ベトナムは中国からの製造業のシフトが進み、経済成長が続いている。投資対象として有望な国だ。ベトナム株で配当利回りが高いのはどのような銘柄なのか。ベトナムの代表的な企業の株式や配当利回りランキングを紹介しよう。

目次
1.ベトナム株取引の3つの特徴
2.代表的なベトナム企業の配当利回りは?
3.ベトナム株の配当利回りランキングTOP10!
4.ベトナム株投資のデメリットや注意点
5.今後も経済成長が予想されるベトナムの株式投資の検討はいかが

1.ベトナム株の3つの特徴 日本株との違いは?

外国株といえば、米国株や中国株が一般的だ。しかし、今後の経済成長が見込めるベトナム株にも注目しておきたい。まずはベトナム株への投資の前に、知っておくべき3つの特徴を紹介する。

特徴1,ベトナムには3つの株式市場がある

ベトナムの株式市場には

  • ホーチミン証券取引所
  • ハノイ証券取引所
  • UPCoM店頭市場

の主に3つがある。

ホーチミン証券取引所(HOSE)はベトナムの主な証券取引所であり、ベトナムの大企業の多くが上場している。ベトナムの主な株式指数であるベトナムVN指数はホーチミン証券取引所上場の全銘柄が対象だ。

ハノイ証券取引所(HNX)はベトナムの第二の証券取引所であり、2005年にスタートした。ハノイ証券取引所は中小型株が多いのが特徴だ。ハノイ証券取引所の株価指数はベトナムハノイ指数である。

UPCoM店頭市場は2009年に発足した。 UPCoM店頭市場は、ハノイ証券取引所に上場する前の段階の企業が登録することが多い。UPCoMの銘柄数はホーチミン証券取引所とハノイ証券取引所の合計銘柄数を超え、2021年7月27日時点では920以上に達している。

特徴2,GDP成長率が先進国より高いため株式市場に期待できる

ベトナムのGDP(国内総生産)成長率は2015年から2019年まで6%以上を維持しており、米国(2019年GDP成長率2.334%)や日本(2019年GDP成長率0.654%)などの先進国に比べてGDP成長率が高い。

ベトナムは2050年まで人口増加が予想されており、人口増加が経済成長を後押しすると考えられている。また、ベトナムは教育水準が高く優秀な労働者が多いため、日系企業をはじめとする多くの外資系企業が進出している。

ベトナムの経済成長が進めば、株式市場への期待は高まる。

特徴3,ベトナム株と日本株では業種ごとの配当利回りに異なる傾向がある

一般的に成長企業の株式の配当利回りは低く、成熟企業(メイン事業が成熟期に該当する企業)の株式の配当利回りは高い傾向である。理由は、成長企業は自社の利益を成長のための投資に利用する傾向があるからだ。

この傾向はベトナム株も日本株も同じだ。配当利回りが高いベトナム株は、成熟した業種の建設業、化学やゴム製品などの製造業などの企業が多い。

ただし、ベトナム株と日本株では業種ごとの配当利回りの傾向に異なる点がある。ベトナムは大きく経済成長しているため、日本では成熟企業が多い業種にベトナムでは成長企業が多いことがある。

例えば、日本の銀行の多くは成熟企業に分類でき、配当利回りが高い傾向だ。三菱UFJ銀行<8306>の2021年3月期の予想配当利回りは約4.66%(2021年7月26日の終値ベース)である。

ベトナムの主要な民間銀行は経済成長のために成長しているところが多く、配当利回りが低い銀行が多くある。ベトナムの主要民間銀行の予想配当利回りは0%のところが多い。

ベトナム株の配当利回りを考える際には、日本の業種ごとの配当利回りの傾向とは異なる認識で銘柄選択を行いたい。

2.ベトナムの代表的な企業の配当利回りは?特徴を紹介

ベトナムの代表的な企業ランキングにVNR500がある。ベトナムレポート社がベトナムの国営・民間企業を売上高、利益、成長性などの5つの項目で評価し、TOP500を算出したものだ。

