Orico Card THE POINT PREMIUM GOLDは、オリコのゴールドカードの中でもリーズナブルな年会費で、電子マネー利用で1.5%、ネットショップ利用で2.5%以上の還元率となるなど、日常的にポイントを貯めやすい仕組みを持つゴールドカードだ。どのくらいポイントが貯まるのか、一般グレードよりお得なのはどういう場合なのか、メリットやデメリットを紹介していこう。

目次
1,Orico Card THE POINT PREMIUM GOLDの基本スペックと審査基準
2,ポイントサービスや還元率は?通常還元率1%
3,ポイント還元率を上げる4つの方法――電子マネー利用で1.5%に
4,Orico Card THE POINT PREMIUM GOLDのポイントシミュレーション
5,「Orico Card THE POINT」とどちらがお得?損益分岐点は?
6,Orico Card THE POINT PREMIUM GOLDの3つのメリット
7,Orico Card THE POINT PREMIUM GOLDの2つのデメリット
8,Orico Card THE POINT PREMIUM GOLDがおすすめなのはどんな人?

1, Orico Card THE POINT PREMIUM GOLDの基本スペックと審査基準――リーズナブルな年会費のゴールドカード

「Orico Card THE POINT PREMIUM GOLD(オリコカード ザ ポイント プレミアム ゴールド)」は、年会費が1,986円(税込)というリーズナブルなゴールドカード。それだけでなく、日常的なカード利用で圧倒的にポイントを貯めやすい1枚だ。まずは、基本的なスペックから見ていこう。

Orico Card THE POINT PREMIUM GOLDの基本スペック……iDとQUICPayを標準搭載

国際ブランド Mastercard
JCB
年会費 1,986円(税込)
ポイントサービス オリコポイント
通常ポイント還元率 1%
ポイント交換対象 Amazonギフト券
Tポイント
JALマイル
ANAマイル など
空港ラウンジ
サービス
なし
付帯保険 海外旅行傷害保険(自動付帯)
国内旅行傷害保険(利用付帯)
ショッピングガード(利用付帯)
追加カード ETCカード
家族カード
電子マネー iD(カード搭載)
QUICPay(カード搭載)

審査基準・審査難易度……学生や専業主婦は難しい

申し込み資格に「原則として年齢20歳以上 安定した収入がある方」と記されているので、学生や専業主婦は申し込みができないと考えていいだろう。正社員でも、勤続年数が短いと(1年未満など)審査が厳しくなると考えられる。

一方、1つ下のグレードの「Orico Card THE POINT」の申込資格は「原則として年齢18歳以上の方(高校生は除く)」となっており、学生や専業主婦でも審査に通過する可能性がある。

勤続年数や年収の条件をクリアしている場合でも、過去にクレジットカードやカードローン、携帯電話端末代金の分割払いなどで延滞があると、審査通過は厳しいだろう。

2,Orico Card THE POINT PREMIUM GOLDの還元率やポイントサービスは?1%のオリコポイントが貯まる

次に、Orico Card THE POINT PREMIUM GOLDの最大の特徴である還元率を含めた、ポイントサービスの詳細を見ていこう。

貯まるポイントと還元率……還元率1%でオリコポイントが貯まる

貯まるポイントは「オリコポイント」で、クレジット支払い100円ごとに1ポイント(1円相当)が貯まる。ポイント還元率は1%。ただし、ポイント有効期限は獲得月を含めて12ヵ月後の月末までと短いので、注意したい。

ポイントの交換対象……多種多様なポイント・マイルに交換できる

ポイントは500ポイントから、他社ポイント、航空マイル、各種オンラインギフト券などに交換・移行できる。移行・交換の対象を一部紹介しよう。

「オリコポイント」の交換対象

ポイント移行・交換対象 交換対象単位 必要ポイント数
(オリコポイント)
ANAマイレージクラブ 600マイル 1,000P
JALマイレージバンク 500マイル
Tポイント 1,000P
楽天ポイント
dポイント
Pontaポイント
WALLET ポイント
WAONポイント
Google Play ギフトコード 1,000円分
nanacoギフト
Amazonギフト券 500円分 500P
iTunesギフトコード
UCギフトカード 5,000円分 5,500P

3,ポイント還元率を上げる4つの方法……電子マネー利用だけで1.5%の還元に!

