その後はムツやユメカサゴ、シロムツ(ワキヤハタ)などを追加し、残り2時間はカゴ五目釣りへ転戦することにしました。

天秤五目釣りに転戦

ポイントを梶取崎沖まで移動し、ウメイロや尾長を狙います。しかし、ポイントの海は緑色で浅場は厳しいかと感じていたところ、1流し目からロッドが曲がり、Nさんが尾長をキャッチ。

尾長が連発

熊野川と古座川に挟まれたエリアは雨の影響を受けやすいものの、魚が水潮に慣れているのかもしれません。そう思わざるを得ないほど、浅場での五目釣りも絶好調。Nさんは40cm超えの尾長を連発し、ウメイロも仕留められました。

筆者苦戦の理由は?

一方の私は、なぜかアタリが出ません。釣座が潮上のため、マキエがNさんの方に流れるとはいえ、ここまで差が出るものかと不思議でなりませんでした。

「おかしいな……」と悩んだ末に気づいたのは、リールのカウンターが狂っていたことでした。ラインを巻き直した際に、カウンターの設定を正すのを忘れていたのです。

船長に水深を確認して、着底まで落としてみると、水深35mに対してカウンターは58mを表示。ということは、狙うべき水深が25mのところ、私の仕掛けはおよそ14~15mにあったということになります。「これでは釣れるわけがない」と納得し、PEの号数指定やカウンターの再設定を行いました。

ただし、説明書が手元にないため、記憶を頼りに操作しており、設定が正しいかどうかはわからない状態でした。

良型ウメイロをキャッチ

最終的には、PEラインのカラーで水深を把握することにし、23mでステイしていると「ガツン」と鋭いアタリが出ました。やっと捉えたアタリは力強く、締め込みも鋭いものでした。

上がってきたのは、夏が旬のウメイロ。しかも40cm近い良型です。イサギは産卵後の個体が多く、積極的に狙うつもりはありませんでしたが、釣れてくることもありました。針を飲んでいない元気な魚はリリースしつつ、釣りを続けていると、ひと際激しいアタリがありました。