こうした場合、科学の世界では「オッカムの剃刀」という原則が大切になります。

「オッカムの剃刀」とは、何かを説明するときには、なるべく単純な仮定を使って説明する方が良いという考え方のことです。

つまり、生命が自然に発生したという単純な説明で済む場合には、あえて複雑な宇宙人説を使う必要はない、ということです。

とはいえ、今回の研究は、「生命の起源」という長年の謎に対して、新しい光を当てました。

生命誕生の可能性を数学的に調べるというユニークな方法によって、この分野の研究は今後さらに深まり、私たちの存在についての理解も広がっていくことでしょう。

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元論文

The unreasonable likelihood of being: origin of life, terraforming, and AI
https://doi.org/10.48550/arXiv.2507.18545

ライター

川勝康弘: ナゾロジー副編集長。 大学で研究生活を送ること10年と少し。 小説家としての活動履歴あり。 専門は生物学ですが、量子力学・社会学・医学・薬学なども担当します。 日々の記事作成は可能な限り、一次資料たる論文を元にするよう心がけています。 夢は最新科学をまとめて小学生用に本にすること。

編集者

ナゾロジー 編集部