通常の還元率が1%と高還元率の部類に入るクレジットカードだが、還元率をさらにアップさせてお得に使える方法もある。

方法1,カード搭載の電子マネーを利用すると1.5%還元

このカードには、後払い式電子マネーの「iD」と「QUICPay」が搭載されている。支払いに使うと通常のクレジット利用ポイント1%のほかに0.5%分が特別加算され、合計で1.5%還元となる。

方法2,入会後6ヵ月間は2%還元に

入会後6ヵ月間は、基本のポイント還元率が通常の2倍の2%になる(上限5,000ポイント)。高額の利用をこの期間に集約することで、効率良くポイントを貯められるはずだ。もしくは、高額の利用に合わせてカードを取得してもいいだろう。

方法3,「オリコモール」経由で2.5%以上も

ネットショッピングの際は、ポイントサイト「オリコモール」を経由するとお得だ。

  • 通常のクレジット利用ポイント1%分
  • オリコモール特別加算として1%分
  • ショップごとに設定されたポイント(0.5%~)

    が加算される。たとえば、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングなどでは0,5%分が加算されるのでで、合計で2.5%分が還元されることになる。

方法4,リボ払い分に0.5%の特別加算

リボ払いにすると、通常のクレジット利用ポイント1%のほか0.5%分が特別加算され、合計で1.5%還元となる。ただしリボ払い手数料がかかるので、実質的なポイントアップ方法とは言えない。普段からリボ払いを利用している場合に限って、他のカードよりもお得になると考えるべきだ。

4,Orico Card THE POINT PREMIUM GOLDの獲得ポイントシミュレーション――1.35%の超高還元率も

では、Orico Card THE POINT PREMIUM GOLDでは実際にどれくらいポイントが貯まるのだろうか?

年間クレジット利用額100万円、200万円、300万円、400万円で、うち20%を電子マネーで支払い、5%を「オリコモール」の0.5%ポイント設定の店舗を利用したとしてシミュレーションしてみよう。

年間
クレジット
利用額
合計 通常獲得
ポイント
(1%)
電子マネー
特別加算
(0.5%)
オリコモール
特別加算
(1%)
オリコモール
店舗加算
(0.5%)
100万円 1万1,750P 1万P 1,000P 500P 250P
200万円 2万3,500P 2万P 2,000P 1,000P 500P
300万円 3万5,250P 3万P 3,000P 1,500P 750P
400万円 4万7,000P 4万P 4,000P 2,000P 1,000P

このシミュレーションでは全体のポイント還元率は1.1175%になるが、電子マネー利用額や「オリコモール」利用額が多くなるほどポイント還元率は上がる。参考までに、40%分が電子マネー払い、10%分が「オリコモール」の0.5%設定の店舗を利用したケースもシミュレーションしておこう。

年間
クレジット
利用額
合計 通常獲得
ポイント
(1%)
電子マネー
特別加算
(0.5%)
オリコモール
特別加算
(1%)
オリコモール
店舗加算
(0.5%)
100万円 1万3,500P 1万P 2,000P 1,000P 500P
200万円 2万7,000P 2万P 4,000P 2,000P 1,000P
300万円 4万500P 3万P 6,000P 3,500P 1,500P
400万円 5万4,000P 4万P 8,000P 4,000P 2,000P

この場合は、全体のポイント還元率が1.35%となる。これは、超高還元率と言える水準だ。電子マネー決済やネットショッピングが多くなるほど、お得になることがわかる。

5,Orico Card THE POINT PREMIUM GOLDと「Orico Card THE POINT」、どちらがお得?

