じっと穂先を凝視すると、何の前触れもなくいきなり穂先が舞い込んだ。いきなりのアタリに戸惑ったが、小気味良い引きが伝わってくる。上がってきたのは20cmほどの小ダイ。

続けてエサ取りらしきダンゴアタリの後、グイッと穂先が押さえ込まれた。思い切りアワセをくれると、小ダイより明らかに強い引き。丁寧にやり取りして取り込んだのは、30cmほどの本命クロダイ。朝日に輝く銀鱗が美しい。

幸先の良いスタートに気を良くして続けて狙うと、数分後に同じように穂先を押さえ込むアタリ。ここぞとばかりにアワせたが、これはやや小さいようだ。上がってきたのは、20cmほどのチンタサイズ。サイズダウンしたけど、いい感じだ。

そして次はアワせた瞬間に、グンッと腕が止まるほどの重量感。カキ棚に潜られないように少し強引にやり取りし、取り込んだのは35cmほどの立派なクロダイ。開始して1時間ほどの間に3匹をキャッチし、「今日はどれだけ釣れるのか」と思ったが、この後ピタリとアタリが止まった。
サビキで入れ食いスタート
何度も打ち返すが、出るのはエサ取りのアタリのみ。9時近くになったころ、回収中のハリに何かが掛かってきた。巻き上げると、上がってきたのはアジ。20cmほどの立派なサイズだ。

これを合図に、クロダイ狙いからサビキにチェンジ。タックルを持ち替え、7号のサビキ仕掛けをセット。下カゴにアミ姫ナチュラルを詰め、一気に底まで落とす。それまでダンゴを打っていたので、ある程度魚は寄っているはずだ。
ところが一向にアタリはない。さっきのアジは通りがかり?いやいやそんなことはないはず……などと考えながら打ち返すが、沈黙が続く。
