iDeCoの口座は1人1口座しか開くことができず、各金融機関によって運用できる金融商品が異なる。数ある金融機関の中でも、楽天証券が投資家に選ばれる理由とはどこにあるのだろうか。具体的にどんな商品を選べばいいのかも解説する。
- 楽天証券のiDeCo(イデコ)は口座管理手数料が業界最低水準
- 楽天証券のiDeCo(イデコ)は商品ラインアップが豊富
- 楽天証券の口座を持っていれば証券資産とiDeCoを一緒に管理できる
- 楽天証券はサポートが充実していて初心者でも安心
- 楽天証券ではiDeCo(イデコ)用のサイトが便利
目次
- 1,楽天証券の魅力
- 2,iDeCo(イデコ)とは?メリットやデメリットなど
- 3,楽天証券のiDeCo(イデコ)のメリット
- 4,楽天証券のiDeCo(イデコ)のメリット1,口座管理手数料が業界最低水準
- 5,楽天証券のiDeCo(イデコ)のメリット2,商品ラインアップが豊富
- 6,楽天証券のiDeCo(イデコ)のメリット3,楽天証券の口座を持っていれば証券資産とiDeCoを一緒に管理できる
- 7,楽天証券のiDeCo(イデコ)のメリット4,サポートが充実していて初心者でも安心
- 8,楽天証券のiDeCo(イデコ)のメリット5,iDeCo(イデコ)用のサイトが便利
- 9,楽天証券のiDeCo(イデコ)で初心者におすすめの投資信託10選
- 10,iDeCo(イデコ)の商品選びで初心者が押さえるべき3つのポイント
- 11,楽天証券でiDeCo(イデコ)を始める場合の申し込みの流れ
- 12,他の金融機関でiDeCo(イデコ)を行っている人が楽天銀行に変更す
- 13,楽天証券のiDeCo(イデコ)のデメリット・注意点
- 14,楽天証券でiDeCo(イデコ)を始めるべき人
- 実際にiDeCo(イデコ)を始めてみる
1,楽天証券の魅力

楽天証券がどんな証券会社か、以下の表で確認してみよう。
口座数 | 624万口座(2021年上半期時点) |
---|---|
国内株 取引手数料 |
超割コース 55円〜 定額コース 0円〜 |
IPO 取扱実績 |
38社(2020年) |
米国株 取引手数料 |
約定代金×0.495% (最低0米ドル・上限22米ドル) |
米国株 取扱銘柄数 |
3,953銘柄 |
米国ETF 取扱銘柄数 |
344銘柄 |
投資信託 取扱銘柄数 |
2,678銘柄 |
つみたてNISA 取扱銘柄数 |
178銘柄 |
投資信託 最低購入金額 |
100円 |
口座連携 サービス |
楽天銀行「マネーブリッジ」 |
楽天ポイント還元 | 手数料100円ごとに1ポイント 投信残高10万円ごとに3〜10ポイント 楽天カード積立100円ごとに1ポイント |
トレーディング ツール |
PC 「マーケットスピード」 「マーケットスピードFX」 スマホ 「iSPEED」 「iSPEED FX」 「iSPEED 先物OP」 |
無料投資情報 | トウシル 会社四季報 日経テレコン バロンズ・ダイジェスト トムソン・ロイター フィスコ 株式新聞 |
ロボアドバイザー | 楽ラップ らくらく投資 |
カスタマーサポート | チャットサポート SMS送信サービス 電話自動応答 会員専用ダイヤル 投信NISA週末専用ダイヤル はじめてのお客様ダイヤル 個人型確定拠出年金(iDeCo)ダイヤル |
総合口座開設日数 | 最短翌営業日 |
NISA口座開設日数 | 最短1〜2営業日 |
iDeCo口座開設日数 | 1ヵ月半〜2ヵ月半 |
楽天証券の口座数は600万口座を超えており、大手ネット証券の一角だ。

