
iDeCoを40代から始めるのは遅いと思っている人もいるかもしれないが、むしろ40代が始めどきだ。iDeCoの受給を60歳とした場合、通算10年以上の加入期間が必要になる。そのため50代では遅く、40代で始める必要がある。40代ならば収入も安定しており無理のない拠出が期待できるだろう。20年程度の運用期間もとれるので利回り次第で多くの運用益を確保でき、節税メリットも享受できる。
目次
- 1.iDeCo(イデコ)とは公的年金を補うための私的年金制度
- 2.iDeCo(イデコ)の4つのメリットを解説
- 3.iDeCo(イデコ)の2つのデメリット
- 4.iDeCo(イデコ)の金融機関を選ぶときの2つのポイント
- 5.iDeCo(イデコ)のおすすめ金融機関ランキングTOP5
- 6.iDeCo(イデコ)で買える投資信託の純資産増加額ランキングTOP10 人気の高い銘柄はどれ?(SBI証券の場合)
- 7.iDeCo(イデコ)のおすすめ商品5選【2021年7月】
- 8.iDeCo(イデコ)の商品を選ぶときの3つのポイント
- 9.iDeCo(イデコ)を40代から始める場合のポートフォリオ
- 10.iDeCo(イデコ)を始めるなら遅くとも40代までに 積立額と節税額をシミュレーション
- 11.iDeCoに関する頻出Q&A11選
- 12.家計を見直して今すぐiDeCo(イデコ)を始めよう
- iDeCo(イデコ)を実際に始めてみよう
1.iDeCo(イデコ)とは公的年金を補うための私的年金制度
iDeCo(イデコ)とは?
2002年1月より始まった私的年金の制度で、個人型確定拠出年金とも言う。
公的年金や確定給付企業年金とは違い、加入者が自ら申込み、掛金額と商品を決めて運用する。そして掛金と運用益の合計額をもとに計算された給付金を原則60歳以降に受け取ることができる仕組みである。
基本的に20歳以上60歳未満の人は誰でも加入が可能で、企業型確定拠出年金に加入している人でも規約で同時加入が許可されている場合はiDeCo(イデコ)に加入可能だ。
iDeCo(イデコ)のメリットは、掛金の拠出、運用益、給付金に対して税制優遇があることだ。
(※iDeCo公式サイト『iDeCo(イデコ)の特徴?』より)

iDeCoは2017年1月から専業主婦(夫)や企業年金加入者、公務員等も加入できるようになり、20歳以上60歳未満のほとんどの人が利用できるようになりました。2021年5月時点のiDeCo加入者は、201.5万人です(※iDeCo公式サイト『業務状況』より)。
iDeCo(イデコ)の掛金は加入資格ごとに上限額が違う

iDeCoの掛金は、加入資格ごとに上限がある。上限額までであれば、月々5,000円から1,000円単位で設定できる。
加入資格と拠出限度額
加入資格 | 拠出限度額 | |
---|---|---|
自営業者・学生等 (第1号被保険者) |
6.8万円 国民年金基金または国民年金 付加保険料の合算 |
|
専業主婦等 (第3号被保険者) |
月額 : 2.3万円 |
|
会社員等 (第2号被保険者) |
||
会社に企業年金がない場合 2.3万円 |
||
企業型DCに加入している場合 2万円 |
||
DBと企業型DCに加入している場合 1.2万円 |
||
DBのみに加入している場合 1.2万円 |
||
公務員等共済加入者 (第2号被保険者) |
1.2万円 |
※DC:確定拠出年金 DB:確定給付企業年金、厚生年金基金
拠出限度額が最も高いのは自営業者や学生などの第1号被保険者で、月額6万8,000円だ。

第1号被保険者は年金の2階部分を自分で準備する必要があるため、拠出限度額が高く設定されています。
会社員などの第2号被保険者は、条件によって拠出限度額が月額2万3,000円、2万円、1万2,000円に分かれている。
専業主婦(夫)などの第3号被保険者の上限額は、月額2万3,000円だ。

