シーズン序盤は、小菊昭雄新監督のもと、新戦力のフィットに時間を要したが、夏を迎えて連携は成熟しつつある。経営的にも以前の困難から改善の兆しが見え、クラブ全体が一丸となってJ1復帰を目指している。これからの連戦は正念場であり、強力な中盤を軸に勝ち点を積み上げ、昇格争いをリードすることができるかが見どころだ。


RB大宮アルディージャ 写真:Getty Images

RB大宮アルディージャ

堅守を活かし、夢の2年連続昇格へ

レッドブルグループ傘下として事実上の初年度シーズンを迎えた大宮は、7月12日時点でJ1昇格プレーオフ圏内の5位(10勝8分5敗、勝ち点38)につけ、2年連続昇格でのJ1復帰を虎視眈々と狙っている。

最大の武器は、リーグ屈指の堅守だ。総失点21は上位5チーム中2位タイの数字であり、守備の要であるDF袴田裕太郎は高いタックル成功率を誇り、最終ラインに安定感をもたらしている。

一方、攻撃面では32得点とやや得点力に課題があり、FWシュヴィルツォクの8ゴールがチーム得点源の中心だが、彼に続く得点者のさらなる台頭が求められる。中盤のMF小島幹敏は巧みなゲームメイクで攻守の舵を取り、攻撃の起点となっている。守備の安定をいかにして得点機会の創出に繋げていくかが、今後の鍵となるだろう。

6月21日の鳥栖戦ではスコアレスドローに終わるなど、堅守を軸にしながらも勝ち切れない試合もある。これを打破すべく、若手の積極起用や戦術の調整が進められており、夏の連戦を乗り切るために新戦力の台頭も期待されている。

まずは、8月2日にホームのNACK5スタジアム大宮で行われる富山戦は、後半戦の勢いを占う重要な一戦だ。堅守を基盤に攻撃の鋭さを加え、自動昇格圏入りを狙いたい。

徳島ヴォルティス 写真:Getty Images

徳島ヴォルティス

リーグ最少失点を武器に、自動昇格圏を狙う