LINE証券は、日本国内で浸透しているLINEのアカウントを使って投資ができる証券会社だ。スマホで口座開設から実際の取引まで可能で、単元未満株や株が割引価格で購入できるなど独特なメリットがある。ここではLINE証券の商品や手数料など、基本情報を紹介していこう。
目次
- 1,LINE証券はどんな人におすすめ?
- 2,LINE証券の特徴は?手数料や取り扱い商品など
- 3,LINE証券の5つのメリット――格安な手数料、スマホだけで完結など
- 4,LINE証券の手数料をわかりやすく解説
- 5,LINE証券の4つのデメリット、NISAが利用できない、サービスが新鮮味に欠けるなど
- 6, LINE証券の評判・口コミを紹介 利用者が感じるメリット・デメリットは?
- 7,LINE証券と証券会社6社を比較
- 8,LINE証券と他証券会社の手数料を比較
- 9,LINE証券と他証券会社の単元未満株の取り扱いを比較
- 10,LINE証券の口座開設方法は?
- 11,LINE証券が向いていない人は?
- 12,LINE証券はどんな人におすすめ?資産形成に興味のある投資初心者の第一歩に
- 13,LINE証券についてよくある4つのQ&A
1,LINE証券はどんな人におすすめ?
LINE証券は、通話アプリLINEが提供する証券サービスです。LINEのアプリから気軽に投資ができるので、投資初心者の方におすすめです。取引手数料が安く、取引がすべてネット上で完結するのが嬉しいポイントです。一般NISA非対応である点や取扱金融商品が少ないといったデメリットはありますが、他の証券会社と併用する場合には大きな問題にならないでしょう。
単元未満株の投資ができる、LINEアプリで投資が完結するなど初心者が始めて投資を行う時に使う証券会社としてはおすすめです。
2,LINE証券の特徴は?手数料や取り扱い商品など
LINE証券と他の証券会社の大きく異なる特徴は主に、以下の6点だ。
- LINEアプリから気軽に投資できる
- LINE Payと証券口座の間で入出金できる
- 単元株の売買手数料が安い
- 単元未満株の取引手数料も安い
- スマホだけで豊富な投資情報を得られる
- LINEポイントが1ポイント=1円で投資に使える
出典:LINE証券
また実際に運用する際にも、LINE証券ならスマホさえあれば、いつでもどこでも気軽に投資可能なのもうれしい。
さらにLINE Payを利用すれば、手間をかけずに証券口座に入金できる。
LINE証券での取引で得た利益をLINE Payアカウントに出金すれば、買い物の代金もそのままLINE Payで支払える。
どちらもLINEユーザーならではの便利な使い方だ。
LINE証券では現在、新規口座を開設してクイズに正解すると、最大3,000円分の株が無料でもらえるキャンペーンを開催しています。口座開設するならキャンペーン開催中の今がおすすめです。出典:LINE証券
【LINE証券】平日21時まで取引できて働く世代にオススメ
LINE証券の基本情報
まずは、LINE証券の会社概要や口座情報を確認していこう。
LINE証券のサービス基本情報一覧
会社情報 | 会社名 | LINE証券 |
---|---|---|
設立 | 2019年6月24日 (LINE証券へ商号変更) |
|
資本金 | 200億円 | |
自己資本規制比率 | 390.6% (2021年12月末現在) |
|
口座 | 口座開設、口座管理 | 手数料無料 |
入金 | 即時入金 | 手数料無料 |
銀行振込入金 | 手数料無料(別途振込手数料) | |
LINE Pay入金 | 手数料無料 | |
LINE Pay登録銀行口座からの入金 | 手数料無料 | |
LINEポイント | 使用可 | |
出金 | LINE Payアカウントへの出金 | 手数料無料 ※LINE Pay残高から 指定銀行口座への出金手数料 は1回176円(税込) |
サポート体制 | ・よくあるご質問(ヘルプ) ・問い合わせフォーム ・AIチャットボットによる対応、24時間(土日祝日含む) ・オペレーターによる対応、9時~17時(平日のみ)2~3営業日で回答 |
