人は行動する時に、まず自分の置かれている環境を認識します。雨が降れば傘をさすように、自分が認識した環境に順応しようとします。では、会社はどのような環境が望ましく、会社の環境を作ることができるのは誰なのでしょうか?

会社の糧を得ることができるコミュニティという性質上、成果を上げる事が求められます。成果を上げるために必要な事は前段でも記載しましたが、端的に表現するならば、それぞれの立場の人間が役割に集中して役割で仕事をすることです。ここから、それぞれの役割が明確に示された環境設定が必要になると言えます。

会社において、それぞれの役割を明確にできるのはその組織の目標達成に一番大きな責任を持っている人であり、社長(リーダー)ができることと言えます。では、リーダーが役割を明確にしただけで、役割に集中できるかというと、実はそれではまだ十分とは言えません。

確かに、役割が明確になることで、その役割を果たすべく、動き出す人は多いでしょう。ただ、ここで気を付けないといけないのは、人によって「出来た」の基準がブレる可能性があるという事です。

部下が役割を果たせたと思って上司に報告した際に、「出来ていない」と言われたらどのような気持ちになるでしょうか?仮にこのような状況が続いてしまった場合、その部下が役割に集中し続けることは難しいでしょう。多くの人は自分がなにをしたら「出来た」と言ってもらえるのかに視点が移ってしまい、役割に対する集中力は下がってしまう恐れがあるからです。

このことから、上司は組織の役割を明確にすると共に、評価基準まで明確にして、その基準に到達したかしていないかのシンプルな判断で評価される環境だと認識させる必要があります。部下についても、上司が設定した役割や評価基準を正しく認識し、自分が出した結果をベースに上司と会話することで、役割の達成度合いで評価される立ち位置であることを理解していくことが重要になります。

まとめ:成果を最大化する組織の原則