iDeCo(イデコ)初心者におすすめの銘柄10選 銘柄選びのポイントも紹介

2020.6.23
運用・家計
(写真=Jack Frog /Shutterstock.com)
(写真=Jack Frog /Shutterstock.com)
iDeCoの銘柄選びは、投資初心者でなくとも難しい。日常の生活が忙しいならなおさらだ。忙しいビジネスパーソンが、iDeCoの銘柄選びで失敗しないためにはどうしたらよいか。iDeCoの銘柄の選び方のコツとおすすめの10銘柄を紹介する。

目次
1.iDeCo(イデコ)の銘柄の選び方
2.iDeCo(イデコ)でおすすめの銘柄10選
3.話題の「ターゲットイヤーファンド」とは
4.iDeCoではリターンが見込める銘柄を

1.iDeCo(イデコ)の銘柄の選び方

iDeCoは2018年5月に規定が変更され、各証券会社の取り扱い銘柄数は35本になった。選択肢がかなり絞られた状態だが、初心者がここから数本に絞るのは簡単ではない。どのように選べばよいのかコツをお伝えしよう。

iDeCo(イデコ)の銘柄選は投資界のカリスマが示す『投資の大原則』を参考に

世界を代表する資産運用の思想家であるバートン・マルキールとチャールズ・エリスは、共著『投資の大原則』で、個人投資家が投資に成功するのに必要な要素は以下だと書いている。

(1)再投資(複利)の効果を認識すること
(2)市場の値動きに左右されず一定額をこつこつと投資すること
(3)資産タイプの分散をできるだけ図ること
(4)市場全体に投資するインデックスファンドを選ぶこと
(5)コストの低い商品を選ぶこと

このうち(1)と(2)はiDeCoを利用する時点で満たしている。残りの3つについて解説していこう。

資産タイプの分散をできるだけ図ること

iDeCoで投資を始める初心者によくすすめられるのはバランス型の投資信託だ。投資信託には国内株式、海外株式、国内債券、海外債券、国内REIT(不動産投資信託)、海外REIT(不動産投資信託)、コモディティ(金など)に投資するものがある。バランス型の投資信託はそれらに複合的に資金を配分する。採用する資産の種類や配分比率はファンドにより異なる。

バランス型の投資信託が初心者に向いている理由としては、1つの銘柄で複数の資産に分散投資できることだ。それから自動的に「リバランス」されることが挙げられる。リバランスとは市場の状況に合わせて、最も利益を期待できる資産配分に組み直すことだ。初心者がこれを自分でやるのは大変だが、投資信託ならプロに任せられる。

iDeCoでバランス型の投資信託を選ぶならば、必ず資産配分を確認してほしい。銘柄によって株式偏重であったり債券偏重であったりするためだ。

債券比率の高いバランスファンドは安全性が高いが、iDeCoの節税効果の一つである運用益の非課税効果が得られない。また、バランスファンドは運用に手間がかかるため、一般的に手数料(信託報酬)が高めであることにも注意したい。

市場全体に投資するインデックスファンドを選ぶこと

投資信託には市場の指数と連動するインデックス型と、市場平均を上回るリターンを目指すアクティブ型がある。一つの企業や分野に投資するのではなく、日本やアメリカ、先進国、グローバルといった市場全体に投資できるインデックス型は初心者や長期投資に適している。

一般的に債券より株式、国内より海外、インデックス型よりもアクティブ型のほうがリスクとコストが高く、その代わり期待できるリターンも大きい。投資初心者は、できるだけリスクとコストを抑えるべきなのでインデックス型が向いていると言われている。新興国やコモディティは値動きが激しいので、投資に慣れてからチャレンジしたい。

iDeCoの投資タイプや投資対象は、各証券会社のホームページや投資信託の目論見書に詳しく記載されている。キーワードを拾えば、どういった種類のファンドなのかが分かるはずだ。