LINE証券の取扱商品と手数料
次に口座情報、各種手数料、ならびに商品スペックやサポート体制を簡単に整理しておこう。
国内株式 現物取引 |
・単元未満株式 (1,500銘柄以上) ・国内ETF (15銘柄) |
取引手数料無料 ※基準価格に、時間帯によって 0.2~1.0%のスプレッドを加減算 |
・単元株 (東証上場全銘柄) |
55円~1,070円(税込) | |
国内株式信用取引 (取引所の制度信用取引のみ) |
買付および売却時の取引手数料無料 | |
投資信託(30銘柄) | 買付時の取引手数料無料 | |
つみたて投信(25銘柄) | ・買付時の取引手数料無料 ・毎月1,000円から積立可能 |
|
FX | ・全ての手数料が無料 ・スプレッドは0.2銭(米ドル/円)から ・取扱通貨ペアは23種類 ※別途、FX口座の開設が必要 |
FXの取引を行いたい場合は、LINE FXの口座開設が別途必要になります。
LINE証券の口座をすでに持っている場合、LINE FXに本人確認書類の提出をする必要はなく、申し込みと審査だけで完了する。
LINE証券、LINE FXともに頻繁にキャンペーンを行っているので、口座開設の際にはそちらもチェックしましょう。
3,LINE証券の5つのメリット――格安な手数料、スマホだけで完結など
ここからは他の証券会社に比べてLINE証券の方が有利なサービスなど、5つのメリットを挙げてみたい。
- 売買手数料や取引コストが格安
- スマホですべて完結
- 入金にLINE PayやLINEポイントが使える
- 単元未満株取引「いちかぶ」の取引時間が長い
- 株のタイムセールなどの取引がさらにお得に
LINE証券のメリット1,取引所取引の手数料や相対取引のコストが格安
出典:LINE証券『手数料』
LINE証券の相対取引(単位未満株取引「いちかぶ」、一部銘柄を除く国内ETF)では、買付時も売付時も取引手数料は無料です。
ただし、相対取引では注文時間帯に応じたスプレッドが取引コストとして基準価格から加減算される。
・単元株取引手数料(取引所取引)
売買代金 | 手数料 |
~5万円 | 55円 |
~10万円 | 99円 |
~20万円 | 115円 |
~50万円 | 275円 |
~100万円 | 535円 |
~150万円 | 640円 |
~3,000万円 | 1,013円 |
3,000万円超 | 1,070円 |
・単元未満株「いちかぶ」手数料(相対取引)
【グループA】
注文時間帯 | スプレッド | 基準価格の定義 |
9:00~11:20 12:30~14:50 |
0.2% | 東証の最良気配 |
11:30~12:20 | 1.0% | 東証の最良気配 ※前場終値引けのみ対象 |
17:00~21:00 (夜間取引) |
1.0% | 翌日基準価格 (東証が営業日の夕方に発表する価格、 あるいはいはその日の終値) |
【グループB】
注文時間帯 | スプレッド | 基準価格の定義 |
9:00~11:20 12:30~14:50 |
0.3% | 東証の最良気配 |
【グループC】
注文時間帯 | スプレッド | 基準価格の定義 |
9:00~11:20 12:30~14:50 |
0.4% | 東証の最良気配 |
【グループD】
注文時間帯 | スプレッド | 基準価格の定義 |
9:00~11:20 12:30~14:50 |
0.5% | 東証の最良気配 |
次いで、グループB銘柄が0.3%、グループC銘柄は0.4%、グループD銘柄が0.5%となり、最大はグループA銘柄(夜間取引)の1.0%である。
単元未満株取引サービスを提供しているネット証券では、単元未満株の取引手数料が約定代金の0.55%(税込)であることが多いです。これを考慮すると、LINE証券では、グループA銘柄を夜間取引する場合を除けば、業界最小コストで単元未満株を売買できることになります。
LINE証券のメリット2,スマートフォンだけで、口座開設から豊富な投資情報の入手までカバー