楽天ポイントも各種取引で還元されるため、お得に投資できることも支持を集める理由の一つです。
2,iDeCo(イデコ)とは?メリットやデメリットなど

iDeCoとはどのような制度なのか、メリットやデメリットを知っておきたい。
iDeCo(イデコ)とは?
出典:iDeCo公式サイト
iDeCoで運用資産を受け取れるのは原則60歳以降のため、主に老後資金作りが目的の制度だ。
積み立てる商品は定期預金などの元本確保型の商品も選べるが、資産形成のためには投資信託で長期的に増やすことを目指したい。
iDeCo(イデコ)のメリット
- 運用益が非課税になる
- 掛金を全額所得控除できる
- 受取時に一定額が非課税になる
・iDeCo(イデコ)のメリット1,運用益が非課税になる
将来的に仮に100万円の運用益が確定するとそのまま受け取れるため、本来支払うはずだった約20万円の税金が節税可能だ。
・iDeCo(イデコ)のメリット2,掛金を全額所得控除できる
iDeCoは所得控除ができ、積み立てるだけで所得税や住民税を軽減できる。
節税金額は人により異なる。

節税金額は収入、その他の所得控除、掛金額で変わります。iDeCo公式サイトなどで簡易的にシミュレーションしてみましょう。
出典:iDeCo公式サイト『かんたん税制優遇シミュレーション』
・iDeCo(イデコ)のメリット3,受取時に一定額が非課税になる
iDeCoの受け取り方法は一時金か年金を選択できるが、受け取り方によって利用できる控除が異なる。
一時金の場合は「退職所得控除」、年金の場合は「公的年金等控除」が使える。

どちらの受け取り方が得かは、その時の状況により異なります。受け取り方法は将来選択できるため、その時によく考える必要があります。
iDeCo(イデコ)のデメリット
- 掛金の限度額がある
- 途中引き出しができない
- 手数料や維持費がかかる
・iDeCo(イデコ)のデメリット1,掛金の限度額がある
iDeCoは非課税で運用でき所得控除も可能な制度だが、掛金の限度額があり、会社員などはその金額が低い。
自営業者は厚生年金がないため、月額6万8,000円まで加入できるものの、会社員は多くても月額2万3,000円までだ。

少ない人は月額1万2,000円までの場合もあり、物足りないと感じる人もいるでしょう。
・iDeCo(イデコ)のデメリット2, 途中引き出しができない

一定の障害状態になった時は「障害給付金」として、本人が死亡した時は遺族が「死亡一時金」として受給できます。
出典:iDeCo公式サイト『iDeCo(イデコ)の給付(受取方法)について』
・iDeCo(イデコ)のデメリット3,手数料や維持費がかかる
iDeCoは口座に手数料がかかることも気をつけたい。
手数料は公的機関に支払うものと金融機関に支払うものがあり、加入時は初回のみ共通して2,829円がかかる。
出典:iDeCo公式サイト『手数料について』
加入後は口座の維持費が毎月発生するが、金額は金融機関によって異なる。
最も安い金融機関は楽天証券やSBI証券などで、月額の口座維持費は171円だ。

収入のない人は、iDeCoで運用しても手数料分を損するため気をつけましょう。
3,楽天証券のiDeCo(イデコ)のメリット

楽天証券のiDeCoは42万口座開設されており、業界全体の約206万口座に対して20%を占めるほど選ばれている(2021年6月時点)。
出典:楽天証券『2021年12月期 上半期決算説明資料』、iDeCo公式サイト
楽天証券でiDeCoを始めるメリットは以下の6つだ。
- ⑴ 口座管理手数料が業界最低水準
- ⑵ 商品ラインアップが豊富
- ⑶ 楽天証券の口座を持っていれば証券資産とiDeCoを一緒に管理できる
- ⑷ サポートが充実していて初心者でも安心
- ⑸ iDeCo(イデコ)用のサイトが便利
それぞれ詳しく解説していこう。
4,楽天証券のiDeCo(イデコ)のメリット1,口座管理手数料が業界最低水準

楽天証券のiDeCoは、加入中にかかる「口座管理手数料」が業界最低水準だ。
ここでは、加入時および加入中にかかるiDeCoの手数料と、楽天証券のケースを見ていこう。
iDeCo(イデコ)の口座管理手数料は合計手数料を比較する
iDeCoは税制メリットの大きい制度だが、口座の維持・管理には手数料が発生する。
手数料は大きく分けて「加入時」と「加入中」にかかってくる。
・加入時の手数料
加入時の手数料は1回のみかかるものであり、制度の運営元である国民年金基金連合会と、口座を開設する運営管理機関に納める。
国民年金基金連合会への手数料は一律2,829円で、どの金融機関に口座を開設しても共通してかかる。
・加入中の手数料
加入中には口座管理手数料が月額でかかる。
iDeCoは複数の機関が関わっており、口座管理手数料を納める先も以下の3つに分かれている。
⑵国民年金基金連合会
⑶信託銀行(事務委託先金融機関)