第3号被保険者とは会社員などに扶養される配偶者で、年収130万円未満で20歳以上60歳未満の人です。
iDeCo3年連続新規加入者数No.1!(楽天証券調べ)
2.iDeCo(イデコ)の4つのメリットを解説

iDeCoの最大のメリットは節税効果だ。以下、4つのメリットを解説する。
iDeCo(イデコ)のメリット1……掛金が全額所得控除される

iDeCoでは、自分で決めた掛金の全額が所得から控除される。
年収800万円で、課税される所得が330万円超695万円以下の人が毎月1万円を拠出した場合
・国民年金の第1号・第3号被保険者の場合……確定申告を行う
・国民年金の第2号被保険者で給与天引き……手続き不要
・国民年金の第2号被保険者で口座振替……年末調整で申告
iDeCo(イデコ)のメリット2……運用益が非課税

iDeCoの運用商品は以下の3つだ。自分で許容できるリスクや目標とする利回りなどを決め、商品を選んで掛金を運用する。
・保険商品
・投資信託
通常は運用益に源泉分離課税20.315%が課税されるが、iDeCoであれば課税されない。運用益は再投資の資金に含まれる。
iDeCo(イデコ)のメリット3……受け取るときも控除の対象になる

iDeCoの受け取り方法は、年金または一時金を選択できる。

金融機関によっては、年金と一時金を組み合わせて受け取ることができます。
iDeCo(イデコ)のメリット4……持ち運びができる

iDeCoで積み立てた年金資産は、転職や離職した場合でも移換の手続きによって持ち運ぶことができ、掛金の拠出を継続できる。

厚生年金基金や確定給付企業年金等から資産を引き継ぐこともできるので、まとまった資産を60歳以降に受け取れます。
3.iDeCo(イデコ)の2つのデメリット

メリットが多いiDeCoだが、デメリットもある。
iDeCo(イデコ)のデメリット1……60歳まで引き出せない

iDeCoは、原則として60歳になるまで積み立てた資産を引き出すことができない。

この点は、これから教育費が増える、住宅購入の予定があるなど、支出がかさむ時期は不安かもしれません。
また、60歳から受け取るためには10年以上の通算加入者等期間が必要だ。加入者期間等に応じた受給開始年齢は以下のとおり。
・8年以上10年未満……61歳
・6年以上8年未満……62歳
・4年以上6年未満……63歳
・2年以上4年未満……64歳
・1年以上2年未満……65歳
iDeCo(イデコ)のデメリット2……加入時と運用時に手数料がかかる

iDeCoの口座は、証券口座や銀行口座と違って手数料がかかる。手数料には、加入時に国民年金基金連合会と金融機関に支払う初期手数料と、運用期間中に金融機関や国民年金基金連合会、事務委託先金融機関に毎月支払う手数料がある(詳しくは後述する)。
4.iDeCo(イデコ)の金融機関を選ぶときの2つのポイント

金融機関を決める際のポイントは、以下の2つだ。
iDeCoは、利用する金融機関によって手数料や購入できる金融商品が異なる。iDeCo口座を開設できる金融機関は、1人1つだけだ。

iDeCoの金融機関を変更する場合は手数料が必要で、期間は1~2ヵ月程度かかります。そのため、最初の金融機関選びが重要です。
iDeCo(イデコ)にかかるコストが低い

iDeCoの運営管理機関は証券会社や銀行、保険会社など221社だ(※厚生労働省の資料より、2021年6月時点)。運営管理機関以外に、iDeCoの加入受付や情報提供のみを行う金融機関もある。どの金融機関でも共通でかかるコストは以下のとおり。
・事務委託先金融機関に支払う手数料……66円/月

金融機関の中には、加入時に運営管理機関手数料が1,000円ほどかかったり、運用中に口座管理手数料がかかったりするところもあります。手数料は金融機関によって異なるので、必ず確認しておきましょう。
ネット証券や対面型証券、銀行など主要14社のiDeCoでかかる手数料を以下のとおりだ。
金融機関14社の手数料一覧
金融機関 | 加入時手数料 | 運用期間中の手数料 | |
---|---|---|---|
掛金を拠出する場合 | 掛金を拠出しない場合 | ||
SBI証券 | 2,829円 | 171円 | 66円 |
楽天証券 | 2,829円 | 171円 | 66円 |
マネックス証券 | 2,829円 | 171円 | 66円 |
松井証券 | 2,829円 | 171円 | 66円 |
岡三オンライン証券 | 2,829円 | 380円 | 440円 |
野村證券 | 2,829円 | 171円 | 66円 |
大和証券 | 2,829円 | 171円> | 66円> |
イオン銀行 | 2,829円 | 171円 | 66円 |
ソニー銀行 | 2,829円 | 171円 | 66円 |
auじぶん銀行 | 2,829円 | 171円 | 66円 |
三菱UFJ銀行 | 2,829円 | 556円 | 423円 |
三菱UFJ銀行 | 2,829円 | 431円 | 326円 |
三井住友銀行 | 2,829円 | 431円 | 326円 |
三井住友銀行 | 2,829円 | 171円 | 66円 |
みずほ銀行 | 2,829円 | 171円 | 66円 |
ゆうちょ銀行 | 2,829円 | 430円 | 325円 |
iDeCo(イデコ)で運用できる商品のラインアップが充実している

