目次
デッドリフトのメニュー・正しいフォームは?
デッドリフトの注意点

デッドリフトのメニュー・正しいフォームは?

12種のデッドリフトメニューを徹底解説!フォーム・回数・重量の最適解を動画でご紹介。
(画像=『KASHI KARI』より引用)

デッドリフトは正しい方法で行わないと、思わぬ怪我をする可能性があります。

初心者の方は以下の基本のやり方をぜひマスターしてください。バーベルかダンベルどちらを使っても良いのですが、まずは正しいフォームを習得することが最優先なので、ダンベルを利用するのが便利かと思います。

正しいフォームでエクササイズをしないとすぐに腰を痛めるので、むやみに重たいダンベルやバーベルを使用するのは避けましょう。身体の構造的に腰で引くほうが重たいウェイトを”持ててしまう”ので、腰で上げるイメージで”後ろ”に引っ張ってしまう動作をすると、心が後ろに倒れて腰に効いてしまい、場合によっては腰痛になりかねません。

エクササイズ中もどこの筋肉に意識をしたらいいのか?と、正しいフォームで継続することを求められますので、かなりの集中力も必要です。

デッドリフトのメニュー①基本系╱デッドリフト(Dead lift)

脊柱起立筋、広背筋、僧帽筋、大殿筋、ハムストリングスなど、背中を始めとする身体の後ろ全体を鍛えられるのがデッドリフトです。

デッドリフトのコツ

  1. 意識するところは「背中」「お尻」
  2. 「引く」のではなく「立ち上がる」意識をする
  3. 上げたときに肩甲骨を閉め、下げたときに肩甲骨を開く
  4. 立ち上がった時点で上半身を後ろに傾け過ぎない
  5. バーベルを床に降ろしたときバウンドさせない

デッドリフトの方法

まずバーにプレートをセットし、バーベルの後ろに立ちます。

  • 立つ位置はバーがスネに当たらないくらいスレスレの場所に立ちましょう。
  • 足の幅は肩幅かやや広め、つま先は前に向け体重を内側にかけます。

バーベルを両手に持つ(セットポジション)

  • 股関節と膝関節を曲げて上体を45度前傾させます
  • 背中は丸めず背すじを伸ばし目線は前、お尻は後方に突き出すイメージ。
  • バーを握る手の幅は肩幅より少し広め。

バーベルを持ち上げる

  • 背筋は丸めずに伸ばしたまま。
  • 膝を伸ばす動作でバーベルを膝の位置まで持ち上げる。
  • 股関節の伸展動作を利用して上体を起こす。
  • 脊柱起立筋、中臀筋を意識したら一気に素早く立ち上がります。
  • 股関節と膝を伸ばし切った状態が最終的な位置。

バーベルをもとの位置に戻す

  • 背中は丸めずに伸ばした状態を維持したまま行う。
  • お尻を後方に突き出しながら、その動きに合わせてバーベルが下がるイメージ。
  • バーベルが膝を通過すると同時に膝を曲げ、バーベルを床に降ろす。

デッドリフトのメニュー②逆三角形を作る╱ラックプル(Rack Pull)※トップサイドデッドリフト

ハーフデッドリフトととも言います。バーベルを床に降ろさずラックに置くので、腰への負担が減るのでケガをしにくく、背中を集中的に鍛えられます。腰に不安がある人、身体が固い人でもできます。

ラックプルのコツ

  1. 意識するところは「背中全体」
  2. 上げたときに肩甲骨を閉め、下げたときに肩甲骨を開く
  3. 高重量のほうがより聞きやすくなるので、リストストラップがあると良い
  4. バーベルを床に降ろしたときバウンドさせない

ラックプルの方法

まずバーにプレートをセットし、ラックの上にバーベルを置き後ろに立ちます。

  • 立つ位置はバーがスネに当たらないくらいスレスレの場所に立ちましょう。
  • 足の幅は肩幅かやや広め、つま先は前に向け体重を内側にかけます。

バーベルを両手に持つ(セットポジション)

  • 股関節と膝関節を曲げて上体を45度前傾させます
  • 背中は丸めず背すじを伸ばし目線は前、お尻は後方に突き出すイメージ。
  • バーを握る手の幅は肩幅より少し広め。

