「オリコゴールドカード」は、年会費の安さとポイント還元率の高さで人気がある。しかし種類が複数あるため、どれを選んだらいいのか迷う人もいるだろう。ここでは、年会費やポイント還元率、優待・サービスなどを紹介し、どのカードがどんな人におすすめか徹底解説していく。

目次
1,オリコゴールドカード5枚の審査基準
2,オリコゴールドカード5枚の基本スペック
3,貯まるポイントと交換対象 貯まるポイントはカードごとに異なる
4,ポイント付与率・還元率をアップする方法
5,オリコゴールドカード共通の6つのメリット
6,オリコゴールドカード5枚それぞれの特徴を解説
7,それぞれの「オリコゴールドカード」はどんな人におすすめなのか?

1,オリコゴールドカード5枚の審査基準

オリコ発行のゴールドカードの中でも人気の「Orico Card THE POINT PREMIUM GOLD(オリコカード ザ ポイント プレミアム ゴールド)」「Premium Gold(プレミアム ゴールド)」「i Gold(アイ ゴールド)」「The Gold(ザ ゴールド)」「Orico Card THE WORLD(オリコ カード ザ ワールド)」。この5枚の審査を通過するために、年収はいくら必要なのかなど、審査基準を見ていこう。

5枚のカードに共通するのは、申し込み資格が「原則として年齢20歳以上 安定した収入がある方」となっていることだ。このことから、学生や専業主婦は申し込みそのものができないと考えていいだろう。勤続年数が短い場合(3年未満など)も、審査が厳しくなると考えられる。

年収の条件については公開されていないので口コミ情報に頼ることになるが、各カードで異なるようだ。
 

カード名 想定必要年収
Orico Card THE POINT
PREMIUM GOLD
(オリコカード ザ ポイント
プレミアム ゴールド)
200万円以上
Premium Gold
(プレミアム ゴールド)
i Gold
(アイ ゴールド)
300万円以上
The Gold
(ザ ゴールド)」
400万円以上
Orico Card THE WORLD
(オリコ カード ザ ワールド)

年齢相応の年収が求められるという意味で、20代前半など年齢が若ければ、ここで挙げた金額より安くても審査に通る可能性はある。逆に40代以上なら、必要な年収は上がるだろう。

なお、クレジットカード全般に言えることだが、いずれのカードでも過去にクレジットカードの代金支払い、カードローンの返済、携帯電話端末代金の分割払いなどで延滞したことがあると、クレジットカードヒストリーに傷が付き、審査は非常に厳しくなる。

2,オリコゴールドカード5種の基本スペックを比較 年会費、還元率、付帯保険など

オリコゴールドカードを選ぶ際は、それぞれの基本スペックは押さえておきたい。ここでは、年会費や通常のポイント還元率、付帯する保険、発行できる追加カードを一覧にした。
 

カード名 国際カード
ブランド
年会費 通常還元率 付帯保険 追加カード
Orico Card
THE POINT
PREMIUM
GOLD
(オリコ
カード
ザ ポイント
プレミアム
ゴールド)
Mastercard/
JCB
1,986円
(税込)
1% 海外旅行
傷害保険
(自動付帯)
国内旅行
傷害保険
(利用付帯)
ショッピング
保険
ETCカード
家族カード
Premium Gold
(プレミアム
ゴールド)
Mastercard/
JCB
1,986円
(税込)
0.5% 海外旅行
傷害保険
(自動付帯)
国内旅行
傷害保険
(利用付帯)
ショッピング
保険
ETCカード
家族カード
i Gold
(アイ ゴールド)
Mastercard 3,300円
(税込)
※初年度無料
0.5% 海外旅行
傷害保険
(自動付帯)
国内旅行
傷害保険
(利用付帯)
ショッピング
保険
ETCカード
家族カード
The Gold
(ザ ゴールド)
Mastercard 1万1,000円
(税込)
※初年度無料
0.5% 海外旅行
傷害保険
(自動付帯)
国内旅行
傷害保険
(利用付帯)
ショッピング
保険
ETCカード
家族カード
Orico Card
THE WORLD
(オリコ カード
ザ ワールド)
Mastercard 9,982円
(税込)
※初年度無料
1% 海外旅行
傷害保険
(自動付帯)
海外航空機
遅延保険
(自動付帯)
国内旅行
傷害保険
(利用付帯)
国内航空機
遅延保険
(利用付帯)
ショッピング
保険
ETCカード
家族カード