iDeCoで運用できる商品は、金融機関によって異なる。多くの金融機関では、利用者が選びやすいように商品を10~30本程度に絞り込んでいる。
金融機関を比較する際は、商品ラインアップを確認したい。商品数が多ければよいわけではなく、各資産クラスに適切な商品が用意されることが重要だ。iDeCoを取り扱っている14社の商品本数を比較してみよう。
金融機関14社の商品本数比較
金融機関 | 金融商品の分類 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
株式 | 債券 | REIT | バランス | コモディティ | ターゲット イヤー |
元本確保 | |
SBI証券 (セレクト プラン) |
20 | 5 | 2 | 4 | 1 | 4 | 1 |
SBI証券 (オリジナル プラン) |
20 | 3 | 2 | 7 | 1 | 4 | 1 |
楽天証券 | 13 | 6 | 3 | 5 | 1 | 3 | 1 |
マネックス 証券 |
15 | 4 | 3 | 3 | 1 | 0 | 1 |
松井証券 | 4 | 3 | 2 | 1 | 1 | 0 | 1 |
岡三オンライン 証券 |
15 | 7 | 3 | 9 | 0 | 0 | 7 |
野村證券 | 8 | 4 | 2 | 5 | 0 | 7 | 1 |
大和証券 | 12 | 4 | 2 | 3 | 0 | 0 | 1 |
イオン銀行 | 8 | 4 | 2 | 5 | 1 | 3 | 1 |
ソニー銀行 | 10 | 4 | 2 | 5 | 1 | 6 | 0 |
auじぶん銀行 | 0 | 0 | 0 | 4 | 0 | 0 | 1 |
三菱UFJ銀行 | 6 | 3 | 1 | 8 | 0 | 7 | 7 |
三井住友銀行 | 11 | 3 | 1 | 11 | 1 | 0 | 2 |
ゆうちょ銀行 | 7 | 4 | 2 | 9 | 0 | 4> | 8 |
・債券……国債や社債などの債券を投資対象にする投資信託
・REIT……不動産投資信託(REIT)を投資対象にする投資信託
・バランス……株式、債券、REITといった複数の資産を組み合わせて投資する投資信託
・コモディティ……貴金属、エネルギー、穀物といった商品を投資対象にする投資信託
・ターゲットイヤー……目標とする年に向けて資産配分を変更するバランスファンドの一種
・元本確保……定期預金や保険などの元本割れリスクがない商品
5.iDeCo(イデコ)のおすすめ金融機関ランキングTOP5

iDeCoを利用できる金融機関をランキング形式で紹介する。(※データはすべて2021年7月2日時点)

iDeCoにかかる手数料が安いネット証券を対象に、商品の選びやすさと低コストの商品の品揃えを重視した、投資初心者向けのランキングになっています。金融機関を選ぶ際は、自身の投資スタイルに合ったものを選んでください。
証券会社名 | 加入時手数料 | 口座管理手数料 (掛金拠出者) |
商品数 | おすすめポイント | |
---|---|---|---|---|---|
1位 | マネックス 証券 |
2,829円 | 171円 | 27 | ・土曜日も利用できる 問い合わせダイヤル ・便利なロボアドバイザー |
2位 | SBI証券 | 2,829円 | 171円 | 37(セレクトプラン) 38(オリジナルプラン) |
・加入者数No.1の実績 ・低コスト商品主体のセレクトプランを用意 |
3位 | 楽天証券 | 2,829円 | 171円 | 32 | ・資産運用しやすい管理画面 ・無料セミナー |
4位 | 松井証券 | 2,829円 | 171円 | 40 | ・低コストのインデックス 投信が充実 |
5位 | 岡三オンライン証券 | 2,829円 | 380円 | 41 | ・アクティブ投信や 元本確保型商品が充実 |
1位……マネックス証券――問い合わせダイヤルやロボアドバイザーなどの充実したサポート
(※マネックス証券より引用)
マネックス証券のiDeCoのメリット
- 土曜日も利用できるiDeCo専用ダイヤル
- 投資初心者にもやさしいiDeCo専用ロボアドバイザー
マネックス証券では、iDeCoに関する電話問い合わせを土曜日も受け付けている。5つの質問に答えるだけで最適な運用プランを提案するiDeCo専用ロボアドバイザー「iDeCoポートフォリオ診断」を利用できるのも魅力だ。
> iDeCoで初めての資産運用をされる方が、安心してサービスをご利用いただけるよう、サポート体制を充実させています。
> 特に投資初心者の方には難しい銘柄選びでは、iDeCo専用のロボアドバイザーをご用意して、簡単にお客様に最適な銘柄の組み合わせを、ご提案できるようにしております。
>
> 引用:マネックス証券公式サイト
ラインアップはコストが最低レベルの銘柄を中心に、長期的に安定した運用成績が期待できる27本を取り揃えている。
マネックス証券のiDeCoのデメリット
- 日曜日・祝日はiDeCo専用ダイヤルを利用できない
<マネックス証券のiDeCo手数料(税込)やラインアップ総本数>
加入時運営管理手数料
2,829円
運用中口座管理手数料
(掛金拠出する場合)
171円/月
運用中口座管理手数料
(掛金拠出しない場合)
66円/月
移換・運営管理機関変更時手数料
4,400円
ラインナップ総本数
27本
※マネックス証券の公式ウェブサイトを基に筆者作成
【関連記事】
2位……SBI証券――10年を超えるiDeCoの実績を持つネット証券最大手
(※SBI証券より引用)
SBI証券のiDeCoのメリット
- 加入者数No.1の実績による安心感
- セレクトプランは低コストの商品が充実