手数料が低いファンドを選ぶこと

信託報酬は投資信託を保有している限り発生する。長期間保有することが前提のiDeCoでは、信託報酬は厳しくチェックすべきポイントだ。

信託報酬はタイプによって水準が異なり、安全性の高い国内外株式・債券のインデックス型なら0.15~0.18%程度。バランス型は0.17~1.20%と幅が大きく、ターゲットイヤー型はおよそ0.7~0.9%だ。ターゲットイヤーについては後述する。

信託報酬は年々値下げ傾向にあり、特にインデックス型はコスト安競争が激しい。iDeCoでも最安だと思っていたファンドが相対的にコスト高になっていることがあるため、定期的にチェックしたいところだ。

新興国・成長株・アクティブ型には2%を超える銘柄もある。iDeCoの信託報酬が1%の場合、100万円を10年間運用すると10万円近くの費用が発生することになる。パーセンテージだと小さい数字に見えるかもしれないが、iDeCoのような長期投資においては1%の違いは大きい。

iDeCoを始めてリスク管理に自信がついてきたら、大きなリターンが見込めるファンドに挑戦してみるのもいいだろう。

2.iDeCo(イデコ)で初心者におすすめの銘柄10選

初心者が投資信託を考える上で重要な5つの要素を満たす、おすすめのiDeCo銘柄をピックアップした。いずれも運用コストの低いインデックス型、あるいは複数のインデックスに連動する銘柄から選出している。国内株式、海外株式、バランス型の順に見てみよう。(※信託報酬は6月19日時点、トータルリターンは2020年5月31日時点)

iDeCo(イデコ)でおすすめの国内株式ファンド3選

国内株式を対象とした投資信託は、日経平均株価225やTOPIX(東証株価指数)に連動するインデックス型ファンドが一般的だ。中でも次の3銘柄は信託報酬が低く注目度が高い。

(1)One DC国内株式インデックスファンド

One DC国内株式インデックスファンドは、みずほフィナンシャルグループに属する「アセットマネジメントOne株式会社」が運用する国内株式インデックスファンドだ。TOPIX(配当込み)をベンチマークとし、信託報酬は税込年間0.15400%と同じ分類のファンドの中でもかなりの低水準だ。

確定拠出年金(DC)専用ファンドは通常の公募ファンドよりも低コストなものが多く、ファンド名に「DC」が付いているかどうかは一つの目安になる。トータルリターンは5年で0.72%、10年8.06%と幅があるが、基本的に成熟市場である日本株式に連動するので、手堅い運用成績が見込める。

<購入できる金融機関例>

・松井証券 
・マネックス証券 

(2)DCニッセイ国内株式インデックス

こちらもTOPIX(配当込み)に連動する確定拠出年金(DC)専用ファンドだ。日本生命の子会社であるニッセイアセットマネジメント株式会社が運用する。ニッセイ基礎研究所の金融テクノロジーをベースにしているとあって、年金運用向けとしての信用がありそうだ。

信託報酬は年率0.15400%とTOPIXをベンチマークとするファンドの中でも低い水準だ。設定日は2014年9月30日なので10年でのトータルリターンはまだ分からないが、5年で0.69%、直近1年で5.90%となっている。岡三証券のみで取り扱いがある。

<購入できる金融機関例>

・岡三オンライン証券 (運営管理機関は岡三証券)

(3)三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド

三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンドもTOPIX(配当込み)に連動するインデックスファンドだ。ただし確定拠出年金(DC)専用ではなく、つみたてNISAなどでも購入できる。三井住友DSアセットマネジメント株式会社の、「長期・分散・積立投資」をコンセプトとしたDCファンドシリーズの一つだ。

