IPO投資では購入資金をいつまでに用意すればいいのか ネット証券会社を比較

2019.7.22
INVESTMENT
(写真=MaximP/Shutterstock.com)
(写真=MaximP/Shutterstock.com)
IPO(新規公開株式)投資は利益を得る機会が多く人気だ。IPOの抽選は、複数の証券会社からの申込むことで当選確率が上がる。そのために重要なのが資金の有効活用だ。主なネット証券会社を対象に、IPO投資のための抽選の仕組みと資金を用意するタイミングを紹介しよう。

IPOの抽選では資金を複数の証券口座に分散させることが有効

個人投資家がIPO株を初値が付く前の公募価格(公開価格)で購入するためには、IPOの抽選で当選を狙うことが一般的だ。当選確率を上げるためには、複数の証券会社に口座を保有し、それぞれの証券口座からIPOの申込をすることが有効である。

ひとつの証券会社だけを利用するならば、資金をまとめて入金しておけばよい。しかし複数の口座を持つ場合、それぞれの証券口座に資金が分散するため、資金配分が重要になる。

IPOの抽選では、資金を用意するタイミングが証券会社によって異なることにも注意したい。証券会社によってはIPOの申込時点で「購入希望価格×申込株数」の購入資金が必要になる。

IPO投資の抽選では資金が多いほうが有利なネット証券会社がある

IPOの抽選方法は証券会社によって異なる。

SBI証券や楽天証券の場合、申込口数に応じて抽選権利が増える。抽選では多くの資金を保有し、たくさんの口数を申し込む投資家が有利だ。

SMBC日興証券と岡三オンライン証券は、一人一票の平等抽選だが、保有資産や取引実績により抽選が優遇されるステージ制をとっている。SMBC日興証券の場合は資金が多いほうが抽選に有利(※ダイレクトコースのみ適用)、岡三オンライン証券は多くの取引を行っているほうが有利になる。

マネックス証券、カブドットコム証券、GMOクリック証券、ライブスター証券、DMM株は、資金や申込口数に関係なく一人一票の平等抽選である。これらの証券会社は、1口(多くの場合100株)に足りる購入資金があれば良い。

IPO投資での株購入の流れと資金を用意するタイミング

資金を準備するタイミングを考えるにあたり、IPO株を購入する流れを把握しておこう。多くの証券会社のIPOの流れは、(1)ブックビルディング申込、(2)抽選、(3)購入申込の順だ。中には(1)ブックビルディング申込、(3)購入申込、(2)抽選という方式をとる証券会社もある。楽天証券、カブドットコム証券、GMOクリック証券がこれに該当する。

(1)申込……IPOの抽選を受けるためブックビルディングに申し込む

抽選の対象になるために、まずはブックビルディング(BB)に申し込むことが必要だ。ブックビルディングとは「需要申告」とも呼ばれ、株式新規上場時の公募価格を決定する一つの手法である。投資家による需要申告の結果で公募価格が決定する。

ブックビルディングに申し込むには、購入希望する口数(株数)と価格を申告する。購入希望価格は仮条件という金額の範囲から選ぶ。多くのIPO銘柄は需要が高いため、公募価格は仮条件の上限で決まることが多い。

(2)抽選……IPO株の配分が決定され結果発表

ブックビルディングにより公募価格が決定された後、いよいよ抽選が行われる。抽選方法は証券会社によって異なるため、自分が申し込む証券会社の抽選方法を把握しておきたい。

(3)購入申込……IPO株の購入意思を申告する

抽選に当選、または補欠当選したら、購入申込によりIPO株の購入意思を申告できる。なお、SMBC日興証券のように当選以外はすべて「補欠」になる証券会社もあるので、補欠当選と補欠を正しく理解しておきたい。

証券会社によってIPO株の購入資金を用意するタイミングが異なる

IPO株の購入資金を用意するタイミングは証券会社によって違い、大きく「ブックビルディング申込時点」、「IPO抽選時点」、「IPO抽選発表後」に分けられる。資金の拘束や解除されるタイミングも異なる。

ブックビルディング申込時点で資金が必要となるネット証券会社

以下の証券会社はブックビルディング申込時点で購入資金を証券口座に用意しておく必要がある。
  • SMBC日興証券
  • マネックス証券
  • 楽天証券
SMBC日興証券の場合、ブックビルディング時に拘束された買付資金は、抽選まで抑えられ抽選結果が「補欠」(SMBC日興証券では当選以外が補欠)になると解除される。マネックス証券では、落選が決定した時点(抽選日の18時以降)で資金の拘束が解除される。楽天証券ではブックビルディング申込時点で資金の拘束は行われず、購入申込の時点で行われる。

IPOの抽選時点から資金が必要になるネット証券会社

以下のネット証券会社はIPO抽選時点で購入資金を証券口座に用意しておく必要がある。
  • カブドットコム証券
  • SBI証券
  • GMOクリック証券
カブドットコム証券は、ブックビルディング申込時点で最大買付可能額さえあれば現金は不要だが、購入申込の際には資金が必要となる。落選すると資金の拘束が解除される。

SBI証券は、抽選(公募価格決定日18時以降)までに入金が必要だ。資金は当選または補欠当選した場合に「公募価格×当選株数」分が拘束され、落選した場合は拘束されない。GMOクリック証券は、抽選が行われる購入申込最終日の15時時点で購入資金を入金しなければならない。

IPO抽選発表後に資金が必要になるネット証券会社

以下のネット証券会社は、当選や補欠当選してはじめて資金を用意すれば良い。
  • 松井証券
  • 岡三オンライン証券
  • ライブスター証券
  • DMM株
松井証券は抽選結果を受け、購入申込期間最終日の15時30分時点で購入資金があれば良い。岡三オンライン証券は当選か補欠当選した場合、入金締切日の15時までに入金が必要である。ライブスター証券とDMM株は、購入申込の際に入金が必要だ。

IPO投資では資金を移動しやすい銀行口座を用意しておく

IPO投資は銘柄ごとに取扱のある証券会社が異なる。状況に応じてIPO銘柄の取扱がない証券会社から取扱がある証券会社へ資金を移動することも考えられる。資金を有効に活用するには証券会社間の資金移動も円滑に行うことがポイントだ。

例えば証券会社間の資金移動は銀行口座を経由することで手数料無料になることがある。対応する証券会社が多いメガバンクやネットバンクの口座を用意しておくと資金を移動しやすくなり便利だ。

文・松本雄一(ビジネス・金融アドバイザー)
 

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