- 土曜日も利用できるiDeCo専用ダイヤル
- 投資初心者にもやさしいiDeCo専用ロボアドバイザー
- 日曜日・祝日はiDeCo専用ダイヤルを利用できない
加入時運営管理手数料 | 2,829円 |
運用中口座管理手数料 (掛金拠出する場合) |
171円/月 |
運用中口座管理手数料 (掛金拠出しない場合) |
66円/月 |
移換・運営管理機関変更時手数料 | 4,400円 |
ラインナップ総本数 | 27本 |

- 加入者数No.1の実績による安心感
- セレクトプランは低コストの商品が充実
SBI証券はiDeCo加入者数No.1で、10年の実績を持つネット証券最大手だ。iDeCo(個人型確定拠出年金)サポートデスクは土日も利用できるが、土日は新規加入の問い合わせのみに対応している。
SBI証券のiDeCoには、「セレクトプラン」と「オリジナルプラン」がある。

「オリジナルプラン」は旧プランで、これからiDeCoを始めるなら「セレクトプラン」になります。
セレクトプランのほうがオリジナルプランよりも低いコスト(信託報酬)の商品が多くラインアップされているため、投資初心者でも利用しやすいはずだ。
- 給付の請求などの問い合わせ先はSBIベネフィット・システムズであり、問い合わせ窓口が一本化されていない
<SBI証券のiDeCo手数料(税込)やラインアップ総本数>
加入時運営管理手数料 | 2,829円 |
運用中口座管理手数料 (掛金拠出する場合) |
171円/月 |
運用中口座管理手数料 (掛金拠出しない場合) |
66円/月 |
移換・運営管理機関変更時手数料 | 4,400円 |
ラインナップ総本数 | セレクトプラン37本 オリジナルプラン38本 |
3位……楽天証券――資産運用しやすい管理画面と無料セミナーなどの充実したサポート

- 資産管理しやすい運用画面
- 無料セミナーを利用できる
楽天証券のiDeCoの特徴は、資産を管理しやすい運用画面だ。楽天証券のIDだけで証券資産と年金資産を管理でき、無料セミナーなどのサポートも充実している。
楽天証券口座を開設すれば、記録関連運営管理機関サイトでの手続きの手間が省けます。 証券資産と年金資産が別サイトではなく、1つのIDで管理できるので、資産状況の確認がしやすく便利です。
引用:楽天証券公式サイト
ラインアップは、楽天証券経済研究所が厳選した32本。低コスト・好運用実績の投資信託を中心に幅広い商品を揃えている。
- SBI証券などに比べると運用コスト(信託報酬)が若干高い商品がある
<楽天証券のiDeCo手数料(税込)やラインアップ総本数>
加入時運営管理手数料 | 2,829円 |
運用中口座管理手数料 (掛金拠出する場合) |
171円/月 |
運用中口座管理手数料 (掛金拠出しない場合) |
66円/月 |
移換・運営管理機関変更時手数料 | 4,400円 |
ラインナップ総本数 | 32本 |
iDeCo3年連続新規加入者数No.1!(楽天証券調べ)
楽天証券でiDeCo口座を開設するなら、楽天カードを利用するのがおすすめだ。