バーベルを持ち上げる

  • 背筋は丸めずに伸ばしたまま。
  • 膝を伸ばす動作でバーベルを膝の位置まで持ち上げる。
  • 股関節の伸展動作を利用して上体を起こす。
  • 脊柱起立筋、中臀筋を意識したら一気に素早く立ち上がります。
  • 股関節と膝を伸ばし切った状態が最終的な位置。

バーベルをもとの位置に戻す

  • 背中は丸めずに伸ばした状態を維持したまま行う。
  • お尻を後方に突き出しながら、その動きに合わせてバーベルが下がるイメージ。
  • バーベルが膝を通過すると同時に膝を曲げ、バーベルを床に降ろす

デッドリフトのメニュー③太ももに効く╱ルーマニアン・デッドリフト(Romanian Deadlift)

背中を主に鍛えるデッドリフトに対して、お尻やハムストリングスを鍛えられるのがルーマニアン・デッドリフトです。膝を20度ほど曲げて、お尻を後ろに突き出すような動作になります。

ルーマニアン・デッドリフトのコツ

  1. 意識するところは「背中」「お尻」「足の裏側」
  2. 膝の角度は変えない
  3. 上げたときに肩甲骨を閉め、下げたときに肩甲骨を開く
  4. お尻を突き上げるイメージ
  5. 太ももの裏側を伸ばすイメージ
  6. バーベルを床に降ろさない

ルーマニアンデッドリフトの方法

まずバーにプレートをセットし、バーベルの後ろに立ちます。

  • 立つ位置はバーがスネに当たらないくらいスレスレの場所に立ちましょう。
  • 足の幅は肩幅より少し狭くし、つま先は前に向け体重を内側にかけます。

バーベルを両手に持つ(セットポジション)

  • 股関節と膝関節をやや曲げて(20度位)、上体を45度前傾させます
  • 背中は丸めず背すじを伸ばし目線は前、お尻は後方に突き出すイメージ。
  • バーを握る手の幅は肩幅より少し広め。

バーベルを持ち上げる

  • 背筋は丸めずに伸ばしたまま。
  • 膝を伸ばさないままバーベルを膝の位置まで持ち上げる。
  • 股関節の伸展動作を利用して上体を起こす。
  • 脊柱起立筋、中臀筋を意識したら一気に素早く立ち上がります。
  • 股関節と膝を伸ばし切った状態が最終的な位置。

バーベルをもとの位置に戻す

  • 背中は丸めずに伸ばした状態を維持したまま行う。
  • お尻を後方に突き出しながら、その動きに合わせてバーベルが下がるイメージ。
  • バーベルが膝を通過すると同時に膝を曲げ、バーベルは床に降ろさず、膝下くらいで止める。

デッドリフトのメニュー④スナッチグリップ・デッドリフト(Snatch grip Dead lift)

少し高度なデッドリフトです。足幅はそのままに手幅を大きくとって行いますが、こちらは上級者向きなので熟練者のみの種目です。

デッドリフトのメニュー⑤スティッフレッグドデッドリフト(Stiff-legged Deadlift)

「ルーマニアンデッドリフト」の上体で膝を完全に伸ばす種目が「スティッフレッグド デッドリフト」。大腿二頭筋(ハムストリングス)をメインに鍛えることができます。ルーマニアンデッドリフトに比べて、脚がまっすぐになるため腰を痛めたりケガをする場合があるので注意が必要です。

デッドリフトのメニュー⓺スティッフレッグドデッドリフト(Stiff-legged Deadlift)

脚の下に板などを置きバーベルの両隅に落差をつけます。通常のデッドリフトよりもさらに下から引くため、さらに深くトレーニングができるデッドリフトです。より広い筋肉を使うことができるので、海外ではパワーリフティングの選手が取り入れているようです。

デッドリフトのメニュー⑦シングルレッグ・ルーマニアンデッドリフト(Single Romanian Deadlift)

ルーマニアンデッドリフトを片足で行います。股関節周りの筋肉を強化できるので、バランス感覚も向上ししますが、負荷を付けすぎないよう注意です。

デッドリフトのメニュー⑧相撲デッドリフト(Sumo Deadlift)

