ネット証券の口座を複数作る6つのデメリット メリットのある組み合わせも紹介

2020.4.15
投資

ネット証券の口座は一人でいくつも開設可能だが、複数の口座を作る前にメリット・デメリットを十分に理解したうえで口座を開設したほうがいい。ネット証券で複数口座を持っていることによって、知らない間に損をする可能性もあるからだ。自分の投資スタイルと照らし合わせて考えてほしい。


目次
1,複数のネット証券口座を作る3つのメリット
2,ネット証券大手6社の特徴を比較
3,おすすめの組み合わせ3パターン
4,複数のネット証券口座を作る6つのデメリット
5,ネット証券のメリット・デメリットを理解するのが大事

1,複数のネット証券口座を作る3つのメリット――IPO当選確率が上がることも

ネット証券の口座を複数開設することには、いくつかのメリットがある。そのメリットは各証券会社の長所を同時に享受できることや、システムトラブルなどの面で主に発揮される。

メリット1,ネット証券各社の強みを最大限に活用できる

ネット証券では各社が独自のサービスを展開しているところが多くそれぞれに強みがある。例えば取引手数料が安いネット証券もあれば、四季報や日経新聞が無料で閲覧できる、ポイントが付与される、取引ツールが優れているなどがある。

そのため複数のネット証券に口座を開設していれば、取引手数料を抑えたい場合はこのネット証券、情報を得たい場合にはこのネット証券、取引ツールが使いやすいところはこのネット証券といった具合に、ネット証券各社の強みによって使い分けられるのだ。

メリット2,システムトラブルに強い

ネット証券に複数口座を所有することでシステムトラブルにも強くなる。まれにネット証券でシステムトラブルが発生してログインや売買ができなくなる場合がある。ネット証券に複数の口座を持っていればシステムトラブルが起きていない他のネット証券で売買ができる。

メリット3,IPOの当選確率が上がる

複数の口座を持っているとIPOの当選確率も上がる。IPOの抽選は複数のネット証券で同時に申し込むことができるからだ。抽選もそれぞれのネット証券毎で実施されるため、より多くのネット証券で抽選に申し込めばそのぶん確率が上がる。運が良ければ複数のネット証券でIPOの当選も可能だ。

2,ネット証券大手5社の特徴を比較――複数口座を検討する前に確認したい各社の特徴

各証券会社の長所を同時に享受できることがメリットの1つだが、具体的にどんな長所があるのだろうか? 詳しく見ていこう。

主要ネット証券 各種サービス評価表
証券会社名 手数料 IPO 投資
ツール
外国株 投資
信託
SBI証券 詳細はこちら
楽天証券詳細はこちら
マネックス証券詳細はこちら
松井証券詳細はこちら ×
SMBC日興証券詳細はこちら
DMM株 詳細はこちら × ×
※各ネット証券の手数料、IPO、投資ツール、外国株の4サービスについて総合的に評価して、比較表を作成

SBI証券の特徴――個人投資家のIPO当選確率は証券業界No.1

ネット証券最大手のSBIの強みは、IPO取扱銘柄数と国内現物株式や米国株の取引手数料が業界最安水準であることだ。

2019年1~12月のIPO件数87件(REIT除く)のうち、SBI証券が取り扱ったIPOは82件と関与率は94.3%、証券業界全体で第1位だった。

>>SBI証券の口座開設はこちら

楽天証券の特徴――豊富な情報量が自慢の「マーケットスピード」

ネット証券業界で楽天証券は、口座開設数や預かり資産残高などにおいてSBI証券に次ぐ規模を誇る。

国内現物株式や米国株の取引手数料は、SBI証券と並んで業界最安水準だ。

特徴的なのは、楽天証券のトレーディングツール「マーケットスピード」の機能性の高さと情報量の豊富さである。また、楽天グループの共通ポイントである「楽天ポイント」を使えることも大きなメリットと言えるだろう。取引で貯めたり、投資に使ったりできるので便利だ。

>>楽天証券の口座開設はこちら

マネックス証券の特徴――米国株のメインストリーム

マネックス証券は1999年の創業以来、ネット証券の中でも夜間取引や貸株サービスなど、独自性と先進性のあるサービスを提供してきた。現在マネックス証券の代名詞となっているサービスは、米国株取引である。米国個別銘柄取扱銘柄数は3,328件(2020年4月1日現在)で、ネット証券の中ではダントツの第1位だ。

米国株国内取引手数料はネット証券最安水準、さらに米国株買付時の為替手数料無料キャンペーンも行っており、米国株取引には欠かせないネット証券と言えるだろう。

>>マネックス証券の口座開設はこちら

松井証券の特徴――トップレベルの「わかりやすさ」

創業100年を超える老舗証券会社でありながら、本格的インターネット取引や定額手数料体系、無期限信用取引などのサービスを証券業界でいち早く取り入れてきた。

松井証券の強みは、従来型のセールスを否定して、顧客中心主義の企業理念のもと、顧客サポートを徹底していることだ。わかりやすく見やすいWEBサイト、シンプルな料金体系などが魅力。50歳以上の顧客が全体の4割を超えているのも特徴である。

