単元未満株とは何か?

単元未満株とは、単元株制度を導入している株式会社における、1単元に満たない株式のことだ。例えば1単元を100株としている会社では、1株や50株などが単元未満株となる。

単元未満株が生じるケース

単元未満株は、株式分割や減資、会社の合併、子会社化、単元株数の変更、持株会社への移行、新株予約権付社債の権利行使などにより生じる。

例えば1株を1.1株にする株式分割が行われた場合、分割前に100株を保有していた株主には新たに10株が割り当てられる。この10株が単元未満株となる。

取引所における最低売買単位は1単元であり、通常の取引はその整数倍で行われるが、証券会社によっては1株単位で株を売買できる仕組みもある(単元未満株取引)。この仕組みを利用し、1単元未満の株数で購入した場合も単元未満株が生じる。

単元未満株の解消方法

単元未満株を解消するには、発行会社に買取を請求して換金する方法や、保有する単元未満株を単元株にするために必要な株数の売り渡しを請求して1単元とする方法(買増制度・売渡請求制度)がある。買増制度は、発行会社が定款に定めている場合のみ利用できる。

単元未満株取引を利用して、売却あるいは買い増しをして1単元とする方法もある。

単元未満株取引のメリット・デメリット(注意点)

多くの銘柄は株価(1株あたりの価格)が数百円〜数千円程度であり、単元未満株取引を利用すれば少額から投資できるため、限られた資金でも複数の銘柄への分散投資がしやすいといったメリットがある。

「ユニクロ」を運営する「ファーストリテイリング(9983)」の2021年6月9日の終値は8万3,260円。1単元(100株)購入するためには、832万6,000円が必要だ。1株から買えるとなれば、このような「値がさ株」にも投資しやすくなる。

ただし、単元未満株には注意すべき点もある。

単元未満株を保有する株主は配当などを受け取れるものの、議決権(株主総会に参加し、会社の重要事項決定に投票する権利)が与えられないなど、株主権の一部が制限される。また、単元株のように希望する価格を指定した指値注文はできない。

単元未満株取引を行う場合は、メリットとデメリットをよく理解しておきたい。

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