スマートフォン専用証券会社と銘打っているだけに、口座開設の申し込みや売買注文はスマホだけ、それもLINEアプリを使って簡単にできる。
さらにスマホだけでも、以下のような投資情報を入手できる。
- お好みの銘柄がすぐに見つかる、LINEオリジナルの銘柄カテゴリ(20種類以上)
- LINE通知で届けられる、AIの株価トレンド予想つき企業決算発表レポート
- 個別銘柄のチャート、業績情報、PERやPBRなどの企業分析指標、アナリスト評価
- 株主優待情報や配当情報
これだけの量と質の投資情報を利用できれば、投資初心者だけでなく、中級者にとっても満足のいく投資環境といえるでしょう。
LINE証券のメリット3,入金にLINE PayやLINEポイントを利用できる
LINE Pay Moneyアカウントからの入金方法は、以下の2通りだ。
- 電子マネーによる入金
- ひもづいている銀行口座からのデビット払いによる入金
どちらも手数料は無料だ。
LINE Pay Moneyアカウントへの出金に際しても、出金画面上で処理するだけで、手軽に手数料無料で実行できる。
もちろん、他の証券会社同様に、金融機関の即時入金サービスや銀行振込にも対応しています。出典:LINE証券『入出金ルール』
さらに、たまっているLINEポイントを1ポイント=1円で投資に使える。
LINE証券のメリット4,単元未満株取引「いちかぶ」の取引時間が長い
単元未満株の取引ができる時間が長いのも、LINE証券のメリットの一つだ。
証券会社で夜間に単元未満株をリアルタイムで取引できるのは、LINE証券だけです。
単元未満株の取扱銘柄はグループA、グループB、グループC、グループDに分けられており、夜間取引できるのはグループAの300銘柄である。
グループAには、国内ETF15銘柄も含まれているが、国内ETFは夜間取引には対応していないので注意してほしい。
LINE証券のメリット5,株のタイムセールなどの取引がさらにお得に
株のタイムセールとは? 毎月1回行われるもので、LINE証券が選んだセール対象銘柄を、1人1銘柄のみ決められた上限株数まで購入できるというもの。出典:LINE証券『株のタイムセール』
割引率は3%、5%、7%のいずれかとなり、取引コストは0円。タイムセールの開催日や対象銘柄はLINE証券の公式アカウントで発表されます。
LINE証券のメリットを最大限に享受したいなら、このサービスにはぜひとも参加しておきたい。
4,LINE証券の手数料をわかりやすく解説
ここからは、LINE証券の取引で発生する手数料について詳しく見ていこう。
LINE証券の取引手数料は取引の種類によって異なる(現物取引、相対取引)
売買代金 | 手数料 |
~5万円 | 55円 |
~10万円 | 99円 |
~20万円 | 115円 |
~50万円 | 275円 |
~100万円 | 535円 |
~150万円 | 640円 |
~3,000万円 | 1,013円 |
3,000万円超 | 1,070円 |
LINE証券の現物取引の売買手数料を見ると、約定額が10万円以下では手数料が100円未満と安く設定されています。どの価格帯も楽天証券やSBI証券と同額の設定であり、業界内でも低い水準です。出典:楽天証券『手数料』、SBI証券『手数料』
LINE証券は単元未満株(いちかぶ)の手数料が無料
LINE証券では、現物取引の他に相対取引も利用できる。
株式は通常100株単位での取引であり、1株5,000円なら購入するには50万円が必要です。しかし単元未満株は1株から購入でき、数百円から投資ができるため、少額投資をしたい人にも向いています。
・他社の単元未満株の手数料と比較
買付手数料 | 売却手数料 | |
LINE証券 | 基準価格の0.2%・0.3%・0.4%・ 0.5%・1%のいずれか |
|
マネックス証券 | 0円 | 約定金額の0.55% |
auカブコム証券 | 約定金額の0.5% 最低手数料は52円 |
|
Connect | 約定価格の0.5% | |
PayPay証券 | 基準価格の0.5%・1%のいずれか | |
野村證券 | 約定金額の1.1% 最低売買手数料は550円 |
