板寄せ(イタヨセ)とは何か?

板寄せとは、証券取引所で売買取引が成立する値段(約定価格・やくじょうかかく)を決める方法の一つであり、「板寄せ方式」とも呼ばれる。

取引開始時の価格(寄付・後場寄り/始値)や、売買が中断され再開されるときの最初の価格、取引終了時の価格(前引け・大引け/終値)などを決めるときに利用される。

板寄せに対し、取引時間中(ザラ場)に売り手と買い手が希望する値段(気配値)をもとにその都度取引を成立させていく方法を「ザラ場寄せ(ザラバ方式)」という。

板寄せの方法

板寄せでは、値段が決まる前に出されているすべての注文が「板」と呼ばれる注文控えに記載される。成行注文の成立が優先され、その後高い値段の買い注文と安い値段の売り注文を突き合わせ、売りと買いの数量が合致すると約定し、その値段が約定価格となる。

<板寄せで売買が成立する(約定価格が決まる)条件>
(条件1)成行の売り注文と買い注文がすべて成立する
(条件2)約定価格より高い買い注文と約定価格より低い売り注文がすべて約定する
(条件3)約定価格で、売り注文または買い注文のどちらか一方がすべて約定する

板寄せでは約定価格が決まらないことがある

日本の証券取引所では1日の値幅に制限(制限値幅)があり、その値幅を超える値段では取引が成立しない。売りまたは買いのどちらか一方に大量の成行注文がある場合、すべての成行注文を成立させることができず、板寄せでは約定価格が決まらないことがある。

その状態のままその日の取引が終了(大引け)した場合、その日の上限または下限の値段(制限値段)における成行注文に合う注文が1売買単位以上あれば、「比例配分(ストップ配分)」という方法により制限値段で売買が成立し、制限値段がその日の終値となる。

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