これを見ると、オリコゴールドカードには以下の特徴があることがわかる。

  • 年会費には約2,000円、約3,000円、約1万円という3つのレンジがある
  • ポイント還元率は0.5%または1%
  • 付帯保険の種類は「Orico Card THE WORLD(オリコ カード ザ ワールド)」を除いて同じ(ただし補償金額は異なる)
  • 作ることができる追加カードはいずれも同じ

    まずは支払える年会費を決めて、次にポイント還元率、付帯保険、優待・サービスのどれが優先度が高いかを考えて比較すると、自分に合うゴールドカードがわかるだろう。

    3,「オリコゴールドカード」で貯まるポイントと交換対象 貯まるポイントが異なるので注意

    「オリコゴールドカード」は、カードによって貯まるポイントが「オリコポイント」と「暮らスマイル」に分かれる。「オリコポイント」は通常還元率が1%、「暮らスマイル」は0.5%だ。

貯まるポイントと通常ポイント還元率――カード別に「オリコポイント」と「暮らスマイル」が貯まる

カード別に、貯まるポイントと還元率を見ていこう。
 

カード名 ポイント名称 通常ポイント還元率 有効期限
Orico Card
THE POINT
PREMIUM
GOLD
(オリコカード
ザ ポイント
プレミアム
ゴールド)
オリコポイント 1%
(100円につき
1ポイント※1円相当)
獲得月の
12ヵ月後
の月末
Orico Card
THE WORLD
(オリコ カード
ザ ワールド)
Premium Gold
(プレミアム
ゴールド)
暮らスマイル 0.5%
(1,000円につき
1ポイント※5円相当)
獲得月以降の
2回目の
誕生月
i Gold
(アイ ゴールド)
The Gold
(ザ ゴールド)

ポイントの有効期限は、「オリコポイント」は獲得月を含めて12ヵ月後の月末まで。「暮らスマイル」は、獲得月から2回目に迎える誕生月までだ(最短13ヵ月間、最長24ヵ月間)。

「オリコポイント」の交換対象――主要他社ポイントに交換できる

「オリコポイント」は、500ポイントから各種オンラインギフト券や他社ポイント・マイルなどに交換・移行できる。移行・交換対象の一部を紹介しよう。

「オリコポイント」の交換対象(一部抜粋)

ポイント移行・交換対象 交換対象単位 必要ポイント数
(オリコポイント)
ANAマイレージクラブ 600マイル 1,000P
JALマイレージバンク 500マイル
Tポイント 1,000P
楽天スーパーポイント
dポイント
Pontaポイント
WALLET ポイント
WAONポイント
Google Play ギフトコード 1,000円分
nanacoギフト
Amazonギフト券 500円分 500P
iTunesギフトコード
UCギフトカード 5,000円分 5,500P

このポイントサービスを採用しているのは、「Orico Card THE POINT PREMIUM GOLD(オリコカード ザ ポイント プレミアム ゴールド)」と「Orico Card THE WORLD(オリコ カード ザ ワールド)」の2枚。100円で1ポイントが付与され、他社主要ポイントに交換できるので使い勝手は良いはずだ。

「暮らスマイル」ポイントの交換対象――オリコポイントに交換できる

「暮らスマイル」は各種賞品のほか、ホテル宿泊プラン、ディナープラン、各種ギフト券などにも交換できる。

「暮らスマイル」の交換対象(一部抜粋)

