新株予約権とは何か?

新株予約権とは、発行した株式会社に対して行使することで、その会社の株式の交付を受けられる権利のことだ。

2001年の商法改正により導入され、従来の転換社債(CB)の新株への転換請求権、新株引受権付社債の新株引受権(ワラント)、ストックオプションの名称は、「新株予約権」に統一された。

新株予約権者は、「行使期間」内に権利を行使し、一定の「行使価格」を払い込むことで株式を取得できる。取得する株式は、新たに発行される新株、または会社が保有する自社株だ。

新株予約権はどんな目的で発行される?

新株予約権は、主に以下の4つの目的(形式)で発行される。

(1)ストックオプション(役員・従業員に発行)

役員や従業員が決められた価格で新株を取得できるようにする新株予約権であり、報酬の一部として発行・付与される。業績・株価の向上が利益につながるため、役員や従業員のモチベーションアップを図れる。優秀な人材を確保するためにも利用される。

(2)資金調達(投資家に発行)

社外の投資家などに新株予約権を発行することで得られるオプション料によって資金調達を行うもの。社債とは異なり返済義務がないため、負債にならないというメリットがある。ただし、大量に新株予約権を発行すれば1株あたり利益が希薄化するため、株価の下落要因となる。

(3)無償割当

既存の株主に対して、無償で新株予約権を付与するもの。大規模な増資などで大量に新株が発行される際など、株価下落によって既存株主に生じる不利益を回避するために実施されるケースが多い。

(4)特定の第三者への発行(有利発行)

特定の第三者(人・会社)にのみ新株予約権を付与するもの。既存株主の利益・権利の希薄化を伴うため、有利発行を行うには株主総会での特別決議が必要だ。

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