楽天証券では、楽天カードでの投信の積立や保有でも楽天ポイントが付与されます。楽天カードを持っている人はもちろん、まだ持っていない人もこの機会に申し込むとよいでしょう。
楽天カードでは、現在新規カード発行でもれなく5,000ポイントがもらえるキャンペーンを実施中だ。

4位……松井証券――低コストのインデックス投信を多く取り揃える

- 低コストのインデックス投信を主体とした商品ラインナップ
- DeCoシミュレーターの節税シミュレーションで節税効果を簡単に確認できる
松井証券のiDeCo商品ラインナップは運用コストが低いインデックス投信がメインで、長期投資に適した商品を取り揃えている。
「iDeCoシミュレーター」というツールを提供しており、iDeCo加入診断やiDeCoを利用した場合の節税額を簡単にチェックできる。
- iDeCoサポートは平日のみの対応であり、土日祝日は利用できない
<松井証券のiDeCo手数料(税込)やラインアップ総本数>
加入時運営管理手数料 | 2,829円 |
運用中口座管理手数料 (掛金拠出する場合) |
171円/月 |
運用中口座管理手数料 (掛金拠出しない場合) |
66円/月 |
移換・運営管理機関変更時手数料 | 4,400円 |
ラインナップ総本数 | 40本 |
5位……岡三オンライン証券――アクティブ投信や元本確保型商品が豊富

- アクティブファンドと元本確保型商品が充実
岡三オンライン証券の商品ラインアップや手数料は、岡三証券と同じである。商品ラインアップは41本と充実。14本がパッシブ型、20本がアクティブ型、7本が元本確保型商品だ。
他のネット証券よりもアクティブ型と元本確保型商品が充実しているのが特徴だ。

「運用中口座管理手数料」については、証券会社への支払い分がある。上位4つのネット証券より手数料は若干高いが、幅広い商品の中から選びたい人は検討の余地があります。
- 運用中の口座管理手数料が高め
<岡三オンライン証券のiDeCo手数料(税込)やラインアップ総本数>
加入時運営管理手数料 | 2,829円 |
運用中口座管理手数料 (掛金拠出する場合) |
380円/月 |
運用中口座管理手数料 (掛金拠出しない場合) |
440円/月 |
ラインナップ総本数 | 41本 |
6.iDeCo(イデコ)で買える投資信託の純資産増加額ランキングTOP10 人気の高い銘柄はどれ?(SBI証券の場合)

iDeCoで人気がある投資信託には、どのようなものがあるのだろうか。iDeCo口座開設数がNo.1のSBI証券のiDeCoで買える投資信託の純資産増加額ランキングを紹介しよう。

SBI証券のオリジナルプランは2021年1月から新規受付を停止しており、現在新規で申し込めるのはセレクトプランのみです。
SBI証券のiDeCo対象投資信託の純資産増加額ランキングTOP10は、以下のとおり(※純資産増加額は2021年7月2日時点の前月比データ)。
順位 | ファンド名 | 純資産 増加額 (億円) | プラン | 投資先 | 運用 タイプ |
信託報酬 |
---|---|---|---|---|---|---|
1位 | eMAXIS Slim米国株式 (S&P500) |
662.14 | セレクト | 国際 株式 |
インデックス型 | 0.0968% 以内 |
2位 | <購入・換金手数料なし> ニッセイ外国株式 インデックスファンド |
186.69 | セレクト | 国際 株式 |
インデックス型 | 0.1023% 以内 |
3位 | eMAXIS Slim 先進国株式インデックス |
162.94 | セレクト | 国際 株式 |
インデックス型 | 0.1023% 以内 |
4位 | フィデリティ・日本成長株・ ファンド |
95.60 | オリジナル | 国内 株式 |
アクティブ型 | 1.683% |
5位 | セゾン・バンガード・ グローバルバランスファンド |
83.56 | セレクト | 資産 複合 |
インデックス型 | 0.57% ±0.02% 程度 |
6位 | eMAXIS Slim全世界株式 (除く日本) |
83.34 | セレクト | 国際 株式 |
インデックス型 | 0.1144% 以内 |
7位 | セゾン資産形成の 達人ファンド |
74.29 | セレクト | 国際 株式 |
アクティブ型 | 1.35% ±0.2% 程度 |
8位 | eMAXIS Slimバランス (8資産均等型) |
67.29 | セレクト | 資産 複合 |
インデックス型 | 0.154% 以内 |
9位 | DCニッセイ外国株式 インデックス |
39.40 | オリジナル | 国際 株式 |
インデックス型 | 0.154% |
10位 | SBI・全世界株式 インデックス・ファンド |
36.86 | セレクト | 国際 株式 |
インデックス型 | 0.1102% 程度 |
●インデックス型(インデックス型ファンド)
日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)等の指数をベンチマーク(基準となる指標)として、そのベンチマークに連動した運用成果を目指すファンド。ベンチマークに基づき運用を行うため、ファンドマネジャーによる銘柄の入れ替えの頻度が少なく、運用にかかわるコストがほかの投資信託に比べて低い、といった特徴があります。
この純資産増加額ランキングは、2021年6月2日から7月2日までの1ヵ月間のデータである。この期間では、米国株式や先進国株式の投信が多くランクインした。
一方、国内株式の投信は「フィデリティ・日本成長株・ファンド」のみである。2021年前半は、米国株式は最高値を更新するなど好調だが国内株式は伸び悩んでおり、それがランキングに反映されている。
7.iDeCo(イデコ)のおすすめ商品5選【2021年7月】