オリコカード発行のクレジットカードの中で、THE POINTシリーズの一般カードにあたる「Orico Card THE POINT」とゴールドグレードのOrico Card THE POINT PREMIUM GOLDを比べると、どちらがお得なのだろうか?まず、年会費とポイントサービスを比較してみよう。

Orico Card THE POINT
PREMIUM GOLD
Orico Card THE POINT
年会費(税込) 1,986円 無料
通常ポイント
還元率
1% 1%
入会後6ヵ月間
特別加算
1% 1%
オリコモール特別加算 1% 0.5%
電子マネー特別加算 0.5%
リボ払い特別加算 0.5%

両者が異なるのは、年会費とオリコモール特別加算分、リボ払い特別加算、電子マネー特別加算の4点だ。今回はリボ払い特別加算は考慮せず、残りの3点でOrico Card THE POINT PREMIUM GOLDのほうがお得になる損益分岐点を割り出してみる。

オリコモール特別加算分と電子マネー特別加算は、それぞれOrico Card THE POINT PREMIUM GOLDのほうが0.5%多くなるわけだから、0.5%の還元率で年会費1,986円相当のポイントを獲得するための金額を割り出すと39万7,200円になる。

つまり、電子マネー利用額と「オリコモール」利用額の合計が39万7,200円を超えるところが損益分岐点だ。それを超える利用額なら、Orico Card THE POINT PREMIUM GOLDのほうが年会費の差額以上のポイントを獲得でき、よりお得ということになる。

6, Orico Card THE POINT PREMIUM GOLDの3つのメリット――宿泊最大90%オフなどの優待も

ポイントの貯まりやすさがこのカードの最大のメリットだが、他にも日々をお得・便利に過ごせるサービス・優待が用意されている。

メリット1,優待サービス「Orico Club Off」が付帯……多種多様な店舗で割引など

このカードには、優待サービスとして「Orico Club Off」が付帯する。「Orico Club Off」では、国内2万5,000軒以上の宿泊施設が最大90%オフ、世界20万ヵ所以上のホテルが特別価格になる。

さらに、全国約1,000ヵ所の遊園地・テーマパークが最大65%オフ、4万店以上の飲食店が最大50%オフになるなどの優待を受けられる。対象のサービス・施設の一部は、以下のとおりだ。

対象サービス・施設 優待内容
じゃらん 最大500円補助
(1人1泊あたり)
楽天トラベル
Relux 最大5,000円補助
(1組あたり)
ドミノピザ 15%オフ
ピザーラ 最大500円(税込)引
新江ノ島水族館 大人2,500円→2,250円
よみうりランド 大人1,800円→1,500円
としまえん のりもの1日券 大人4,300円→4,000円
箱根小涌園「ユネッサン」 入場料 パスポート3,500円→3,000円
MOVIX 映画鑑賞チケット1,800円→1,300円
ビッグエコー 室料最大30%オフ
歌広場 室料最大20%オフ、誕生日当日全コース無料
コスモ石油 店頭一般価格より1~2円/L引き

メリット2,オリコカード共通のトラベル優待を利用できる……レンタカー最大20%オフなど

「Orico Club Off」以外にも、以下のオリコカード共通のトラベル優待・サービスを利用できる。

サービス 内容
海外デスク 世界51都市に設置された海外デスクで
レストランやオプショナルツアー、
各種チケットの予約、現地病院やパスポート
紛失時の手続きについての案内を受けられる
海外パッケージツアー優待 各旅行会社のパッケージツアー3~8%オフ
国内パッケージツアー優待 各旅行会社のパッケージツアー3~5%オフ
海外レンタカー優待 ハーツレンタカー5%オフ、
ダラーレンタカー15%オフ
国内レンタカー優待 ニッポンレンタカー、日産レンタカー、
オリックスレンタカー、
タイムズカーレンタル5%オフ、
三菱レンタカー20%オフ
空港手荷物宅配優待 出発時と到着時に成田空港10%オフ/
関西空港100円引
トラベラーズWiFi優待 海外用WiFiレンタル5%オフ