相撲力士のように脚を大きく横に広げて、上半身はまっすぐなまま状態を上げるデッドリフト。重たいウェイトを持つので、男性やパワーリフティング選手が好むスタイルです。海外でも「Sumo Deadlift」と呼ばれます。上半身はまっすぐになるため、背中というよりは大腿四頭筋や大殿筋のほうがよく使われます。

デッドリフトのメニュー⑨ハックリフト(Hack Lift)

身体の後ろでバーベルを持ち上げるデッドリフト。バランスを取るのが難しく、膝に負担がかかるため無理にやらないほうが良いかも。

デッドリフトのメニュー⑩トラップバー(ヘックスバー)デッドリフト

トラップバー(ヘックスバー)と呼ばれる器具を使用するデッドリフト。スクワットとデッドリフトをミックスしたような動作になります。スクワットの要素も入るため、背中に加えて脚も鍛えることができ、さらに腰への負担が減るのがメリット。デメリットは、トラップバーを置いているジムが日本にほとんどないこと。

デッドリフトのメニュー⑪ケトルベルデッドリフト

ケトルベルを使ったデッドリフトはスモウスタイルでも、バーベルのようにシャフトと膝下が干渉してしまうことのがないため、比較的効かせやすいバリエーションです。膝の向きとつま先の向きを揃えることを忘れずに行いましょう。

デッドリフトのメニュー⑫チューブを使用したデッドリフト

チューブで行うデッドリフト。トレーニングがマンネリ化、停滞期に入ったときにやると効果的。

デッドリフトの注意点

12種のデッドリフトメニューを徹底解説!フォーム・回数・重量の最適解を動画でご紹介。
(画像=『KASHI KARI』より引用)

背中を丸めない

ダンベルを下げる際に背中を丸めないようにしてください。肩甲骨は内側に寄せるように意識してみましょう。また、デッドリフトを行っている間に目線を前にするように意識すると背中が丸くなるのを防止します。

お尻は後ろへ押し出す

背中を伸ばすと同時に、ダンベルを上げるとき、下げるとき同様にお尻を後ろに押しだしてください。背中からお尻への一連の意識がデッドリフトの効果を得るための最大のポイントです。

ダンベルを脛(スネ)から離さない

デッドリフトの効果を得るために、大切なのがダンベルを動かす際、脛のすぐそばから離さないことです。脛から離れれば、それだけ腰に負担がかかります。ダンベルを体に沿わせて離さないイメージで行いましょう。

腹圧をしっかりかける

腰を守る方法として、腹圧をかけることが効果的です。お腹から息を吸い、膨らませることで腹圧がかかります。ダンベルを下すときに息を吸い、上げるときに息を吐くようにすると良いです。着圧インナーなども売られているので、それを使って外からのアプローチをして効果を高めるのもおすすめです。

プロテインやサプリを併用する

筋トレでは傷ついた筋肉を修復するためにタンパク質が必要になります。タンパク質が不足していると体が筋肉を消費してしまうので、デッドリフトの効果が落ちてしまう可能性があります。そんな時には、サプリを併用してより筋肉をつけやすくしていきましょう。サプリは運動と合わせてサッと飲めるので、生活の中に取り入れやすいのでおすすめです。

心配であればリフティングベルトを用意する

デッドリフト初心者であれば、リフティングベルトなどの怪我を未然に防ぐ道具を上手く利用すると安心です。もちろんプロでもリフティングベルは活用しています。マジックテープで簡単に調節できるナイロン製のものや、プロ向けのレザー製のものなど、素材は様々。お値段も素材によって変わりますが、大体1800円から8000円程でオンラインで購入できます。

12種のデッドリフトメニューを徹底解説!フォーム・回数・重量の最適解を動画でご紹介。
(画像=『KASHI KARI』より引用)

まずは軽めの重さから

デッドリフトの効果を狙うなら、いきなり重いたいダンベルから始めるのではなく、正しいフォームを身に着けるために、まずは軽めのものから始めましょう。腰への負担がかからないようにフォームをマスターしたら、徐々に重さを増やしていきましょう。

休みをいれる

痩せる効果が高いからといって、負担の高いデッドリフトを毎日するのは禁物です。筋肉は休んでいるときに修復され成長するので、筋肉を休ませることは鍛えることと同じくらい重要です。例えば、一週間のうち月水金はトレーニングの日にするなど、スケジュールを決めると良いでしょう。