ポイント交換対象 交換対象単位 必要ポイント数
(暮らスマイル)
HIS商品券 2,000円分 400P
オリコポイント 5P 1P
聘珍楼 横濱本店 ペアディナー2名分 3,600P
京料理 古都梅/祇園美登幸 ペアランチ2名分 2,200P
中禅寺 金谷ホテル 平休日ペア宿泊プラン
(1泊2食付)
1万1,000P
伊豆長岡ホテル天坊 平休日ペア宿泊プラン
(1泊2食付)
6,400P
ナガシマスパーランド 1日フリーパス+
湯あみの島ペア入場券
3.100P
TOHOシネマズ 映画鑑賞券1枚 400P
マックカード 2,000円分 450P
UCギフトカード 5,000円分 1,100P
図書カードNEXT

「暮らスマイル」は、「オリコポイント」に移行できる。「暮らスマイル」の有効期限の直前で「オリコポイント」に交換した場合、有効期間は最長3年になる。ポイントをまとめて使いたい人は、「暮らスマイル」のポイントサービスが採用されているカードがおすすめだ。

4,「オリコゴールドカード」5枚のポイント付与率・還元率をアップする方法

ポイントアップの方法も、「オリコポイント」が貯まるカードと「暮らスマイル」が貯まるカードで異なる。

「オリコポイント」のポイント付与・還元率をアップする方法

「Orico Card THE POINT PREMIUM GOLD(オリコカード ザ ポイント プレミアム ゴールド)」と「Orico Card THE WORLD(オリコ カード ザ ワールド)」は、どちらも入会後6ヵ月間はポイント還元率が2倍の2%になる。

また、ポイントサイト「オリコモール」を経由したネットショッピングでは、ショップごとに設定されたボーナスポイントに加えて、オリコモール特別加算としてそれぞれのカードに設定された倍率のポイントが付与される。

オリコモール特別加算は、「Orico Card THE POINT PREMIUM GOLD(オリコカード ザ ポイント プレミアム ゴールド)」は1%、「Orico Card THE WORLD(オリコ カード ザ ワールド)」は0.5%だ。モールにはAmazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングなど主要なネットショップが登録されているので、日常的に利用できるはずだ。
 

Orico Card THE POINT
PREMIUM GOLD
(オリコカード ザ ポイント
プレミアム ゴールド)
Orico Card THE WORLD
(オリコ カード ザ ワールド)
基本ポイント還元率 1% 1%
入会後6ヵ月間の
ポイント還元率
2%
(上限5,000P)
2%
(上限5,000P)
オリコモール特別加算 1% 0.5%
合計 4% 3.5%

オリコモールを使うと、還元率は入会後半年以内なら「Orico Card THE POINT PREMIUM GOLD(オリコカード ザ ポイント プレミアム ゴールド)」で最高4%、「Orico Card THE WORLD(オリコ カード ザ ワールド)」で最高3.5%。半年後も2%と1.5%という高還元率だ。

そのほか、各カード独自のポイントアップとして以下のものがある。

【「Orico Card THE POINT PREMIUM GOLD(オリコカード ザ ポイント プレミアム ゴールド)」独自のポイントアップ】

  • 電子マネー(iD・QUICPay)の利用分に0.5%の特別加算(合計ポイント還元率1.5%)
  • リボ払い利用分に0.5%の特別加算(合計ポイント還元率1.5%)

    【「Orico Card THE WORLD(オリコ カード ザ ワールド)」独自のポイントアップ】
    海外利用分のポイント還元率が2%にアップ(入会後6ヵ月間は3%にアップ)

「暮らスマイル」のポイント付与・還元率をアップする方法

「Premium Gold(プレミアム ゴールド)」「i Gold(アイ ゴールド)」「The Gold(ザ ゴールド)」のポイントサービスは「暮らスマイル」で、「クラステージ」というポイント付与・還元率アップの仕組みが用意されている。

これはショッピング利用累計金額に応じてステージが決まり、ポイント付与率が最大2倍までアップするサービス。ステージボーナスに加えて特別加算ポイントもあり、「Premium Gold(プレミアム ゴールド)」、「i Gold(アイ ゴールド)」では0.2倍分、「The Gold(ザ ゴールド)」では0.5倍分がプラスされる。