⑵の国民年金基金連合会への手数料は105円、⑶の信託銀行(事務委託先金融機関)へは66円で、どこで申し込んでも変わりません。手数料が異なるのは、⑴のiDeCoを申し込む金融機関(運営管理機関)の分です。
口座管理手数料を比較する時は、この手数料をしっかり確認するようにしよう。
楽天証券のiDeCo(イデコ)は口座管理手数料が安い
楽天証券の口座管理手数料は、運営管理機関としての手数料を残高、積立額、期間にかかわらず条件なしで無料にしている。
したがって、楽天証券を利用する場合、加入中にかかるコストは次のとおりとなる。
⑵国民年金基金連合会→105円
⑶信託銀行(事務委託先金融機関)→66円
内訳 (月額) | 月額合計 | |||
---|---|---|---|---|
国民年金基金連合会 | 信託銀行 | 楽天証券 | ||
加入者 | 納付1回あたり105円 | 66円 | 0円 | 171円 |
運用指図者 | ― | 66円 | 0円 | 66円 |
※下段の月額合計66円は、新たな掛金を拠出していない場合の金額

iDeCoは60歳まで口座解約ができないため、手数料は無視できない費用です。iDeCo口座を維持するコストを必要最低限で済ますことができるのは、楽天証券の大きな強みと言えるでしょう。
掛金の拠出をする人はiDeCo(イデコ)加入者としての口座管理手数料を確認する
口座管理手数料についてもう一つ知っておいたほうがいい点がある。
「加入者」と「運用指図者」とでは手数料が異なることだ。
口座管理手数料のうち国民年金基金連合会への手数料は、掛金の拠出があった月しかかからないため、掛金を拠出しない運用指図者はその分だけ手数料が下がるのだ。

毎月の掛金拠出が一般的な現役世代は、加入者としての手数料をチェックしましょう。
5,楽天証券のiDeCo(イデコ)のメリット2,商品ラインアップが豊富

楽天証券はiDeCoの商品ラインアップも充実している。
当初iDeCoで投資できる商品数は、数本から60本以上までと金融機関によって差が大きかったが、現在は35本が上限だ。

資産タイプの種類として国内外の株式や債券、REIT、金といった代表的な資産が一通り厳選されていることも評価できます。
資産タイプ | 商品数 | |
---|---|---|
株式 | 国内株式 | 6本 |
先進国株式 | 3本 | |
新興国株式 | 1本 | |
国内外株式 | 3本 | |
債券 | 国内債券 | 2本 |
先進国債券 | 3本 | |
新興国債券 | 1本 | |
不動産 | 国内REIT | 2本 |
海外REIT | 1本 | |
複合資産 | バランス | 5本 |
ターゲットイヤー | 3本 | |
コモディティ | 金 | 1本 |
預金 | 元本確保型 | 1本 |

楽天証券では、1つの商品で分散投資ができるバランス型や目標時期に向けて自動的に安定運用に切り替わっていくターゲットイヤー型も採用されています。自分でポートフォリオを組むのが苦手なら、こうした投資信託から選ぶと簡単です。
楽天証券のiDeCo(イデコ)は楽天・バンガード・ファンドが購入できる
楽天証券のiDeCoの商品ラインアップの中でも、「楽天・バンガード・ファンド」は低コストで手軽に分散投資ができる投資信託として注目したい。 出典:楽天投信投資顧問『楽天・バンガード・ファンド』
バンガードは世界最大級の運用会社で、インデックスファンドの先駆者として「長期・分散・低コスト」の商品を提供し続けている。
楽天証券のiDeCoで購入できる楽天・バンガード・ファンドは、以下の2つだ。
・楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天・バンガード・ファンド(全世界株式))

iDeCoで楽天・バンガード・ファンドが購入できる金融機関は少なく、取り扱いがあるのは、楽天証券以外だと松井証券くらいです。低コストで全米や全世界の株式に投資したい人は、楽天証券を候補に入れて検討しましょう。
出典:松井証券『取扱商品一覧』
6,楽天証券のiDeCo(イデコ)のメリット3,楽天証券の口座を持っていれば証券資産とiDeCoを一緒に管理できる

楽天証券のマイページはスマホに最適化されており、iDeCoも一緒に管理できるように設計されている。
データ連携の初期設定は必要だが、一度設定してしまえば、楽天証券のスマホサイトから運用資産の確認や商品の手続きなどを直接行える。
個別ファンドの詳細情報や運用資産の推移もグラフで確認できる機能があり、専用アプリのようなデザインになっている。