ここからはVNR500のベトナム民間企業トップ20から上場企業で、SBI証券で取り扱いのある10社をピックアップして特徴を紹介しよう。

社名 証券
コード
予想
配当
利回り
株価ドン、VND
(円換算)
売買単位 業種
ビングループ VIC 0.00% 105,800
(476.1円)
10 複合事業
ホアファット グループ HPG 1.80% 36,950
(166.275円)
10 鉄鋼
ビナミルク(ベトナム乳業) VNM 3.69% 109,000
(490.5円)
10 食品加工
ベトジェット航空 VJC 0.00% 118,500
(533.25円)
10 航空
マサングループ MSN 0.00% 86,000
(387円)
10 食品加工
サコムバンク STB 0.00% 15,600
(70.2円)
10 銀行
ベトナムテクノロジカル
コマーシャルバンク
TCB 0.00% 24,800
(111.6円)
10 銀行
サイゴン ハノイ商業銀行 SHB 0.00% 17,000
(76.5円)
100 銀行
FPT FPT 3.28% 55,700
(250.65円)
10 複合事業
ホアセン グルーブ HSG 0.00% 18,400
(82.8円)
10 鉄鋼
※1ベトナムドン(VND)=0.0045円で換算(2020年12月4日時点)
※株価は2020年12月4日の終値
(※ベトナムレポート社とSBI証券のホームページを元に筆者作成)

 

上記のベトナムを代表する企業の予想配当利回りは、必ずしも高くない傾向にある。これらのベトナムの代表的な企業10社を紹介しよう。

ビングループ<VIC>……ベトナムでさまざまな事業を展開する主要企業

ビングループ(Vingroup JSC(Joint Stock Company))は商業用・オフィス用・住宅用の不動産の投資や開発・運営、病院運営の医療サービス、教育機関運営の教育サービス、VINFAST自動車やVINSMART携帯電話などの事業を行う。

ビングループの元の企業は1993年にウクライナで設立され、2000年代初頭からベトナムでの事業をスタートさせた。現在では、さまざまな事業の企業を傘下に持つグループ企業である。

売上高は2017年度には前年度比約55%増。2018年度には前年度比約36%増と大幅に成長した。2019年度の売上高は前年度比約6%増と成長は落ち着きつつあるが、純利益は対前年比約97%増と大きく伸びている。

ホアファット グループ<HPG>……製鋼資材を主な事業とするグループ企業

ホアファット グループ(Hoa Phat Group JSC)は製鋼資材・製鋼機械の製造、家電や建設機器などの製造、農業事業、不動産事業などを行う。元となる企業は1992年に設立され、当初は建設機械や機器の貿易会社であった。現在では、11の傘下企業を収めるグループ企業へと成長している。

売上高は2018年度には前年比約21%増、2019年度には前年度比約14%増と増加が継続している。

ビナミルク(ベトナム乳業)<VNM>……他国にも事業展開する乳製品の有力企業

ベトナム・デアリ・プロダクツ(Vietnam Dairy Products JSC)は乳製品や菓子、飲料の生産・販売、農家への技術支援、物流サービスなどを提供する企業だ。1976年に設立された同社は他国にも事業展開している。2019年にはForbesの「ASIA’s  Best Over A Billion」のTOP200に選ばれた。

売上高は2018年度には前年度比約3%増、2019年度には前年度比約7%増と成長している。純利益は2018年度に若干減少したものの、2019年度には前年度比3%ほど増加した。

ベトジェット航空<VJC>……ベトナムの格安航空会社

ベトジェット・アビエーション(Vietjet Aviation JSC)は航空事業による乗客や貨物の輸送を手掛ける企業だ。ベトナム以外の航路では、タイ、シンガポール、韓国、台湾、中国、日本など30以上の地域に運航しており、2015年にはアジアのベスト格安航空会社にも選ばれている。

