降格がチラ付く18位のカマタマーレ讃岐は、7月8日に米山篤志監督を解任し、翌9日に、昨季までFC琉球の監督を務めていた金鍾成(キン・ジョンソン)氏を新監督に任命した。序盤戦は上位争いに加わっていたが、2度の3連敗が響き、残留争いに巻き込まれたことが解任の理由だ。

金監督就任初戦の栃木SC戦(7月12日Pikaraスタジアム)では4-1の圧勝を収め、連敗を止めた。7月19日の第21節高知ユナイテッド戦(Pikaraスタジアム/1-2)を落としたことで“ブースト”と呼ぶにはまだ早いが、約2か月ぶりの勝ち点3を得たことによって、勢いを取り戻す可能性を秘めている。


解任ブーストの総括

監督交代によるブースト効果は、クラブの目標やケガ人の状況によっても異なる。新監督の戦術浸透度や選手との相性、対戦相手との巡り合わせにも依る上、強化を担当するフロントの力も重要だ。

J2の長崎や山形、J3の金沢や讃岐では、監督交代の好影響が見える。一方、J1の横浜FMや新潟、J2の富山や岐阜ではなかなか勝ち点3に繋がらず、期待された効果が見えていない。

今後、シーズン終盤戦へ向け、監督交代という大ナタを振るうクラブはまた現れると予測できる。時には優勝争いよりも注目される残留争いだが、これらのクラブの成績の推移にも注目していきたい。