auカブコム証券の「プチ株」も手数料が発生する。ただしプチ株を積立で買付する場合、手数料は0円になる。
上記の中で単元未満株の手数料が最も高いのは野村證券で、ネット証券会社のほうが手数料は安く設定されていることが分かります。
LINE証券の手数料を計算してシミュレーション
実際にLINE証券で投資をしたときの手数料を、競合他社と比較した。
以下の表は、1株あたり1万2,000円の株を1単元(100株)、約定金額120万円で購入する場合だ。
・手数料比較表
証券会社 | 手数料 |
---|---|
LINE証券 | 640円 |
SBI証券 | スタンダードプラン:640円 アクティブプラン:1,238円 |
松井証券 | 2,200円 |
マネックス証券 | 成行:1,320円 指値:1,980円 マネックストレーダー 株式スマートフォン:1,320円 |
GMOクリック証券 | 1約定ごとプラン:550円 1日定額プラン:1,238円 |
auカブコム証券 | ワンショット手数料コース:1,287円 1日定額手数料コース:2,200円 |
DMM株 | 440円 |
ただし、手数料は証券会社選びの1つの要素であり、他のサービス内容も踏まえて検討する必要がある。
たとえばGMOクリック証券やDMM株では、単元未満株の買付はできません。またLINE証券はLINEポイントやLINE Pay、株のタイムセールといった独自のサービスを提供しています。手数料だけで決めるのではなく、サービス内容をよく把握したうえで選ぶのが適切です。
5,LINE証券の4つのデメリット、NISAが利用できない、サービスが新鮮味に欠けるなど
LINE証券には、低コストや使い勝手の良さなどの突出したメリットがある反面、デメリットもある。
- NISAが利用できない
- 商品やサービスが新鮮味に欠ける
- 単元未満株取引におけるスプレッドの負担
- LINE証券口座の残高を現金化する際の手数料
- パソコンからでもスマホ用の取引ツールしか使えない
LINE証券のデメリット1,NISA(少額投資非課税制度)が利用できない
NISA口座やつみたてNISA口座で取引した株式や投資信託の売却益や配当は、全て非課税になる。
NISAは節税効果が高く、将来に向けた資産形成を考える投資初心者なら、関心は高いだろう。
NISAを利用したいときは、LINE証券ではなく別の証券会社で口座を開設しなくてはならず、手間がかかります。
LINE証券のデメリット2,商品やサービスが新鮮味に欠ける
あくまでも、従来の総合証券やネット証券のサービスを、初心者向けに少額投資や低コストにこだわって提供している印象だ。
追加される商品についても、他の証券会社の追随という印象は否めません。従来のネット証券では資金不足で取引ができなかった人にはピッタリですが、自由で新しいスタイルで投資を始めたい人には、おもしろみに欠けるかもしれません。
LINE証券のデメリット3,単元未満株取引を繰り返すと、スプレッドの負担が大きくなる
LINE証券は単元株取引であれば、売買手数料は業界内でも最安レベルだ。
一度に大きな資金を投資に回せないからといって、単元未満株取引を何度も繰り返すよりも、資金をためてから単元株を購入した方が安いコストで取引できる。
株主優待を目的に単元株の保有を考えている場合は、この点に注意して資金計画や投資予定を立てたほうがいいでしょう。
LINE証券のデメリット4,パソコンからでもスマホ用の取引ツールしか使えない
LINE証券はスマホでの取引を前提としたスマホ証券だ。
とはいえ、LINEアプリからすぐ利用できる便利さもある。
新しくアプリをインストールする必要がなく、LINEアカウントでログインできるため、余計なアイコンが増えることもない。
スマホネイティブで利用するなら、使いやすいネット証券だろう。
パソコンから利用するには、LINEの設定でスマホ以外の端末からのログイン許可をオンにする必要があります。その場合、セキュリティが弱くなるため注意しましょう。
6, LINE証券の評判・口コミを紹介 利用者が感じるメリット・デメリットは?
