初心者が知っておきたい株の買い方とは? 口座開設から注文の仕方までわかりやすく解説

2019.12.28
INVESTMENT
(写真=G-Stock Studio/Shutterstock.com)
(写真=G-Stock Studio/Shutterstock.com)
会社員が株式投資を始めるなら、口座開設から実際の注文まで、できるだけ手間と時間をかけずにスムーズに進めたい。今回は、初めての証券口座開設から株式の買付注文までを、要点を押さえて解説する。

初心者が株取引をするための代表的なネット証券会社

インターネット専業証券会社(狭義のネット証券)には以下のような特徴があるため、会社員が初めて口座を開設するのに適している。

「低コスト」
「インターネット取引」
「いつでもどこでも取引できる」

まずは、代表的なネット証券会社を紹介しよう。

<代表的なネット証券8社一覧>(2019年12月23日現在)
  口座開設数
(2019年9月30日現在)
IPO取扱銘柄数
(関与率%)
2019/4/1~2019/9/30
米国株の取扱銘柄数 1注文ごとの現物株式取引手数料(税込)
~5万円 ~10万円 ~20万円 ~50万円
SBI証券 481万7,487口座
(単体)
29件(100%) 2,258件 55円※3 99円 115円 275円
楽天証券 337万6,621口座
※1
11件(37.9%) 2,673件 55円※4 99円 115円 275円
マネックス証券 183万2,530口座 15件(51.7%) 3,266件 110円 110円 198円 495円
松井証券
※2
120万4,478口座 5件(17.2%) × 0円 0円 0円 0円
auカブコム証券 1,万1,074口座 5件(17.2%) × 99円 99円 198円 275円
GMOクリック証券 40万7,232口座 対象期間中のIPO取扱実績なし × 96円 96円 107円 265円
DMM.com証券 非公開 対象期間中のIPO取扱実績なし 768件 55円 88円 106円 198円
ライブスター証券 非公開 対象期間中のIPO取扱実績なし × 55円 88円 106円 198円
※1.楽天証券は2019年6月30日現在の証券口座数
※2.松井証券の取引手数料は1日定額制「ボックスレート」のみ
※3.SBI証券では1日の約定代金合計に対して手数料がかかるアクティブプランの場合手数料は取引金額合計50万円まで0円(2019年12月23日時点)
※4. 楽天証券では1日の約定代金合計に対して手数料がかかるいちにち定額コースの場合手数料は取引金額合計50万円まで0円(2019年12月23日時点)
※5.上記一覧は、各ネット証券の公式サイトから必要事項を抽出の上、作成した 

ネット証券口座開設の3ステップ 書類を用意したら申請、審査で開設

代表的なネット証券の手数料などを確認したところで、次は取引開始までの時間が最短になる申込方法を紹介する。カード型の本人確認書類の「WEBアップロード」、あるいは「オンライン口座開設」を利用すると時間が短縮できる。

ネット証券の口座は、どこでもほぼ同様の手順で開設できる。必要書類を準備したら公式サイトを開いて、以下の手順で手続きを進めよう。

STEP1…個人情報書類を用意する

口座開設にはマイナンバーを提示する必要がある。口座開設の申し込みを始める前に、以下の1~3のいずれかを用意してほしい。
  1.  「個人番号カード」計1点
  2. 「通知カード」と「顔写真入り本人確認書類」1点の計2点
    「顔写真入り本人確認書類」……運転免許証、日本国パスポート、在留カード、特別永住者証明書から1点
  3. 「通知カード」と「顔写真なし本人確認書類」2点の計3点
    「顔写真なし本人確認書類」……健康保険証、印鑑登録証明書、住民票の写しから2点

STEP2…口座開設を申し込む

必要書類を手元に用意したら、スマートフォンまたはPCからネット証券公式サイトのトップページにアクセスする。「新規口座開設」や「いますぐ口座開設」ボタンをクリックして、口座開設申込フォームに遷移する。

1. 申し込みフォームに記入し、個人情報書類をアップロードする
フォームでは、マイナンバーを含む本人確認書類の提出方法を「WEBアップロード」「書面」「Eメール」から選択するようになっている。最短で手続きを完了したい場合は、「WEBアップロード」を選ぼう。

