iDeCo(イデコ)をこれから始めるなら、金融機関選びが大切だ。これを間違えると余計な費用が多くかかったり、欲しい金融商品が購入できなかったりする。それでは、一体どのような判断基準で選べばよいのだろうか。

目次

  1. 1, iDeCo(イデコ)金融機関選びの基準1……手数料が安いか
  2. 2, iDeCo(イデコ)金融機関選びの基準2……商品の種類が充実しているか
  3. 3, iDeCo(イデコ)金融機関選びの基準3……投資信託の信託報酬は低水準か
  4. 4, iDeCo(イデコ)金融機関選びの基準4……サポートは整っているか
  5. iDeCo(イデコ)のための金融機関選びについてのよくある質問
  6. 実際にiDeCoを始めてみる

1, iDeCo(イデコ)金融機関選びの基準1……手数料が安いか

(画像=tamayura39/stock.adobe.com)
iDeCoには各種手数料がかかります。どの金融機関を選択しても必要な共通の手数料もありますが、金融機関ごとに異なる手数料もあります。

これらを比較し、手数料水準の低い金融機関を選ぶのも重要なポイントだ。

iDeCoに必要な基本的な手数料は以下の通りだ。

加入時にかかる費用

国民年金基金連合会への加入手数料:2,829円(共通)
金融機関への加入手数料:金融機関によって異なる

運用期間中にかかる費用

国民年金基金連合会手数料(拠出時):月額105円(共通)
事務委託先金融機関手数料:月額66円(共通)
口座管理手数料:金融機関によって異なる
金融機関によって違うのは、加入時に必要な金融機関への加入手数料と運用中の口座管理手数料です。

iDeCoに加入する際には、この2つの手数料が安いかどうかを見極めるのが大切です。

金融機関への加入手数料は、加入時に1度だけ支払うものだ。

しかし口座管理手数料は60歳になるまで毎月金融機関に支払う必要があるので、特にしっかりチェックしたい。

金融機関によってはこれら2つの手数料(加入手数料・口座管理手数料)がともに無料の金融機関もあります。iDeCoでは長期間に渡って運用し続けるため、各種手数料が安いに越したことはありません。

出典:iDeCo公式サイト『手数料について』

主な金融機関のiDeCo(イデコ)手数料一覧

金融機関 加入手数料 口座管理手数料
(毎月)
SBI証券 2,829円 171円
楽天証券 2,829円 171円
LINE証券 2,829円 171円
松井証券 2,829円 171円
auカブコム証券 2,829円 171円
マネックス証券 2,829円 171円
野村證券 2,829円 171円
大和証券 2,829円 171円
(2021年8月31日現在)

2, iDeCo(イデコ)金融機関選びの基準2……商品の種類が充実しているか

(※松井証券より引用)
iDeCoでは、加入する金融機関によって購入可能な金融商品の種類や数が違います。

金融機関を選ぶ際にはこの金融商品の数が豊富かどうか、自分が投資したい金融商品があるかどうかが重要なポイントです。

iDeCoに対応した金融商品の数は、多い金融機関で30以上のラインナップを取り揃えているが、少ない金融機関の場合は10前後やそれ以下のところもある。

iDeCoに加入後、わずかな金融商品の中からしか投資対象を選べないということがないように事前に調べておく必要がある。

金融商品の種類も金融機関によって様々だ。

iDeCoでは投資信託の場合、以下のように幅広い金融商品に投資が可能だ。

• 国内株式
• 国内債券
• 海外株式
• 海外債券
• REIT
• エマージング債
• ハイイールド債
• 複合資産

しかし金融機関によって取り扱っている投資信託の種類が大幅に違うため、自分の投資したい金融商品を取り扱っていない可能性もある。

どの金融機関で希望する金融商品を取り扱っているかも要チェックだ。

主な金融機関のiDeCo(イデコ)取り扱い商品数一覧

金融機関 取扱商品数
松井証券 40本
SBI証券 37本(セレクトプラン)
楽天証券 32本
野村證券 32本
auカブコム証券 27本
マネックス証券 27本
LINE証券 24本
大和証券 22本
(2021年8月31日現在)

3, iDeCo(イデコ)金融機関選びの基準3……投資信託の信託報酬は低水準か

(画像=montebelli/stock.adobe.com)
iDeCoで投資信託を購入し運用する場合、信託報酬という手数料が発生します。
信託報酬とは?
投資信託の運用管理手数料のこと。信託報酬は投資信託ごとに年何%と決められており、日々の基準価格から毎日差し引かれている。