ここからは実際にLINE証券を使っているユーザーが感じていることを紹介していこう。
LINE証券のメリット・良い口コミ
少額投資ができることや、LINEポイントを使えるところなど、初心者でも不安が少なく投資ができる点がメリットとしてあがった。
N.Tさん|30代男性
営業職の会社員
LINEのアプリと連動しているので、ログインのしやすさやアクセスのやりやすさはトップクラスだと思います。投資の金額としては小額から取引ができ、投資信託であればひと口100円、株式取引であれば1株数百円レベルの取引が可能です。初心者でもやりやすいサービスだと思います。
T.Yさん|40代男性
製造業・自営業
まず貯まったLINEポイントをそのまま投資に使える点は非常に良い点です。なのでLINEポイントが貯まりやすい経済圏に入る方にはかなりおすすめできる証券会社と言えます。あと少額でも株を買えるので資金がそんなにない人でも始めやすいです。なので大学生やフリーターなどの収入が少ない方でも気軽にコツコツと投資できます。
T.Mさん|30代男性
医療関係の会社員
低額料金から投資を始められる点はメリット大です。通常なら最低100株から購入開始など制限ある場合が主ですがLINE証券は位置化単位から購入できるメリットがあります。例えばマツダや楽天などの主要企業も1株単位から購入できるので小遣い稼ぎ2はメリット大です。
T.Iさん|30代女性
事務職の自営業
数百円からでも株を購入できるのでこれから初めて株をやりたいと思っている人が始める事ができるのが魅力です。とりあえず株を勉強したいという人にオススメというのがここの良さです。
Mさん|30代女性
専業主婦
LINE証券は1株単位から株を購入できるので、普段手を出せないような有名銘柄でも、お小遣いの範囲で気軽に購入できるのが魅力です。また、LINE Payからの入金、出金には手数料がかからないという点は、何度も取引を続けていく上で便利だなと思います。
LINE証券のデメリット・改善してほしいところ
一方で銘柄数が少ない、チャートがわかりにくい、NISAに対応していないなどマイナス意見も寄せられている。
T.Iさん|30代女性
事務職の自営業
LINE証券のデメリットは何かというとここで扱っている銘柄が少ないというのがあります。もう少しここで扱う株の銘柄が増えると良いと思います。なので、これまでにすでに株投資をやっているという人にとってはあまり良いと思えないので、もう少し銘柄が増えると良いと思っています。
T.Mさん|30代男性
医療関係の会社員
チャートはとにかくわかりにくい。いわゆる赤線青線でのヒゲラインが見えることはなく、またゴールデンクロスなど7日線や月線などを見ることはできないので、チャートで購入する方は控えたほうが良いです。全銘柄が1株単位で購入可能なわけではないため、自分の興味がある会社はある程度の資金がないと買えないこともある。
Y.Kさん|20代男性
サービス業アルバイト
最大のデメリットは、売り注文買い注文が9~15時までしか出来ず、時間外取引注文ができないところかなと。やってみて、一番に感じたところです。更には、前場と後場終了10分前になると取引が停止するため、他の証券と違い、直前で出来なかったり、後は値設定ができないのが最大のデメリットかなと考えます。
N.Tさん|30代男性
営業職の会社員
やりやすさをメインにしているので、投資を本格的にやっている方からすればシンプルすぎて使いづらいというところがあります。特に大金を扱うような取引には向きません。あとNISAに対応しておらずNISA枠を利用した取引を希望されている方は別のサービスを利用しなければなりません。
T.Yさん|40代男性
製造業・自営業
デメリットは取り扱っている金融商品の種類がかなり少ないので幅広く投資したい人や自分の好みの会社に投資したくても取り扱ってなければ投資ができないというデメリットが発生するのです。でも良い風に考えれば銘柄選びに迷いが出にくいともいえるかなっておもいます。
Mさん|30代女性
専業主婦
LINEアカウントを使ってのログインになるので、LINE証券を開くのにパスワード等が必要ではなく、携帯本体を操作されてしまうと他の人でも簡単に利用できるという点がデメリットとして挙げられます。出金する際にはIDやパスワードを入力するので、勝手に出金されてしまうことはないですが、本体にロックをかけるなどの注意が必要です。
7,LINE証券と証券会社6社を比較
LINE証券とその他の主要なネット証券を比較してみよう。
LINE証券 | SBI証券 | 楽天証券 | 松井証券 | マネックス証券 | PayPay証券 | GMOクリック証券 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
単元未満 株取引 |
○ (いちかぶ) |
○ (S株) |
× (買取請求のみ) |
× (売却のみ) |
○ (ワン株) |