フォームには個人情報入力欄がいくつかあるので、漏れなく正確に入力する。

2. 開設する口座の種類を選ぶ
口座には「特定口座」(源泉徴収あり)、「特定口座」(源泉徴収なし)、一般口座の3種類がある。それぞれの特徴は以下のとおりだ。

・「特定口座」(源泉徴収あり)…金融機関が投資の損益に応じて源泉徴収を行うため、自身で確定申告する必要がない口座。(投資の利益が年間20万円以下の場合など)所得税を払う必要がなくても税金が徴収されてしまうため注意が必要だ。源泉徴収の有無にかかわらず、「年間取引報告書」を金融機関が作成してくれる。

・「特定口座」(源泉徴収なし)…投資の損益に対する源泉徴収がないため、自分で確定申告を行う必要がある。確定申告の際は、金融機関が作成する「年間取引報告書」が必要になる。

・一般口座…源泉徴収がないため、自分で確定申告を行う必要がある。また確定申告で必要になる「年間取引報告書」も自分で作成する必要があるため、手間がかかる口座だ。一般口座でしか買えない金融商品を買えること以外、特にメリットはない。

「特定口座」の項目では、「開設する」を選択するほうが手間を省けて便利だ。特定口座では譲渡益や配当が入る時に所得税と住民税が源泉徴収され、確定申告が原則不要になる。

SBI証券や楽天証券などでは、口座開設の申し込みと同時に「NISA」または「つみたてNISA」の申し込みができる。希望する場合は「NISA」あるいは「つみたてNISA」のチェックボックスにチェックをつける。

銀行口座との連携サービスや外国株式取引口座、FX取引口座などの追加サービスを希望する場合も、証券口座の開設申し込みの際に同時に申し込みができるので、必要に応じて申し込みをしよう。

3. 規約を確認して同意する
提示されている各種規程や規約を読んで、「同意する」のチェックボックスをチェックすると、入力内容確認画面に移ることができる。

入力内容を確認して送信したら、証券口座開設申し込み手続きは完了だ。直後に証券会社から申し込み手続き完了通知や初回ログイン用の仮IDと仮パスワードがメールで送信されるので、試しにログインしてサイトを見てみるといいだろう。

STEP3 審査通過→手続完了通知の受領→入金後、取引開始

送信したマイナンバーや個人情報に基づいて、証券会社で審査が行われる。

1. 審査通過後、証券会社から口座開設完了の簡易書留を受け取る
審査に通ると、およそ1週間後に証券会社から「口座開設手続完了のご案内」が簡易書留郵便で送られてくる。これには証券会社のサイトにログインするための、正式なログインIDとパスワードが記載されている。初回ログイン用の仮IDや仮パスワードでは、取引ができないので注意しよう。

2. 簡易書留に記載されているログインIDとパスワードを入力し証券会社のサイトにログイン
「口座開設手続完了のご案内」に記載されている正式なログインIDとパスワードで、改めてログインしよう。金融機関情報を入力して入金すれば、取引を開始できる。

株の買い方3ステップ 銘柄、注文価格、株数を決めよう

証券口座の準備が整ったら、いよいよ株の買付だ。発注までの流れを確認して、初めての株式購入に踏み出そう。

STEP1…銘柄を決める 

銘柄選びは最初の難関だ。初心者が覚えておきたい銘柄の選び方を3つ紹介しよう。

1. 証券会社のランキングを参考にする
ネット証券の公式サイトにはランキングが掲載されており、売買代金、値上がり率、業種別などのランキングが一目でわかるようになっている。今、勢いのある銘柄を選ぶのも一つの方法だ。

2. 検索機能を活用する
ネット証券サイトで利用できる検索機能は、銘柄の絞り込みに大いに役立つので、ぜひとも活用したい。

株主優待検索機能では、優待内容、優待月、投資金額などの条件で銘柄を絞り込んで、銘柄を探すことができる。スクリーニング機能を使えば「配当利回り3.0%以上」「時価総額1兆円以上」などの条件でスクリーニングしたり、新興株に興味があれば「東証マザーズ」で絞り込んだりすることもできる。

3. 業績や財務状態のチェックも忘れずに
銘柄を選んだら、銘柄名をクリックすると個別銘柄のページに遷移する。個別銘柄のページには現在の株価やチャート、業績や四季報、値段ごとの売買の注文が一覧化されている板情報も掲載されているので必ず確認してほしい。

