特にフレネミーに関しては、当人同士では自覚しづらく断ち切りにくいだけに、一層注意が必要です。

上司や同僚といった切り離せない間柄であれば、衝突を和らげるコミュニケーション術を学んだり、適度な距離感を保ったりする工夫が求められるでしょう。

場合によっては専門家のカウンセリングを受け、人間関係に起因するストレスを減らす努力も健康投資の一つと言えるかもしれません。

研究者らは、高齢化社会において対人関係のストレスを軽減することが健康的な老化につながる可能性が高いと指摘しています。

「人に恵まれるか否か」が私たちの老化スピードに影響するという示唆は、多くの人にとって思い当たる節があるのではないでしょうか。

日々接する相手が自分に与える影響を見つめ直し、時には関係の断捨離を検討することも、健康長寿戦略の一環と言えそうです。

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元論文

Negative Social Ties as Emerging Risk Factors for Accelerated Aging, Inflammation, and Multimorbidity
https://doi.org/10.1101/2025.05.23.25328261

ライター

川勝康弘: ナゾロジー副編集長。 大学で研究生活を送ること10年と少し。 小説家としての活動履歴あり。 専門は生物学ですが、量子力学・社会学・医学・薬学なども担当します。 日々の記事作成は可能な限り、一次資料たる論文を元にするよう心がけています。 夢は最新科学をまとめて小学生用に本にすること。

編集者

ナゾロジー 編集部