○ (1,000円単位) |
× (売却、買取請求のみ) |
米国 株取引 |
× | ○ | ○ | 2022年 2月下旬より 取扱開始予定 |
○ | ○ | × |
単元株 手数料 |
55円〜 1,070円 |
55円〜 1,070円 or 1日定額 0円〜 |
55円〜 1,070円 or 1日定額 0円〜 |
1日定額 0円〜 or 25歳以下 無料 |
110円〜 or 1日定額 550円〜 |
― | 50円〜 930円 or 1日定額0円〜 |
単元未満株 手数料 |
時間帯や 銘柄で異なる 0.2%・0.3%・ 0.4%・0.5%・ 1% |
買付実質 無料 売却 0.55% |
330円 | 0.55% | 買付無料 売却 0.55% |
日本株0.5% または1% 米国株0.5% または0.7% |
売却2.2% 買取請求 1,100円 |
単元株 取扱銘柄 |
東証 銘柄 |
東証、 地方市場 銘柄 |
東証、 地方市場 銘柄 |
東証、 地方市場 銘柄 |
東証、 地方市場 銘柄 |
― | 東証銘柄 |
単元未満株 取扱銘柄 |
1,500 銘柄以上 |
東証、 地方市場 銘柄 |
― | ― | 東証、 地方市場 銘柄 |
日本株 168銘柄 米国株 171銘柄 |
― |
投資信託 の本数 |
30本 | 2,628本 | 2,672本 | 1,500本以上 | 1,240本 | 2本 | 135本 |
LINE証券は、日本株を単元株でも単元未満株でも売買できる。
東京証券取引所に上場する企業は約3,700あり、数だけみれば少ないように感じますが、時価総額ベースでは約96%をカバーしています。
出典:LINE証券『LINE証券、1株から取引可能な「いちかぶ」の 取扱銘柄を484銘柄追加し、1,500銘柄以上に!』
ニッチな銘柄を狙わない限り、十分な銘柄数だろう。
他社は手数料が外枠でかかりますが、LINE証券とPayPay証券は取引コストを最初から含んだ価格で売買する点が異なります。
LINE証券とSBI証券を比較
LINE証券 | SBI証券 | |
---|---|---|
単元未満株取引 | ○(いちかぶ) | ○(S株) |
米国株取引 | × | ○ |
単元株手数料 | 55円〜1,070円 | 55円〜1,070円 or 1日定額0円 |
単元未満株手数料 | 時間帯や銘柄で異なる 0.2%・0.3%・0.4%・ 0.5%・1% |
買付実質無料 売却0.55% |
単元株取扱銘柄 | 東証銘柄 | 東証、地方市場銘柄 |
単元未満株取扱銘柄 | 1,500銘柄以上 | 東証、地方市場銘柄 |
LINE証券は米国株を取り扱っておらず、米国株投資をするならSBI証券しかない。
日本株の場合はSBI証券の通常プランと手数料が同じであるため、取引ツールを比較して使いやすいほうを選ぶといいでしょう。
1日定額プランと比較した場合は、100万円までならSBI証券が有利だ。
LINE証券と楽天証券を比較
LINE証券 | 楽天証券 | |
---|---|---|
単元未満株取引 | ○(いちかぶ) | ×(買取請求のみ) |
米国株取引 | × | ○ |
単元株手数料 | 55円〜1,070円 | 55円〜1,070円 or 1日定額0円〜 |
単元未満株手数料 | 時間帯や銘柄で異なる 0.2%・0.3%・0.4%・ 0.5%・1% |
330円 |
単元株取扱銘柄 | 東証銘柄 | 東証、 地方市場銘柄 |
単元未満株取扱銘柄 | 1,500銘柄以上 | ― |
楽天証券と比較した場合も単元株は同じ手数料体系だ。
しかし楽天証券の1日定額プランは100万円まで手数料0円のため、100万円以下の単元株取引がメインなら楽天証券を選びたい。
LINE証券と松井証券を比較
LINE証券 | 松井証券 | |
---|---|---|
単元未満株取引 | ○(いちかぶ) | ×(売却のみ) |
米国株取引 | × | × |
単元株手数料 | 55円〜1,070円 | 1日定額0円〜 or 25歳以下無料 |
単元未満株手数料 | 時間帯や銘柄で異なる 0.2%・0.3%・0.4%・ 0.5%・1% |
0.55% |
単元株取扱銘柄 | 東証銘柄 | 東証、 地方市場銘柄 |
単元未満株取扱銘柄 | 1,500銘柄以上 | ― |
松井証券が特徴的なのは、25歳以下は単元株の取引手数料が無料になることだ。
26歳以上は1日定額プランが適用され、50万円までは手数料0円だが、それ以上の金額になると他社より割高になる。
そのため25歳以下の人は松井証券を検討するとよいが、単元未満株を売買できないことは注意しよう。
LINE証券とマネックス証券を比較
LINE証券 | マネックス証券 | |
---|---|---|
単元未満株取引 | ○(いちかぶ) | ○(ワン株) |
米国株取引 | × | ○ |
単元株手数料 | 55円〜1,070円 | 110円〜 or 1日定額550円〜 |