課税口座やNISAの管理も同じサイトで行えるため、ストレスなく利用可能です。
7,楽天証券のiDeCo(イデコ)のメリット4,サポートが充実していて初心者でも安心

楽天証券はオンライン取引の証券会社だが、対面でなければ不安だという人もいるかもしれない。
そのような人でも安心してiDeCoを始められるように、サポート体制を整えているのも楽天証券の特徴だ。
スタートガイドでiDeCo(イデコ)制度のことから運用商品まで紹介
楽天証券では、iDeCoのスタートガイドを独自に作成している。
資料請求すれば関係書類と同封されるが、ホームページ上から誰でも閲覧できるようにもなっている。 出典:楽天証券『お取引ガイド』
楽天証券のiDeCoのスタートガイドは2部構成だ。
・運用商品の選び方や入れ替え方法などを紹介する「実践編」

楽天証券のiDeCoのスタートガイドはイラストが多用されている内容でわかりやすいのが特徴です。初心者が迷いがちな商品選びでも個別商品の特徴が簡単にまとめられていたり、年代別のポートフォリオ例が掲載されていたりします。
iDeCo(イデコ)の運用について動画でわかりやすく学べる
楽天証券ではiDeCoのスタートガイド以外にも、過去に開催したWEBセミナーを閲覧できる。
動画コンテンツは全部で14本あり、投資の基礎から始まり、商品ページのチェックポイント、iDeCoの取扱銘柄についても解説されている。
出典:楽天証券『動画で学ぶ』

iDeCoは申し込んでから口座開設まで1~2ヵ月程度かかるため、その間に見ておくのもいいかもしれません。
iDeCo(イデコ)専用ダイヤルやAIチャットで疑問を解決
楽天証券は対面で相談できない代わりに、専用のダイヤルとチャットチャネルを用意している。
出典:楽天証券公式サイト
8,楽天証券のiDeCo(イデコ)のメリット5,iDeCo(イデコ)用のサイトが便利

楽天証券のiDeCoは、ネット上で簡単に管理がしやすいように設計されている。
iDeCoは積立投資のため積極的に売買する必要はないが、定期的な資産状況の確認や年齢などに応じた資産配分の見直しは行ったほうが良い。
そのため管理サイトの使いやすさも重要だ。
楽天証券のiDeCo(イデコ)は自社のサイト内で手続きを完了できる

掛金の配分比率の変更や商品の売却などの手続きも、楽天証券は自社のサイト内で完結できるよう設計しています。こうした利便性の高いサイト設計はIT企業ならではかもしれません。
iDeCo(イデコ)用のスマートフォンサイトが使いやすい
楽天証券ではiDeCo用のスマートフォンサイトが存在する。
通常のスマートフォンサイトからiDeCoページに飛べるため、専用アプリをダウンロードする必要もない。
専用サイトではiDeCoの運用資産をグラフやリスト形式で閲覧できる他、投資信託の詳細情報やチャートの確認もできる。
掛金の配分変更や保有商品の入れ替え(スイッチング)といった操作もスムーズに行えるよう配慮されている。

楽天証券のiDeCoサイトはスマートフォン用に最適化されているため、いつでもどこでも資産状況を確認できるのはうれしいポイントです。
9,楽天証券のiDeCo(イデコ)で初心者におすすめの投資信託10選

