連続気配値段(レンゾクケハイネダン)とは何か?
連続気配値段(連続約定気配)とは、株式取引において株価の急激な変動を抑えるために表示される値段(気配)のことだ。
直前に売買が成立した値段(約定値段)から、その銘柄の更新値幅の2倍を超える水準で連続して売買が成立する場合、直前の約定値段から更新値幅の2倍の値段まで売買が成立した後、「連続気配値段」が1分間表示され、その間の売買成立が保留される。これによって急激な価格変動が抑えられる仕組みになっている。
更新値幅とは、直前の約定値段(気配)を基準に、約定可能な値段の範囲を証券取引所が定めた値幅のことだ。(参考:更新値幅(日本取引所グループHP))。
連続気配値段が表示されるケース
連続気配値段は、以下のいずれかのケースで表示される。
(1)大口の注文により連続で約定し、直前の約定値段から更新値幅の2倍を超えて買い上がる(売り下がる)ケース
(2)複数の注文により、60秒以内に更新値幅の2倍を超えて買い上がる(売り下がる)ケース
連続気配値段が表示されている間に、更新値幅の範囲内に対当する注文が入れば、その注文が即時に約定する。
表示から1分が経過しても約定しなかった場合は、板寄せが行われる。
板寄せの結果、連続気配値段を基準とする更新値幅の範囲内に対当する注文があれば、売買が成立する。更新値幅の範囲外に対当する注文がある場合は、「連続気配値段+更新値幅」または「連続気配値段−更新値幅」の値段で「特別気配」が表示される。
特別気配と連続約定値段(連続約定気配)は、株価が急激に変動する際に約定を伴うかどうかが異なる。
連続気配値段の表示から約定までの流れ
例えば直近の約定値段が300円の銘柄の場合、更新値幅は上下8円(292〜308円)。この値幅の2倍(284円または316円)を超え、連続で約定するような注文が入ると連続気配値段が表示される。
以下のような注文状況で、1,000株の成行買い注文が入った場合、更新値段の2倍である316円以下の注文までは連続で約定し、買い上がっていく。
315円までの売り注文の合計は700株であり、通常であれば325円の300株も約定するが、更新値段の2倍を超えているため、316円に連続約定気配が表示される。表示後1分間で316円以下の売り注文が入らなければ、板寄せが行われる。
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