株価だけでなく、少なくとも以下の項目はチェックしておこう。
  • 赤字決算が続いていないか
  • 毎年利益が出ているか
  • 将来も利益が出る予想になっているか
  • 総資産に占める自己資産の割合が50%以上、あるいは適正か
このようにして、企業の業績や財務状態の健全性を確認してから、銘柄選びの最終判断をしよう。

STEP2…注文価格を決める

当日の株式市場のトレンドを予想したり、選んだ銘柄のチャートで過去から現在の値動きを確認したりすることで、購入してもいいと考える株価を決める。それをもとに、指値または成行(次項にて解説)で注文する。

実際には、買い注文と売り注文の金額と数量の需給が合致すると取引が成立する。「時間優先の原則」や「価格優先の原則」によって取引が成立していくため、自分が希望する価格で取引が成立するとは限らないことを覚えておこう。

STEP3…購入株数を決める

日本株の売買は、単元株(100株)が基本だ。この単元株を何単元分購入できるかは、資金量と株価によって決まる。

50万円を株式投資に充てられる場合、株価400円の銘柄であれば、100株(1単元)~1,200株(12単元)まで購入できる。ただし、損失リスクを抑えるためには分散投資が必須である。手元資金の大半を一つの銘柄に投資するのはリスクが高いため、何株まで購入するかを冷静に判断しなければならない。

単元株を購入できるだけの余裕資金がない場合でも、SBI証券の「S株」やマネックス証券の「ワン株」、カブドットコム証券の「プチ株®」といった単元未満株取引サービスを利用すれば、1株単位で売買することもできる。

国内株式の注文ルール 指値注文と成行注文を使い分けよう

株式の発注にあたっては、いくつかの注文方法や注文ルールがある。その中でも、注文方法と注文受付時間については必ず押さえておこう。

「指値注文」――指定した価格で注文すること

「指値注文」とは、買いたい価格(上限価格)または売りたい価格(下限価格)を指定して注文を出すことだ。

買い注文であれば、指値より下の価格の売り注文が出れば約定する。売り注文では、指値より上の価格の買い注文が出ると約定する。

指値注文による約定価格は希望価格と大きく乖離することはないが、買い注文と売り注文の需給が合致しなければ約定しないこともある。約定することよりも、価格にこだわりたい場合は指値で発注しよう。

「成行注文」――価格を指定しないで注文すること

「成行注文」とは、買い注文と売り注文、いずれの注文でも価格を指定しないで注文を出すことだ。

成行注文は、発注者にとって最も有利な相手と取引が成立するのが特徴だ。成行の買い注文では、その時点で最も安い売り注文を出していた人と、成行の売り注文は、最も高い買い注文を出していた人と売買が成立する。

成行注文は取引が成立しやすいので、とにかく早く約定させたい場合におすすめの注文方法だ。その反面、注文を出してから急激に株価が変動した場合、想定範囲を超えた高値での購入、あるいは安値での売却というリスクが伴う。

株の注文受付時間 ネット証券と対面証券では注文受付時間に違いあり

東証の立会時間は前場が9:00~11:30、後場が12:30~15:00までと決まっており、約定するのはこの立会時間内だ。投資家が注文を出せる時間帯は、ネット証券、対面証券の店舗、対面証券のオンライン専用口座で異なる。

<大手ネット証券と大手対面証券取引チャネル別注文受付時間>
  注文受付時間
SBI証券
(インターネットコース)
各市場の大引け後15分間と、システムメンテナンス時間を除いて、
24時間注文できる
楽天証券 下記システムメンテナンス時間を除いて、いつでも注文できる
除外時間
(平日)3:00~6:00、7:30~7:40、15:00~17:15
(土日祝)3:00~6:00
マネックス証券 下記システムメンテナンス時間を除いて、いつでも注文できる
(平日)2:00~2:10、3:00~6:00、15:00~17:00頃
野村證券 一般店舗 (平日)9:00~17:00
野村ネット&コール 原則24時間注文できる
大和証券 店舗 (平日)8:50~15:30
ダイレクトコース (平日)6:00~15:00、17:00~翌日3:00
(土日祝)6:00~翌日1:00
SMBC日興証券 店舗 (平日)9:00~15:00
オンライントレード 下記時間を除いて、いつでも注文できる
(平日)2:00~5:00、11:30~11:35、
15:00~17:00、20;15~20:20
(土日祝)2:00~5:00
※上記一覧は、対象の証券会社公式サイトから必要事項を抽出の上、筆者作成