楽天証券のiDeCoで、おすすめの投資信託を紹介しよう。
iDeCoの換金は60歳以降になるため、長期の運用に向いた低コストのインデックスファンドから紹介する。
銘柄名 | 分類 | 投資先 | 信託報酬 | 年率リターン (3年) |
純資産総額 | おすすめポイント |
---|---|---|---|---|---|---|
たわらノーロード 日経225 |
インデックス | 日本株式 | 0.187% | 7.89% | 500億円 | 日本のリーディング カンパニーに投資 |
たわらノーロード 国内債券 |
インデックス | 国内債券 | 0.154% | 0.59% | 196億円 | ポートフォリオの リスクを軽減する資産 |
三井住友・DC日本リート インデックスファンド |
インデックス | 国内リート | 0.275% | 8.16% | 46億円 | 為替リスクのない 高利回り資産 |
たわらノーロード 先進国株式 |
インデックス | 先進国株式 | 0.10989% | 12.92% | 1,405億円 | 新興国株よりリスクと コストを抑えて 投資できる |
インデックスファンド 海外新興国 (エマージング)株式 |
インデックス | 新興国株式 | 0.374% | 7.02% | 317億円 | 積立投資と相性が良く 長期的な成長を 取り込める |
楽天・全米株式 インデックス・ファンド |
インデックス | 米国株式 | 0.162% | 14.88% | 3,587億円 | 世界最強の株式市場に まるごと投資 |
たわらノーロード 先進国債券 |
インデックス | 先進国債券 | 0.187% | 3.24% | 248億円 | ある程度の利回りを 得ながらリスクを 抑える資産 |
三井住友・DC外国リート インデックスファンド |
インデックス | 先進国リート | 0.279% | 7.1% | 131億円 | キャピタルとインカム収入の ある海外資産に 分散投資 |
楽天・全世界株式 インデックス・ファンド |
インデックス | 世界株式 | 0.212% | 11.36% | 1,223億円 | 全世界投資で数十年後も 安心して保有できる |
楽天・インデックス・ バランス(DC年金) |
インデックス | 世界株式 世界債券 |
0.163% | 4.38% | 120億円 | 楽天証券だけの 低コストバランスファンド |
たわらノーロード 日経225……日本のリーディングカンパニーに投資
投資先……日本株式
信託報酬……0.187%
年率リターン(3年)……7.89%
純資産総額……500億円
日経平均株価は1990年以来の3万円を超え、さらに高値を目指していけるかが注目されている。
企業収益は1990年と比べて1.74倍になっており、当時よりも裏付けは確かなものだ。
ただし海外要因に振られやすい点は意識しておきたい。

日経平均株価は東証一部企業をすべて含めるTOPIXと違い、選ばれた日本のリーディングカンパニーたちに投資できる指標です。
たわらノーロード国内債券……ポートフォリオのリスクを軽減する資産
投資先……国内債券
信託報酬……0.154%
年率リターン(3年)……0.59%
純資産総額……196億円
たわらノーロード国内債券の過去3年の年率リターンは0.59%と他の資産と比べると低い一方、リターンのばらつきも上下2%程度しかなく、株式市場が不安定になる時でも安定した資産であることがわかる。

国内債券の収益はほとんど期待できませんが、値動きが少ないため、たわらノーロード国内債券をポートフォリオに加えることで全体的なリスクを引き下げるのに役立ちます。
三井住友・DC日本リートインデックスファンド……為替リスクのない高利回り資産
投資先……国内リート
信託報酬……0.275%
年率リターン(3年)……8.16%
純資産総額……46億円
出典:楽天証券『三井住友・DC日本リートインデックスファンド』
新型コロナでリートは大きな打撃を受けたが、住居系や物流系など景気に強いリートを中心に、東証リート指数はコロナ禍前の水準までほとんど回復している。
国内リートをポートフォリオに加えるとパフォーマンスが高まるという論文もGPIFから発表されている。

国内リートは為替リスクなしで高い利回りを得られる資産です。長期投資でインカム収入の積み上がりも期待できます。
たわらノーロード先進国株式……新興国株よりリスクとコストを抑えて投資できる
投資先……先進国株式
信託報酬……0.10989%
年率リターン(3年)……12.92%
純資産総額……1,405億円
新型コロナによる混乱などもあったが、過去3年は新興国株式を大きく上回るリターンを出しており、インフラが整う先進国の強さが発揮された。
先進国は政治的にも安定しているため、外国株式に分散するなら検討すべき商品だ。

先進国株は新興国株より値動きを抑えつつ、長期的なリターンを期待できます。新興国株より信託報酬を抑えられるのも特徴です。
インデックスファンド海外新興国(エマージング)株式……積立投資と相性が良く長期的な成長を取り込める
投資先……新興国株式
信託報酬……0.374%
年率リターン(3年)……7.02%
純資産総額……317億円
出典:楽天証券『インデックスファンド海外新興国(エマージング)株式』
新興国株の過去3年のリターンは先進国株に劣るが、それでも年率7%で成長している。
ブレが大きいのも新興国株の特徴であり、年によっては先進国株を大きく上回る場合もある。

新興国株は変動が大きいので、購入単価を平均化する効果のある積立投資とも相性が良いです。経済成長率は先進国より高いため、長い目で成長性を取り込みましょう。
楽天・全米株式インデックス・ファンド……世界最強の株式市場にまるごと投資
投資先……米国株式
信託報酬……0.163%
年率リターン(3年)……14.88%
純資産総額……3,587億円
米国株式市場は世界で最も注目される市場であり、コロナ禍からの回復過程で世界中から投資資金を集めてきた。
年率リターンも他の資産と比べてかなり高い。
とはいえ、1990年以降の実績では年率10%前後が平均リターンのため、今後は伸び悩む時期もありそうだ。

