初心者が投資信託を買うなら銀行と証券会社どっちがいい?おすすめ銘柄や買ってはいけない投資信託など

2020.12.2
投資
(写真=ktasimar/Shutterstock.com)
(写真=ktasimar/Shutterstock.com)
投資のための金融商品は証券会社のほか銀行でも取り扱っている。投資初心者が銀行で資産運用をするときに、どんな金融商品がおすすめなのだろうか。銀行と証券会社の違いを比較しながら解説していこう。 

目次
1.初めて資産運用するなら投資信託がおすすめ
2.知っておきたい銀行と証券会社の違い
3.投資初心者が投資信託を買うなら銀行と証券会社のどっち?
4.投資初心者が銀行で買うのにおすすめの投資信託
5.銀行で買えるおすすめ投資信託3選
6.銀行で買ってはいけない投資信託
7.自分のスタイルに合わせて金融機関を選ぼう

1.投資初心者が初めて資産運用するなら投資信託がおすすめ

資産運用を行うための金融商品の種類は豊富である。どのような投資をしたいかによって選ぶ商品も変わってくるが、投資初心者が初めて資産運用をする場合は投資信託が最もハードルが低いだろう。

投資信託とは運用会社に投資をお任せする商品のことである。何に投資をしてどのように運用するのかは個別の投資信託ごとに定められていて、投資家はその運用ルールに沿ってお金を預けることで、運用会社を通じて間接的に投資ができる仕組みだ。

投資信託のメリットは自分で投資するには投資対象の分析など専門的な知識が必要になるが、最低限の知識があればできることだろう。そういう意味で投資初心者にもおすすめだといえる。

2.投資初心者が知っておきたい銀行と証券会社の違い

投資信託は主に銀行や証券会社で購入できる。同じ投資信託なら銀行でも証券会社でも内容は同じだが、細かい取扱商品やサービスは異なる。

銀行でできる投資は投資信託、債券、外貨預金のみ、株式は買えない

投資の代表的な商品には株式、投資信託、債券、外貨がある。証券会社はこれらすべての金融商品を取り扱えるが、銀行では株式を取り扱えない。将来的に株式の個別銘柄にも投資したいのなら、初めから証券会社で口座開設するのがいいだろう。

外貨の取り扱いでは銀行と証券会社で投資できる商品が異なる

銀行で外貨に投資する場合は外貨預金だが、証券会社は外貨建MMFという商品になる。外貨建MMFは公社債投資信託に分類され、安全性の高い債券などで運用される。外貨建MMFも投資信託のひとつだが元本割れリスクは低く、外貨預金より高い利回りも期待できる。外貨預金は外貨建MMFと比べて利回りが劣る傾向はあるが、外貨建てでの元本保証があるので安心感は高い。

細かい取り扱い内容に違いはあるが、銀行で投資できるのは投資信託、債券、外貨預金と覚えておけば間違いない。

取扱商品 銀行 証券会社
株式 ×
投資信託
債券
外貨 ○(外貨預金) ○(外貨建MMF)
(※筆者作成)
 

銀行が取り扱っている債券と外貨預金も、立派な投資商品である。だがどちらも基本的には利息で増やしていく商品であり、銀行で本格的な投資を考えるなら投資信託に限られるのではないだろうか。

投資信託の取り扱い数は銀行よりもネット証券が圧倒的に多い

投資信託の取り扱い総数は三菱UFJ銀行が400本超、三井住友銀行は197本となっており、選択肢も多い。一方でネット証券大手のSBI証券では取り扱い本数が2,600本を超えており、さらに幅広い商品から自分に合ったものが選べる。

代表的な金融機関を例にして、投資信託の取り扱い本数を比較してみよう。

金融機関 投資信託総数
SBI証券 2,649 本
楽天証券 2,680 本
マネックス証券 1,173本
三菱UFJ銀行 475本
三井住友銀行 197本
みずほ銀行 252本
イオン銀行 330本
ソニー銀行 246本
大和証券 540本
みずほ証券 351本
三菱UFJモルガン・
スタンレー証券
564本
(※2020年11月時点の各社ホームページより筆者作成)
 

銀行と証券会社の投資信託本数を比較すると、必ずしも証券会社のほうが多いわけではない。しかしネット証券に限れば圧倒的に取り扱い数が多いことがわかる。

3.投資初心者が投資信託を買うなら銀行と証券会社のどっち? 

