配当貴族とは何か?

配当貴族とは、長年にわたって毎年配当を増やしている企業(連続増配企業)のことだ。

米国の配当貴族指数

米国には、一定期間以上連続して増配を続けている銘柄(配当貴族)を対象として算出される「配当貴族指数」が複数ある。

中でも、S&P500の構成銘柄から25年以上連続して増配している優良大型株を主な対象として算出される「S&P500配当貴族指数」が有名だ。

S&P500配当貴族指数は、時価総額に関わらず銘柄を同じ比率で組み入れる「均等加重平均型」の指数であり、最低40銘柄で構成される。25年以上連続増配銘柄が40銘柄を下回る場合は、40銘柄になるまで連続増配期間が25年未満の銘柄も組み入れる。

<S&P500配当貴族指数の主な構成銘柄(時価総額上位5銘柄・2020年5月時点)>
・ジョンソン・エンド・ジョンソン/JNJ(57年)
・ウォルマート/WMT(43年)
・プロクター・アンド・ギャンブル/PG(57年)
・AT&T/T(35年)
・コカ・コーラ/KO(57年)

※カッコ内は1962年から2019年までの連続増配年数
出典:三菱UFJ国際投信「配当貴族名鑑」より

日本の配当貴族指数

日本には、東証株価指数(TOPIX)の構成銘柄から10年以上連続して増配している銘柄、および安定した配当を維持している銘柄を対象として算出される「S&P/JPX配当貴族指数」がある(※日本取引所グループのホームページより)。

条件を満たす銘柄のうち、配当利回りの高い順に40〜50銘柄(最低40銘柄)で構成される。銘柄の選定では配当の高さだけでなく継続可能性も考慮され、配当性向がマイナスまたは100%を超える銘柄、配当利回りが10%超の銘柄は対象から外される。

<S&P/JPX配当貴族指数の主な構成銘柄(ウエイト上位5銘柄・2021年6月時点)>
・日本タバコ産業(2914)
・大東建託(1878)
・豊田通商(8015)
・デンカ(4061)
・アサヒホールディングス(5857)

配当貴族銘柄は配当(インカムゲイン)狙いの投資における有力候補

配当(インカムゲイン)が目的であれば、安定した高配当が期待できる配当貴族銘柄は、有力な投資対象候補だ。

配当貴族指数に連動する投資信託もあり、少額から配当貴族銘柄へ分散投資することもできる。個別銘柄に投資する際に、配当貴族指数や配当貴族ファンドの組み入れ銘柄を参考にしてもよいだろう。

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