クラステージのステージ別ポイントアップ倍率(ゴールドカード)

利用累計金額 ステージ名 ポイントアップ倍率(還元率) ポイントアップ倍率(還元率)
Premium Gold
(プレミアム ゴールド)
i Gold
(アイ ゴールド))
The Gold(ザ ゴールド)
200万円以上 ステージ200 2.2倍(1.1%) 2.5倍(1.25%)
100万円以上 ステージ100 1.9倍(0.95%) 2.2倍(1.1%)
50万円以上 ステージ50 1.7倍(0.85%) 2.0倍(1%)
50万円未満 ノーマル 1.2倍(0.6%) 1.5倍(0.75%)

通常のポイント還元率は0.5%だが、常時1.2倍以上あるいは1.5倍以上のポイントアップが適用される。したがって、「Premium Gold(プレミアム ゴールド)」「i Gold(アイ ゴールド)」の実質的なポイント還元率は最低0.6%、「The Gold(ザ ゴールド)」のポイント還元率は最低0.75%ということになる。

還元率が最大になる「ステージ200」は、年間200万円、月換算で17万円弱の利用で達成できる。これらのカードをメインカードにして、固定費や食費などの支払いを集約すれば、達成は難しくないだろう。利用金額の集計期間(1年間)の途中であっても、ステージ条件を満たした時点でクラステージのポイントアップが適用されるので、効率的にポイントが貯まるはずだ。

また「暮らスマイル」が貯まるカードでも、「オリコモール」利用によるポイントアップが適用される。ただし、加算されるポイントは「オリコポイント」。倍率はショップごとに異なり、最低0.5%からだ。

この場合、「暮らスマイル」を「オリコポイント」へ交換し、ポイントを一本化すると使い勝手が良いだろう。注意したいのは、「オリコポイント」から「暮らスマイル」への交換はできないことだ。ちなみに「暮らスマイル」が貯まるカードを複数持っている場合、その利用額の合計でクラスが決まる。

5,「オリコゴールドカード」共通の6つのメリット

ポイントサービスや還元率の詳細を説明してきたが、ここからは「オリコゴールドカード」に共通する4つのメリットを紹介しよう。

メリット1,海外デスク(オリコトラベルデスク)を利用できる

世界51都市の海外デスクで、日本語による対応を受けられる。対応内容の例は、以下のとおり。

  • 観光・ショッピング情報の提供
  • ホテルやレストラン、オプショナルツアー、スポーツ観戦、イベントの案内・予約
  • フライトスケジュール・航空券予約
  • レンタカー・リムジン送迎・観光ガイドの予約・手配
  • エステやマッサージなどの予約
  • 現地病院などの案内
  • パスポートの紛失・盗難時の手続き案内

    なお、ゴールドカード会員はハワイとシンガポールにあるゴールドカード会員専用の「トラベルデスク ホノルルラウンジ」「トラベルデスク シンガポールラウンジ」を同伴者4名まで無料で利用できる。

メリット2,海外・国内旅行傷害保険とショッピング保険が付帯

いずれのゴールドカードにも、旅行代金をカードで支払ったかどうかにかかわらず適用(自動付帯)される海外旅行傷害保険と、旅行代金をカードで支払った場合にのみ適用(利用付帯)される国内旅行傷害保険、ショッピング保険が付帯する。

補償金額などの条件は、カードの種類によって異なる。詳細は以下のとおりだ。

【「The Gold(ザ ゴールド)」、「Orico Card THE WORLD(オリコ カード ザ ワールド)」】

海外旅行傷害保険(自動付帯)

保険項目 補償金額
死亡・後遺障害 5,000万円
傷害治療費用 200万円
疾病治療費用 200万円
携行品損害 100万円(免責:1事故3,000円)
賠償責任 2,000万円
救援者費用等 200万円

国内旅行傷害保険(利用付帯)

