議決権とは何か?
議決権とは株主権(共益権)の一つで、株主総会の決議に参加し投票できる権利のことだ。
株主総会では、会社の運営方針や役員の選任など重要事項が決議される。
議決権は1人1個ではなく、保有する株数に応じて1株につき1個付与されるのが原則だ。単元株制度を採用している会社では、1単元につき1個の議決権が与えられる(1単元未満の株を保有する株主には、議決権が与えられない)。
議決権を行使するには、株主総会に参加するほか、株主総会招集通知に同封されるハガキに記入・返送する方法がある。最近は、インターネットにより議決権を行使ができる会社も増えている。
保有する議決権の割合による株主の権利の違い
一定数以上の議決権を保有する株主には、一般の株主よりも強い「少数株主権」という権利が与えられる。
保有する議決権の割合 | 主な権利の内容 |
---|---|
1個以上 | ・株主総会決議への参加・投票権 ・議事録閲覧権 ・株主代表訴訟権 |
1%以上 | ・株主総会における議案提出権 |
3%以上 | ・株主総会の招集請求権 ・帳簿閲覧請求権 |
3分の1超 | ・株主総会特別決議を単独で否決できる |
2分の1以上 | ・株主総会普通決議を単独で可決できる (剰余金の分配や役員報酬の変更を単独で決定できる) |
3分の2以上 | ・株主総会特別決議を単独で可決できる (取締役の解任、定款変更、合併・事業譲渡・解散、株式分割 ・株式交換など会社の重要事項を単独で決定できる) |
90%以上 | ・他の株主に保有する株式を売り渡すよう請求できる |
100% | ・すべての事項を単独で決定できる |
議決権の3分の1超を保有すれば経営に対して大きな影響力を持つことができ、3分の2以上を保有すれば実質的な経営権を握ることができる。
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