投資初心者は銀行と証券会社どちらで投資信託を買ったほうがいいのだろうか。銀行と証券会社どちらにも良し悪しはあるため、自身の投資スタンスなどを考え選択しよう。

投資初心者はノーロード投資信託を取り扱っている金融機関がおすすめ

投資信託は銀行と証券会社のどちらが得なのだろうか。投資初心者であれば投資信託にかかる手数料を気にしておくべきだ。

投資信託にかかる手数料は以下の3つだ。

  • 購入時に支払う「販売手数料」
  • 運用する間に支払い続ける「信託報酬」
  • 解約するときにかかる「信託財産留保額」

これらのうち、販売手数料が無料の投資信託として注目されているのがノーロード投資信託だ。近年は投資信託の購入手数料無料化の動きが広がっており、取り扱う投資信託の全てがノーロードのネット証券もある。現在は銀行でもノーロード投信の取り扱いが増えており、手数料の面で証券会社と競い合っている。

金融機関 投資信託総数
SBI証券 2,649 本
楽天証券 2,680 本
マネックス証券 1,173本
三菱UFJ銀行 110本
三井住友銀行 40本
みずほ銀行 36本
イオン銀行 79本
ソニー銀行 246本
大和証券 58本
みずほ証券 36本
三菱UFJモルガン・
スタンレー証券
68本
(※2020年11月時点の各社ホームページより筆者作成)

積極的に投資をするなら証券会社

投資信託の種類は銀行よりも証券会社のほうが充実している傾向にあり、たくさんの種類の中から自分で選びたい人は証券会社のほうが向いている。例えば投資信託にはほとんど中身が同じでわずかな信託報酬の差しかないものもあるが、その中から厳選して購入したいと考える人は証券会社で口座開設をしたほうがいいいだろう。

証券会社で口座開設するならネット証券は選択肢に入れたい。ネット証券は取扱商品数が店舗型の金融機関と比べて非常に多く、たくさんの投資信託から商品内容を比較できるからだ。取扱商品数が多ければ納得のいく投資信託も見つけやすい。

また証券会社は投資に特化した金融機関のため、銀行よりも投資情報が豊富だ。金融市場や投資環境について動画やレポートを頻繁に発信している。積極的に投資をしたい人にとって、投資情報の多さは重要な点になるだろう。

証券会社は商品数も投資情報も豊富であり、アクティブな投資家には証券会社が適している。

投資初心者は身近な銀行で投資信託を買うのもあり

細かい違いを気にせずある程度絞られた商品の中で投資をやっていくのであれば、銀行を利用しても問題ないだろう。

証券会社は選択肢が多く、いろいろ比較して決めたい人には向いているが、数ある中から違いを調べて検討するにはそれなりに手間もかかる。特に初心者向きのインデックスファンドは違いがあまりないものも多く、証券会社より選択肢が絞られている銀行のほうが選びやすいメリットはある。

対面型の銀行なら、銀行に出かけたついでに資産運用以外のこともまとめて相談できるのもメリットだ。

証券会社は基本的に投資以外のことは相談できず、投資専用口座として管理しなければならない。口座を分散するのが面倒と感じる人もおり、なるべく1つの金融機関で口座管理をしたい場合は銀行で投資信託を買うといいだろう。

銀行では「つみたてNISA」のように投資初心者に向いた制度も利用できる。つみたてNISAは運用益が非課税になる制度で、一定の基準に合格した投資信託が最初から厳選されているので投資初心者でも始めやすい。

つみたてNISAを利用できる主な銀行 つみたてNISAの商品数
三菱UFJ銀行 12本
三井住友銀行 3本
みずほ銀行 5本
りそな銀行 4本
イオン銀行 20本
新生銀行 11本
(※2020年11月時点の各社ホームページより筆者作成)
 

