今、日本という国は静かに、でも確実に崩れていっています。まずはそんな話から進めていきましょう。
長く生きることがリスクになる時代まず第一に、私たちは「長く生きすぎる」リスクに直面しています。平均寿命が80代後半になった今、定年後も20〜30年生きるのが当たり前の時代です。でも、収入は? 年金は? 医療や介護の負担は?
昔は「長生きは喜び」でしたが、今では「長生きは不安」と感じる人が増えています。将来の生活を支える仕組みが、すでに制度として限界を迎えつつあるからです。
そう考えたとき、はたして年金で老後の生活を賄うのに十分なのでしょうか?
医療・介護まで考えたとき、今の社会保障は本当に我々を守ってくれるのか?を本気で考えるべきなのです。
社会保障が崩れかけている年金、医療、介護、子育て支援──。こうした社会保障は本来、みんなの生活を守る「セーフティネット」のはずです。でも、現実はどうでしょうか?
少子高齢化が進み、支える人はどんどん減っているのに、支えられる側はどんどん増えています。国の予算の3分の1以上が社会保障に使われても、まだ足りない。現役世代にのしかかる負担は、これからますます重くなります。
実際、今後ますます高齢者の数は増加していき
2040年に、高齢者の数がピークに達する その後高齢者の「数」は減るが、日本は若者が生まれないので、人口に占める高齢者の「割合」は2070年になっても一貫して増加し続ける
ことを理解しておくべきです。

怖すぎるだろ。

何十年も前からそんなことは分かっていたし、対策するチャンスはあった。 それをやらなかった我々が悪い。
この「少子高齢化社会のリアル」という観点は、全ての日本人が具体的な数字込みで暗記すべき 最重要項目の一つでしょう。
2024年に内閣府が公表した「高齢社会白書」から引用します。日本の高齢者数は2040年ごろにピークを迎え 高齢者の割合は2040年以降も上がり続けます。