保険項目 補償金額
死亡 5,000万円
後遺障害 5,000万円

ショッピングガード

カードで購入した商品が、購入日より90日以内に破損・盗難・火災など偶然の事故により損害をこうむった場合、年間最高300万円まで補償される(免責金額1万円)。

【「i Gold(アイ ゴールド)」、「Orico Card THE POINT PREMIUM GOLD(オリコカード ザ ポイント プレミアム ゴールド)」「Premium Gold(プレミアム ゴールド)」】

海外旅行傷害保険(自動付帯)

保険項目 補償金額
死亡・後遺障害 2,000万円
傷害治療費用 200万円
疾病治療費用 200万円
携行品損害 20万円(免責:1事故3,000円)
賠償責任 2,000万円
救援者費用等 200万円

国内旅行傷害保険(利用付帯)

保険項目 補償金額
死亡 1,000万円
後遺障害 1,000万円

ショッピングガード

カードで購入した商品が、購入日より90日以内に破損・盗難・火災など偶然の事故により損害をこうむった場合、年間最高100万円まで補償される(免責金額1万円)。

メリット3,「iD」「QUICPay」の機能を標準装備

どのカードにも、後払い式電子マネー「iD」と「QUICPay」の機能が標準装備されている。コンビニなどでの少額決済で、便利に使えるだろう。

メリット4,家族カードとETCカードは年会費無料

オリコが発行するクレジットカードはゴールドカードも含めて、家族カードとETCカードを年会費無料で作ることができる。なお、家族カードは3枚まで申し込める。また、ETCカードの利用分にもポイントが付与される。

メリット5,オリコカード共通のトラベル系優待を利用できる

オリコカード共通の優待として以下のトラベル系優待を利用できるのは、旅好きにはうれしいはずだ。

  • 海外・国内パッケージツアー3~8%オフ
  • 海外レンタカー5~15%オフ
  • 国内レンタカー5~20%オフ
  • 空港手荷物宅配優待(成田空港10%オフ/関西空港100円引)
  • トラベラーズWiFi5%オフ

メリット6,国際ブランドの優待なども利用できる

5種類のゴールドカードで選べる国際ブランドは、以下のとおり。
 

カード名 国際ブランド
Orico Card THE POINT PREMIUM GOLD
(オリコカード ザ ポイント プレミアム ゴールド)
Mastercard/JCB
Premium Gold(プレミアム ゴールド) Mastercard/JCB
i Gold(アイ ゴールド) Mastercard
The Gold(ザ ゴールド) Mastercard
Orico Card THE WORLD
(オリコ カード ザ ワールド)
Mastercard

Mastercardを選ぶと同ブランド加盟店で優待を受けられるほか、ゴールドカード向けに提供されるサービスを利用できる。ゴールドカード向けサービスには、海外用携帯電話・WiFiレンタルサービスの優待価格や、空港クローク(防寒具等一時預かり)優待価格、国際線手荷物宅配優待サービスなどがある。

JCBを選ぶと同ブランド加盟店での優待を受けられるほか、WiFiレンタルサービスが優待価格で利用できる。さらに、世界主要都市にあるJCBの海外窓口「JCBプラザ」「JCB プラザ ラウンジ」を利用でき、ハワイ観光ではワイキキ・アラモアナ間の送迎バス「ワイキキ・トロリー」に無料で乗車することができる。

6,オリコゴールドカード5種それぞれの特徴 

ポイントサービスと共通するサービス以外に、各ゴールドカードの特徴的な特典・サービスを紹介しよう。

6-1,「Orico Card THE POINT PREMIUM GOLD(オリコカード ザ ポイント プレミアム ゴールド)」――ポイントを効率良く貯めたい人に

「Orico Card THE POINT PREMIUM GOLD(オリコカード ザ ポイント プレミアム ゴールド)」は年会費1,986円(税込)、国際ブランドをMastercardかJCBから選ぶことができる。

前述のとおり、このカードでは通常1%のポイント還元率に加え、入会後6ヵ月間はポイント還元率が2%にアップする。また、電子マネーの利用で0.5%加算、ポイントサイト「オリコモール」の利用で1%分が加算されるので、効率良くポイントが貯まっていく。

