とはいえ、現行の日本の制度においては、再エネ、火力、原子力を問わず、無効電力の供給機能について「系統連系技術要件」において、「電圧階級に応じて、指定された電圧・無効電力で運転する機能を具備すること」と記載されているのみである。必要な制御機能を追加しても、その分が売電価格に反映される仕組みにはなっていないのが現状だ。
スペインでの停電は、「再エネは善である」という前提が、必ずしも無条件に成り立つものではないことを、私たちに警告しているのではないだろうか。日本も、感情的なイメージではなく冷静な視点に立ち、再生可能エネルギーを「主力電源化」することが本当に合理的で持続可能な道なのか、今こそ再考すべき時期に来ている。
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