売上高は2019年度に前年度比5%ほど減少し、同年度の純利益は前年度比29%ほど減少した。2020年度は新型コロナウイルスの影響からか、売上高の大幅な減少と赤字決算が予想される。

マサングループ<MSN>……食品や畜産が主のグループ企業

マサングループ(Ma San Group Corporation)は、魚醤やチリソースなどの調味料や即席麺の加工を行う食品事業、畜産・飼育事業、鉱産品事業、銀行事業などの複数の事業を持つグループ企業だ。
    
近年、売上高はほぼ横ばいだが純利益が大きく伸びており、2018年度純利益は前年度比約58%増、2019年度純利益は前年度比約13%増である。2020年度の売上高増加予想は前年度比2倍以上となっているが、純利益は前年度比で大幅な減少が予想される。

サコムバンク<STB>……ベトナムの主要な民間銀行

サコムバンク(Sai Gon Thuong Tin Commercial Joint Stock Bank)は、個人および企業向けの銀行である。個人向けには、預金、カード、ローン、送金サービスを提供している。サコムバンクはベトナムでの資産規模6位、民間銀行ではシェア2位だ。

近年の売上高と純利益はともに好調であり、2018年度の売上高は前年度比22%ほどの増加、2019年度の売上高は前年度比16%ほど増加した。純利益は売上高の増加を上回るペースで伸びており、2019年度の売上高は前年度比約37%増である。

ベトナムテクノロジカルコマーシャルバンク<TCB>……銀行ブランド価値Top500にランクイン

ベトナム・テクノロジカル・アンド・コマーシャル・バンク(テクコムバンク)(Vietnam Technological and Commercial Joint Stock Bank)は、個人向けおよび企業向け銀行と、投資銀行などのサービスを提供している。

同社は1993年に設立し、2018年にホーチミン証券取引所に上場した。英ブランドコンサルティング社発表の「銀行ブランド価値ランキングTOP500」の2020年版にサコムバンク(422位)とともに327位にランクインしている。

売上高は2018年度には前年度比22%ほど増え、純利益は前年度比31%ほど増加した。2019年度の売上高は前年度比17%ほど、純利益は前年度比19%ほどの増加だ。

サイゴン ハノイ商業銀行<SHB>……ベトナム民間銀行のTop5に入る

サイゴンハノイ・コマーシャル・バンク(Saigon - Hanoi Commercial Joint Stock Bank)は個人と企業に金融サービスを提供する銀行で、「TOP5ベトナム民間銀行」「Top100 ASEAN銀行」「Top1000 世界の銀行」など、数々のランキングにランクインしている。

売上高は2018年度には前年度比約24%増で、同年度の純利益は前年度比約9%増。2019年度には売上高は前年度比約22%増、純利益は前年度比約45%増と成長している。2020年度の売上高は前年度比で大きく落ち込む予想だが、純利益の減少は小さい見込みだ。

FPT<FPT>……ベトナム最大のIT企業であり通信や教育事業も展開

エフ・ピー・ティー(FPT Corp)はテクノロジー、テレコミュニケーション(通信)、エデュケーション(教育)の3つの事業を主とする企業だ。テクノロジー分野では、さまざまな事業向けのソフトウェアの提供などを行っている。

1988年設立で、従業員は3万人近くの大企業だ。日本法人のFPTソフトウェアジャパン有限会社(現FPTジャパンホールディングス株式会社)も2005年に設立されている。

売上高は2018年度には前年度比46%ほど大きく落ち込んだが、2019年度の売上高と純利益はともに前年度比19%ほど増加した。IT企業のためか2020年度の売上高、純利益ともに前年度比9%を超える増加の予想である。

