遺伝暗号とは、RNAの特定の配列(並び方)が特定のアミノ酸と結びついているというルールのことです。

現在の生命は、この遺伝暗号のおかげで、RNAの情報をもとに正確にアミノ酸を並べてタンパク質を作っています。

しかし、このような精密なルールが初期の生命でどのように生まれたのかは、まだわかっていません。

研究チーム自身も、「タンパク質合成の起源という、もっとも困難でエキサイティングな問題が残っています」と述べ、この課題に取り組む意欲を示しています。

もしこの遺伝暗号の謎が解ければ、生命がどのようにして地球上で誕生したのかを説明する、さらに大きな手がかりが得られるでしょう。

また、今回明らかにしたような化学反応を積み重ねていくことで、より実際の生命誕生の状況に近い仕組みを実験室で再現できるかもしれません。

これは将来的に、私たちが「自分たちの存在の根源」を理解するための重要な手がかりになることが期待されるのです。

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元論文

Thioester-mediated RNA aminoacylation and peptidyl-RNA synthesis in water
https://doi.org/10.1038/s41586-025-09388-y

ライター

川勝康弘: ナゾロジー副編集長。 大学で研究生活を送ること10年と少し。 小説家としての活動履歴あり。 専門は生物学ですが、量子力学・社会学・医学・薬学なども担当します。 日々の記事作成は可能な限り、一次資料たる論文を元にするよう心がけています。 夢は最新科学をまとめて小学生用に本にすること。

編集者

ナゾロジー 編集部