米国株は世界最強とも言われ、日本でも個別株を含めて人気の高い投資先です。金融マーケットの中心でもあるため、ポートフォリオに必ず加えたい市場です。
たわらノーロード先進国債券……ある程度の利回りを得ながらリスクを抑える資産
投資先……先進国債券
信託報酬……0.187%
年率リターン(3年)……3.24%
純資産総額……248億円
過去3年の平均年率リターンは3.24%あり、債券運用としては十分な利回り。
平均リターンからの乖離率は5%程度と少し高まるが、株式と比べればかなり抑えられている。

先進国債券はある程度の利回りを得ながらポートフォリオのリスクも抑えられるため、債券を組み込みたい時には検討したいです。
三井住友・DC外国リートインデックスファンド……キャピタルとインカム収入のある海外資産に分散投資
投資先……先進国リート
信託報酬……0.279%
年率リターン(3年)……7.1%
純資産総額……131億円
出典:楽天証券『三井住友・DC外国リートインデックスファンド』
国内リートと同様、先進国リートの市場はコロナ禍前の水準まで回復している。
最大市場の米国では金利上昇圧力がかかる金融緩和の縮小が始まろうとしており、リートにはネガティブな要因だが、前回の緩和縮小時にはあまり問題にならなかった。
徐々に経済正常化に近づいていることからも、回復の大きな流れは変わらなさそうだ。

最大市場の米国でもリートの利回りは魅力的です。為替リスクはありますが、キャピタルゲインとインカムゲインを期待できる資産として検討したいです。
楽天・全世界株式インデックス・ファンド……全世界投資で数十年後も安心して保有できる
投資先……世界株式
信託報酬……0.212%
年率リターン(3年)……11.36%
純資産総額……1,223億円
過去3年の年率リターンは10%を超えており、世界中で金融緩和が行われてきた恩恵を受けている。
一国に投資を集中させる楽天・全米株式インデックスのリターンには及ばないが、世界中に分散しているため、市場のパワーバランスの変化には相対的に強い投資信託だ。

楽天・全世界株式インデックス・ファンド1つで全世界の株式に分散投資できる便利な商品です。時価総額の変化に伴い銘柄や国別構成比が自動的に変わるため、数十年先まで安心して保有できます。
楽天・インデックス・バランス(DC年金)……楽天証券だけの低コストバランスファンド
投資先……世界株式、世界債券
信託報酬……0.163%
年率リターン(3年)……4.38%
純資産総額……120億円
リスクとリターンのバランスが取れており、相対的な変動を抑えつつも過去3年の年率リターンは4%以上ある。
同じ分類の投資信託と比較しても効率の高い運用ができている。

楽天・インデックス・バランス(DC年金)は安定した運用がしたい人に適した投資信託です。楽天証券のiDeCoでのみ購入できる、低コストのバランスファンドであることもポイントです。
10,iDeCo(イデコ)の商品選びで初心者が押さえるべき3つのポイント

楽天証券ではiDeCoを開設するさまざまなメリットがあるが、具体的にどのように商品を選べばいいのだろうか。
ポイントは次の3点だ。
- ポイント1,長期の運用は分散投資が基本
- ポイント2,信託報酬の安い商品
- ポイント3,こだわりがなければインデックスファンドを選ぶのが無難
ポイント1,長期の運用は分散投資が基本
iDeCoのように長期の運用では、資産全体の安定につながる分散投資が基本と言われる。
一般的にリスク資産の株式は好況時に値上がりしやすく、安定資産の債券は不況時に買われやすくなるなどの特徴がある。
値動きについては、国内より海外、債券より株式やREITのほうがそれぞれ大きくなりやすい。
金も値動きはあるが、不況時に強い特性がある。
こうした特徴を考慮して分散投資することで資産全体に安定性が生まれるのだ。
・分散投資を実践する時には年齢も考慮
分散投資を実践する時には年齢も考慮する必要がある。
一般的には若いほどリスク資産を組み入れやすく、年配になるほど安定資産の比率を増やしたほうがいいと言われる。
リスク資産が多いとリターンは期待できるが、受取時期になって大きく年金資産を減らす可能性も高くなるからだ。

