南アフリカランドは、多くのFX投資家に注目されている通貨だ。得られる恩恵を目当てに、南アフリカランドの取り扱いがあるかどうかでFX会社を決める人も少なくない。南アフリカランドが注目されている理由を解説するとともに、各社の比較を通しておすすめのFX会社5社を紹介しよう。

目次
1,南アフリカランドの4つの特徴
2,南アフリカランド取扱FX会社21社のスプレッドを比較
3,南アフリカランド取扱FX会社21社のスワップを比較
4,南アフリカランドのおすすめFX会社TOP5
5,南アフリカランドには今後も注目を

南アフリカランドの4つの特徴

南アフリカは正式名を南アフリカ共和国といい、イギリス連邦に加盟する共和制国家だ。アフリカ大陸最南端に位置する国の通貨である南アフリカランドが、なぜFX取引において重宝されているのか、その特徴を大きく4つにまとめた。

特徴1,有数の資源大国

南アフリカは資源大国として知られ、メキシコペソと同様に南アフリカランドは「資源国通貨」として位置づけられている。金やダイヤモンド、レアメタルであるプラチナや鉄鉱石といった鉱物資源が豊富で、中国やアメリカ、ドイツを相手に輸出しており、自動車製造に使われるパラジウムなどの金属の輸出とあわせて外貨獲得の要となっているのだ。特に、金は産出量が世界一となったことがあるほど重要な輸出品のひとつだ。そのため、金相場の影響を受けることも少なくない。

特徴2,アフリカで唯一のG20参加国

南アフリカはアフリカ諸国で唯一のG20参加国であり、アフリカの全GDPの約20%を占めるほどの経済大国といわれている。1994年にネルソン・マンデラ元大統領がアパルトヘイトを撤廃し、その後民主化が進んで経済発展を遂げてきた。インドとも友好関係にあり、今後はインド経済の発展の影響を受けると予想されている。

特徴3,政策金利が高水準

南アフリカは、政策金利が高水準であることでもよく知られており、2020年12月時点での金利は3.50%である。南アフリカの中央銀行(SARB)はインフレ目標を設定し、消費者物価指数(CPI)上昇率を前年比でプラス3~6%の範囲内に収めるよう政策の運営に注意を払っている。2020年も新型コロナウイルスの影響に対して柔軟な対応を見せて大幅な乱高下を防いできた。

アフリカ諸国の中では経済大国とされている南アフリカだが、新興国にありがちな恒常的な経常赤字や財政赤字に陥っている国でもある。資金調達を海外に頼っている特性上、資金移動の影響を受けやすいため、高金利を維持するように努めている。

2020年12月時点における南アフリカの政策金利が3.50%であるのに対して日本は-0.1%である。南アフリカランドで日本円を買えば、差額の3.6 0%を利益として得ることが可能となるのだ。

特徴4,低資金での取引が可能

南アフリカランド/円は、2020年11月時点において5~6円で推移しており、低資金で取引を開始できる点が魅力となっている。FXでは、取引に最低限必要な証拠金はレートを基準に決められる。例えば1ロット1,000通貨単位での取引において 、米ドル/円のレートが100円程度で 必要証拠金が4,300円となる場合 、5~6円で推移している南アフリカランド/円では300円となる。

南アフリカランド取扱FX会社21社のスプレッドを比較 

南アフリカランドを取り扱っているFX会社を21社ピックアップした。スプレッドはいわゆる取引手数料にあたり、頻繁に取引する場合にはスプレッドが可能な限り狭いほうがいい。変動制であるためかスプレッドが確認できない会社もあるので注意したい。

スプレッド比較表

以下は2021年1月現在の各社の原則固定スプレッドを比較した表である。

会社名 スプレッド
DMM FX 1.0銭
SBI FXトレード※1 0.78~0.80銭
外為どっとコム
スプレットは原則固定※例外あり
1.0銭
YJFX! 1.3銭
GMOクリック証券 1.0銭
LINE FX 1~4.5銭
LIGHT FX 0.9銭
FXプライムbyGMO 0.9銭
マネーパートナーズ 0.8銭
FXブロードネット※2 1.64銭
ヒロセ通商 0.8銭
みんなのFX 0.9銭
サクソバンク証券 変動制
外為ジャパン 1.0銭
JFX 0.8銭
楽天FX 1.0pips
インヴァスト証券 1.8銭
セントラル短資FX 0.9銭
外為オンライン※3 14.9銭
IG証券 変動制
MONEY SQUARE 非公開
※1:SBI FXトレードは1,000通貨単位まで原則固定スプレッド。
※2:ブロードライトコースでは1万通貨単位から取引可能なため、1万通貨単位で表記。
※3:外為オンラインは10万通貨単位から取引可能なため、10万通貨単位で表記。

各社でスプレッドに開き、取引時間や通貨量で変動も

南アフリカランドは人気のある通貨ということもあり、主だったFX会社をはじめとした多数の会社で取り扱われている。しかしながら、新興国通貨であるためかスプレッドの幅には大きく違いが出る傾向にあるようだ。最もスプレッド幅が狭いもので0.78 銭(SBI FXトレード)、最大では1.8銭(インヴァスト証券)まで広がっている。

