この未来予想図は、ある人々にとっては理想郷に、またある人々にとっては悪夢に映るだろう。重要なのは、これが現代日本社会の「土壌」から生まれた、論理的な帰結の一つなのである。

参政党は、これらの国民の不安や渇望を誰よりも巧みに掬い上げ、一つの鮮明な「処方箋」として提示した。彼らが「鏡」だとすれば、そこに映し出されているのは、グローバル化の波の中で、自らが進むべき道を見失い、分断され、揺れ動いている、私たち自身の姿に他ならない。

この鏡に映った自画像と、私たちはどう向き合うのか。その重い問いに答える責任は、今、私たち一人ひとりにある。

編集部より:この記事は島田裕巳氏のnote 2025年7月21日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は島田裕巳氏のnoteをご覧ください。