ホアセン グルーブ<HSG>……世界70ヵ国で製品が利用される鉄鋼製品の企業

ホアセン グルーブ(Hoa Sen Group)は鉄鋼のシートやパイプ、プラスチックパイプなどを製造・販売する企業だ。2001年に設立され、現在では世界70ヵ国で製品が利用されるほど、グローバルな成長を見せている。

売上高は2018年9月期には前年度比32%ほど大きく増加したものの、2019年9月期の売上高は前年度比19%ほど減少した。2020年9月期の売上高は前年度に比べて若干減少したが、コロナ禍にもかかわらず純利益は前年度比で大きく増加している。

3.ベトナム株の配当利回りランキングTOP10!7%強の銘柄も

ここでまでベトナムを代表する有名企業の配当利回りや特徴を紹介してきた。これらの企業では配当金が0円予想の企業もあったが、ここからは配当金に着目し、配当利回りランキングを紹介しよう。

抽出条件は

  • 出来高50万株以上(2020年12月4日の取引)
  • SBI証券の取扱銘柄

となる。ベトナム株の配当利回りTOP10銘柄は次の通りだ。

順位 社名 証券
コード
予想
配当
利回り
株価
ドン,VND
(円換算)
売買
単位
業種
1位 アンファットビオ
プラスチクス
AAA 7.62% 12,800
(57.6円)
10 プラスチック製品
2位 ホーチミン
インフラ投資
CII 7.29% 18,200
(81.9円)
10 建設
3位 第1ハーティエン
セメント
HT1 6.72% 15,50
(71.3258円)
10 建設資材
4位 ダナン ゴム DRC 6.60% 21,200
(95.4円)
10 タイヤ&ゴム製品
5位 ペトロベトナム
化学肥料
DPM 6.18% 17,250
(77.625円)
10 農業用化学品
6位 フオックホア ゴム PHR 6.12% 65,300
(293.85円)
10 タイヤ&ゴム製品
7位 ペトロベトナム
技術サービス
PVS 5.19% 15,400
(69.3円)
100 石油関連サービス&
装置
8位 サイゴン証券 SSI 4.98% 20,050
(90.225円)
10 金融
9位 コテコン建設 CTD 4.85% 61,800
(278.1円)
10 建設
10位 ペトロリメックス
ペトロケミカル
PLC 4.65% 25,800
(116.1円)
100 石油&ガス精製・販売
※1ベトナムドン(VND)=0.0045円で換算(2020年12月4日時点)
※株価は2020年12月4日の終値
(※SBI証券のホームページを元に筆者作成)

 

第1位, アンファットビオプラスチクス<AAA>……包装バッグやフィルムなどを製造

アンファット・バイオプラスチックス(An Phat Bioplastics JSC)は、衣類や食品の包装バッグ、ナイロンフィルムなどを製造。2002年設立で20年近くの歴史があり、アンファット・ホールディングスの主要企業だ。ベトナム国内以外に50を超える国に顧客を抱えている。

売上高は、2018年度には前年度比の2倍近くになるなど急成長を遂げている。2019年度の売上高は前年度比15%強の増加であった。2020年度の売上高は、前年度比で減少が見込まれている。

第2位, ホーチミンインフラ投資<CII>……急成長が予想される高速道路などの開発・運営企業

ホーチミン・シティ・インフラストラクチャー・インベストメント(Ho Chi Minh City Infrastructure Investment JSC)は、高速道路や都市基盤の開発・運営などを行う企業だ。設立は2001年であり、2006年にホーチミン証券取引所に上場した。

売上高は2019年度には前年度比30%ほど落ち込んだものの、2019年度の純利益は前年度比100%を超えて増加した。

2020年度の売上高は前年度比2倍以上の強気な予想だ。2020年度第3四半期(7月~9月)は2019年度の年間売上高と同程度の売上高が記録されており、成長が見込める。