資産配分に正解はありませんが、20代や30代は「攻め」、50代は「守り」に比重を置くのが基本だろう。その間の40代は「攻め」と「守り」を考慮して、バランスよく資産配分するのがいいかもしれません。
・資産配分は「100−年齢」を目安にする
資産配分の考え方としては、「100−年齢」が有名だ。

年齢から資産配分を考えれば、誰でも簡単にポートフォリオを作成できるのがメリットです。高齢期になるほどリスク資産の割合が減るため、資金が必要になる時期に大きく資産が減るリスクも避けやすくなるでしょう。
「100−年齢」による資産配分の割合 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
20歳 | 30歳 | 40歳 | 50歳 | 60歳 | 70歳 | |
リスク資産 | 80% | 70% | 60% | 50% | 40% | 30% |
安定資産 | 20% | 30% | 40% | 50% | 60% | 70% |
楽天証券ではホームページとスタートガイドで年代別の資産配分例も紹介されているため、参考にしてみてはいかがだろうか。
ポイント2,信託報酬の安い商品
信託報酬を比較する時は、同じカテゴリーで同じ運用方法の商品同士を比較するのが基本だ。
運用方法でも日経平均株価など特定の指標に連動させるインデックス運用と、銘柄選別をして投資するアクティブ運用では、必然的に後者のほうがコストがかかる。
信託報酬の安い投資信託を選ぶことは大切だが、土俵の違う商品同士を比較しないようにしたい。
ポイント3,こだわりがなければインデックスファンドを選ぶのが無難
信託報酬が高い投資信託は、それだけ運用に手間がかかっているとも考えられる。
そうであるならアクティブファンドのほうがインデックスファンドより良好な運用結果になりそうだが、実際にはどうなのだろうか。
金融庁によると10年以上存続するアクティブファンドの中で、信託報酬の高いものはリターンのバラつきが大きくなると発表されている。
もちろんプラスのものもあるが、その分マイナスの投資信託も多くなる。

こうした事実から、個人が、特に投資経験が浅い人が、長期投資において運用成果の良いアクティブファンドを選ぶのは至難の業です。
11,楽天証券でiDeCo(イデコ)を始める場合の申し込みの流れ

楽天証券のiDeCoに申し込む場合、ウェブサイトから申し込む方法が簡単だ。
申込みの流れを確認していこう。
出典:楽天証券『お申込までのステップ』
- STEP1……加入者情報を入力
- STEP2……事業主証明書の用意(第2号被保険者)
- STEP3……SMS認証と掛金情報を入力
- STEP4……必要書類のアップロード
- STEP5……掛金引落銀行の設定
- STEP6……書類到着
STEP1……加入者情報を入力
手元に基礎年金番号のわかる書類(年金手帳など)を用意しておき、楽天証券のiDeCoサイトにある「お申込みはこちら」ボタンをクリックする。
以下のページに遷移するため、新規で加入する場合は「加入手続きへ」のボタンをクリックする。

次のページで該当する職業を選択し、加入者情報の入力フォームに進む。
楽天証券の口座を持つ人と楽天会員の人は、名前や住所などがすでに入力された状態になっている。


加入者情報入力後、申込情報入力に進むURLが記載されたメールが届く。
STEP2……事業主証明書の用意(第2号被保険者)
メールが届いたら記載のURLより申し込みを続ける。
手続きには以下の書類が必要だ。
・基礎年金番号(加入者情報で入力済みの場合は不要)
・免許証などの本人確認書類(楽天証券口座を開設していない人のみ)

事業主の証明書は勤務先の人事部等で記入してもらう必要がある。
簡単な内容なので、印刷して依頼しよう。
事業主の証明書が用意できたら、「次へ」進む。
STEP3……SMS認証と掛金情報を入力
本人確認のためにSMS認証が必要なため、メッセージが届いたら記載されたコードを入力する。

次に掛金情報を入力する。
毎月決まった金額で拠出する場合は「毎月定額」、特定の月にまとめて拠出したい場合は「月ごとに金額を指定」を選択する。

ここで「入力データの一時保存」を行う場合、前のページには戻れなくなるため注意しよう。
STEP4……必要書類のアップロード
ここまで進んだら以下の必要書類をアップロードする。
・本人確認書類(楽天証券口座がない人のみ)