>>松井証券で投資を始めるにはこちら

SMBC日興証券の特徴――IPOの主幹事数トップクラス

SMBC日興証券は、野村證券、大和証券と並ぶ日本三大証券の1つだ。

IPOの取扱いでは2019年の実績が61件、さらにそのうち主幹事引受数が20件と、IPO投資をするなら必ず口座を持っておきたい証券会社の1つだろう。

またSMBC日興証券では「FROGGY (フロッギー) 」という100円から株が買える少額投資向けのサービスも提供している。dポイントを使って株を買うことができるので、株式取引を試してみたい初心者にはFROGGYもおすすめだ。

>>SMBC日興証券の詳細はこちら

>>FROGGY (フロッギー) の詳細はこちら

DMM.com証券の特徴――国内株も米国株も手数料が安い

DMM.com証券の最大の特徴は、その各種手数料の安さだ。国内株でもトップクラスに安いが、米国株では取引手数料が無料と他の証券会社には無い強みを持っている。
他社と比較すると取扱商品に物足りなさはあるが、他の証券会社と組みあわせて使うならその点も気にならないだろう。

>>DMM.com証券の詳細はこちら

3,おすすめの組み合わせ4パターンを紹介 外国株投資、手数料、IPO目当てで2口座持つなら?

ネット証券のツートップであるSBI証券または楽天証券ですでに口座を開設している投資家が、ネット証券でもう1つ口座を開設するなら、どこがいいだろうか。

投資家それぞれのニーズに合わせて、代表的なパターンを提案しよう。

楽天証券orSBI証券と組み合わせるのに
おすすめの証券会社
外国株に投資したいなら 米国株、中国株の銘柄数No.1
マネックス証券
米国株の取引手数料無料
DMM.com証券
手数料を安く抑えたいなら 1日50万円まで手数料無料
松井証券
IPOを当てたいなら SBI証券に次ぐIPO実績
SMBC日興証券
毎年全IPOの約半数を取扱い
マネックス証券
1株単位の少額投資なら 取引手数料無料
SBIネオモバイル証券
LINEアプリで投資できる
LINE証券

外国株投資をしてみたい→マネックス証券 or DMM.com証券

主要ネット証券5社で外国株を取り扱っているのは、SBI証券楽天証券マネックス証券の3社。SBI証券あるいは楽天証券でも外国株取引はできるが、とりわけ米国株取引に興味があれば、マネックス証券の口座は持っておきたい。
マネックス証券は、米国株と中国株の取扱銘柄数で他社を圧倒している。

>>マネックス証券の詳細はこちら

また、米国株投資ならDMM.com証券もおすすめだ。DMM.com証券は取扱銘柄数はマネックス証券やSBI証券に劣るものの、米国株の取引手数料が無料という強みを持つ。
SBI証券やマネックス証券と組み合わせるにはうってつけの証券会社と言えるだろう。

>>DMM.com証券の詳細はこちら

とにかく手数料を安くしたい→松井証券 or auカブコム証券

取引手数料が業界最安水準のSBI証券楽天証券に次いで、手数料の安さが際立つのが松井証券。手数料体系は1日定額料金だけだが、国内現物株式の1日の約定代金合計額が50万円以下なら手数料は0円だ。少額取引が多いなら、松井証券は外せない。

>>松井証券の詳細はこちら

auカブコム証券は、手数料無料のETFが豊富だ。さらに「シニア割」や「NISA割」、「auで株式割」などの手数料割引サービスも充実しているので、手数料を抑えたい人には役立つネット証券と言えるだろう。

IPOに挑戦したい→マネックス証券 or SMBC日興証券

IPOに挑戦するなら、SBI証券の口座は必ず持っておきたい。楽天証券の口座を持っている人でも、IPOに挑戦したければ、IPO取扱銘柄数証券業界第1位のSBI証券にも口座を開設しておこう。

さらにIPO当選確率を上げたい場合は、SMBC日興証券マネックス証券の口座もあるといい。SMBC日興証券とマネックス証券は、IPO取扱実績数がネット証券ではSBI証券に次いで多い。さらにマネックス証券に配分されたIPO株は、すべてが一般投資家向けの抽選に充てられるため、当選確率が高い。

>>SMBC日興証券の詳細はこちら
>>マネックス証券の詳細はこちら

またauカブコム証券では、同じ金融グループの三菱UFJモルガン・スタンレー証券が引き受けるIPO株が優先的に販売される。IPOの抽選回数を増やしたい人は、auカブコム証券も加えるといいだろう。

1株単位で少額投資をしたい→SBIネオモバイル証券 or LINE証券

通常日本の株式は100株単位での売買しかできないが、一部の証券会社ではミニ株(単元未満株)と呼ばれる、1株単位での取引ができるサービスも提供している。
有名企業の株でも数千円程度から投資でき、分散投資をしやすいのがミニ株の魅力だ。

