行う場合は、中国株を取り扱う証券会社のサイトを横断的に活用したいところ。積極的に中国マーケットに関する情報を入手し、銘柄の選択や投資判断に役立てる必要があるだろう。

文・近藤真理(フリーライター)
 

【関連記事 PR】
【初心者向け】ネット証券おすすめランキング
ネット証券比較――手数料、ツール、シェア数ランキング
株式投資のためのスマホアプリ4選 「月1,000円から」「おつりで投資」など
ネット証券会社のシェアランキング 新規口座開設数や売買代金を比較
つみたてNISA(積立NISA)の口座開設を比較 SBI、楽天など

PREV NISA(ニーサ)を始めるのにおすすめの金融機関は?おすすめの金融商品も解説
NEXT 米国株(アメリカ株)を買うにはどうしたらよいか、3ステップで解説 日本株との違いは?

READ MORE...