不動産価格が下落していた場合、売却代金だけでは借入金を返済できない可能性もあります。

その場合には、相続人がその返済しきれなかった借入金を返済しなくてはいけないことになります。

なお、元金の返済方法として、売却代金が借入残高に満たない場合、相続人がその負担を引き継ぐ「リコース型」と、売却代金が借入残高に満たない場合に相続人が不足分を返済する必要がない「ノンリコース型」があります。

ただし、ノンリコース型は相続人の負担がない代わりに金利が高めに設定される傾向があります。

ちなみに、住宅金融支援機構の「リ・バース60」では、約99%の申込者がノンリコース型を選択しています。

3. 金利変動リスク

多くのリバースモーゲージは変動金利を採用しているため、金利が上昇すると借入残高の増加ペースが早くなります。

長期間利用する商品だけに、金利変動の影響は大きくなる可能性があります。

4. 不動産価格下落リスク

担保となる自宅の価値が大幅に下落した場合、融資限度額が減額されたり、追加担保を求められたりする可能性があります。

5. 中途解約が困難

一度契約すると、中途解約は原則として借入金の一括返済が必要になります。

これにより、途中で契約内容を変更することが困難になります。

6. 対象物件や利用者の制限

多くの金融機関では、一戸建て住宅のみを対象としており、マンションは対象外としているケースが多いです。

また、利用者の年齢制限(多くは55歳以上)や年収制限もあります。

リースバックの概要

リバースモーゲージ以外にも、自宅を活用した資金調達方法として「リースバック」があります。

リースバックとは、自分が所有する財産をリース会社に売却をして、その売却代金を得ます。

その上で、同じ資産をそのままリース契約を締結して利用をし続けるものです。

実質的には、その財産を担保にして融資を受け、その返済をしているのと同じです。