またMastercardを選ぶと、そのゴールドカード向け優待として、海外用携帯電話・WiFiレンタルサービスの優待価格、空港クローク(防寒具等一時預かり)優待価格、国際線手荷物宅配優待サービスなども利用できる。

一方JCBなら、世界主要都市にあるJCBの海外窓口「JCBプラザ」「JCB プラザ ラウンジ」を利用できるほか、ハワイ観光ではワイキキ・アラモアナ間の送迎バス「ワイキキ・トロリー」も無料で利用できる。

メリット3,最高2,000万円の海外旅行傷害保険が自動付帯

このカードには、海外旅行傷害保険と国内旅行傷害保険、ショッピング保険が付帯する。

・旅行傷害保険……海外は自動付帯、国内は利用付帯
最高2,000万円の海外旅行傷害保険と、最高1,000万円の国内旅行傷害保険が付帯する。海外は、旅行代金のカード払いの有無にかかわらず適用される「自動付帯」。国内は、旅行代金をカードで支払った場合のみ適用される「利用付帯」だ。

海外旅行傷害保険(自動付帯)

保険項目 補償金額
死亡・後遺障害 2,000万円
傷害治療費用 200万円
疾病治療費用 200万円
携行品損害 20万円
(免責:1事故3,000円)
賠償責任 2,000万円
救援者費用等 200万円

国内旅行傷害保険(利用付帯)

保険項目 補償金額
死亡 1,000万円
後遺障害 1,000万円

・ショッピングガード(ショッピング保険)……年間100万円限度
カードで購入した商品が、購入日より90日以内に破損・盗難・火災など偶然の事故で損害をこうむった場合に、年間最高100万円まで補償される(免責金額1万円)。

7,Orico Card THE POINT PREMIUM GOLDの2つのデメリット――空港ラウンジサービスはない

年会費が2,000円未満と格安なゴールドカードだけに、空港ラウンジサービスなど他のゴールドグレードで提供されるサービスが付帯していない。

デメリット1,ポイントの有効期限が短い

これは、オリコポイントのデメリットである。ポイントの交換先は多種多様だが、交換は500ポイントから、また利用期限も1年間と短い。そのため交換単位まで貯められない場合は、交換できないまま失効する可能性もある。

500ポイントは年間5万円のクレジット利用で獲得できるため、メインカードとして使う場合は失効する心配はないが、サブカードとして使う場合は注意が必要だ。

デメリット2,ゴールドカードとしての十分なサービスがない

空港ラウンジサービスが付帯しないなど、ゴールドカードとして十分なサービスが提供されるとは言い難い。年会費の安さを考えれば相応のサービス内容と言えるが、一般的なゴールドカードだと思って使うと物足りなさを感じるだろう。

8,Orico Card THE POINT PREMIUM GOLDはどんな人におすすめ?

海外旅行保険は自動付帯だが、補償金額は他のゴールドカードに比べると物足りない印象だ。また空港ラウンジサービスが付いていないこともあり、旅行ではあまりお得さを感じることはできないかもしれない。

しかし電子マネーの利用で合計1.5%のポイント還元を得られるので、日常的な利用で効率良くポイントを貯めたいなら、このカードは大いに役立つだろう。また「オリコモール」の利用でもポイントが貯まりやすいので、ネットショッピングの頻度が多い人にも向いている。

日常生活の中で「小さなお得」を積み重ねて、年間では「大きなお得」を享受できるカードと言えるだろう。

執筆・モリソウイチロウ

「ZUU online」をはじめ、さまざまな金融・経済専門サイトに寄稿。特にクレジットカード分野では専門サイトでの執筆経験もあり。雑誌、書籍、テレビ、ラジオ、企業広報サイトなどに編集・ライターとして関わってきた経験を持つ。

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