つみたてNISAとiDeCo(イデコ)の賢い併用方法 制度の違いやメリット・デメリットも解説

2019.5.6
INVESTMENT
(写真=Teguh Jati Prasetyo/Shutterstock.com)
(写真=Teguh Jati Prasetyo/Shutterstock.com)
つみたてNISA(少額投資非課税制度)とiDeCo(個人型確定拠出年金)は積立投資の制度だ。併用できるのか気になるが、結論を言えば2つの制度を併用することは可能だ。ただし、その際はそれぞれのメリットを活かして賢く使い分けたほうが良い。

つみたてNISAとiDeCo(イデコ)を併用する前に制度の違いを理解しておく

つみたてNISAとiDeCoをうまく併用するために、それぞれの制度の違いを把握しておきたい。

つみたてNISAは運用益が非課税で少額から長期投資できる制度

つみたてNISAは少額からスタートできる長期投資を目的とした制度で、運用で得た利益が非課税になる。投資信託の普通分配金や売却で得た利益は、通常は税率20.315パーセント課税されるが、つみたてNISAならこれがゼロになる。

つみたてNISAの利用対象者は、その年の1月1日の時点で20歳以上の国内居住者だ。非課税で投資できる金額は、年40万円で20年間非課税のため、合計で800万円の投資ができる。

iDeCo(イデコ)はつみたてNISAより節税効果が高い老後資金形成のための制度

iDeCoは老後資金形成のための年金制度の一種である。運用で得た利益はつみたてNISAと同様に非課税だが、原則として60歳になるまで引き出すことができない。つみたてNISAとの大きな違いは、iDeCoの掛金が全額所得控除されることである。

iDeCoの加入対象年齢は20歳以上60歳未満である。iDeCoの加入には条件があり、iDeCo公式サイトの「カンタン加入診断」でチェックできる。

掛金は毎月5,000円以上、1,000円単位で設定できる。年間の掛金限度額は勤務先や雇用形態によって異なり、14.4万円から81.6万円と幅広い。

60歳以降のiDeCoのお金の受け取り方は、「一時金として一括でもらう」、「年金として分割してもらう」、「一時金と年金の組み合わせてもらう」の3つから選ぶことができる。

つみたてNISAとiDeCo(イデコ)の金融商品では資産配分が異なってくる

つみたてNISAとiDeCoで購入できる金融商品はどちらも投資信託が主であるが、投資信託の「資産配分」(アセットアロケーション)が異なる。

つみたてNISAの対象商品は金融庁によって基準が定められており、信託報酬が低いなど、投資初心者にとっても利用しやすいものが多い。投資信託の他に一部のETF(上場投資信託)が対象となるが、いずれもリスクを取ってリターン(収益)を狙う株式への資産配分を主としたものが中心だ。

iDeCoの対象商品は、投資信託の他に元本保証の預貯金型のものもある。投資信託は様々な資産配分に対応できるように、国内や海外の株式・債券・REIT(不動産投資信託)やコモディティ(金など)、バランス型など豊富だ。

つみたてNISAの資産配分はリターン狙いの傾向が強くなるのに比べ、iDeCoではローリスクの安定運用からリターンを狙う運用まで資産配分の自由度が高い。

つみたてNISAとiDeCo(イデコ)のメリットとデメリット

つみたてNISAとiDeCoのそれぞれのメリットとデメリットを確認しておきたい。

つみたてNISAのメリットとデメリット

つみたてNISAのメリットは、いつでも解約できることだ。60歳になるまで引き出すことができないiDeCoと違い、子供の進学などに合わせた資金作りにも利用できる。

つみたてNISAのデメリットは、「スイッチング」(投資信託の買い替え)が自由にできないことだ。つみたてNISAの年間40万円という非課税枠は再利用できないため、商品を売却してもその購入額に相当する非課税枠は復活しない。既に40万円使い切っていた場合はスイッチングができない。

iDeCo(イデコ)のメリットとデメリット

iDeCoのメリットは、掛金が全額所得控除されることだ。iDeCoの掛金が課税対象所得から減額されるため節税効果が高い。例えば、月の掛金が2万円で所得税と住民税が両方10%の場合は、年間で2万円×12ヶ月×(0.1+0.1)=4.8万円の節税効果がある。

iDeCoのデメリットは、原則として60歳までお金を受け取ることができないことだ。また、60歳以降に受け取る際には退職所得控除などの税制メリットがあるが、会社の退職金と一緒に受け取る場合などに退職所得控除の金額を超えると課税されることがある。iDeCoのお金の受け取りは計画的に行うべきである。

つみたてNISAとiDeCo(イデコ)を併用するポイントは「目的」と「収入」

つみたてNISAとiDeCoをどう併用したらいいだろうか。

大切なのは目的に合った投資をすることだ。iDeCoは60歳まで引き出すことができないため老後資金の形成に利用する。つみたてNISAはいつでも引き出すことが出来るため、老後資金の形成以外にも、子供の進学や家のリフォームなどの様々な目的の資金形成に利用できる。

老後資金の形成目的でのつみたてNISAとiDeCoの併用を考えてみよう。節税メリットを活かしたいのであればiDeCoへの積立比率を上げる。iDeCoのほうが所得税控除による節税メリットが大きいからだ。老後資金を形成したいが急な出費にも対応できるようにするには、すぐにお金を引き出せるつみたてNISAへの積立比率を上げる。

収入が少なく課税対象額が低い人は、つみたてNISAへの積立比率を上げた方がいいだろう。課税対象額が低い人はiDeCoの所得税控除のメリットが小さく、60歳以降の受取時に税金がかかることがあるデメリットのほうが大きい。

つみたてNISAとiDeCo(イデコ)の併用は計画的に

将来の資産形成を考えると、つみたてNISAとiDeCoを投資限度枠いっぱいに積み立てるのが理想だが、少額であっても継続して積み立てることで将来の資産形成は違ったものになる。

資産形成の目的や収入に合うように、つみたてNISAとiDeCoをうまく併用して資産形成を行いたい。将来のライフイベントや必要なお金を試算するライフプランシミュレーションの一環としても、つみたてNISAやiDeCoの検討はおすすめだ。


文・松本雄一(ビジネス・金融アドバイザー)

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