第3位, 第1ハーティエンセメント<HT1>……セメントなどの建設資材メーカー

第1ハーティエンセメント(Ha Tien 1 Cement JSC)は、セメント、コンクリートなどの建設資材メーカーだ。建設資材以外に不動産取引も行う。

売上高は2018年度には前年度比約2%増、2019年度の売上高は前年度比約5%増加している。純利益は売上高の増加を上回る成長を見せており、2018年度は前年度比約30%、2019年度は前年度比約17%の増加と良い結果を残している。

2020年の売上高は前年度比約9%減、純利益は前年度比約14%減の予想だ。

第4位, ダナン ゴム<DRC>……バスやトラックのタイヤに強いメーカー

ダナン ゴム(ラバー)(Danang Rubber JSC)は、自動車・オートバイ・自転車のゴムタイヤやチューブなどのメーカーだ。米軍の工場を起源とする企業で、45年以上の歴史がある。特にバスやトラックなどの大型のタイヤに強い。

売上高は2019年度に前年度比8%を超えて増加し、純利益は2019年度に前年度比70%を超える大きな成長を記録した。2020年は売上高、純利益ともにマイナスの予想だ。

第5位, ペトロベトナム化学肥料<DPM>……農薬や肥料の製造販売企業

ペトロベトナム・ファーティライザー・アンド・ケミカルズ(PetroVietnam Fertilizer and Chemicals Corporation)は農薬や肥料の製造・販売を行っている。設立は2003年で、2007年にホーチミン証券取引所に上場した。

売上高は2019年度に前年度比17%ほど落ち込み、同年度の純利益は前年度比46%減だった。2020年度の純利益は2018年度の水準まで回復する予想である。

第6位, フオックホア ゴム<PHR>……ゴム栽培からゴム製品の製造・販売まで行う

フォックホア ゴム(ラバー)(Phuoc Hoa Rubber JSC)はゴム栽培とゴム製品の製造・販売を行う企業だ。1982年設立の歴史ある企業であり、2009年にホーチミン証券取引所に上場した。

売上高は2018年度に前年度比6%近く減少したものの、2019年度は前年度比5%程度回復した。売上高は比較的安定しているものの、2019年度の純利益は前年度比28%程度の減少だった。

2020年度の売上高は15%程度の減少の見込みだが、純利益は前年度比2倍以上へ増加する予想だ。

第7位, ペトロベトナム技術サービス<PVS>……石油貯蔵や海上輸送を提供

ペトロベトナム・テクニカル・サービス(Petrovietnam Technical Services Corporation)は海上タンカーなどによる石油貯蔵サービスや海上輸送サービスなどを提供している。ベトナム・オイル&ガス・グループ(ペトロベトナム)の1企業であり、1993年に設立した。

売上高は2018年度には前年度比13%ほど減少したものの、2019年度は前年度比15%を超えて回復した。しかし、純利益は2019年度には前年度比19%程度減少している。2020年度は売上高、純利益ともに前年度比で減少する予想だ。

第8位, サイゴン証券<SSI>……証券取引サービスを個人・法人へ提供している

サイゴン・セキュリティズ(Saigon Securities Incorporation)は証券取引や証券仲介業務などのサービスや資産管理サービス、投資銀行サービスなどを提供する金融機関だ。

設立は1999年で、株式取引サービスを個人と法人の両方に提供している。

売上高は2019年度には前年度比12%ほど減少し、同年度の純利益は前年度比30%ほど減少した。2020年度の売上高は30%を超える増加予想である。

第9位, コテコン建設<CTD>……世界トップ10の高層ビルの施工実績

コテコンズ・コンストラクション(Coteccons Construction JSC)は高層ビル、交通工事、灌漑工事、送電設備、給水システムの建設サービスなどを提供する企業だ。同社は2010年にホーチミン証券取引所に上場した。2016年時点で高さ世界トップ10に入る高層ビルの「The Landmark 81」を施工するなどの実績がある。