信託報酬は0.17600%と十分に低水準だ。トータルリターンは5年で0.69%、直近1年で5.93%と他のTOPIX連動ファンドと同様の動きをしている。

<購入できる金融機関例>

・SBI証券 
・楽天証券

iDeCo(イデコ)でおすすめの海外株式ファンド4選

海外株式を対象としたインデックスファンドには、投資地域を「全世界株式」とするもの、「先進国株式」や「新興国株式」に絞ったもの、「米国株式」に限定したものなどがある。たとえばグローバルに投資する投資信託はFTSEグローバル・オールキャップ・インデックスやMSCI ACWI(MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス)をベンチマークとしている。

(1)SBI・全世界株式インデックス・ファンド(雪だるま(全世界株式))

SBI・全世界株式インデックス・ファンド(雪だるま(全世界株式))は、全世界の株式市場の動きをとらえたFTSEグローバル・オールキャップ・インデックスに連動するよう設計されている。ETF(上場投資信託)を通して低コストで分散投資するつくりになっており、投資対象には中型株・小型株も含まれるため、あらゆる意味で広い範囲に投資できる。

信託報酬は0.1102%と低水準だ。設定日が2017年12月6日と比較的新しいファンドなのでリターンなどの実績情報がまだ乏しいが、基本的にはFTSEグローバル・オールキャップ・インデックスと同じ動きをする。通常は多くの証券会社で取り扱われているが、iDeCoで購入できるのはSBI証券だけだ。

<購入できる金融機関例>

・SBI証券 

(2)eMAXIS Slim米国株式(S&P500)

三菱UFJ国際投信が運用しているeMAXIS Slimシリーズのうち、米国の主要大企業500銘柄を対象とした株価指数S&P500をベンチマークとしたインデックス投信だ。債券やREITは対象とせず、米国の優良大型株に絞って投資するため、安定性を確保しながらもある程度のリターンが見込める。それでいて信託報酬は0.09680%とコストが安いことが人気の理由だ。

設定が2018年7月3日と、まだできてから日が浅いため不安もあるが、純資産は1000億を超え順調に推移している。

<購入できる金融機関例>

・SBI証券 
・マネックス証券 

(3) <購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド

<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドは、ニッセイアセットマネジメント株式会社の「<購入・換金手数料なし>シリーズ」の一つで、MSCIコクサイ・インデックスに連動し、日本を除く主要先進国の株式に投資する。FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスと違い、新興国株式や小型株は含まれない。シンプルで分かりやすいことを目指したファンドシリーズとあって、信託報酬は0.10230%と低く抑えられている。

純資産残高の増加を受けて2020年2月に手数料の引き下げを行っており、今後もさらなる引き下げが期待できる。トータルリターンも5年で2.96%、3年で5.15%と安定している。iDeCoでの取り扱いが1社なのが残念だ。

<購入できる金融機関例>

・SBI証券 

(4)eMAXIS Slim先進国株式インデックス

eMAXIS Slim先進国株式インデックスは三菱UFJ国際投信の「eMAXIS Slimシリーズ」の一つで、日本を除く世界主要国の株式に投資する。当シリーズは低コストを重視したファンドで、つみたてNISAでも人気を博している。もう少しコストが高めで名前が似ている「eMAXIS先進国株式インデックス」と混同しないようにしたい。

信託報酬は0.10230%とニッセイ外国株式インデックスファンドと同じである。トータルリターンは3年で5.23%、1年で4.03%と、新興国や小型株を含むグローバルファンドより安定感がある。取り扱いは以下の3社である。

<購入できる金融機関例>

・SBI証券 
・松井証券 
・マネックス証券 

iDeCo(イデコ)でおすすめのバランス型(複合資産)ファンド3選

株式以外の資産も投資対象とするバランス型ファンドにもふれておこう。バランス型は国内株式型や海外株式型と比べて運用手数料が高くなりがちだが、iDeCoのインデックス型のバランスファンドで信託報酬が1%を超える銘柄は見当たらない。地域分散だけでなく、資産も分散させたいなら検討したいところだ。

(1)楽天・インデックス・バランス(DC年金)