ここからは、iDeCoで買えるおすすめの投資信託を紹介しよう。前述の「純資産増加額ランキングTOP10」から、低コストのインデックス型投資信託を投資対象が重ならないように選んだ(※データはすべて2021年5月31日時点)。
おすすめ5選は次のとおり。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)……米国主要500社に投資するインデックス投信
信託報酬(税込)……0.0968%以内
純資産総額……4,384.58億円
基準価額……15,975円
トータルリターン(年)……43.5%
(※データは三菱UFJ国際投信の『月次レポート2021年05月31日現在』より)
米国の代表的な株価指数であるS&P500指数をベンチマークとするインデックス投信であり、米国の主要500社あまりの株式への投資と同様の効果がある。
基準価額は、2020年6月から2021年5月までの1年間で40%以上上昇した。運用開始から3年ほどの若いファンドだが、純資産総額は4,000億円を超えている。
S&P500指数は、米国株式ファンドのインデックスとして用いられることが多く、ダウ平均やNASDAQ100のファンドよりもコストが低い商品が多い。

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は、主なネット証券における投資信託販売ランキングで人気がトップレベルの商品であり、米国株式への投資におすすめです。
eMAXIS Slim先進国株式インデックス……先進国株式に投資するインデックス投信
信託報酬(税込)……0.1023%以内
純資産総額……2,081.87億円
基準価額……17,380円
トータルリターン(年)……45.2%
(※データは三菱UFJ国際投信の『月次レポート2021年05月31日現在』より)
日本を除く先進国の株式に投資するインデックス投信。国別組み入れ比率は、およそ7割が米国株式である。
基準価額は2021年5月末までの1年間で45%ほど上昇し、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)の騰落率を若干上回った。純資産総額は右肩上がりで増えており、運用開始から4年強で2,000億円を突破している。

低コストで米国を主体とする先進国の株式に投資できる商品として、iDeCoに限らず人気があります。米国株式だけでなく、日本を除く先進国の株式全体に投資したい人におすすめです。
eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)……日本を除く世界の株式に投資するインデックス投信
信託報酬(税込)……0.1144%以内
純資産総額……619.6億円
基準価額……15,169円
トータルリターン(年)……46.1%
(※データは三菱UFJ国際投信の『月次レポート2021年05月31日現在』より)
日本を除く先進国と新興国の株式に投資するインデックス投信。国別投資比率は先進国が高く、約86%を先進国株式が占める。
基準価額は2021年5月末までの1年間で46%ほど上昇し、この期間ではeMAXIS Slim先進国株式インデックスよりも若干良い成績を残している。純資産総額は順調に増加しており、運用開始から3年あまりで600億円を超えた。

1つの商品で、世界の先進国に加えて新興国にも投資できる低コストのインデックス投信として人気があります。日本を除く世界のさまざまな国の株式に投資したい人におすすめです。
SBI・全世界株式インデックス・ファンド……日本を含む世界の株式に投資するインデックス投信
信託報酬(税込)……0.1102%程度
純資産総額……239.18億円
基準価額……14,504円
トータルリターン(年)……46.53%
(※SBIアセットマネジメント『月次レポート2021年5月31日基準』より)
先進国(日本を含む)と新興国の株式に投資するインデックス投信で、国内株式の組み入れ比率は約7.5%。
基準価額は2021年5月末までの1年間で46%強上昇。純資産総額は増え続けており、運用開始から3年半ほどで300億円近くまで増加している。