実は同じような投資信託でも、金融機関によって信託報酬は異なる。

特にiDeCoでは長期間の運用が想定されることから、少しでも信託報酬が低水準の投資信託を取り扱っている金融機関を選択することが望ましい。

iDeCoを利用する際に金融機関を選ぶときには、投資信託の信託報酬が他の金融機関が取り扱っている投資信託より高くないか、チェックすることも大切です。

4, iDeCo(イデコ)金融機関選びの基準4……サポートは整っているか

(画像=metamorworks/stock.adobe.com)
サポート体制が整っているかどうかも、金融機関選びの重要なポイントです。

iDeCoでは自分で運用方法を決定し、60歳まで運用を行なわなければならない。

そのため金融機関からのサポートはとても重要だ。

何か問題があった場合や相談をしたい場合に、すぐに対処してくれる金融機関が望ましい。

具体的なチェック項目としては、コールセンターの対応時間や窓口の営業時間、ホームページや資料の分かりやすさなどだ。

銀行や対面系証券会社の場合は、対応する営業員がiDeCoについて豊富な知識があるかどうかも確認したい。

金融機関によっては、iDeCo専用のコールセンターを設置している場合もある。

投資に自信のない方は、専用のコールセンターを設置している金融機関や対面でしっかりと説明を受けられる金融機関などがおすすめです。

どのポイントも重要ですが、金融機関によっては大きな差が見当たらない場合もあります。その場合は、あなたが一番信頼できる金融機関でiDeCoに加入することをおすすめします。

今回紹介したポイントを参考に、一番信頼できる金融機関でiDeCoを始めてみてはいかがだろうか。

主な金融機関のiDeCo(イデコ)サポート体制一覧

(※マネックス証券より引用)
金融機関 コールセンターお問い合わせ可能時間 サポート体制
SBI証券 平日および土曜日の8:00-18:00
(年末年始を除く)
iDeco専用WEBサイト・AIチャットボットも有り
楽天証券 平日10:00-19:00、土日祝9:00-17:00 24時間自動応答のAIチャット・平日9:00-18:00はオペレーターとチャットが可能
LINE証券 平日9:00~17:00 24時間対応のAIチャットあり
松井証券 平日8:30~17:00 専用お問い合わせフォームあり
au
カブコム
証券
平日9:00~20:00、土日9:00~17:00
(祝日・年末年始を除く)
積立額のシミュレーションや運用資産の管理ができるiDeco専用アプリあり
マネックス
証券
平日9:00~20:00、土日9:00~17:00
(祝日を除く)
「iDeCoポートフォリオ診断」の無料提供あり
野村證券 平日9:00~20:00、土日9:00~17:00
(祝日・年末年始を除く)
野村證券の店舗でも投資相談が可能
大和証券 コ平日9:00~20:00、土日9:00~17:00
(祝日を除く)
大和証券の店舗でも投資相談が可能
(2021年8月31日現在)

iDeCo(イデコ)のための金融機関選びについてのよくある質問

iDeCo(イデコ)とは?
私的年金の制度で個人型確定拠出年金とも言う。加入者自らが申込み掛金額と商品を決めて運用し、掛金と運用益の合計額をもとに計算された給付金を原則60歳以降に受け取ることができる仕組みだ。
iDeCo(イデコ)のための金融機関選びのポイントは?
iDeCo(イデコ)のための金融機関を選ぶ際は、手数料が安いか、商品の種類が充実しているか、投資信託の信託報酬は低水準か、サポートは整っているかの4つに注目すると良い。
iDeCo(イデコ)において金融機関によって金額が異なる手数料は?
加入時に必要な金融機関への加入手数料と運用中の口座管理手数料だ。 特に口座管理手数料は毎月金融機関に支払うため、特に注目すべきだ。
楽天証券のiDeCo(イデコ)サポート体制は?
コールセンターへの問い合わせ可能時間は平日10:00-19:00、土日祝9:00-17:00だ。また24時間自動応答のAIチャットや平日9:00-18:00はオペレーターともチャットが可能だ。
SBI証券のiDeCo(イデコ)サポート体制は?
コールセンターへの問い合わせ可能時間は平日および土曜日の8:00-18:00(年末年始を除く)だ。またiDeco専用のWEBサイトやAIチャットボットでもサポートしてもらえる。

実際にiDeCoを始めてみる

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執筆・松本雄一
群馬大学工学部情報工学科卒業。外資系コンピューター会社にて、ITサービス・トランジションやセキュリティ対策に携わり独立。
自らの投資経験をもとに、株式・投資信託や証券会社などの情報を発信。金融アドバイザーとして、これまでに300件以上の金融記事の執筆を手掛けている。興味のある分野はフィンテックや新しい金融商品など。
群馬大学工学部情報工学科卒業。外資系コンピューター会社にて、ITサービス・トランジションやセキュリティ対策に携わり独立。
自らの投資経験をもとに、株式・投資信託や証券会社などの情報を発信。金融アドバイザーとして、これまでに300件以上の金融記事の執筆を手掛けている。興味のある分野はフィンテックや新しい金融商品など。

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