アップロードはスマホかPCで可能ですが、スマホはその場で撮影してアップロードできるため簡単です。
出典:楽天証券『本人確認書類の保存方法とアップロードについて』

STEP5……掛金引落銀行の設定
書類アップロードが完了したら、掛金の引落銀行を設定する。
NTTデータのネット口座振替受付サービスに遷移して手続きするが、印鑑なしで直接口座振替受付が可能だ。

引落可能な銀行は楽天銀行をはじめとしたネット銀行や大手都市銀行の他、全国の銀行から引落できます。

STEP6……書類到着
手続き完了後は受付完了メールが届く。
加入審査完了まで1〜2ヵ月程度かかるが、iDeCo口座が開設できたら以下の書面が届くため、内容を確認し保管しておこう。
・口座開設のお知らせ
・コールセンター/インターネットパスワードの設定のお知らせ
12,他の金融機関でiDeCo(イデコ)を行っている人が楽天銀行に変更す

他社のiDeCoから楽天証券のiDeCoに移る場合、まず運営管理機関の変更手続きを行い、それが完了してから掛金拠出の申し込み手続きする流れだ。
出典:楽天証券『運営管理機関の変更方法』
- STEP1……加入者情報を入力
- STEP2……掛金情報を入力
- STEP3……申込書類の返送
- STEP4……移換完了の書類を受け取る
- STEP5……掛金拠出の申し込み
STEP1……加入者情報を入力
楽天証券のiDeCoサイトにある「お申し込みはこちら」のボタンをクリックし、次のページの「運営管理機関変更手続きへ」に進む。

加入者情報の入力フォームに進む。
楽天証券の口座を持つ人と楽天会員の人は、名前や住所などがすでに入力された状態になっている。

STEP2……掛金情報を入力
加入者情報の次は、掛金情報を入力する。

移換する資産で購入したい商品が決まっていれば、「続けて設定する」を選択しよう。

まだ決まっていない場合は後から申込書に記入できるため、急いで決める必要はありません。
次のページで入力内容を確認し、問題がなければ「申込む」ボタンをクリックする。
STEP3……申込書類の返送
後日申込書類が届くため、必要事項を記入して返送する。

STEP4……移換完了の書類を受け取る
移換が完了すると以下の書類が届くため、内容を確認し保管しよう。
・口座開設のお知らせ
・コールセンター/インターネットパスワードの設定のお知らせ
・お取引報告書
STEP5……掛金拠出の申し込み
運営管理機関変更の手続きが完了したら、掛金拠出の手続きをする。
手続き方法は、「11. 楽天証券でiDeCo(イデコ)を始める場合の申し込みの流れ」で説明した新規加入の時と同じ手順だ。
13,楽天証券のiDeCo(イデコ)のデメリット・注意点

楽天証券のiDeCoに大きなデメリットはないが、次の2点については気をつけておきたい。
対面相談ができない
楽天証券はネット証券のため、対面相談ができない。
とはいえ、楽天証券ではわかりやすいiDeCoのスタートガイドを用意していたりiDeCo専用ダイヤルを設けていたりと、初心者でもiDeCoを始めやすい環境が整えられている。

対面相談ができる金融機関はiDeCoにかかるコストが高い傾向にあるため、自身が何を重視するかで選べば良いでしょう。
楽天ポイントはiDeCo対象外
また、楽天証券は楽天カードで決済することで投資信託の積立でポイントを貯められるが、iDeCoは銀行口座引落のみのため対象外である。

楽天証券のiDeCoにポイント還元はありませんが、仮に貯められたとしても1%還元が限度です。iDeCoの節税効果は所得控除により最低でも15%あるため、加入するメリットのほうがはるかに高いでしょう。
14,楽天証券でiDeCo(イデコ)を始めるべき人

楽天証券ではiDeCoに加入していてもポイント還元など優遇の対象にはならないが、楽天銀行を掛金引落口座に設定すると毎月最大3ポイントを獲得できる。
さらに、iDeCoの掛金引落は楽天銀行の会員ステージをアップさせるのに必要な取引件数にもカウントされる。
楽天銀行口座を持っていれば相乗効果を得られるのだ。
楽天銀行の口座を持っていなくても、楽天証券はiDeCo初心者におすすめだ。

楽天証券では初心者でもiDeCoを始めやすいようサポートが充実しており、iDeCoにかかる手数料も安く、商品ラインアップの資産タイプもバランスよく取り扱っています。これからiDeCoを始めたい人は楽天証券を検討してみましょう。
実際にiDeCo(イデコ)を始めてみる
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