また、優待サービスとして「Orico Club Off」が付帯している。「Orico Club Off」では国内2万5,000軒以上の宿泊施設が最大90%オフ、世界20万ヵ所以上のホテルが特別価格で利用できる。さらに、全国約1,000ヵ所の遊園地・テーマパークが最大65%オフ、4万店以上の飲食店が最大50%オフになるなどの優待を受けられる。

6-2,「Premium Gold(プレミアム ゴールド)」――福利厚生サービスを活用したい人に

「Premium Gold(プレミアム ゴールド)」は年会費1,986円(税込)、国際ブランドをMastercardかJCBから選べる。

このカードの特徴は、福利厚生サービスの「えぶリコライフサポート倶楽部」をオリコ優待価格で利用できることだ。国内・海外のホテル、旅館、別荘などの宿泊施設のほか、ゴルフ場、健康管理、育児、介護、自己啓発まで多岐にわたるジャンルで割引などの優待を受けられる。

6-3,「i Gold(アイ ゴールド)」――リーズナブルにロードサービスを利用したい人に

「i Gold(アイ ゴールド)」は年会費が3,300円(税込)だが、ウェブから申し込むと初年度年会費が無料になる。国際カードブランドはMastercardのみ。

カードの特徴は、出先で車が故障した時などに役立つロードサービスが付帯することだ。このサービスは、本人の車だけでなく同居の家族の車にも適用される。

・無料緊急処置サービス

車がバッテリー上がりやパンク、ガス欠などの故障・事故で自力走行不能となった場合、無料で緊急処置を行ってもらえる(30分程度の緊急処置作業は無料、部品代・ガソリン代・オイル代などは対象外)。

・レッカー無料サービス

車が故障・事故で自力走行不能となった場合、レッカー車で最寄りの修理工場までけん引してもらえる(10kmまで無料)。

・遠隔地トラブルサポートサービス

自宅(車の通常保管場所)から直線距離で100km以上離れた遠隔地で、車が故障などのトラブルで自力走行不能となった場合に、サービス料金が支払われる(事故の場合は対象外)。
 

サービス名 サービス内容 支払い金額
帰宅費用
サービス
24時間以内に帰宅しなければならない場合に
代替交通手段による同乗者全員分の
帰宅費用が支払われる
1名につき
2万円限度
宿泊費用
サービス
帰宅の手段がなく宿泊を要する場合、
同乗者全員分の宿泊費用(1泊分)が支払われる
1名につき
1万5,000円限度
車両搬送費用
サービス
修理後の車について、自宅までの搬送費用か、
引き取り時の片道分の交通費が支払われる
5万円限度

6-4,「The Gold(ザ ゴールド)」――ゴールドの名にふさわしい充実のサービスを求める人に

「The Gold(ザ ゴールド)」は年会費1万1,000円(税込)で、ウェブから申し込むと初年度年会費が無料になる。国際ブランドはMastercardのみ。

「i Gold(アイ ゴールド)」と同じロードサービスが使えるほか、国内主要32空港と海外空港(韓国・仁川/ハワイ・ホノルル)のラウンジを無料で利用できる。

利用できるラウンジのある空港は、以下のとおり。
 

新千歳空港 函館空港 旭川空港 青森空港
秋田空港 仙台空港 新潟空港 富山きときと空港
小松空港 成田空港 羽田空港 富士山静岡空港
中部国際空港 関西空港 神戸空港 大阪国際(伊丹)空港
岡山桃太郎空港 米子鬼太郎空港 広島空港 出雲縁結び空港
山口宇部空港 高松空港 徳島空港 松山空港
北九州空港 福岡空港 大分空港 長崎空港
熊本空港 鹿児島空港 宮崎空港 那覇空港
仁川国際空港
(韓国・ソウル)
ダニエル・K・
イノウエ国際空港
(ハワイ・ホノルル)