売上高は2019年度には前年度比17%ほど減少し、同年度の純利益は前年度比約53%減と大きく落ち込んだ。2020年も売上高、純利益ともに厳しい予想である。

第10位, ペトロリメックス ペトロケミカル<PLC>……石油化学製品の製造・販売業

ペトロリメックス ペトロケミカル(Petrolimex Petrochemical JSC)はアスファルトや潤滑油などの石油化学製品の製造・販売を行う。同社は1994年に設立し、2006年にハノイ証券取引所に上場した。

売上高は2019年には前年度比4%ほど減少し、同年度の純利益は2%ほど減少した。2020年度の売上高は前年度比17%ほどの減少予想だが、同年度の純利益は前年度比3%ほどの増加予想である。

4.ベトナム株投資のデメリットや注意点

ベトナム株に投資するならデメリットなどを把握しておきたい。

デメリットや注意点1……法律が変わりやすく投資に影響することがある

ベトナムの日本語での正式名称は「ベトナム社会主義共和国」であり、中国と同じ共産党による一党体制の社会主義国家だ。政治は集団指導体制のため安定しているといわれている。

気を付けたいポイントは法律に未整備の部分があり、一党体制のために法律が変わりやすいといえることだ。証券取引などに関係する法律の変更が株式投資に影響を与える可能性がある。

ベトナム株の投資では、証券取引などの法律改正の確認を日本での投資よりも慎重に行った方がよいだろう。

デメリットや注意点2……米国や中国だけでなく韓国の影響も受けやすい

株式は輸出や輸入が多い国の影響を受けやすい。ベトナムの輸出額上位2ヵ国は米国と中国、輸入額上位2ヵ国は中国と韓国だ。

ベトナムが韓国からの輸入額が高いのは、韓国のサムスンがベトナムでスマートフォンなどを製造して世界各地に輸出していることが大きい。VNR500の国営企業などを含めた全ベトナム企業ランキングの1位はサムスンのベトナム法人である。

そのため、米国や中国に加えて韓国経済の影響も受けやすいため、韓国の動向もチェックするようにしたい。

デメリットや注意点3……ベトナム経済や企業の日本語の情報が少ない

ベトナムの経済や企業について日本語の情報は少なく、投資判断のための情報が不十分なことがある。Webサイトを日本語で提供しているベトナム企業も少ない。

日本語でベトナム株の情報を得るには日本の証券会社が提供しているベトナム関連の情報を利用できる。また、ベトナム経済や企業のニュースを日本語で発信している会社があり、それらのニュースや情報も参考になる。

英語での情報を利用できれば、ベトナムの英語ニュースサイトなどにより日本語より多くの情報を得ることが可能だ。

ベトナムの大手企業は英語へ切り替えできるWebサイトを提供しているところが多い。それらの企業なら投資家向けのIR情報をWebサイトから英語で入手できる。

5.今後も経済成長が予想されるベトナムの株式投資の検討はいかが

2020年は新型コロナウイルスの影響で、多くの国のGDP(国内総生産)はマイナス成長になる見込みだ。そのような状況でも、ベトナムのGDP成長率は今までよりも低下する見込みだが、GDPのプラス成長は維持する予想である。

ベトナムの景気が減速しないことは、投資する際に大きなメリットといえよう。経済成長を続けるベトナムの株への投資を検討してみてはいかがだろうか。

 

松本雄一
執筆・松本雄一
外資系コンピューター会社にてカスタマーサポート・開発・セキュリティ対策などを経験後に独立。自らの投資経験をもとに株式や投資信託などの投資情報を発信している。興味のある分野はフィンテックや新しい金融商品など。
外資系コンピューター会社にてカスタマーサポート・開発・セキュリティ対策などを経験後に独立。自らの投資経験をもとに株式や投資信託などの投資情報を発信している。興味のある分野はフィンテックや新しい金融商品など。

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