楽天・インデックス・バランス(DC年金)は楽天投信投資顧問が2018年5月25日に設定したばかりの新しい確定拠出年金(DC)専用ファンドだ。信託報酬は0.207%。投資対象の85%が債券で、株式比率が小さめなので大きなリターンは期待できないはずだが、ここ1年の実績だけ見れば4.79%とまずまずの水準である。純資産と運用期間がまだ控えめなので、もう少し実績が欲しいところだ。

<購入できる金融機関例>

・楽天証券

(2)eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)

eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)は複数の資産に投資資金を配分するバランス型投信の代表的銘柄だ。国内株式・先進国株式・新興国株式・国内債券・先進国債券・新興国債券・国内リート・先進国リートの指数をそれぞれ12.5%ずつ組み合わせた合成指数に連動する。この資産比率は固定されている。

分散投資を極めたような投資信託だが、株式の比率が低いため大きな値上がりは期待できない。それでも長期的には上昇を続けており、純資産残高は540億と高水準だ。信託報酬は0.15400%と同分類の中では十分に低い。

<購入できる金融機関例>

・SBI証券 
・松井証券 
・マネックス証券 

(3)DCインデックスバランス(株式80)

DCインデックスバランス(株式80)は日興アセットマネジメントが運用する確定拠出年金(DC)専用ファンドだ。シリーズ化されているバランスファンドで、株式比率が80%、60%、40%、20%から選択できる。いずれも設定されてから17年以上経つ実績のあるファンドで、信託報酬は0.15400%で統一されている。

過去5年の積立リターンでは株式80が最も成績が良かったためおすすめに挙げたが、これは市場動向に左右されるものなので状況によって株式比率は変えるのも良い。手堅さを重視するなら株式比率は20や40でも良いかもしれない。

<購入できる金融機関例>

・SBI証券 

3.iDeCo(イデコ)で話題の「ターゲットイヤーファンド」とは

上述したバランスファンドの一つに「ターゲットイヤーファンド」と呼ばれるものがある。ターゲットとなる年を2030年、2050年のように決め、始めは株式を中心に積極的な投資を行うが、ターゲットイヤーに向けて徐々に安定資産に切り替えていく商品だ。老後資金形成を目的として60歳まで運用を続けるiDeCo向きの商品と言えるだろう。

米国で成長してきたターゲットイヤーファンドは、近年日本でも普及しつつある。かつては手数料が高かったが、最近は低コスト商品も開発され、現在の手数料はインデックスファンドとアクティブファンドの中間あたりだ。

気をつけたいのがターゲットイヤーの後だ。主に安定資産に投資しているため、あまり利益は期待できないが信託報酬は発生する。ターゲットイヤー後はそのままにせず、定期預金や他の運用資産に振り替えるなどの対策をしたい。

4.iDeCo(イデコ)ではある程度リターンが見込める銘柄がふさわしい

iDeCoに対応している金融機関では、投資信託以外にも定期預金などの元本保証商品も対象商品に含まれていることが多い。iDeCoの銘柄選びをする時間がないためとりあえず定期預金にしている人が多いが、早めに投資商品に切り替えることをおすすめする。なぜならiDeCoには口座管理手数料が発生するからだ。

iDeCoの加入時に2,829円の手数料がかかるほか、運用期間中には安くて171円、高くて629円の口座管理手数料が発生する。iDeCoの口座を開設しているだけで年間2,052円~7548円の負担だ。定期預金の利息でこれらを補うことはできない。つまり元本割れということになる。

iDeCoのメリットは、所得税・住民税の控除の対象となるだけでなく、運用益が非課税になることも大きい。このメリットを最大化するためには、iDeCoで選ぶ銘柄はある程度リターンが見込める金融商品がふさわしいと言えそうだ。

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執筆・

外資系経営コンサルティング会社にて製造・物流・小売部門のコンサルタントとして業務/システム改革プロジェクトに参画。退職後独学でFP技能士の資格を取得。開業して個人事業主となり、マネー・ビジネス分野の執筆、企業からの請負業務を手がける。
 

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