SBIのインデックス投信もeMAXIS Slimシリーズと同様に、国内投信として最安レベルのコストを実現しています。1つの商品で、日本を含む先進国と新興国の株式に投資したい人におすすめです。
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)……低コストで人気のバランス投信
信託報酬(税込)……0.154%以内
純資産総額……949.86億円
基準価額……13,109円
トータルリターン(年)……24.7%
(※データは三菱UFJ国際投信の『月次レポート2021年05月31日現在』より)
8資産(国内・先進国・新興国の株式、国内・先進国のリート)に均等に配分するバランス投信。バランス投信として低い信託報酬を実現しており、積立などで人気がある。
基準価額は、2021年5月末までの1年間で25%近く上昇した。資産別の年間の値動きは8資産のうち7資産が上昇傾向であり、国内債券を除いて好調な成績を残している。純資産総額は運用開始から4年ほどで900億円を超え、順調に増加している。
バランス投信としての人気はトップレベル。世界のさまざまな国の株式、債券、リートに低コストで分散投資をしたい人におすすめです。
8.iDeCo(イデコ)の商品を選ぶときの3つのポイント

純資産増加額ランキングTOP10で紹介したように、iDeCoではさまざまな商品に投資できる。
多くの金融機関では、10~30本程度のiDeCo対象商品をラインアップしている。その中から商品を選ぶ際のポイントは、3つある。
iDeCo(イデコ)商品選びのポイント1……インデックス型の投資信託なら低コストのものを

iDeCoの対象商品のほとんどは、投資信託だ。投資信託のコストには、信託報酬の他に購入時手数料や解約時手数料(信託財産留保額)がある。購入時や解約時の手数料は、無料のもののほうがよい。

アクティブ型の投資信託は信託報酬が高めです。高い信託報酬に見合う運用成績を長期で継続している銘柄なら、低コストでなくとも選んでもよいでしょう。
iDeCo(イデコ)商品選びのポイント2……純資産総額が大きく増加傾向にあること

純資産総額は投資信託の規模を表す。安定した運用のためには、ある程度の資産があるものが望ましい。
iDeCoのような長期投資では、純資産総額が増加傾向にあることも条件に加えたい。

純資産総額が増加傾向にある銘柄は、投資家の買いが継続しており、将来性が期待できます。
iDeCo(イデコ)商品選びのポイント3……運用成績が良いこと

投資信託の運用成績は、投資対象のインデックス(株式では日経平均株価やダウ平均株価など)と比較されることが多い。
アクティブ型は、ファンドマネージャーによって運用成績が大きく変わることがある。アクティブ型も、通常は月次レポートなどにインデックスとの比較を掲載する。こちらも運用成績を必ず確認したい。
9.iDeCo(イデコ)を40代から始める場合のポートフォリオ

iDeCoでは自分の運用方針を決めて、金融機関が取り扱うラインアップの中から運用商品を選ぶことになる。40代で始める場合、どのような点に気を付けてポートフォリオを組むべきだろうか。
運用商品の組み合わせのこと
具体的にどの投資信託をどういった組み合わせで購入するか決めること
「いつまでにいくら必要なのか」という運用目的と運用期間の長さに合ったアセットアロケーションを考えて、それらに適した運用商品を選ぶ。そのようにして出来上がった組み合わせがポートフォリオだ。
おおまかな資産配分のこと

アセットアロケーションを考えてポートフォリオを組むことで、リスクをコントロールしつつリターンを目標に近づけることができます。
自分でポートフォリオを組むのが難しい人はバランスファンドを検討

投資初心者は自分でアセットアロケーションを考えたり、数多くの投資信託の中からどの商品を選べば自分の目標を達成できるかを判断したりするのは難しいだろう。
信託報酬はインデックスファンドに比べて少し割高だが、ファンドによっては安い手数料で運用できるものもある。

信託報酬を複数のファンドで比較した上で目論見書などをしっかり確認し、自分の運用目的に合うものを購入しましょう。
10.iDeCo(イデコ)を始めるなら遅くとも40代までに 積立額と節税額をシミュレーション