株の買いどきを判断するための代表的な3つの指標

購入したい銘柄が決まったら、現在の株価が適正であるか、つまり買いどきであるかを見極めてから最終判断を下し、注文を出すのが定石だ。その際に役立つ投資指標が「PER」「PBR」「ROE」である。

PER(株価収益率)

Price Earnings Ratioの略称であり、「レシオ」とも呼ばれる。計算式は「PER(倍)=株価÷一株当たり純利益(EPS)」だ。

株価が企業の利益水準に対して割高か、割安かを判断する指標として用いられる。業種や成長力、安定度によってPERの水準は大きく異なる。そのため、同業種で比較したり、事業規模が似通った企業に比べて高いか、低いかなどで判断したりする。

利益成長率の高い企業は将来の成長性が株価に盛り込まれるため、PERが高くなりやすい、つまり割高だと判断されることが多い。

同じ食料品業界で東証一部上場銘柄である2社のPERを比較したとしよう。A社のPERが17.71倍、B社のPERが49.81倍の場合、A社のほうがB社に比べて割安であり、なおかつ東証一部上場銘柄平均の21.9倍を下回っているため、買い時であると判断できる。

ちなみに、東証上場銘柄の平均PERは以下の表のとおりだ。東証一部上場企業の単純PERが21.9倍なのに対し、東証マザーズでは平均100.1倍とおよそ5倍の差がある。マザーズには成長性の高いベンチャー企業が多く、実際の純利益に比べ株価が割高になっているためだ。

(参考)東証上場銘柄の平均PER(2019年10月末日現在)
  単純PER 加重PER
東証一部 21.9倍 20.5倍
東証二部 13.7倍 4.9倍
東証マザーズ 100.1倍 153.3倍
※日本取引所グループ統計資料「規模別・業種別PER・PBR」から抜粋

PBR(株価純資産倍率)

Price Book-value Ratioの略称。計算式は、「PBR(倍)=株価÷一株当たり純資産(BPS)」である。

現在の株価が企業の資産価値に対して割高か、割安かを判断する指標だ。PBR=1.0倍は株価と資産価値が同じであることを意味し、これまでは底値の目安とされていたが、近年は1.0倍以下の企業も多くなっている。

東証一部に上場している2社でPBRを比較した場合を考えてみよう。C社のPBRが1.12倍、D社が2.90倍の場合、C社のほうがD社より割安と言える。また、東証一部の平均PBR1.5倍も下回っている。この場合、C社の株価は現在低水準で推移しており、買い時と見なすことができる。

東証上場銘柄のPBRは、以下の表のとおりだ。PBRもPERの場合と同じく、純資産が少ないにもかかわらず成長性が高いと見込まれる新興企業に対しては、高い価格がつきやすい。

(参考)東証上場銘柄の平均PER(2019年10月末日現在)
  単純PBR 加重PBR
東証一部 1.5倍 1.8倍
東証二部 0.8倍 1.2倍
東証マザーズ 4.9倍 4.1倍
※日本取引所グループ統計資料「規模別・業種別PER・PBR」から抜粋

ROE(自己資本利益率)

Return On Equityの略称で、計算式は「ROE(%)= 当期純利益÷自己資本(純資産-新株予約権-少数株主持分)×100」である。

ROEは、株主が投資した自己資本を使って、企業がどれだけ効率的に利益を上げているかを判断するための指標だ。一般的にはROEが10.0%を超えていれば優良企業と判断され、投資価値があるとみなされる。

たとえばE社のROEが8.50%、F社が14.20%であれば、F社に投資するほうが効率的であると判断できる。F社のほうがE社より自己資本に対する収益性が高く、しかも10%を超えているからだ。

ただし、ROEだけでなく、財務レバレッジ(自己資本に対する負債の割合)なども考慮に入れて総合的に判断する必要があることも覚えておこう。

初めての株式投資のポイント スムーズな手続きと健全性の高い銘柄選び

口座開設から銘柄の選び方、買い方までの流れを事前に把握しておけば、最小限の時間と労力でも、スムーズに初めての株取引を始められるはずだ。手を抜かないでほしいのは、選んだ銘柄の健全性チェックだ。今回紹介した指標を参考に、リスク軽減に努める姿勢を常に忘れないようにしてほしい。

文・近藤真理(フリーライター)

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