こういった作戦ができるのは、高市さんしかいない。・・・というのも、前回、党員の支持をしっかり稼ぎながら、議員の支持を得られず落選したことゆえに、逆にこれを逆手に取って、あらかじめ議員に求める自分の主張の最低限を期日とともに明確にし、それに「反対なら議員は高市さんを選ばず、他の候補を選ぶように訴えて」踏み絵を踏ませて総裁選に臨む、というやり方ができるのである。

踏み絵を踏ませるという「賭け」についてはでは理解いただいたと思うが、では、何を踏み絵すべきか。これだけはマストという踏み絵にすべき政策と、いわゆるこうしたいという主張は分けて考えるべきであるが、踏み絵にすべきは、やはり、明確な保守化と政治資金のクリーン化、他党との約束遵守、の3点であろう。

大事なのは、再度いうが、これを自民党国会議員に反論させないようにして総裁選に臨む、ということであり、反対なら自分に投票しないでほしい、という強い意思を明確にすることである。国民に「これだけはちゃんとやる」という施策を明確にして総裁選に臨むのである。次の選挙で勝てればこの3つ以外のその他の政策はかなり高市モードにできるとも言える。

この3つの具体的に明言すべき踏み絵の施策について少し述べてみる。説明の順序が逆になるがお許しただきたい。

1. 他党との約束遵守

① ガソリン税の廃止 ② 173万円の壁の早急な実施

私個人としては賛成ではないが、国民は自民党が約束した、と思っているので、約束をきちんと守る、ということを示し、誠実な党であることを示すことで、国民民主などからの当面の協力も得られるかもしれない。

※ 実は、内部留保などという賃金に無関係なことに課税しようとする高市さんは経済には弱い、と思っているので、この手の施策に注力するのは良くないと思うが、日本の経済に取り返しのつかない汚点を残すような愚策、とまでではないと思うので、それで「高市は約束は守る、自民党守旧派や財務省を敵に回してもやる」という姿勢を示せれば効果的である。