SBI証券でも「S株」というミニ株サービスを提供しているが、取引手数料が55円からと割高なのがネックだ。
そこで、ミニ株投資をしたい人向けにミニ株の手数料が格安なSBIネオモバイル証券LINE証券を紹介しよう。

SBIネオモバイル証券は、単元未満株を月に50万円までなら取引手数料無料で取引できるのが魅力だ。
月額料金が200円(税抜)かかるが、株式の売買に使えるTポイントが毎月200ポイントもらえるため、実質無料で取引し放題だ。

>>SBIネオモバイル証券の詳細はこちら

LINE証券は2019年にできた新しいネット証券だが、ミニ株の取引手数料が日中なら約定金額の0.05%と格安になっている。
今なら新規口座開設でもれなく現金1,000円もらえるキャンペーンや、簡単なクイズに正解するだけで3株分の購入代金をプレゼントするキャンペーンも実施しているので、この機会にLINE証券での口座開設を検討してもいいだろう。

>>LINE証券の詳細はこちら

4,複数のネット証券口座を作る6つのデメリット――税金、確定進行、アカウント管理など

ここまで複数のネット口座を開設するメリットを紹介してきたが、複数口座開設にはデメリットも存在する。

デメリット1,税金を払いすぎる可能性がある

ネット証券で複数の口座を作った場合には税金を払いすぎる可能性がある。証券会社では税金の計算の手間を省くことが可能な特定口座というものがある。特定口座では証券会社によって自動的に損益が計算される制度だ。特定口座の源泉徴収ありにすれば納税も自動的に行われる便利な口座だ。

ただ特定口座を複数の証券会社で保有していた場合には問題が起こる。例えば源泉徴収ありの特定口座をA証券とB証券で開設していたとする。A証券で年間の損失が100万円、B証券で年間の利益が100万円の場合、A、B証券での損益を通算すると利益は0円だ。しかし特定口座は一つの口座の利益のみで損益の計算が行われるため、A証券とB証券での損益は通算されず、B証券の100万円の利益に対して課税されてしまう。

デメリット2,確定申告が必要な場合がある

複数の口座を持っている場合には、税金を払いすぎないために特定口座の源泉徴収なしや、一般口座で売買する必要がある。しかしその場合には確定申告が必要となる場合がある。確定申告をすること自体に手間がかかるうえ、確定申告によっては税金や健康保険などの金額が上がる場合もあるので注意が必要だ。

デメリット3,アカウント管理が大変

ネット証券の口座の数が多くなればなるほどアカウントの数やパスワードの数も多くなる。定期的にIDやパスワードを変更することが推奨されていることもあり、アカウント数が多すぎると管理が困難となる。また引っ越しや結婚などで住所や名字が変わった場合も、口座を開設したすべてのネット証券でアカウント情報の変更手続きをする必要がある。

デメリット4,資産管理が面倒

保有している株や投資信託の時価評価は毎日目まぐるしく変わる。資産を複数の口座に分散して所有している場合では、時価評価のチェックはそれぞれの口座をチェックする必要があり面倒。

デメリット5,売買に時間がかかる場合がある

複数の口座で売買を行なう場合、それぞれのネット証券ごとにログインする必要がある。口座数が多い場合はログインの作業や売買画面への移動だけでも時間がかかり、売買のタイミングを逃してしまう可能性がある。

デメリット6,メールやお知らせなどの確認が手間

ネット証券から送られてくるメールやお知らせの確認も手間だ。複数のネット証券で口座を開設している場合には数多くのメールやお知らせが送られてくる。確認作業だけでも時間が取られ、メールやお知らせが多すぎて大切なお知らせを見落としてしまう可能性もある。

5,ネット証券のメリット・デメリットを理解するのが大事

今回はネット証券で複数の口座を作る際のメリット・デメリットを紹介したが、それぞれのネット証券の強みを最大限に活用できるというメリットは大きいだろう。どのようなメリット・デメリットがあるかを理解し、複数のネット証券で口座を開設しても失敗しないよう対策をしていただきたい。

実際にネット証券の口座を複数開設する

口座開設数1位、IPO取扱数1位、投信本数1位、外国株取扱国数1位
>>SBI証券の口座開設はこちら

口座開設数2位、外国株や投資信託に強く、マーケットスピードも使える
>>楽天証券の口座開設はこちら

米国株の取り扱いが豊富、ワン株も取引可能
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株主優待名人の桐谷さんも開設、少額取引の手数料が0円
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三菱UFJフィナンシャル・グループで安心、ミニ株も取引できる
>>auカブコム証券の詳細はこちら
 
近藤真理
執筆・近藤真理
証券会社の引受業務やビジネス系翻訳携わったのち、個人投資家として活動。現在は総合証券、ネット証券の両方を使いこなし、経済、金融、HR領域で多数の媒体で執筆中。2019年にフィナンシャルプランナーの資格取得。
証券会社の引受業務やビジネス系翻訳携わったのち、個人投資家として活動。現在は総合証券、ネット証券の両方を使いこなし、経済、金融、HR領域で多数の媒体で執筆中。2019年にフィナンシャルプランナーの資格取得。
 
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