DMM FX、外為どっとコム、GMOクリック証券、ヒロセ通商、みんなのFX、YJFX!、JFX、楽天FX、外為オンライン、外為ジャパン、GMOクリック証券は原則固定スプレッドとなっている。低水準で安定して扱いやすく、ツールなども初心者向けとされている会社ばかりだ。JFX、セントラル短資FXはあまり名前を知られていないものの、初心者でも扱いやすいといわれている。また原則固定スプレッドではないが、LIGHT FXも初心者に扱いやすいFX会社として知られている。

SBI FXトレードはスプレッドを原則固定としているが、時間帯や注文する通貨量によって大きく左右される。1,000通貨までの注文であれば0.78~0.80銭と南アフリカランドを扱う会社の中でも最狭水準のスプレッドを誇るが、1,001通貨以上の注文では時間帯によって最大8.8銭まで広がることもある。

FXプライムbyGMOも同様で、午前8時から翌日午前4時までのメインとなる取引時間帯は0.9銭だが、それ以外の時間帯は5銭にまで広がることもある。取引のタイミングには注意したい。

サクソバンク証券、IG証券、MONEY SQUAREはいずれも変動制スプレッド幅を採用しているか、非公開となっている。これらの3社は、どちらかといえば上級者向けのFX会社でもあるため、ある程度相場感覚をつかめてきた人におすすめといえるだろう。

FXブロードネット、外為オンラインの2社は1,000通貨単位に換算すると一見スプレッドが狭く見えるが、それぞれ1万通貨単位、10万通貨単位から取引可能となる。取引可能通貨単位に換算し直した場合スプレッドが狭いとはいいきれないため、南アフリカランドの運用に際しスプレッド幅でこの2社を選ぶのはあまりおすすめしない。

南アフリカランド取扱FX会社21社のスワップを比較

南アフリカランドが重宝されるのは、スワップ運用において大きな利益を得やすい通貨であるためだ。南アフリカランドを使ったスワップ運用を考えているのであれば、各社のスワップポイントを比較検討する必要があるだろう。

スワップ比較表

以下は各社のスワップをそれぞれ比較した表であり、2021年1月14日時点で最新の数値を 記載している。

会社名 買いスワップ 売りスワップ
DMM FX 36 -48
SBI FXトレード 9 -11
外為どっとコム 36 -76
YJFX! 32 -92
GMOクリック証券※1 360 -480
LINE FX 44 -72
LIGHT FX※2 40 -40
FXプライムbyGMO※2 10 -10
マネーパートナーズ 2 -24
FXブロードネット※1 60 -240
ヒロセ通商※2 1.8 -4.8
みんなのFX※2 36.4 -36.4
サクソバンク証券 11.0 -15.0
外為ジャパン 36 -48
JFX※2 0.6 -1.6
楽天FX 2 -14
インヴァスト証券 8 -48
セントラル短資FX 1 -1
外為オンライン 10 -30
IG証券 10 -15
MONEY SQUARE 8 -56
※1:10万通貨単位から取引可能なため、10万通貨単位で表記。
※2:1,000通貨単位から取引可能なため、1,000通貨単位で表記。

スワップポイントも各社で特色あり、人気FX会社は高水準で投資家に還元

南アフリカランドは、10万通貨からの取引としている会社も 多い。たとえば DMM FXは1万通貨単位から取引可能だが、同様に10万通貨単位で取引したと仮定する。 その場合買いスワップは1万通貨あたり36円なので、10万通貨ならば1日に360円のスワップポイントが得られる計算になり、1ヵ月保有し続ければ1万800円、半年で6万4,800円、1年で12万9,600円もの利益を生むことになる。そのため、スワップ運用したいのであればスワップポイントの高い会社を選べばいいといわれている。

また、スワップポイントの金額はFX会社の経営戦略の現れともいわれている。FX会社にとってスワップポイントは収益となるため、金額を調整してトレーダーに還元したり自社の利益にしたりしているのだ。スワップポイントが高いほどトレーダーは利益が得られるため、FX会社も還元する余裕があると判断することができる。

そうした点を踏まえて見ると、DMM FX、YJFX!、GMOクリック証券、LINE FX、LIGHT FX、みんなのFXといった初心者にも上級者にも人気の高いFX会社は、スワップポイントが高く設定されている。トレーダーに還元する余裕があると同時に、スワップポイントを高くすることで選ばれやすくするという意図もうかがえる。しかし、これらの会社では売りスワップが大きなマイナスとなっていることに注意したい。南アフリカランドを売って、より低金利の通貨を購入した場合、差額を支払う必要が出てくるからだ。

SBI FXトレード、外為どっとコム、FXプライムbyGMO、FXブロードネット、ヒロセ通商は比較的使いやすいと評価の高い会社ではあるが、南アフリカランドのスワップポイントは高いとはいえない。スワップ運用以外でトレーダーに選ばれる強みを持っているともいえる。あるいは、スワップポイントによる還元をする余裕がない可能性もあるだろう。しかし、セントラル短資FXは買いスワップが低いものの売りスワップも低くなっているため、政策金利変更の兆候があれば柔軟に売買しやすいかもしれない。