単元未満株手数料 | 時間帯や銘柄で異なる 0.2%・0.3%・0.4%・ 0.5%・1% |
買付無料 売却0.55% |
単元株取扱銘柄 | 東証銘柄 | 東証、 地方市場銘柄 |
単元未満株取扱銘柄 | 1,500銘柄以上 | 東証、 地方市場銘柄 |
ただし、単元未満株は取引時間帯や銘柄でどちらが有利か異なる。
マネックス証券は買付手数料無料ですが、売却時に0.55%かかります。そのため、LINE証券で0.2%の取引なら売買で往復しても安くつきますが、時間帯や銘柄によっては逆に高くなる場合もあるので気をつけましょう。
LINE証券とPayPay証券を比較
LINE証券 | PayPay証券 | |
---|---|---|
単元未満株取引 | ○(いちかぶ) | ○(1,000円単位) |
米国株取引 | × | ○ |
単元株手数料 | 55円〜1,070円 | ― |
単元未満株手数料 | 時間帯や銘柄で異なる 0.2%・0.3%・0.4%・ 0.5%・1% |
日本株0.5%または1% 米国株0.5%または0.7% |
単元株取扱銘柄 | 東証銘柄 | ― |
単元未満株取扱銘柄 | 1,500銘柄以上 | 日本株168銘柄 米国株174銘柄 |
LINE証券もPayPay証券も単元未満株を取引できるが、PayPay証券は株数単位ではなく1,000円単位で取引する点が珍しい。
取扱銘柄もLINE証券と違って、かなり絞り込まれている。
取扱銘柄は有名企業や人気企業が中心であり、これは投資のハードルを下げ初心者でも親しみやすくするためだと考えられる。
LINE証券とGMOクリック証券を比較
LINE証券 | GMOクリック証券 | |
---|---|---|
単元未満株取引 | ○(いちかぶ) | ×(売却、買取請求のみ) |
米国株取引 | × | × |
単元株手数料 | 55円〜1,070円 | 50円〜930円 or 1日定額0円〜 |
単元未満株手数料 | 時間帯や銘柄で異なる 0.2%・0.3%・0.4%・ 0.5%・1% |
売却2.2% 買取請求1,100円 |
単元株取扱銘柄 | 東証銘柄 | 東証銘柄 |
単元未満株取扱銘柄 | 1,500銘柄以上 | ― |
GMOクリック証券は、他のネット証券より割安な手数料体系になっている。
単元株を取引するなら、LINE証券より手数料を抑えられる。
8,LINE証券と他証券会社の手数料を比較
LINE証券と他のネット証券で取引をした場合、手数料が具体的にどのくらい違うのかシミュレートしてみよう。
今回は1株120円の日本株を単元株として100株(12,000円)購入する前提で計算する。
100株12,000円の日本株を購入する場合の手数料 | ||
---|---|---|
証券会社 | 通常プラン手数料 | 定額プラン手数料 |
LINE証券 | 55円 | ― |
SBI証券 | 55円 | 0円 |
楽天証券 | 55円 | 0円 |
松井証券 | ― | 0円 |
マネックス証券 | 110円 | 550円 |
PayPay証券 | 約60円(0.5%の場合) | ― |
GMOクリック証券 | 50円 | 0円 |
しかもLINE証券はスマホネイティブなサイト設計で、業績などをビジュアルで表示するなどシンプルでわかりやすいインターフェースです。スマホで手軽に投資したい人にとっては、細かい情報までカバーしているSBI証券や楽天証券よりも使いやすいと感じるかもしれません。
ただしLINE証券は定額プランがないため、1日の取引が一定金額以下の場合は他社のほうが有利になるケースがある。
9,LINE証券と他証券会社の単元未満株の取り扱いを比較
LINE証券は大手ネット証券と変わらない業界最低水準の手数料だが、単元未満株も手数料を抑えて取引できる。
単元株の取引だと金額も大きくなり気軽に買いにくいが、単元未満株だと有名企業でも数百円から数千円で購入できる。
それくらいの金額だと投資初心者でも買いやすく、損をしてもダメージは少ない。
株式投資を始めるきっかけにもなるため、まずは単元未満株から始めてみるのもおすすめです。
単元未満株で取引する場合、どれくらい手数料がかかるのか見てみよう。
ここでは株価2,000円のトヨタ自動車を1株購入するとして計算する。
SBI証券とマネックス証券は買付無料のため、売却時に手数料がかかったものとする。
株価2,000円のトヨタ自動車を1株購入する場合の手数料 | |||
---|---|---|---|
証券会社 | 約定時間帯 | 手数料率 (コスト率) |
手数料 (スプレッド) |
LINE証券 | 前場 (午前市場) |
0.2% | 4円 |
SBI証券 | 0.55%(買付無料) | 11円 | |
マネックス証券 | 0.55%(買付無料) | 11円 | |
PayPay証券 | 0.5% | 約10円 |
10,LINE証券の口座開設方法は?
