それに対して、「ほどほどに魅力的なインフルエンサー」は約5.0点、「写真なしの投稿」は約4.8点でした。
つまり、「ほどほどの魅力」と「写真なし」の場合は差があまりないのに、「非常に美しい人」の場合だけ急に親近感が下がったことになります。
さらに重要なことに、こうした親近感の違いは、「いいね」や「フォローしたい」という気持ちにも直接影響しました。
非常に美しいインフルエンサーの投稿を見た人は、平均約3.4点で、「ほどほどに魅力的なインフルエンサー」(約4.3点)に比べて「いいね」や「フォローしたい」という気持ちがかなり低くなりました。
写真なしの場合は約3.85点で、非常に美しいインフルエンサーよりは少し高いですが、統計的には明確な差ではありませんでした。
このことからも、「ほどほどの魅力のほうが最も支持されやすく、極端に美しい人の投稿は支持されにくい」という結果が確認されました。
また、投稿を見たことで、参加者自身の自己評価にも影響がありました。
非常に美しいインフルエンサーの投稿を見た人は、自分への自信(自己評価)が低下する傾向がはっきりと見られました。
逆に、ほどほどに魅力的なインフルエンサーを見た人は、自分への自信がわずかに向上しました。
つまり、あまりにも完璧な人を見ると「自分には無理だ…」と落ち込んでしまうのですが、自分に近い「ほどほどのモデル」を見ると「自分も頑張れば近づけるかも!」と自信を持つことができたのです。
こうした「極端な美貌がかえってマイナスに働く」という現象を、研究チームは「ビューティ・バックファイア効果」と名付けました。
この言葉は「美しさが逆効果を起こす」という意味で、SNS上では美しすぎると逆に人々の心を離してしまう可能性があることを示しています。
インフルエンサーに必要なものは何か?
