近年では違反行為を行った個人を特定し、無期限入場禁止などの厳しい処分を下すケースも増えている。しかしこの「無期限」という文言が実質的に再入場の可否をクラブ判断に委ねているため、より明確なルール整備を求める意見も一部で上がっている。

サポーター間の対立や衝突の歴史は、Jリーグの応援文化が形成される過程で生じた側面もあり、避けては通れない成長痛だったのかもしれない。熱狂を失うことなく、いかにして暴走を防ぎ、リスペクトを伴ったライバル関係を築いていくか。その答えは、クラブ、リーグ、そして何よりもサポーター自身の良識と行動に委ねられている。