つみたてNISAは投資信託の購入手数料もかからず、コストを抑えて投資したい人にも向いている。投資信託以外にも投資できる一般NISAもあるが、どちらかと言えば株式投資に向いた制度だ。手広く投資しないのであれば、銀行だけでも資産運用は十分できる。

4. 投資初心者が銀行で買うのにおすすめの投資信託

投資初心者が銀行で投資信託を買う場合、どんな商品がおすすめできるか考えてみたい。

投資初心者はインデックス型の投資信託がおすすめ

投資信託の種類は、その運用方法によりインデックスとアクティブの2種類に分かれる。インデックスファンドは日経平均株価など何らかの指数とほぼ同じ値動きをする。一方のアクティブファンドは積極的に収益を狙う投資信託だ。

どちらの運用成果が良いかはその人の投資が終わるときでないとわからないが、投資初心者はインデックスファンドのほうが向いているといえる。なぜならアクティブファンドは個別銘柄ごとに投資方針の差が大きく、投資初心者が詳しく内容を調べて投資するにはハードルが高いからだ。またアクティブファンドには複雑な仕組みのものもある。

その点、インデックスファンドは特定の指数と連動させる運用のため、対象の指数がどのようなものか最低限わかっていればよい。

投資初心者はコストの低いシンプルな投資信託を

投資信託の手数料もインデックスファンドのほうが相対的に安いので、コストを抑えて運用できる。投資信託では運用期間が長くなるほど手数料の違いで数十万円単位の差が出るようになり、長期投資にも有利だ。

一方でアクティブファンドは手数料が高くてもその分収益を得られる可能性はある。ただ運用結果は未来にならないとわからない。こだわりを持って選べる投資信託でない限りはインデックスファンドを選ぶのが無難だ。

5.銀行で買えるおすすめ投資信託3選

先ほどの条件を踏まえ、初心者にも向いているおすすめの投資信託を3つ紹介したい。

バランスを重視したいなら……たわらノーロード バランス(標準型)

販売手数料……0円
信託報酬……0.242%(税込)
信託財産留保額……0円

たわらノーロード バランス(標準型)は、国内外の株式、債券、REIT(リート)の8つの資産にバランスよく資産配分された投資信託だ。おおまかには債券で半分、残りの半分が株式とREITで構成されている。リスク資産と安定資産にバランスよく分散投資したい人に合った投資信託だ。

債券が半分を占めているため下落局面では相対的にダメージを和らげつつ、株式やREITによる値上がり益もしっかり狙っていける。標準型以外にはリスク資産の比率が20%の堅実型と80%の積極型もあり、投資目的やリスク許容度などに合わせて標準型と比較検討するといいだろう。

<購入できる銀行>

  • みずほ銀行
  • 常陽銀行

収益を重視したいなら……eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)

販売手数料……0円
信託報酬……0.1144%以内(税込)
信託財産留保額……0円

eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)は、23の先進国・地域と26の新興国・地域の株式が投資対象だ。リスク資産のみのため値動きは大きくなるが、世界経済全体が成長し続ける限り長期的には株価上昇が期待できる。値動きに一喜一憂せず、長い目で投資しよう。

eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)は日本も含んでいるが、日本を除外して海外株式のみで運用するタイプもある。相対的に成長力のある海外のみに限定して投資したい場合は、そちらを選んでもいいだろう。日本を除いているだけで、その他の投資対象国や手数料や全く同じだ。

<購入できる銀行>

  • 三菱UFJ銀行
  • ジャパンネット銀行
  • 千葉銀行
  • 東京スター銀行

安定を重視したいなら……ダイワ・ライフ・バランス30

販売手数料……0円
信託報酬……0.198%(税込)
信託財産留保額……0円

ダイワ・ライフ・バランス30は株式が30%、債券が70%で構成される投資信託だ。内訳は日本株式20%、日本債券55%、外国株式10%、外国債券15%となっており、半分以上を国内債券が占めている。そのため値動きはかなり抑えられている一方、株式への分散投資により安定的に収益も積み上がっている。