子育て中は何かとお金がかかるため、「iDeCoは50代になって子どもが社会人になってから」と考える人もいるだろう。
確定給付年金に加入しているサラリーマンが45歳と55歳でiDeCoを始めた場合の積立額や、運用利回りが3%の場合の受取利息額・節税額を比較してみよう。年収は800万円で、拠出限度額は月1万2,000円とする。(※楽天証券の確定拠出年金(iDeCo)でシミュレーション)
・運用利回りが3%の場合の運用益……56万3,672円
・運用益の節税額…… 11万2,734円
・節税額……64万8,000円
・受け取り開始……60歳
・運用利回りが3%の場合の運用益……5万5,761円
・運用益の節税額……1万1,152円
・節税額……21万6,000円
・受け取り開始……63歳
45歳からiDeCoを始めた場合、15年間で貯められる金額は267万8,256円、節税効果は75万1,651円である。一方、55歳から始めた場合は5年間で76万4,496円、節税効果は22万4,899円であり、受け取り開始時期は63歳になる。

潤沢な老後資金を別に用意しておかない限り、これでは心もとないでしょう。
iDeCoを最大限に生かすなら、上限額を積み立てたい。新たに積み立てを始めるためには、固定費の見直しや生活費の節約など家計の見直しが必要になるだろう。
別の貯蓄をiDeCoに回すのではなく、家計を見直すことで捻出した資金を掛金に充てて将来に備えよう。
11.iDeCoに関する頻出Q&A11選

iDeCoなどの年金制度に加入しようと思っても、不明点が多ければ加入を先送りにしかねない。iDeCoを深く理解するために、よくある質問とその回答を紹介しよう。
加入資格と拠出限度額 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
自営業者・ 学生等 (第1号 被保険者) |
専業主婦等 (第3号 被保険者) |
会社員等(第2号被保険者) | 公務員等 共済加入者 (第2号 被保険者) |
||||
拠出限度額 | 月額: 6.8万円 年額: 81.6万円 国民年金 基金 または 国民年金 付加保険料の合算 |
月額: 2.3万円 年額: 27.6万円 |
月額: 2.3万円 年額: 27.6万円 |
月額: 2万円 年額: 24万円 |
月額: 1.2万円 年額: 14.4万円 |
月額: 1.2万円 年額: 14.4万円 |
月額: 1.2万円 |
企業型 確定拠出年金 |
- | - | 無 | 月額: 3.5万円 年額: 42.0万円 |
月額: 1.55万円 年額: 18.6万円 |
無 | - |
確定給付型 年金 |
- | - | 無 | 無 | 拠出限度額 なし |
拠出限度額 なし |
年金払い 退職給付等 |
国民年金 基金 |
iDeCoと 併用可 |
無 | |||||
厚生年金 保険 |
有 | 無 | 有 | ||||
国民年金 | 有 |
・20歳未満の人(厚生年金被保険者は20歳未満でもiDeCoに加入できる)
・60歳を超える人
・自営業などの第1号被保険者で国民年金保険料を納めていない人(国民年金保険料を免除される人を含む)
・企業型確定拠出年金の加入対象者でiDeCoへの加入が認められていない人
企業型確定拠出年金とiDeCoの同時加入が認められていない場合は、転職先の企業型確定拠出年金へ移換する。その場合は、iDeCo加入者資格喪失の手続きが必要だ。
転職先に確定給付企業年金がある場合は、iDeCoの資産を確定給付企業年金へ移換できることがある。移換の可否は転職先企業に確認してほしい。
12.家計を見直して今すぐiDeCo(イデコ)を始めよう
40代は住宅購入資金や教育費が重くのしかかってくるため、iDeCoに加入する前に自分の生活設計に合っているかしっかり検討しよう。

教育費などが増えたことで掛金の拠出が難しくなった場合は、掛金額の変更・停止ができます。その後、生活にゆとりが生まれたら、再び掛金を増やすことも可能です。
iDeCoの掛金が決まったら、すぐ申し込み手続きに取り掛かろう。何もしないまま老後を迎えたら、時すでに遅しだ。
iDeCo(イデコ)を実際に始めてみよう
イデコを始めるなら商品やサービスが充実した金融機関を選びたい。以下に紹介する代表的なネット証券5社ならそれらを満たしてくれるだろう。
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自らの投資経験をもとに、株式・投資信託や証券会社などの情報を発信。金融アドバイザーとして、これまでに300件以上の金融記事の執筆を手掛けている。興味のある分野はフィンテックや新しい金融商品など。
自らの投資経験をもとに、株式・投資信託や証券会社などの情報を発信。金融アドバイザーとして、これまでに300件以上の金融記事の執筆を手掛けている。興味のある分野はフィンテックや新しい金融商品など。
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