年会費は比較的高いが、ロードサービス、空港ラウンジサービスが付帯するほか、旅行傷害保険も海外・国内とも最高5,000万円と、スペックも高い。

そのほか、キャッシングの金利(実質年率)がほかのカードと比べて15.0%と低く設定されていることも特徴と言える。

6-5,「Orico Card THE WORLD(オリコ カード ザ ワールド)」――海外旅行に強いカード

「Orico Card THE WORLD(オリコ カード ザ ワールド)」は年会費9,982円(税込)、初年度年会費無料。国際カードブランドはMastercardのみ。

このカードの最大の特徴は、海外でポイントが貯まりやすいことだ。海外利用分はポイント還元率が2%で、入会後6ヵ月間は3%になるので、海外旅行の多い人にとっては大きなメリットと言える。

2つ目の特徴は、「The Gold(ザ ゴールド)」と同じ内容の空港ラウンジサービスが付帯すること。

3つ目の特徴は、オリコカード共通のものや、Mastercardが提供するものとは別に、このカード独自の空港サービスが付帯することだ。詳細は、以下のとおり。

  • 海外レンタルWi-Fi 通信料金10%オフ
  • 海外レンタル携帯電話 基本料金50%オフ、通話料金10%オフ
  • コート・手荷物預かりサービス 15%オフ
  • 空港宅配サービス 自宅→空港間で手荷物1個無料、2個目以降10%オフ

    4つ目の特徴は、ほかのゴールドカードにはない「海外・国内航空機遅延費用等補償」があること。補償内容は、以下のとおり。

海外・国内航空機遅延費用等補償

補償内容 補償金額
乗継遅延費用 3万円
出航遅延・欠航・搭乗不能費用 3万円
受託手荷物遅延 3万円
受託手荷物紛失 10万円

受託手荷物紛失に関しては、他社クレジットカードには見られない高い補償額であり、このカードの大きな特徴となっている。海外旅行好きのためのカードと言えるだろう。

キャッシングの金利(実質年率)も「The Gold(ザ ゴールド)」と同じく15%と低く設定されている。

7,オリコゴールドカードはどんな人におすすめなのか?

他社ゴールドカードには自分のニーズに合うものがない人は、オリコ発行のゴールドカードを検討してみるといいだろう。

ゴールドカードには空港ラウンジサービスが付き物だが、オリコ発行のゴールドカードのうち年会費が安いものにはそれが付帯しない代わりに、他社ゴールドカードではあまり見かけないようなユニークなサービスが付帯している。たとえば、「空港ラウンジサービスはいらないけどロードサービスはほしい」という人には、おすすめできる。

オリコカードのゴールドカードは種類が多いため、いざカードを作ろうと思ったときに迷ってしまいがち。しかし各カードの特徴を把握し、自分が重視する点がクリアにされば、それほど難しい選択ではないはずだ。簡単に整理すると、以下のようになる。
 

重視する点 候補となるカード
ポイント還元率 Orico Card THE POINT PREMIUM GOLD
(オリコカード ザ ポイント プレミアム ゴールド)
Orico Card THE WORLD
(オリコ カード ザ ワールド)
空港ラウンジ The Gold(ザ ゴールド)
Orico Card THE WORLD
(オリコ カード ザ ワールド)
ロードサービス i Gold(アイ ゴールド)
The Gold(ザ ゴールド)
福利厚生サービス Premium Gold(プレミアム ゴールド)

あとは年会費や国際ブランドなどで絞り込み、自分にとってベストなゴールドカードを選択してもらいたい。
 

モリソウイチロウ
執筆・モリソウイチロウ
「ZUU online」をはじめ、さまざまな金融・経済専門サイトに寄稿。特にクレジットカードに詳しく、専門サイトでの執筆も行っている。雑誌、書籍、テレビ、ラジオ、企業広報サイトなどに編集・ライターとして関わってきた経験を持つ。
「ZUU online」をはじめ、さまざまな金融・経済専門サイトに寄稿。特にクレジットカードに詳しく、専門サイトでの執筆も行っている。雑誌、書籍、テレビ、ラジオ、企業広報サイトなどに編集・ライターとして関わってきた経験を持つ。

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