資産構成が株式と債券のみでわかりやすいだけでなく、債券への重点投資によってある程度の収益を確保しながら投資できる点は初心者向きと言える。マーケットの急落時にはもちろん下落もするが、債券比率が高いため値下がり範囲は限られ比較的安定した運用を望む人に適した投資信託だ。

<購入できる銀行>

  • 池田泉州銀行
  • 北九州銀行
  • きらぼし銀行
  • 高知銀行
  • 清水銀行
  • 東北銀行
  • 富山銀行
  • 宮崎太陽銀行
  • もみじ銀行
  • 山口銀行

6.投資初心者が銀行で買ってはいけない投資信託

投資初心者におすすめできない投資信託もある。

投資初心者はテーマ型と呼ばれる投資信託を避ける

銀行でよく見かけるのは、AI(人工知能)やロボットなど今後成長が期待できる特定の分野を投資対象にする投資信託である。そうした分野は産業として成長は見込めるが、投資の世界では注目度の高まりとともに一気に買われ、旬を過ぎれば大量の売却により大幅に下落することもある。短期間の投資ならまだいいかもしれないが、投資初心者がタイミングを図って投資するのは難しいだろう。

投資初心者には毎月分配型もおすすめできない

毎月分配型のように分配頻度の高い投資信託もおすすめできない。運用しながらお金を受け取れるのはお得に感じるかもしれないが、分配金は自分の運用資産を取り崩したお金である。取り崩した分だけ運用資産が減ってしまうため、資産形成には向かない投資信託だ。

毎月分配型の投資信託は決してダメではないが、高齢でお金を取り崩しながら運用したい人が投資するような商品だろう。

投資初心者はシンプルでわかりやすい投資信託を選ぶべき

そのほかにも内容が複雑で理解できない投資信託はおすすめできない。複雑な投資信託はそれだけリスクを取っている可能性もある。自分がどんな商品に投資しているのかを理解するためにも、投資初心者はシンプルな商品から始めるのがおすすめだ。

7.投資初心者は自分のスタイルに合わせて銀行か証券会社かを選ぼう

銀行は日々の生活でも使うことも多く、資産運用だけではないお金の相談ができる。一方の証券会社は投資に特化している。

積極的に投資がしたい場合は銀行ではなく証券会社を検討してみよう。証券会社では投資信託に限らず、株式、債券、FXなどさまざまな金融商品が幅広く揃う。

銀行ではなく証券会社を選ぶメリットは同じ投資信託であっても商品数が多い傾向にあり、より自分の投資スタイルに合ったものを選択できる点だろう。

SBI証券や楽天証券などの大手ネット証券会社では、投資信託の取り扱い本数が豊富なだけでなく個人投資家向けサービスにも注力している。基本的に対面での接客はないが、セミナーや情報発信も活発だ。AIを使った資産運用アドバイスもあり、投資初心者でも運用の参考にできるサービスが多数ある。

投資初心者がどのような投資をしたいかによって銀行か証券会社かの選択は変わってくるはずだ。1つの金融機関でお金のことをまとめたい場合は銀行で資産運用し、豊富なラインアップから投資を考えたい場合は証券会社というような選び方もある。いずれにしても自分がどのように投資をしていきたいのかイメージし、スタイルに合わせて金融機関を選んでみよう。

 

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國村功志
執筆・國村功志
大手証券会社で株式・債券・投資信託などの金融商品販売に携わる。その後、ファイナンシャルプランナーの養成団体やFP事務所を経て、現在は資産形成FPとして活動。個人の資産運用経験も活かし、金融機関や一般の人向けに毎月セミナーも開催。CFP®、証券外務員一種保有。
大手証券会社で株式・債券・投資信託などの金融商品販売に携わる。その後、ファイナンシャルプランナーの養成団体やFP事務所を経て、現在は資産形成FPとして活動。個人の資産運用経験も活かし、金融機関や一般の人向けに毎月セミナーも行っている。CFP®、証券外務員一種保有。
 
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