2021年の西部北米熱波は、100年以上の記録を最大9℉も更新する、稀有で前例のない複合気象現象でした。WWAチームは、人為的な気候変動を原因とする迅速な原因特定主張で世界的な注目を浴びましたが、その後の査読付き分析では、この現象は地球温暖化によって確率が高まったわけではない稀な気象条件によって引き起こされたことが示されました。
政治
2025/08/15
米国の気候作業部会報告を読む⑨:それは本当にCO2のせいですか
つまりこの件は、熱波が発生してすぐに「人為的気候変動が無ければ起き得なかった」という発表がなされ、メディアでも大きく取り上げられたが、誤報に過ぎなかったということだ。
本章に関しては、筆者も関連する記事をいくつか書いてきたので、詳しくは以下を参照されたい。
太陽活動の大きな変化が気温上昇に寄与した可能性について 自然の内部振動が気候変動に寄与した可能性について 異常気象の激甚化は起きていないか誤差の内だとするIPCCの表について イベント・アトリビューション研究への批判について
・米国の気候作業部会報告を読む①:エネルギー長官と著者による序文 ・米国の気候作業部会報告を読む②:地球緑色化(グローバル・グリーニング) ・米国の気候作業部会報告を読む③:海洋酸性化…ではなく海洋中性化 ・米国の気候作業部会報告を読む④:人間は気候変動の原因なのか ・米国の気候作業部会報告を読む⑤:CO2はどのぐらい地球温暖化に効くのか ・米国の気候作業部会報告を読む⑥:気候モデルは過去の再現も出来ない ・米国の気候作業部会報告を読む⑦:災害の激甚化など起きていない ・米国の気候作業部会報告を読む⑧:海面上昇は加速していない
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『データが語る気候変動問題のホントとウソ』