マネーパートナーズ、楽天FX、インヴァスト証券、MONEY SQUAREは買いスワップの金額が大きくない割に売りスワップの金額が大きくなっている。買いポジションの受け取りスワップより売りポジションの支払いスワップの金額が大きくなるため、差額を支払うことになる。 このような金額差があるときに買ってはいけないわけではないが、一度買ったら長期的な保有を強いられることになるだろう。そうなることを見越して買いスワップと売りスワップに差をつけている可能性もある。

南アフリカランドのおすすめFX会社TOP5

ここまで、南アフリカランドを取り扱っている会社のスプレッドとスワップポイントを見てきた。この2点においておすすめのFX会社を5社紹介しよう。

おすすめ1,LIGHT FX

スプレッドの狭さとスワップポイントが高水準であることを基準に見ると、南アフリカランドを運用するならばトレイダーズ証券の運営するLIGHT FXがおすすめだ。スプレッドは常に業界最狭水準を保っており、南アフリカランドだけでなく高金利通貨を幅広く取り扱っている。定期的にキャンペーンを行っており、うまく活用すれば利益を得やすくなっている会社といえるだろう。

過去には、通常はスワップポイント40円程度のところ、2周年記念として南アフリカランドを100円で提供するキャンペーンを2021年1月15日まで行っていた。そのほか、口座乗り換えキャンペーンや新規口座開設でキャッシュバックされるキャンペーンも定期的に行っている。もちろん、初心者にも使いやすいツールや24時間体制の充実したサポートも魅力となっている。

おすすめ2,みんなのFX

同じくスプレッド幅の狭さとスワップポイントの高さで選ぶならば、同じトレイダーズ証券の運営するみんなのFXもおすすめだ。原則固定スプレッドだが、急激な社会情勢の変化にも大きく影響されないという強みもあるため、スプレッドが広がりすぎて手数料が余分にかかってしまうことも少ない。会員限定で高金利通貨の為替ニュースも配信しており、初心者でも情報をとりやすくなっている。

みんなのFXも口座開設キャンペーンなどを行っており、総口座数は純増傾向にある。スマホアプリを利用して使える機能などもあるため、幅広くトレーダーに好まれる会社だ。ただし、ツールの使い勝手があまり良くなく、これからの改善に期待したいところである。

おすすめ3,DMM FX

DMM FXは、米ドル円など主要国通貨のスプレッド幅が狭く安定しており、使いやすいという点からも初心者に多く選ばれるFX会社だ。しかしながら、南アフリカランドに限っては残念ながら前述の2社には及ばない。とはいえ、南アフリカランドを取り扱う会社の中では上位に入る。

スピーディーな口座開設が売りのひとつで、最短1時間でスマホから本人確認などが可能となっている。新規の口座開設でキャッシュバックされるキャンペーンも随時行っているため、口座を新しく開設するときはキャンペーンの有無にも注意を払っておきたいところだ。

おすすめ4,GMOクリック証券

GMOグループ傘下のGMOクリック証券は、ツールが安定している点や約定力の高さが評価されており、思いどおりの取引ができるという点で投資家に好まれている。ネット証券会社の中でも顧客ロイヤリティは高めだ。南アフリカランドに焦点をあてて考えた場合、スプレッド幅やスワップポイントだけを見ると優先的に選ぶのはおすすめしがたいが、安定した取引をしたいという人にはいいだろう。

おすすめ5,YJFX!

YJFX!も南アフリカランドのスプレッド幅やスワップポイントにはさほど魅力を感じられない。しかし、取引するたびにPayPayによる現金キャッシュバックがあるため、総合的に見ればプラスにすることが可能だ。南アフリカランドは長期保有でスワップ益を得るのが基本なので、売買でのキャッシュバックを期待するのではなく、南アフリカランドを保有しつつスプレッドの狭いほかの主要国通貨を取引するのがいいだろう。

南アフリカランドには今後も注目を

南アフリカランドは、過去のリーマンショックや中国経済の不安定さによって市場が変化したとき、ほかの通貨と同様に大きく下落した。今回の新型コロナウイルスの影響も例外ではない。しかし、下落したとはいえ安定的な相場を保っており、将来性が期待されている通貨である。それは、南アフリカランドの買いスワップを調整して、高めの金額に設定しているFX会社が多いことからも明らかだ。今後の南アフリカランドの動きに注目したい。

近藤真理
執筆・近藤真理
証券会社の引受業務やビジネス系翻訳携わったのち、個人投資家として活動。現在は総合証券、ネット証券の両方を使いこなし、経済、金融、HR領域で多数の媒体で執筆中。2019年にフィナンシャルプランナーの資格取得。
証券会社の引受業務やビジネス系翻訳携わったのち、個人投資家として活動。現在は総合証券、ネット証券の両方を使いこなし、経済、金融、HR領域で多数の媒体で執筆中。2019年にフィナンシャルプランナーの資格取得。

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