LINE証券の口座開設の方法は以下のとおりだ。
(以下、画像はすべてLINE証券のサイトより引用)
1.口座開設の申し込み
LINE証券のホームページにアクセスして、「無料口座開設」を選択する。
なお、口座開設には、LINEアカウントが必要となる。
口座開設画面で、下部にある「はじめる」をタップしよう。
2.本人情報の入力
氏名や生年月日、性別などの基本情報を入力する。
なお、住所についてはマイナンバーに記載の住所と同じである必要がある。
3.携帯電話による認証
携帯電話番号を入力すると、携帯電話宛にSMSが送信される。
SMSには6桁の認証コードが記載されているので、入力しよう。
4.本人確認書類の提出
続いて本人確認書類を提出します。 提出することのできる書類は以下のとおり。
- マイナンバー個人番号カード
- マイナンバー通知カード+運転免許証
- マイナンバー入りの住民票の写し+運転免許証
- マイナンバー入りの住民票の写し+健康保険証
5.暗証番号の設定
任意の6桁の暗証番号を決める必要がある。
6.口座開設の審査
ここまでの情報を送信すると、入力した情報を基に審査が行われる。
なお、審査の基準は非公開だ。
7.口座開設完了
口座開設の審査に通過すると、LINEで通知が送信される。
11,LINE証券が向いていない人は?
普段使いのアプリで気軽に投資を始めることのできるLINE証券だが、デメリットも存在する。
- 国内株式
- ETF
- REIT
- 投資信託
- つみたてNISA
- 単元未満株
- FX
LINE証券は、外国株式や債券、金や銀などに投資をしたい方には不向きだ。
複数の金融商品に同時に投資することができないので、分散投資の効果も薄れてしまう。
また、投資信託の銘柄の少なさもデメリットです。LINE証券では30本の投資信託を扱っていますが、楽天証券(2,676本)、SBI証券(2,631本)と比較すると銘柄数は少なめで、より多くの銘柄から投資信託を選びたいという方には向いていません。
12,LINE証券はどんな人におすすめ?資産形成に興味のある投資初心者の第一歩に
LINE証券の狙いは、身近で手軽なLINEを投資チャネルとして使うことで、多くの初心者を投資の世界に呼び込むことにある。
そのため、LINE証券の公式アカウントや取引画面は、投資の専門知識がない人でも分かりやすい構成になっている。
将来的なことを考えると資産形成をそろそろ始めたいが、元手になる資金が不十分なため時期尚早と諦めてきた人でも、LINE証券なら気軽に投資を始めることができるだろう。
新興のネット証券各社に見られるような斬新で新しいスタイルの投資手法は苦手な人や、現物株式投資や投資信託で地道に資産形成をしていきたい堅実路線の人は、LINE証券での口座開設を検討してみるとよいでしょう。
13,LINE証券についてよくある4つのQ&A
2013年より、総合証券とネット証券を使い分けながら、資産運用を開始。2017年から各種WEBサイトのフリーライターとして活動、現在は経済金融系記事を中心に執筆している。
■保有資格
証券外務員一種、二種
投資診断士
2級ファイナンシャル・プランニング技能士
AFP認定者
2013年より、総合証券とネット証券を使い分けながら、資産運用を開始。2017年から各種WEBサイトのフリーライターとして活動、現在は経済金融系記事を中心に執筆している。
■保有資格
証券外務員一種、二種
投資診断士
2級ファイナンシャル・プランニング技能士
AFP認定者
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